IIJmioが開催しているファンミーティングに、初めて参加してきました。内容的にはどちらかというと専門的というか、IT系の仕事をしている人向けのイベントかなという印象があったのですが、今回はIIJmioで扱っている端末のメーカーの担当者を呼んで、それぞれのカメラの良さをプレゼンするという企画だったのが面白そうだったので、参加してみました。
 カメラのレビュー記事を始めて以降、色々なメーカーの様々な機種を比較してきましたが、メーカーならではのこだわりとか、このメーカーはこの部分に力を入れている、というのが見えにくく、比較しにくいなと個人的に思っていました。基本的のどのメーカーも「うちのカメラはすごい」ということしか言わないので、それを相対的に比較する指標がもっと欲しかったこともあり、今回メーカーからカメラに絞った説明が聞けるということが非常に魅力的でした。
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 今回紹介された機種は、ASUS ZenFone6、OPPO Reno A、Sony Xperia Aceの3機種です。それぞれハイエンド・ハイミドル・ローミドルとスペックがバラバラなので、単純比較はできませんが、メーカーがどの部分を重視しているか、発言に注目しました。

(1)ZenFone 6
 この機種は、なんといってもインカメラを排除してアウトカメラがそれを兼ねる、フリップカメラが最大の魅力です。単に4辺狭額縁を達成するためだけの技術ではなく、様々な角度での撮影を可能にするという意味で唯一無二の魅力があると思います。しゃがまなくても子供の目線で撮影できる、というのは子持ちの親にとっても魅力的かなと思いますね。
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 フリップカメラは構造上、ズームレンズの搭載が難しいのですが、元々近年のZenFoneは望遠レンズの搭載を諦めて広角重視にシフトしているので、むしろ企業の方向性に合致していますね。ズームはスマホカメラの弱点ではありますが、性能の向上にも限界があるため、むしろすぱっと諦めて広角にシフトするという発想はありだと思います(ZenFone Zoomを開発した上での判断なので、説得力もあります)。ズームはデジタルで対応できても、広角はデジタルでは無理なので、デュアルレンズにするなら広角で、というのも理解できます。
 フリップカメラは構造上、汎用部品化が難しいと思いますので、今後のハイエンドZenFoneの代名詞として定着するといいなぁと思っています。それだけで選ぶ人が多いわけではないという点も鑑みて、バッテリー容量を増量したのも良い判断だと思いますね。

 ASUSのメーカーとしてのこだわりは、この「広角カメラ」かなと思います。トリプル、クアッドが当たり前になってきた時代で、広角レンズを搭載しているスマホは珍しくありませんが、早期から広角レンズを搭載してきたこともあり、歪み補正など蓄積も多いと思いますし、フリップカメラによるパノラマ撮影や自撮りでの超広角撮影など、発想が豊かですね。ミドルレンジでもほぼ必ず超広角を搭載していることからも、メーカーのこだわりが見えます。


(2)Reno A
 こちらはタッチ&トライイベントでもレビューしているので、詳細はそちらを参照していただければと思うのですが、そもそもこの機種はそこまでカメラ性能を重視した端末ではありません。だからどのようにプレゼンするのかなと思ったのですが、自撮りの美顔モードやポートレート撮影など、補正技術を重点的に説明していた印象があります。あと先述のイベントで登場したYoutuberのなえなの氏が説明していた、可愛く自撮りするコツをさっそく披露しているところがさすがでした(笑)。かなりウケていて、インパクトありましたね。
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 OPPOは中国の自撮り女子のニーズを拾って成長してきた経緯があるので、中国女子の求める撮影方法に特化したカメラ性能に仕上がっているように思います。補正技術もそのニーズに基づいて作られたものでしょうし、ハイエンドではなくハイミドル端末で高いクオリティを出すための技術でもあると思います。ただ、日本では同様の層が体感99%はiPhoneを使っているので、なかなかその層にアピールするのが難しいのだろうなと思います。今後、端末値引きが難しくなるとiPhoneを買えない家族が増えて、OPPOの付け入る隙が出てくるかもしれませんが。

 さて、そんなわけでOPPOのこだわりは「画像補正」ということになると思います。美顔モードもそうですが、アーティスティックな補正、ぼかし、マクロ撮影などバリエーションが多く、かつプロモードではなく手軽な機能として実装されているのが魅力でしょうね。中国メーカーはその辺が得意で、XiaomiやHuaweiもそういう機能は実装しているのですが、OPPOが一番得意としているのだと思います。

(3)Xperia Ace
 そして今回SIMフリーで広く展開しているXperiaです。21:9の端末を展開する中、あえて日本向けコンパクトモデルとして18:9の端末を出してくれたことはありがたいと思っています(端末の長さはもう少し抑えてほしかったです)。そしてReno Aよりもさらにスペックの低いこの端末でどんな点をアピールするのかと思ったのですが、「手振れ補正」でした。他にもプレミアムおまかせオート(要するにAI撮影)や広角セルフィーなどをアピールしていましたが、一番他機種と違っていたのは手振れ補正の部分かなと思います。
 なにって、Snapdragon630のミドルレンジ端末で、光学式+電子式のハイブリッド手振れ補正を搭載する端末はさすがにXperiaくらいでしょう。そりゃ同スペックのAQUOSより高いわけです。ハイエンド端末では各社搭載していますが、一昔前はハイエンドでも搭載していないメーカーがあったりしましたから、この手振れ補正へのこだわりはSonyの強みなのかなぁと思います。
 逆にオート撮影なんかは、これも昔から搭載している機能ではありますが、精度はいまいちだなというのが昔からXperiaを使っている個人的な印象です。他社のAI撮影モードの方がより綺麗に撮れるイメージがあります。最新のXperiaは使っていないのでわかりませんが、Aceの性能では厳しそうです。

 この機種の手振れ補正は、動画にも適用されるというのが魅力ですね。動画では光学式手振れ補正が使えないという機種はハイエンドにもありますので、この辺にSonyのこだわりが見えます。というわけで、Sonyのこだわり部分は「手振れ補正」でした。




 というわけで、「広角レンズ」「画像補正」「手振れ補正」という3つのキーワードが各メーカーから見出すことができました。この辺をカメラ比較の際の材料にしてもいいかもしれませんね。そして他のメーカーのこだわり部分も聞いてみたいところです。やはりカメラを売りにするファーウェイとか、ハイエンド最強のサムスンあたりのこだわりが気になりますね。
 あとはミドルレンジでのこだわりに絞って聞いてみたい気もします。ハイエンド端末は大体各社全部乗せですが、ミドルレンジではどうしてもカメラ機能の取捨選択をせざるを得ないため、どれを残すかでメーカーの個性が出そうです。もちろん端末コンセプトによる違いもあるかとは思いますが、その辺が見えるレビューができるようになりたいなぁとも思います。
 個人的にとても実のあるミーティングになりました。他の内容でも思うところがあったので、それは別の記事にしたいと思います。