誰もいなくなっってしまった廃遊園地、日本各地の廃鉱山の風景、
謎の巨大施設から歴史的建造物まで
役目を終え朽ちてゆく廃墟の甘美な世界をご紹介しています。

廃墟の美しさをいかに表現するかがテーマです。
戦前戦後の激動の時代を経て我々に何かを伝えようとする廃墟たち。
もう二度と生まれることのない美しき廃墟、消えゆく廃墟。
時間が許す限り、廃墟を記録し続けます。

横浜 みなとみらいの『横浜赤レンガ倉庫』や
群馬県碓氷郡 旧 丸山変電所などとは対照的に、
ほぼ完璧な姿を残しながらも解体を待つ
美しい煉瓦の建物がある。
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それが 旧日本陸軍兵器工場 275号館。
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これが取り壊しの決まっている建物とは信じられない。
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木製のドアもしっかりと残っている。
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ドアの向こうには 思いがけない光景。
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印象的なデザインの柱が無数に整列している。
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この建物は2棟並んでいるものだと思いこんでいた。
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ほとんど割れずに残っている窓ガラス。
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壁、窓、柱。
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大きな屋根を中央の柱が支えることでこの開放感が生まれている。
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屋根を支える鉄骨
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みずたまりには 冬の空の色。
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大正8年に、旧日本陸軍により建てられたこの275号館。
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かつてここは銃弾の芯を作る工場。その銃弾は多くの人の命を奪った。
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戦争の歴史も記憶も葬り去られようとしている。
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跡地には図書館が建つそうだ。
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この建物の価値を理解できない人々は どんな本を並べるつもりだろうか。

提供:廃墟デフレスパイラル