和菓子魂!

全国47都道府県を巡ってきた中で、出会ってきた数え切れぬほどの和菓子。 季節を彩るさまざまな和菓子たちをご紹介します。

各記事に記載されている価格は、
当時本店を訪れた際の価格です。
価格改訂後の反映はされていませんので、
あらかじめご了承ください。

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お彼岸が終わったと思えば、今度はお月見に向けて走り出す。
毎年のことながら、和菓子は9月はなかなかの忙しさ。
今年は十五夜が10月1日ということで、彼岸が明けると、
すぐにお月見の和菓子には欠かせない『月見団子』の準備に入るわけです。
ちょうど京都を訪れた際に、まだ彼岸入りではなかったのですが、
早くも月見団子が登場していて、そりゃあ、買い込んじゃいますよね。
ということで、『よもぎ餅』で有名な笹屋春信の『月見団子』と初対面。
少し細長くして、先を尖らせるように整えた白いお団子に、
あんこを帯を巻くようにして行くのが、いわゆる関西風の月見団子。

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最近、和菓子屋さんが生み出すいろんな意欲作が心を弾ませますが、
名古屋の銘店として名高い亀広良では、こんな隠れたヒット作がございます。
そう、和菓子屋さんが作る『杏仁豆腐』でございます。
もちろん、杏仁豆腐と言えば、もちろん中華料理のデザートの定番。
されど、和菓子屋さんが本格的な杏仁豆腐をお作りになったのです。
そう、スーパーなどで売られているカチカチに固められたものではなく、
つるるんとして、ミルキーな味わいの杏仁豆腐なのです。
いやはや、和菓子屋さんがこんなにもハイレベルな杏仁豆腐をお作りとは!!
きた川でも素晴らしい杏仁豆腐が楽しめましたが、
こういう創作意欲がまた僕たちをワクワクさせてくれますね。

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きっと逗子を訪れたことがある人ならば、
間違いなく視界に入っているであろう和菓子屋さんがある。
駅からすぐのところに三盛楼というお店なのですが、
創業して50年ほどの和菓子屋さんとしてはまだまだ若いお店。
こちらでおはぎや水ようかんなど定番のお菓子であったり、
看板商品の『浪子最中』を味わっているので、
もちろん最中をご紹介しようかなあと再訪問したのですが、
僕の目に飛び込んで来たのは、その地のことをちゃんと教えてくれるお菓子。
そうなんですよね、和菓子屋さんに行けば、その地のことが分かる。
もちろん全部知れるわけではないですが、何かしら知ることができる。
それを改めて実感させてもらったお菓子がございました。

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お彼岸になりますと、毎年のことながら、夜中におはぎを食べまくる。
毎晩4〜5個必ず食べることになるので、なかなか寝る前に腹が膨れる。
でも、不健康に思える時間帯に味わっても、調子が悪くなったりせず、
あんこが血流に浸透していくのを感じながら、睡眠に落ちる。
もうここまで来ると重症のような気がしますが、まあ、一週間くらいの話。
朝起きて着替えまして、すぐに神楽坂にある五十鈴へ向かう。
いつものように、気さくな女将さんが出迎えてくれる。
僕の中で、五十鈴の女将さんが寝そべっているなんてことは想像できない。
それくらいお元気で、いつも明るく、テンションが高いのです。

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横浜髙島屋へおはぎを配達しましたあと、
シルバーウィークの人出を確かめるべく、鎌倉へと足を伸ばしました。
コロナウイルス蔓延後、観光地は大きな打撃を受けている中、
鎌倉もまた厳しい状況が続いていたのです。
ところが羽田空港に長蛇の行列ができ、新幹線もだいぶん埋まり、
人が遠方へと動くいつもの混雑ぶりが帰ってきたところで、
鎌倉にも若い世代の方を中心に、小町通りは大変賑わっていました。
そして、『鳩サブレー』でお馴染みの豊島屋の本店を訪ねたのですが、
いつものごった返す感じはないものの、配送をご用命されるお客さんもいて、
だいぶんお客さんがいらしてるなあという印象でございました。
さてさて、そんな人出確認は口実として、僕のお目当は、もちろん『おはぎ』ですよ。

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なぜか、まだこんなにポピュラーな銘菓をご紹介していなかった。
そう、このブログでは、季節のお菓子や各地のお菓子を優先するあまり、
定番のお菓子がまだ登場していなかったりするのです。
まあ、それもひとつひとつ、さまざまな機会に合わせてご紹介したいと思います。
さて、松本と言えば、忘れてはならないのが、開運堂の『真味糖』でしょう。
9月30日が胡桃の日と教えてもらいまして、このお菓子のことを話さないわけにはいきません。
松本を訪れますと、必ず立ち寄ります開運堂は、和菓子だけではなく、
洋菓子も積極的に作っているお店でございまして、いろいろと楽しめます。
既に上生菓子などもご紹介していますが、『真味糖』は代表銘菓として名高い。
というのも、独特の食感を持つからでもある。

