2020年06月24日 19:49

6月のトルコ中央銀行金融政策委員会金利決定に関する予測アンケート結果、AKP政権が国民の関心をそらそうとしている問題、新型コロナウイルス患者発生105日目のトルコの感染状況

 今日(23日)は、トルコ経済に関係する記事がいくつか出ていました。いずれもトルコ中央銀行(TCMB)に関する記事で、1つは6月のトルコ中央銀行(TCMB)金融政策委員会(PPK)における金利決定に関する予測アンケート結果に関する記事で、もう1つは、TCMBがレポ入札を通じて市場に資本供給を行っているという記事です。
 TCMBの入札自体は別に珍しいことではないのですが、最初は余り注目していなかったのですが、このところ毎週続けて実施されているように思います。今回は総額190億リラの入札があり、50億リラが落札(資本供給)されました。落札金利は8.25%となっています。
 今日は前者の記事を紹介します。

 経済以外では、勿論、今日も最初の患者が確認されてから105日目の過去24時間の新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況に関する記事を紹介します
 それ以外では、北シリア情勢に関する記事が出ていました。「平和の泉」作戦が開始されてから約3週間後の2019年10月22日にロシアとの間で措置合意が出来てからのPKK/YPG対策の成果などに関する記事が出ていました。
 平和の泉作戦地域では、最近1ヶ月で15人、ソチ合意が行われてからは998人のPKK/YPGテロリストを無力化したとのことです。一方、ユーフラテスの盾作戦、オリーブの枝作戦及びテル・ルファット地域では、過去1ヶ月間に62回のPKK/YPGテロリストによる襲撃が行われたとのことです。一方、この間のトルコ軍兵士の殉職者と負傷者に関する記述はありません。
 先日、アヤソフィアのモスク化問題が出てきたときに、「エルドーアン大統領が政策的に実施しようとしている問題ではなく、カムフラージュ、つまり、「経済政策の大失敗」を国民から隠すために国民の関心を別の問題に向けさせようとして提起された者である可能性が高いことを紹介しました。実際、バフチェリMHP党首が「アヤソフィアのモスク化は必ず実施すべし」と発言したのを最後に、政治家の口からはこの問題についての発言が聞かれなくなっています。が、7月上旬に行政最高裁判所でこの件に関連する判決が出されますので、園からまた一定の動きが出てくるものと思われます。その場合も、国民の関心度とトルコへの打撃(欧米の反発)を比較考量しながら、最終的な方向性が出てくるものと思われます。
 前置きが長くなってしまいましたが、今日は、「経済政策の大失敗」と同様に、「国民の関心をそらせたい問題」に関する情報を紹介します。関心をそらせるため、当然ながらAAには記事は一切出ていません。最終的には「弁護士会の反政府宣伝力を弱めること」が目的と思われていますが、現時点では各県には必ず1つの弁護士会が置かれ、その上に立つ「弁護士会連合会」が存在していますが、AKPは、より正確にはエルドーアン大統領は、各県で複数の弁護士会の設置を認めるための法律改正を行おうとして作業を内々で進めていることに対して、80県の弁護士会会長が反対し、約60県の弁護士会会長が各県を代表して、余り長い距離ではなく、あくまでも象徴的な意味で抗議行進をしながら、アンカラへの到着をめざし、そしてアタテュルク廟に参拝する計画を立てていましたが、日曜夜にアンカラ県県境を越えようとしたところで警察に阻止され、足止めを食いましたが、その阻止の方法が暴力的で逮捕者も出る状況になったことを、反政府系のテレビと新聞は強く批判していました。「弁護士会会長に対してですら、このような法律無視、権利無視、暴力的な対応をする政府に対して、一般人が自分の権利を守ることが出来る可能性は残されていないと悲観的になる」というのが、反政府系メディアや野党の批判です。
 なお、「なぜ弁護士会がAKP(エルドーアン大統領)の標的になるか」については、「深層国家」とでも言えば良いのでしょうか、「真のトルコ共和国指導層」と言われていた人たちが、AKP政権以前には存在し、それは「軍を初め、司法関係者(検事・判事)、外務省など」と言われていました。弁護士は「国家」ではないので深層国家とは無関係ですが、司法関係者であり、いまでも「圧倒的にアタテュルク主義者が多い」ものと想像されます。しかし、中には当然「イスラム主義者」の弁護士もいるわけで、それらAKPシンパ?の弁護士の声を大きくしようというのが今回の目的と思われます。

