voicevoice2のブログ

声についてボイスセラピーで気づいたこと、ちょっとしたアドバイス、絵本や詩についてのカウンセリングについて、スピリチュアルなメッセージを書いていきます。ボイスセラピーの情報もお知らせします。

2012年11月

詩「冬のよる」おーなり由子

冬のよる      おーなり由子

 さんかくにすわって
つめたい足のさきを
ぎゅっと、てのひらでにぎる
体温がゆびさきにうつっていく

流れていく
動いていくなにか
てのひらの中 とくとくとくと
あたたかくなる足のゆびさき

それだけで
それだけで
何か泣きそうになる
冬のよる



急に寒くなったように感じるこの頃です。
かじかむ夜、たったひとりで
冷たい足先をてのひらであたためる…。
その小さな動作に
身体が反応し変化していきます。

とくとくとく…
生きているいのちの音です。

けれどもさんかくにすわって
「それだけで それだけで 何か泣きそうになる」こころがあり
生きていることを、たったひとりで確かめているじぶんがいます。
少し離れて感じようとしたけれど
思わず哀しさがあふれ出ます。

きっと冬空の屋根の下の
あちらにもこちらにも
さんかくにすわって
じっとじぶんを抱えているひとたちがいるのでしょう。

身体もこころもあたたまりたい
誰かにそっとよりそいたい
さみしさをわかちあいたい

サンタクロースは
そんなひとたちに 目には見えないかもしれないけれど
クリスマスの夜
やさしさのプレゼントを
届けてまわります。

kurisumasuturi-

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ホームペーが12月3日より、リニューアルオープンです!












神呼びの声

今朝は、とても空が青かったので、
地元の神社にお参りにいきました。
もう20年以上も通っています。
小さな神社ですが、本殿の鳥居に行くまでが
緑が多くて、石畳が気持ちがいいです。

鳴海神社2
 
平日の朝のせいか、お参りする人は ほとんどいなかったので
長い時間祈っていました。
ここ2,3日、自分がぼんやりしてしているようで
気になるので祈ったら
本当に不思議ですが、頭がすっきりして
何かが抜けたような気がしました。
ご祭神がどなただったかその場で思い出せず
後で調べると、倭建の命でした。
前回のブログとつながっていたので、驚きました。

鳴海神社

神社の神主さんは、祝詞を唱えたあと
「おー」と、神呼びの声をあげます。
その声は、いったん地面に落ちてから、ぐぐっとあがっていきます。
声の先には、青い空がひろがっています。
その奥の奥の神に届くように、細く長く、声を遠くへのばしていきます。
神呼びの声を聞くと
その神主さんが、どれほど自分の神社を愛しているか?がわかります。

今までで一番感動した神呼びの声は
もう10年近く前に行った
天河弁財天の当時宮司さんだった、柿坂神酒之佑(かきさかみきのすけ)さんの声でした。
美内すずえ監修のCD『アマテラス』の中に、神酒之佑さんの祝詞と神呼びの声が収録されています。

CDアマテラス

この方の声は、遠くはるかにどこまでものびていく声でした。
当時彼は、好きな女性と一緒に失踪して
またこの神社に戻ってきた直後でした。
豪放な方のようでした。
でもその声は、天河の神をとても大切に思っている声でした。

愛のこもった声と
かたちだけの声

声を聴くとわかってしまいます。
なぜなら声はその人そのものだからです。
いつも心のこもった声が出せると
人との間で、トラブルなど起きないのかもしれません。
愛されていない、大切にされていないと思うと、わたしたちは怒りや悲しみが湧き出てしまうからです。

話しはそれますが
数々のアーティストたちが音楽を奉納するという天河弁財天の
社務所に上げていただいたとき
すわっている畳がこきざみにゆれていたのです。
思わず、手で押さえたくらいです。
天河には神様が本当にいるのだ、と思った瞬間でした。

天河神社


ボイスセラピーvoicetherapy.info
ボイスセラピーヒーリングボイス講座では、神呼びの声を取り入れることがあります。







身体の声

わたしたちは、多少身体が疲れても
「大丈夫、大丈夫」と言って無理をします。
身体が一番正直なのに
心が、言うことを聞かせてしまうのです。

ここで、『古事記』の中の倭建の命(やまとたけるのみこと)を思い出しました。

倭建の命は、その極端すぎる腕力の強さに
父の景行天皇から怖れられ、遠ざけられて
休む間もなく各地の遠征に向かわせられます。
「天皇、すでにあを死ねと思ほすゆゑにか…」と泣く倭建の命に
叔母の倭比売(やまとひめ)は、霊剣「草薙の剣」を与えます。 

