やさしい英語の本、通算32冊目は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル2(600語レベル)の4冊目として、

フランスの作家
ジュール・ヴェルヌ(1828.2-1905.3)の
小説『八十日間世界一周』を読みました。

著者44歳の時(1873.1)に刊行された作品です

Penguin Active Reading: Level 2 ROUND THE WORLD IN EIGHTY DAYS


Jules Verne
Round the World in the Eighty Days

Retold by Michael Dean
〔Penguin Active Reading Level2〕
First Punguin Readers edition published 2000
This edition published 2008
8,579語

書名は聞いたことがありましたが、
実際に読んだことがありませんでした。

ヴェルヌはフランス人ですが、
ロンドン在住のフィリアス・フォッグ氏を主人公とし、
ロンドンから汽車、汽船、象、帆船、橇を乗り継いで、
80日で世界を一周するお話です。

80日で世界一周といわれても、
それほど短かくは感じないのですが、

今から140年程前の
1872年10月から12月にかけて行われた
世界旅行の記録という設定なので、

今風にいえば、
飛行機で各国を回りながら、
一週間で世界一周をするといった話になるでしょうか。

1871年(明治4年)から、
2年近くの年月をかけて、
岩倉遣欧使節団が派遣されているので、
そのころのお話と考えると面白いかもしれません。


  ***

翻訳をざっと調べてみました。
(古書も含みますが、比較的手に入れやすいものを選んであります。)

江口清 訳
『八十日間世界一周』
(角川文庫、1963年3月。改版、2004年10月)
 ※初出は『世界大ロマン全集』第10巻、東京創元社、1957年1月。

木村庄三郎 訳
『八十日間世界一周』
(旺文社文庫、1973年2月)

田辺貞之助訳
『八十日間世界一周』
(創元SF文庫、1976年3月)

八十日間世界一周 (岩波文庫)


鈴木啓二訳
『八十日間世界一周』
(岩波文庫、2001年4月)

八十日間世界一周〈上〉 (光文社古典新訳文庫)


高野優 訳
『八十日間世界一周(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2009年5月)

最新のものをと思い、
高野訳(光文社古典)を手に入れました。

わかりやすい日本語に訳されていて、
どこも読みにくくはないのですが、

今一つテンポが悪く、
途中で飽きてしまいました。

ヴェルヌの作品は、
簡約版で興味をもって、
いざ完訳で読もうとすると、

文章がまわりくどく冗長なところがあって、
面白味に欠けるものが少なくないようです。

とりあえず一つ遡って、
鈴木訳(岩波文庫)も試してみようと思います。


あと、気になっている1冊を紹介します。

ヴェルヌの『八十日間世界一周』に挑む―4万5千キロを競ったふたりの女性記者


マシュー・グッドマン著
金原瑞人・井上里訳
『ヴェルヌの『八十日間世界一周』に挑む
 ― 4万5千キロを競ったふたりの女性記者』
(柏書房、2013年10月)

まだ読んでいませんが、
実話にもとづいている分、
こちらのほうが面白いかもしれません。


※計32冊 計265,239語。

※wikipediaの「ジュール・ヴェルヌ」「八十日間世界一周」を参照。


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