今日のような、陽射しが薄ぼんやりして、暖かいような寒いような気候になると、この絵本を無性に読みたくなる。
北海道の春が始まる頃の景色。
富山の薬売りのおじさんや魚売りの人が来たり、雪が木の根元からまるく溶けたり、外から家に帰ると部屋が暗く見えたり。そして新緑の春がスタートする。
緑の中でランドセルを背負っている女の子にとても惹かれる。自分の子ども時代と重なる。
この頃学校の帰りに、毎日友達たちと裏山で遊んだ。オジギソウを何度も触って楽しんだ。
最後のリンゴの木の風景は、ホスピスでもう起き上がれない女性に読ませていただいたとき、その方が急に遠くを見る眼差しになって「懐かしいわぁ。青森に旅行に行ったことがある。友達と。こういう風景だった。りんごの花、きれいだった」
この一瞬のために、絵本をお読みした気がする。
過去を振り返り、もう一度その時感じたことを思い出す。
その時の自分が語り出す言葉。
きっと今の自分へのメッセージだ。
作者の小泉るみ子さんが大好きで、四季のシリーズを買った。
ファンレターまで書いてしまい、この『カッコウが鳴く日』の絵はがきをいただいた。
いろいろな思いが詰まっている。
ページを開くと、また新しい自分がこちらへ向かって歩いてくる。
絵本『カッコウが鳴く日』小泉るみ子 ポプラ社
北海道の春が始まる頃の景色。
富山の薬売りのおじさんや魚売りの人が来たり、雪が木の根元からまるく溶けたり、外から家に帰ると部屋が暗く見えたり。そして新緑の春がスタートする。
緑の中でランドセルを背負っている女の子にとても惹かれる。自分の子ども時代と重なる。
この頃学校の帰りに、毎日友達たちと裏山で遊んだ。オジギソウを何度も触って楽しんだ。
最後のリンゴの木の風景は、ホスピスでもう起き上がれない女性に読ませていただいたとき、その方が急に遠くを見る眼差しになって「懐かしいわぁ。青森に旅行に行ったことがある。友達と。こういう風景だった。りんごの花、きれいだった」
この一瞬のために、絵本をお読みした気がする。
過去を振り返り、もう一度その時感じたことを思い出す。
その時の自分が語り出す言葉。
きっと今の自分へのメッセージだ。
作者の小泉るみ子さんが大好きで、四季のシリーズを買った。
ファンレターまで書いてしまい、この『カッコウが鳴く日』の絵はがきをいただいた。
いろいろな思いが詰まっている。
ページを開くと、また新しい自分がこちらへ向かって歩いてくる。
絵本『カッコウが鳴く日』小泉るみ子 ポプラ社