まず次図を見て下さい。
                                                               005
53金、41玉(51玉、61玉)、42金打まで5手詰。
これは王手の連続で「詰み」まで行きますが、流石に詰将棋とは呼ばないですね。

『詰将棋には妙手が必要だ』
何か発見しにくい手がないと、これは詰将棋にならないんですね。

もう少しシンプルに言うと『詰将棋の基本は捨駒だ』となりますか。
駒を捨てる→実戦では勿体なくて指しにくい→捨駒は妙手
という流れですね。

008
左図を見て下さい。

41龍、同玉、42金まで3手詰。

今度はだいぶ詰将棋に近くなりましたね。
でも実戦では41龍は気持ちいい決め手ですが、詰将棋としてはまだまだです。

009そこで次の図。

22金、同銀、41龍、同玉、42金まで5手詰。

初手に22金と捨てて銀を動かしておくのが妙手で、こうなれば詰将棋になってますね。

もうちょっと本気を出してみましょうか。

010
・まず桂馬を打ってみたい。
・21桂は要らない。
・全体を1路寄せてみる。

こうした改良点を考慮して出来たのが左図。

12金、同玉、24桂、22玉、12金、同銀、31龍、同玉、32金まで9手詰。

もうこうなれば立派な詰将棋ですね。
簡単に作意が分からないように、
・変化…(作意以外の逃げ方を早く詰めなければならない)
・紛れ…(正解以外の誘手)
も備わっています。

まとめてみましょう。
「詰将棋には妙手が必要だ」「捨駒は詰将棋の基本」

さらに
「変化や紛れが無くて簡単に解けてはダメ」という事になりますか。

これが雑誌等に入選するようになるためには
「他で見た事があるものはダメ」
新味や個性までが求められます。

または同じような筋でも「完成度の高さが必要」という事になりますね。
「駒配置の効率の良さ」や「手の味の良さ」も必要です。
(なかなか説明が難しいですが)

006 もう1例見てみましょう。

33金、21玉、31角成、同玉、32金まで5手詰。

一応は捨駒も入っていますが、変化や紛れが無くて、ほぼ一本道に詰んでしまいますね。

そこで色々なステップを経て次図になります。


00733銀不成、21玉、21玉、32銀不成、同玉、33金、21玉、31角成、同玉、32金まで9手詰。

「邪魔駒消去」「銀不成」という妙手が入って、とても詰将棋らしくなっていますね。

でも上図の5手詰から下図の9手詰まで、ほんの一工夫とも言えます。

まずは色々な作品を見て、詰将棋とは何かを学んでみて下さい。
沢山の詰将棋を見れば「この筋はあったなぁ」とか分かるようになります。

やってみると詰将棋の創作は奥が深くて非常に面白いものです。
どうぞ皆さんもトライしてみて下さい。