一年にいちど
祝いの日
な
おめでとう
見つめられて
プレゼントが届いて
くすぐったく
甘えられる日
な
自分を甘やかすことを
いつの間にか
禁じていく
すごいね
できたね
いえいえ
いえいえ
私なんか
わたしな ん か
な
鼻に抜けて
楽々と出して
自分をゆるませる
がんばった
よくやった
自分をほめてあげる
子どもの頃
大人になっても
きっと
いちばんほめてほしかった
お父さん
お母さんのかわりに
な
自分のために
涙を流そう
自分の体を
抱きしめてあげよう
授かったいのちが
脈々と流れる
1人しかいないわたし
あなたが
いなくなったら
本当に困る
死ぬほどつらい
だから
な
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥私たちは自分を褒めることに慣れていない。
謙遜が美学であり、一歩引くことが潔かったこの国の文化のせいもある。
けれども、時々頑張っている自分をいたわってあげよう。
な、の音で。