 今日も、トルコにおける深刻な状況にある患者の数に関するこの3日間の変化を紹介します。
集中治療室: 803人(死者数:23人) → 846人(24人) → 893人(27人)
人工呼吸器: 327人(死者数:23人) → 345人(24人) → 362人(27人)
となっています。
 今日も、死者数だけは微増ですが、集中治療を受けている人の数は激増、人工呼吸器を装着されている人はかなりの増加となっています。また、今日は、新規感染者は昨日と比べて約60人増、完治者も約20人増となり、新たな完治者が新規感染者を約50人上回っている状態です。


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 今日最初に紹介するのは105日目の過去24時間で新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況に関する記事です。今日(23日)付けのアナトリア通信(AA)の記事です。 
 見出しは「コジャ保健大臣は、『KOVID-19に関する検査件数は300万件を超えた』と発言」です。
 過去24時間にトルコでは、新たに新型コロナウイルス(KOVID-19)に1,268人が感染したことが判明し、27人が亡くなり、その結果、累計感染者も19万165人に、累計死者数も5,001人になりましたが、1,315人が回復し、累計完治者も16万2,848人になりました。
 保健省がインターネット・サイトで公表し、また、ファフレッティン・コジャ保健大臣がツイッターで発表した「トルコの日々のコロナウイルス統計」によれば、6月23日には、検査件数は4万2,982件(管理者注:かなりの期間、約3万5千〜6万件の検査件数が続いています)となりました。その結果、1,268人についてKOVID-19への感染が新たに確認されました。
 過去24時間に27人が亡くなった一方、1,315人が完治しました。累計検査数は302万9,635件となり、累計感染者数は19万165人、累計死者数は5,001人となりました。集中治療室で治療を受けている人は893人、その中も人工呼吸器を装着されている人の数は362人に、累計完治者数も16万2,848人となりました。
 ファフレッティン・コジャ保健大臣は最新の統計に関するツイッターで、「実施総検査件数は300万件を越えた。感染者が増えている県の内、アダナ県では14人、アンカラ県では21人、コジェエリ県では16人が集中治療を受けている。新たに完治した人の数は、新規感染者数よりも多い。より正常化した生活のために、対策に従って、新規感染者数を減らさなければならない。」との表現を使いました。

 ここからは一言解説・雑感です。コジャ保健大臣は、「検査件数が300万件を超えた」と「新たに完治した人の数は、新規感染者数よりも多い」と良い点のみを強調していますが、今日は「累計死者が5千人を超えた」と「累計感染者数が19万人を超えた」という悪い節目の記録も出ています(新たな完治者数と新規感染者数もどんどん接近しています)。新規感染者数が減らない限り、重症患者の状況も良くならないのではないかと思いますが、国際線を再開していますので、当然ながら外国からの訪問客が来ているため、今後は「輸入感染」の懸念も増加します。トランプ大統領も「ここ数週間が大事」と言ったそうですが、トルコでも「7月前半の状況」が今後の方向性に大きな影響を与えるのではないかと想像されます。ここで新規感染者数が再び減少に転じるのか、このままズルズルと、あるいは爆発的に増えるのか、要注意だと思います。


 今日、2つ目に紹介する記事は、冒頭でも紹介しました、今年6月のトルコ中央銀行(TCMB)金融政策委員会(PPK)における金利決定に関する予測アンケート結果に関する記事で、これも今日付のAAの記事です。
 見出しは「AAフィナンスはPPK予測アンケートの結果を発表」です。
  6月25日(木)に開催されるトルコ中央銀行(TCMB)金融政策委員会(PPK)会合における金利決定に関するAAフィナンスが実施した予測アンケートに参加したエコノミストたちの大多数は金利の引下げがあるものと予測し、引下げ予測の中央値は25ベーシストポイントとなりました。
 AAフィナンスのPPK予測アンケートは、20人のエコノミストたちの参加によって実施されました。参加者の内の18人は、政策金利(1週間物レポ入札金利)の引下げを予測し、エコノミストたちの引下げ予測は25〜50ベーシスポインでした。エコノミストたちの引下げ予測の中央値は25ベーシストポイントとなりました。
 アンケートに参加した3人は50ベーシスポイントの、15人は25ベーシスポイントの引下げが行われると予測しています。なお、2人のエコノミストたちは、今月の金融政策委員会では金利引下げの決定は行われないものと予測しています。
 今年5月21日に行われたPPK会合では、政策金利は50ベーシスポイント引下げられて、8.75%から8.25%に変更されました。



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