先の衆院選での民主党の主張は一言で言えば、「国民を幸せにするが、カネを追加で出さなくてよい」だった。
ところが、鳩山由紀夫首相が「要求大臣でなく、査定大臣であれ」と檄を飛ばしたにもかかわらず、各府省の概算要求の総額が過去最大の95兆円に膨れ上がった。
再建屋雑記帳0959歳入にまったく見合わない。
民主党政権は、自信満々だった財源が早くも揺らいだ。
私は困ったことになったと思っていたら、「事業仕分け」を行うという。
これにより3兆円超を削り、何とか92兆円内に抑える。

「事業仕分け」は行政のムダを洗い出す作業であり、すでに40ほどの地方自治体で取り入れられ、かなりの成果を上げている。
再建屋雑記帳0960仕分けチームはおもにシンクタンクの社員で構成し、そこに市民などが参加することもある。
ただ、国政は規模が大きく、他の事業とも複雑に絡み合うので困難度は格段に増すようだ。

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)が仕分けの対象と定めたのは、何と220件447事業。
民主党国会議員7人と各省の副大臣、政務官、有識者などを含めた約80人の“仕分け人”が3つのワーキンググループ(WG)に分かれて手がける。
11日から具体的な作業が始まった。
再建屋雑記帳0961国民の目線、納税者の立場で、事業が必要かどうか、事業の担い手は適切か、予算は妥当かなどを判定する。
仕分け人と各府省の官僚などが真正面から衝突することも多く、会場に緊張感が走る。
壮絶バトルの末、廃止や見直しが続出している模様。
これまで切り込みが不可能だった“聖域”に及ぶ。
が、ここでの結論は予算編成の判断材料という位置づけだ。

事業仕分けは、民主党政権の目玉だ。
自民党政権下でも似た取り組みがなされたが、徹底するに至らなかった。
しかも、新政権はこのプロセスを完全公開!
国民は会場で傍聴したり、インターネット中継を視聴したりできる。
再建屋雑記帳0962行政、そして税金の使い道の透明性が保たれ、これだけでも「政権交代」の意義が感じられる。
なお、仕分け作業は計9日間で終えなければならない。
猛烈というより無謀なスピードといってよい。
大変な苦労だろうが、ぜひやり抜いてほしい。
私は、政治家が頑張って働く姿を初めて見た気がする。
新政権は事業仕分けを制度改革への布石とする意向だ。

この調子で郵政関連事業も仕分けするに違いない。
「かんぽの宿」とか…。

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民主党政権、鳩山内閣に関わる一連のブログは以下のとおり。

⇒8月17日「郵政4分社見直し…共通政策」はこちら。
⇒8月18日「カネで1票を買う…選挙戦スタート」はこちら。
⇒8月19日「有権者を愚弄する選挙戦…党首胸算用」はこちら。
⇒8月27日「波乱なし、衆院選」はこちら。
⇒8月28日「民主党の獲得議席はどれくらい?」はこちら。
⇒8月29日「神奈川7区鈴木馨祐、比例みんなの党」はこちら。
⇒8月30日「「自民党をぶっ壊す」が今日完結!」はこちら。
⇒8月31日「民主議員に戸惑い、怯えの表情…」はこちら。
⇒8月31日「民主議員のつまらなさ!」はこちら。
⇒8月31日「民主、マニフェスト撤回も…」はこちら。
⇒9月1日「民主、国の財布をのぞく」はこちら。
⇒9月3日「なぜ景気は悪いのか?」はこちら。
⇒9月4日「小沢民主、参院選まっしぐら!」はこちら。
⇒9月4日「霞が関、激震走る!」はこちら。
⇒9月6日「散財する政治家がいなくなった…」はこちら。
⇒9月17日「鳩山新内閣の船出に思う」はこちら。
⇒9月18日「鳩山内閣への熱狂的期待値!」はこちら。
⇒9月18日「お見事、鳩山政権の気持ちよさ!」はこちら。
⇒9月21日「鳩山内閣、わずか1年の命!」はこちら。
⇒9月27日「哀れ、野党総裁選はひっそり投開票」はこちら。
⇒9月28日「河野太郎、みんなの党と新党立ち上げ」はこちら。
⇒10月3日「景気降下…野党感覚で発言する閣僚」はこちら。
⇒10月5日「予算白紙、執行停止で景気急降下?」はこちら。
⇒10月20日「景気悪化…鳩山内閣、年内にも試練!」はこちら。
⇒10月21日「民主政権下、雇用は危険水域に突入!」はこちら。
⇒10月22日「小泉内閣も真っ青の独断専行振り!」はこちら。
⇒10月23日「公共事業、厳格精査、軒並み白紙へ」はこちら。

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りそな総合研究所20091116