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お彼岸に入りまして、毎年のことながら、ドタバタとする。
というのも、おはぎはもちろん地方発送ができないので、
作ったその日に運べる場所でのみ販売ができるわけだ。
なので、彼岸が明けるまでは、常に朝からおはぎを運びまくる。
今日も日本橋髙島屋から横浜髙島屋へとおはぎを運んだ後は、
シルバーウィークに突入した逗子や鎌倉を少し散策してみたのです。
というのも、GO TO キャンペーンが東京も含むことになり、
明らかにこれまでとは違う人の動きが始まったからです。
というわけで、逗子に降りまして、あまり縁がなくて、
なかなか訪れることができなかったこよみを訪ねる。
そして、あとで思えば、以前にご紹介したのも9月のことであった。
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僕は、これまで何度か北海道に来ているが、
道東を訪れたのは、今回が初めてとなりました。
仕事を終えて、すぐに釧路に入りまして、その夜は炉端を堪能し、
翌朝は、のっけ丼あるいは勝手丼と呼ばれる市場でカスタマイズする海鮮丼を味わい、
そこからは釧路の和菓子屋さんを回ることにしたのです。
9月の初め、都内はまだまだ蒸し暑かったのですが、さすが北海道はもう涼しい。
これほどに過ごしやすい時期に訪れるのが一番でありましょう。
駅の反対側へ車を飛ばして、訪れましたのは、前から訪ねたいと思っていたお店。
かわなべの団子は、なかなかの評判と聞き、味わってみたかったのですよ。

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9月30日は胡桃の日なのだそうです。
ということで、胡桃を使った和菓子をご紹介しようと思います。
そもそも胡桃を使った和菓子は、長野県と北陸地方、東北にも多いです。
いずれも鬼胡桃がよく獲れたことに由来しますが、
こうして、いろんな和菓子で胡桃を味わってみるのも楽しいと思います。
金沢に参りましても、いろんなお店で胡桃をあしらったお菓子に出会います。
ただ、これだけど直球に打ち出しているお店もないでしょうね。
胡桃はその正体を確かめたことがある人は少ないかもしれません。
もともと若い実の時は、緑色のフルーツのような実をしていまして、
その内側にあの硬い殻に覆われた種子の胡桃が包まれているのです。

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6月にも長野を訪れまして、7月にもまたリピートしました善光寺参り。
その参道にも支店を構えている太平堂の本店を久しぶりに訪ねたのです。
そこで偶然見つけたのが、この胡桃の焼饅頭『裾  花』を見つけたのです。
もともと太平堂と言えば、大ぶりな栗饅頭『まほろばの月』があまりにも有名で、
栗の甘露煮がまるごと包まれていて、まあ、その重量感たるやなかなかのもの。
普通の栗饅頭だと思って、オンラインショッピングなどで頼んじゃうと、
届いてビックリするパターンになるかなあと思うわけです。
こちらの焼饅頭の生地は、ほんわりしていて、ちょっとパンを食べているよう。
そう、多くの焼饅頭はもっと薄茶色をしていますが、
こちらはまさにパンのように、茶色く焼きあがっているのです。

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日本全国を巡りますと、こんなものがお菓子になるの!?っていう驚きは、
もうあちこちにたくさんございまして、その発見もまた面白いものです。
敬老の日を間近にして、京都の川端正面にございます老舗・甘春堂の銘菓も、
贈り物として重宝されておりますお菓子のひとつでございます。
和菓子の世界では、工芸菓子と申しまして、干菓子の材料を用いて、
季節の花鳥風月を具現的な形で表現して、大きな大作を製作し、
和菓子の展示会などで飾られることがあります。
迫力のある鷹や華やかな牡丹などが、見事に再現され、
和菓子屋さんのショーウィンドウに飾られていることもあります。

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東日本大震災の時に、陸前高田に出る前に、一ノ関で集まってから向かったのです。
その駅の売店で見かけましたのが、この真っ黒いお煎餅でした。
愛らしさが気になっていたものの、その時はそれどころではなかったので、
その数年後、再び一ノ関を訪れました時に、大浪のお店を訪ねて、
そこで、この真っ黒な『亀の子せんべい』を口にしたのが出会いでございました。
それからはもう病みつきになってしまったのは無理もなく、
物産館などで見つけるたびに買ってしまうお煎餅なのです。
というのも、まず卵を使っていませんのに、とっても軽い食感。
どうやって、こんな食感が生み出されるのか、非常に気になるところでもあるのです。