倭建の命


その剣を使って次々と従わなかった人々や、荒ぶる神たちを平定するのですが
尾張の国の美夜受比売(みやずひめ)のところへ行き
2度目の逢瀬で結ばれた次の日、この霊剣を美夜受比売のもとへ置いて
息吹山の神を討ち取りにむかうのです。

けれども草薙の剣を持たない 倭建の命は感性もにぶり、少しずつ身体が弱っていきます。
杖をつき、足も曲がって、ついに病がひどくなって亡くなってしまうのです。
これは、気持ちがおごって草薙の剣を 置いてきたせいではなく
父に愛されずに悩みぬいた心の傷と
東へ西へ休みなく遠征にかりだされたことで
身体がぼろぼろになって、ついに限界をむかえた結果なのでしょう。

 倭建の命は、自分の身体がどんどん衰弱していくのを
嘆きながら亡くなっていきます。
でも、わたしたちはどこかで、身体の悲鳴を聞いて
休んだり
楽しみや喜びを与えて、自分を満たさなくてはなりません。

身体が一番正直です。
いつも身体の声を聴きましょう。
自分を大切にしましょう。
私が幸せになるために。
あなたが幸せになるために。

氷上姉子神社
草薙の剣がおさめられているのではないか?氷上姉子神社


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木の声2

去年の2月、セラピールームの駐車場のそばの空き地が急に掘り返され
何本も生えていた楠や他の木々が
根元から切られ、ズタズタに輪切りにされて
空き地中に転がっているという出来事がありました。
人間世界の決まりでは、土地の持ち主が何をしようと自由なのでしょう。
でもあまりに無残な光景に、涙が止まりませんでした。

kusu1

その中で2つの切り株をTさんが持ち帰ってくれて、
セラピールームにかざりました。
岡崎で木と土の工房 (もりや)を営む榊原厚さんに表面を削っていただきました。
彼は黙って無償できれいにしてくださいました。

それから1年あまり、木はセラピールームに置かれました。
二つ並ぶと、男雛と女雛のようにも見えました。
時々、木が話しかけてくれているように感じました。

今日、その切り株に手を置いたら
とても静かな声が聞こえてきました。
「わたしたちを見つけてくれてありがとう
こうして残してくれてありがとう
あの時はつらかった
仲間たちは全部亡くなった
木を助けてほしい
木はあなたたちの身代わり
あなたたちの苦しみを吸い取って立っている
だから木がなくなったら、あなたたちもきっと困る
木を助けてほしい」

世界の山や森から、木が伐り倒されて無くなっていく。
生態系が壊れて、地球がバランスを崩している。
空き地の出来事は、その縮図のようだった。
木はわたしたちの悲しみや苦しみを吸い取って立っているというのに。

自分たちに何ができるのか?
これから忘れずに考えていかなければ…。
まずは、この声を伝えます。
ブログのこの画面で…。
どうか一緒に考えてください。

楠切り株



ボイスセラピー
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生き方・使命・仕事・恋愛・親子・夫婦・職場の人間関係・インナーチャイルド・健康・前世・トラブルなど
どんな悩みも解決し、自分らしく生きることができるよう導かせていただきます。
対面・電話・メール・チャット・スカイプにてカウンセリングをおこなっています。
まずは、お電話やメールにてお問合せください。
℡052-784-8800               email     info@voicetherapy.info










 


木の声

今朝は気持ちよく晴れていたので
近くの公園を散歩しました。
ここは雑木林だったところの大部分を、そのまま残しています。 

公園の木立

公園は、すっかり秋が深まり
赤や黄色の葉っぱをなびかせている木々。
地面はいろとりどりの落ち葉でいっぱいです。
落ち葉

小さな丘の上には、私の大好きな楠が立っています。
どんなときでも変わらずに、そこにいてくれることのありがたさ。
悲しいとき、誰かに頼りたいとき、丘の上の楠に向かってゆっくり歩きます。

2公園の楠


「これから寒くなるけれど大丈夫?」「いつも一人で立っていてさみしくないの?」
心の中で話しかけると
楠は、低いゆったりとした声で
「自然の流れにまかせるだけ。
抵抗すると苦しくなるから、そのままを受け入れるんだよ。」
「ちっともさみしくない。
犬の散歩をしに人が来て、見ているだけで楽しいし
子どもたちが熱心に遊んでいる。
鳥も来る。
他の木が話しかけてきてくれる。」
楠の声は、静かであたたか。
きっと木はいつも話しかけてくれているのに
わたしたちは、ちがう方に気を取られて生きているのでしょう。

