「アレも猫、コレも猫。この世が猫ばかりだったら良いのに!」

古ねこカレンダー表紙

江戸時代末期、あまりにも猫を愛しすぎたため、あらゆるものを猫で表現した浮世絵師がいました。彼の名は歌川国芳(うたがわくによし)。そんな彼の作品を中心に、イチオシの猫の浮世絵を選んでカレンダーにした『カレンダー2016 古ねこ 国芳と絵師たちの猫ごよみ』(山と渓谷社)が発売されました。

 

猫愛に溢れる浮世絵師・歌川国芳は1798年生まれ。ちなみに『吾輩は猫である』を書いた文豪、夏目漱石は1867年なので、猫好き文化人としては国芳の方が先輩です!(注:漱石は実は犬好きだった説は根強い)。

 

国芳の猫好きは、徹底していました。絵を書くときは必ず猫を懐に抱え、家には常に複数の猫を飼い、時には10匹以上の猫と共同生活! さらに亡くなった猫の ための仏壇も設置。ちゃんと戒名もつけて、位牌を並べるほどのこだわりでした。あまりの猫愛に困惑する弟子たちにも、かまわず「猫を書くといいぞぉ~」と 勧めたそうです。

 

国芳はなんでも猫で表現してしまう「猫脳」の持ち主! 

 

鞠の曲芸師の猫、浄瑠璃のお稽古をする猫、踊り狂う猫、座敷で話し合う猫、染物をする猫etc.……極めつけは猫をパーツにして書いた猫文字まで! 「どんなに猫好きなんだよ!」と叫びたくなるぐらい、国芳は江戸のあらゆるものを猫で描いたことで知られています。

 

ここまでだと、ただの「猫狂いの絵描き」のようですが(笑)、実は風刺画の名手でもありました。天保の改革で、風紀を乱すとして美人画や役者絵が禁止に!こ の理不尽な規制に怒りを覚えた国芳は、幕府を風刺するユーモラスな浮世絵を次々と発表!幕府に何度罰せられても、書き続けた国芳の姿勢と作品は、江戸の 人々に広く支持されました

 

そんなただの猫好きじゃない偉人、歌川国芳のセカイの入り口に、『古ねこカレンダー』はおススメです! あなたのお部屋にぜひ!


【関連リンク】
『カレンダー2016 古ねこ国芳と絵師たちの猫ごよみ』(山と渓谷社)