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このお菓子は、恐らく全国見渡してみても、高林堂だけではないだろうか。
お寿司のネタでもお馴染みのあの干瓢(かんぴょう)が、
まさか砂糖漬けになって、目の前に登場するとは、誰が思いましょうか。
もともと栃木県は、干瓢が特産でもありまして、
宇都宮にも干瓢の専門店があったり、栃木県干瓢商業協同組合もあり、
まさに餃子に隠れて、いやいや、イチゴに完全に覆い隠されているかもしれませんが、
物凄く干瓢が有名な土地でもありまして、この菓子があるのは、ある意味必然。
そう、和菓子は、その地のものがしっかりと取り込まれているものなので、
意外と知られざる名産品が、和菓子から見えてきたりもしますよね。

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続いて、高嶋屋酒饅頭店の斜向かいに、青いテントの屋根が見え、
すぐに永井酒饅頭店を発見するわけですが、すぐに近くバス停に、
ちょうど高校生たちが列を成していて、何とも懐かしい光景。
そうそう、自分も山の上の高校に通っていたので、
行き帰りはバスを待っていたわけで、そんなことを思い出していると、
ちょうど路線バスが停車して、生徒たちは乗り込んで行った。
信号が変わって、向こう岸のお店の中へ入りますと、
他店と明らかに違いますのは、種類が多いところ。
多くが4種類であるのに対して、こちらは10種類ほど。

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さあて、さらに国道20号線を真っ直ぐに進んでいきますと、
またも左手に、そして、右手にも酒饅頭屋さんがありまして、
もうね、これは益々ワクワクが止まらなくなってしまうのです。
ということで、東山酒饅頭店から植松の『あんどうなつ』を味わって、
続いて、左手に登場しましたのが、高嶋屋酒饅頭店。
酒饅頭の聖地だと教えて頂いて訪ねたわけでございますが、
都心のコンビニの乱立のような距離感で早くも3店舗目。
こちらも酒饅頭専門店のようで、ガラス戸を開けて注文するスタイルは、
東山さんと共通していて、お値段も同じく4種類とも同じ85円。

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上野原の駅から国道沿いに歩いて行き、東山酒饅頭店に立ち寄って、
くるっと後ろを振り返りますと、斜向かいにも和菓子屋さんを発見。
ちょっと日光や小城の羊羹街道を思わせるように、
右に、左にと立ち寄らせるように、和菓子屋さんが出現するのですから、
当たり前ですが、テンションが上がっていくわけです。
続いては、植  松に参りまして、『あんどうなつ』を買いに行く。
酒饅頭の合いの手を打つように、時折違うお菓子が登場するのは、
これまたええもんやなあと思いまして、陽射しが厳しい8月でしたので、
汗だくになりつつ、『あんどうなつ』を買い込んだわけです。

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いつもの中央線で高尾まで出まして、そこで甲府行きの電車に乗り換え、
上野原で降りまして、そこからクネクネと坂を登って行きますと、
国道20号線に出ますわけですが、そこまでがなかなかしんどい(笑)
ようやっと国道に出て、その道沿いに和菓子屋さんがちらほらと。
そして、上野原には、酒饅頭屋さんが数軒ある酒饅頭の聖地のひとつ。
この地で、酒饅頭がソウルフードになっていることについては、
また別の回でお話するとしまして、まあ、疲れも飛んでしまいますほどに、
次々に酒饅頭屋さんが姿を見せ、日持ちがしないわけですが、
頑張って頬張ろうと、数個ずつ買い込んでいくわけです。
まず最初に目の前に姿を現したのは、東山酒饅頭店なのです。

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『着せ綿』
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9月9日重陽の節句の日を待たずして、ほとんどの菊のお菓子が姿を消し、
なかなかの好調ぶりであったのですが、そんな最後に、
日本橋髙島屋に立ち寄りまして、夏の終わりの生菓子と共に、
浜松・巌邑堂の『着せ綿』を買いに立ち寄ったのです。
ちょうど最後の一個になっていて、ギリギリセーフでございました。
もうすぐ名物の『栗蒸し羊羹』も始まるという巌邑堂の繁忙期前の静けさでもあり、
ここから一気に和菓子屋さんはどこも忙しくなって行きますし、
いろんなお菓子が顔を出してくるので、見逃せないわけでございます。