レオ・バスカーリアの『葉っぱのフレディ』を思い出しました。
葉っぱのダニエルは、葉っぱのフレディにこう言います。
「ぼくらは 春から冬までの間 ほんとうによく働いたし よく遊んだね。
まわりには月や太陽や星がいた。
雨や風もいた。
人間に木かげを作ったり、秋には鮮やかに紅葉してみんなの目を楽しませたりもしたよね。
それはどんなに 楽しかったことだろう。
それはどんなに 幸せだったことだろう。」

楠もこんな風に感じながら、生きているのかもしれない。
だから声がいつも穏やかなのかもしれない。
そうはいかないところがたくさんあっても
人としての歓びを感じながら、いつも悔いなく生きていたい。
そう思いました。
楠に比べると ほんの小さな一生かもしれないけれど。

絵本『葉っぱのフレディ』
『葉っぱのフレディ』 童話屋



ボイスセラピーでは、絵本セラピーを行っています。
ご相談の内容にあった絵本をお選びし、静かな音楽のなかカウンセラーと一緒に読みあいます。
そのお声から、絵本の内容からたくさんの気づきが生まれます。
絵本は子どものものだけではありません。
1冊のなかに。人生の一コマが切り取られ、優しくやわらかく描かれています。
美しい絵と言葉が、わたしたちの疲れたこころを癒します。
          ボイスセラピーhttp://www.voicetherapy.info












真言の声

真言は“聖なる言葉”
1音1音が、神や仏・自然・宇宙につながっていきます。
音の配列は長い歴史の中で
削ぎ落とされ、並べ替えられ、その組み合わせは秘儀とされています。 

ですから、声に出して唱えるだけで
心や身体を浄化し
わたしたちを守ってくれます。

ボイスセラピーでよく唱えるのは
とおかみえみため
はらいたまい きよめたまう 
という神道の真言です。
神主さんが神社で唱える祝詞です。

これは「遠つみ祖(おや)のかみさま、私に微笑んでください。祓い清めてください」の意味
あるいは、とお(刀)、かみ(かがみのがー我を取ったもの)、えみため(よき玉)と、
刀・鏡・水晶ー古代天皇家から伝わる三種の神器を指すともいわれています。

とほーかみーえみーためー
はらいーたまいーきよめーたまうー


できるだけ前を向いて、声をのばしてみましょう。
伸ばすと、子音はすべて母音にかえります。
母音は母なる音。
伸ばすと、わたしたちが生まれる前の記憶や
草、木、風、空気…自然の粒子ひとつひとつとつながっていくようです。
そして、自分がありのままの、本来の姿になっていきます。
不安や怖れや怒りや悲しみを脱ぎ捨てた
ありのままの自分は
実はとても強い存在なのです。

気が乗らない場所に行ってしまった
あまり好きではない人と会った
肩が重い
病気でもないのに身体のある箇所が痛い…
そんな時はこの真言を唱えてみましょう。
できるだけ声を張って
気持ちよく伸ばして
きっと
心も身体もすっきりすることでしょう。



ボイスセラピーhttp://voicetherapy.info/goods

CD「Gifts  from  Great  Spirit 真言(マントラ)によるチャクラヒーリングの旅
「毎日聴いている」「身体の調子がよくなった」「ヒーリング効果抜群!」とたくさんのお声をいただいています
 大好評 発売中!  残りわずか  2800円  ご希望の方に郵送いたします
CD
 
















か行の詩

怒りはお腹にたまる

あのとき のみこんだ言葉

見ないようにした感情

自分をわざとぼんやりさせて

ひとのまなざしの攻撃を受けた

つらくて

くるしくて

こころの声をけとばして歩く

すべて いま ここにないもの

かけぬけた過去 にからまれて

ただ いやなものを消すためだけに

今日を生きるのはもういや

 

朝焼けがきれい

つーんと 空気が一日のはじまりを

語りかけてくれる

 

あつい怒りはマグマ

吹き出し 流れ下り

ひとを突き動かすエネルギー

 

声をあげよう

傷つけるものに向かって言葉を発しよう

 

怒りを変換する

Shift chenge

KA  KO  KU  KE  KI

もう誰にも支配されない

かみさま

わたしは 今日 覚悟しました

 

 



朝焼け


か行は、怒りや強い感情を表す音。
思い切り声を出すとすっきりする
激しい気持ちを解放できる。


ボイスセラピー http://www.voicetherapy.info

 

