2007年07月12日

染色体異常原因で低身長や過食、虚言…周囲の理解必要 プラダー・ウィリー症候群

染色体異常原因で低身長や過食、虚言…周囲の理解必要 プラダー・ウィリー症候群

記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2007年7月11日】
プラダー・ウィリー症候群:染色体異常原因で低身長や過食、虚言…周囲の理解必要

 「プラダー・ウィリー症候群(PWS)」という先天性疾患がある。染色体異常の一種で、低身長や過食、行動の問題など、心身にさまざまな症状が表れるが、周囲の理解が不十分なこともあり、トラブルになりやすい。現状や課題を、家族や専門家らに聞いた。【柴田真理子、板垣博之】

 ◇最近になって診断方法普及

 PWSは、15番目の染色体にある遺伝子が働かないことによる疾患。1956年にスイスのプラダー医師らが発表した。1万-1万5000人に1人の割合で生まれるとされ、国内には8000-1万人程度の患者がいるとみられる。しかし診断方法が普及したのが最近のため、同症候群と診断されないまま大人になった患者もいる。

 乳児期は筋力が弱いため、歩行や首のすわりが遅かったり、自力で母乳を飲めない、体温の調節ができない、低身長などの身体的症状が表れる。幼児期からは、過食による肥満になりやすい。過食の傾向は思春期のころから強まり、糖尿病などの合併症になるケースも少なくない。

 その後、小学生から顕在化するのが盗み食いや固執、おしゃべり、睡眠パターンの異常、虚言などの行動。認知面の遅れによるコミュニケーション障害などがあるためだが、知的障害は重くなく、多くは正常から軽・中度の知的障害。PWSに詳しい小児科医の長谷川知子医師は「普通に会話ができても、認知機能が赤ちゃんレベルで自己中心のところがある。周囲がこのギャップを理解できず、問題が大きくなってしまう」と指摘する。

 ◇ほめてトラブル減少

 新潟市の庄司英子さん(61)は、PWS患者の三男、励(れい)さん(33)が数年前に福祉施設で受けた扱いが、頭を離れない。

 「PWSについては理解することができた。しかし(励さんの)反社会的な行為は黙認できない」。お金を盗んだり、人の上着を脱がせるなどしていた励さんについて、福祉施設の職員は行動観察記録にこう書いた。

 庄司さんは「病気によるものだと説明したのに、福祉専門の職員にすら分かってもらえなかった」とうつむく。

 励さんが生まれた時、「虚弱児」と言われ、しばらくチューブで鼻からミルクを飲ませた。成長が遅く、「何か障害がある」と確信したが、検査しても原因は不明。

 小学校時代、先生から「庄司君がいるとクラスが落ち着かず、勉強が進まない」と言われた。他人の財布からお金を盗んでも、励さんは「東京に行くお金なんだよ」とうその弁明をした。過食で、体重が1カ月に10キロ増えたこともあった。周りからは「(問題行動は)親の愛情が足りないからだ」とまで言われた。

 PWSと分かったのは中学2年の時。患者団体などに通い、病気について学んだ。夫の敬さん(65)は「百回でも千回でも怒ればいつかは分かると思って、手をたたいたこともある。でも病気を理解して接し、ほめたりすると、トラブルは減った」と話す。

 庄司さん夫妻は05年6月、各地の医師や親たちと「日本プラダー・ウィリー症候群協会」を作った。メンバーは現在、約70人。研究会を開いたり、難病認定を求めるほか、患者のグループホーム開設を目指す。

 励さんは中学卒業後、作業所や病院を経て、今は入所施設で暮らす。夫妻は「同じ思いをする親子が少なくなってほしい」と心から願う。

 ◇「親、行政、医師が連携を」

 欧米や台湾などでは、小児科医や臨床心理士らによるチーム医療や、PWS患者のグループホームなどが普及し始めている。が、国内では本格的な研究がまだ進んでおらず、専門医も少ない。「小児慢性特定疾患」として公費で成長ホルモン治療ができ、筋力増大や呼吸障害などに効果はあるが、日本では低身長のみに適用される。難病に指定されていないので成人は対象外だ。

 ただ、PWSの団体は各地で少しずつ増えている。発足16年目を迎えた「竹の子の会」は全国に11支部があり、会員は約520世帯。05年には仙台市周辺で親の会「ひなた」もでき、今は10家族で活動する。九州では、武田康男・北九州市立総合療育センター歯科部長らが中心となり、10月以降定期的にセミナーを開く。

 長谷川医師は「PWS患者でも、適切な援助や教育、周囲の理解があれば、普通に生活することができる。親がまずPWSの特性を理解し、子供と向き合うことが大切。また行政や学校、福祉関係者らもPWSを理解し、医師、家族も含めて互いに連携することが必要」と話している。

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 ■プラダー・ウィリー症候群に関する主な問い合わせ先

 ◇日本プラダー・ウィリー症候群協会

 電話025・231・6838
ホームページ


 ◇竹の子の会

 電話03・3791・1033
ホームページ
PWS・プラダーウィリー症候群児・者 親の会 公式サイト
メール


 ◇九州山口地区PWSセミナー実行委員会

 電話093・922・5509(北九州市立総合療育センター歯科外来)


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