絵本『ルピナスさん』

ルピナスさん
この絵本を読んで、どれほどたくさんのひとが夢を抱いたことでしょう。

子どもの頃、おじいさんと「世の中を美しくする」約束をしたアリスは
おとなになって、世界中を旅して
南の国で、ラクダから落ちて背中をいためます。
やがて子どもの頃からの念願の海のそばに住むことになった彼女は
世の中を美しくするために、ルピナスの種をまいて
村中をルピナスの花でうめつくし
「ルピナスさん」の名前で呼ばれ、子どもたちに親しまれるようになりました。

この絵本の中で、ほとんどの方が気になったと答えたページは
ルピナスさんが、いためた背中が悪くなって
何年かを寝てすごさなければならなかったシーンです。
髪は白髪がまじり、放心したような表情。
窓の外には、前の年にまいたルピナスが花を咲かせています。
ruopinasu

「ルピナス。わたしのいちばんすきな花」
ミス・ランフィアス(ルピナスさん)はうれしくなりました。
「らいねん、もっともっと花がふえるように、夏のあいだに、またたくさんたねがまけるといいのだけれど」
けれどそれは、ゆめにおわりました。

夢は簡単にはかなえられない
必ず挫折が用意されている
でもその期間が、表面はつらい日々を装いながら
実は立ち止まり考える時間が来ていることを知らせています
全てが順調に進んだら 気づきの少ない人生になり
目標達成も、ずいぶん手前のところで終わってしまいます

今の自分の状況にさからわないこと
その状況で、自分にできることを探して実行すること
それが、一歩一歩夢に近づくことにつながります

あなたの夢は何でしょう
わたしの夢は何でしょう
何度でも何度でも思い描いて
確かなものにしていきたいものです。

ルピナスさん4

『ルピナスさん』バーバラ・クーニー作 ほるぷ出版



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空のように

空が澄んでいる
声はひらいている
無限の青に向かって 
どこまでも
声をすべらせたくなる
橋をかけるように
虹をわたすように
今日は希望でいっぱいになって
かみさまの高さでのびていく

悲しいとき
空は見えない
くぐもった声が下へ下へ
声が地面へ突き刺さる
地球にできたちいさなひび
あちらにも こちらにも
梢はゆれ
海は波立ち
もう落ちるところまで落ちて
ようやく浮かび上がる
空へ向かって
口をぱくぱくさせて
大きな青をこきゅうする

声が空へとけこんでゆく
空のように
あんしんして
声が静かに哲学する

空-中
 
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相田みつを「ただいるだけで」

ただいるだけで

自分に自信がない
自分を大切にできない
自分がどんな人間かわからない

そんなゲスト(お客様)に
この詩を使って詩(ポエム)セラピーをおこなうことがあります。
どこがよかったですか?とたずねていくと
職場の先輩で、自分もそうなりたいなと思っている方を思い出した とか
「そんなあなた」というのは自分の思っているように生きているひとのこと とか
“自分ではないひと”のことを答えられます。

ワークショップで、高齢者施設で ホスピスで 学習障害のこどもたちの学園で、輪になって
そんな「あなた」のところを 隣の方のお名前を入れて、伝言ゲームのように伝えていくと
自分の名前を言われた方は、みんな恥ずかしそうに、でもうれしそうに
微笑みをうかべられます。
「そんなあなたに わたしもなりたい」
こんな素敵な言葉を言われたことがないんです。
みんな、ひとから評価された経験が乏しくて
だから自分がどんな人間で
どんな価値があるのかわからなくなっています。

今日、南山教会で、相田みつをの長男で
「相田みつを美術館」の館長の相田一人さんの講演会がありました。
その中でこの詩は
みつをが道元禅師の『正法眼蔵』を40年にわたって学んだ中で
出てきた理想を詩にしたものだということでした。

そしてこの字そのものが詩であり
自分のことばにふさわしい字を選んだひとであること
(一人さんは、父親のことをシンガーソングライターと呼んでいました)
1枚の書を仕上げるために100枚の反故を作っていたとのことでした。
確かにふつうの活字で書くと
詩にいのちがなくなってしまうのがわかりました。

相田みつをの詩は深い慈愛に満ちています。
まっすぐにひとの心や胃のあたりに入ってきて
じわじわ温かさがひろがっていく“カイロ”のようです。
ホスピスで、もっともよく読んだ詩が相田みつをの詩でした。

花でも人間でも―ありのままに存在しているもののよさ―
「ただいるだけで」のワークのあとはいつも
“これからは、いいなと思ったら、相手にそのことを言葉にして伝えよう”と
心に決めたりします。
日本人は特に恥ずかしがり屋で、思っていても「ま、いいや」と
黙っていることが多いような気がします。
ひとはひとに評価されて初めて
自分のよさに気づき
それが自信に結びついたりするのです。

もうひとつ、今日わたしがいいなと思った相田みつをの詩です。
みんなほんもの

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