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さあ、いよいよ明日は重陽の節句というところで、
僕にとっては、悲願となりましたお菓子がいよいよ入荷しました。
というのも、8年ほど前に、秋に盛岡に行きまして、
たまたま立ち寄った竹  芳さんで買いましたのが、『菊のしずく』でした。
そう、黒糖の錦玉羹のお菓子は、あちこちで作られています。
最も有名なものが、京都の亀廣永の『したたり』でしょう。
祇園祭の菊水鉾のお菓子として知られてはいますが、
これももともとは能楽の演目にもなっている菊慈童にちなんだもの。
まさに『したたり』とは、菊の花の露のことであり、
あの不老長寿の伝説に繋がるお菓子なのです。

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五節句のトリを飾るのは、9月9日の重陽の節句。
その昔、菊の花の上に真綿を乗せて、その夜露で体を拭うと、
不老長寿に恵まれたという伝説をもとにして、
長寿を祈る節句として、とても重要であったわけですが、
現在は、新興の敬老の日に取って代わられるようにして、すっかり衰退。
もはや知っている人がほとんどいないほどにマイナーになりました。
でも、そんな日本の風習を掘り起こすべく、今回は菊のお菓子で埋め尽くす。
奈良県の大和郡山の老舗・本家菊屋と言えば、屋号そのままに、
菊のお菓子でいっぱいになっておりまして、もう重陽の節句の主役。

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『コモリ団子』
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初めて長野県の須坂へ。
その目的は、発祥とも言われる須坂の『千代香』を味わうため。
和菓子のジャンルのひとつに中華(中花)というのがありまして、
北海道などで頻繁に見かける『中華饅頭』に対して、
いろんな街で、『千代香』という呼び方で売られていることが多いのですが、
それが須坂藩の堀家の奥女中の名前に由来すると言うのです。
ということで、盛進堂を訪れまして、その帰り道に、
偶然に見つけたコモリ餅店の団子が気になって仕方なくなったのです。
だって、店先に「泣く子も黙る」お団子と書かれているのです。
いやはや、泣く子も黙るほど美味いというのだから、
それは、もう買わないで素通りなんてできねえだろと入店。

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長野からゆったりと長野電鉄に揺られて、須坂へ。
見覚えのある車両だなあと思ったら、東急だったり、日比谷線だったり、
まるで中目黒駅を思わせるような乗り入れのホームのように見える。
でも、ここは長野であって、都心で引退した車両は、ここに来るよう。
いつもならば、小布施まで直行するのですが、
その手前の須坂には降り立ったことがなかったので、途中下車。
そして、この須坂を訪ねることにしたのには、もうひとつ理由があって、
堀家が城主を務めていた城下町でもあり、各地にございます焼菓子、中花饅頭を、
「千代香」(ちよか)という名前で呼ぶようになったのには、
須坂藩の奥女中が関係しているというお話があるのです。


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今年は梅雨が想像以上に長引いたこともあって、
8月の猛暑は9月になっても収まらないのかと思っていたら、
ちゃんとそこは夜になると風が吹くようになって、
少しは涼しくなって来たなあという実感があります。
まあ、それで良いのだけれども、それでもまだ暑いものです。
さて、8月のお休みに、ふらりと甲信へ出向いて、
急遽長野でも泊まることにしまして、前回お休みだったあのお店へ。
そう、善光寺の参道沿いにございますつるやの『善光寺酒饅頭』です。
6月のリベンジをしようと思い立ったわけです。
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続いても、菊の花を模した干菓子のひとつをご紹介しましょう。
松屋本店の『菊の香』のように、花びらの枚数がはっきりと分かるものではなく、
京都らしく抽象的な表現に留められていますのが印象的でもあります。
美術の世界では、尾形光琳が描いた屏風絵にあります菊の花が、
光琳菊と呼ばれ、薯蕷饅頭などの生菓子で表現されています。
それと同じく、丸くヒナギクのようなスタイルで打ち出されています。
ただ砂糖と寒梅粉だけでは、もちろんこのような茶色い色にはなりません。
何が入っているのであろうかと、味わって探ってもらいたいですね。
もちろん原材料の表示を見たら、すぐに分かっちゃうけども。

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さあ、節分やひな祭り、端午の節句に七夕と、
メジャーな歳時記の行事に押しやられて、完全に消え失せそうな重陽の節句。
菊の花の夜露で体を拭うと長寿を全うすることができるという伝説はさておき、
まあ、長く生きられるようにと、健康でありますようにと、
菊の花の魔力にあやかってみるのは悪くはないのではないでしょうかね。
ただ9月9日は実際にはまだ残暑の厳しい時期でございますので、
菊の花なんてどこにも咲いていませんし、仏花としてのイメージが強いこともあって、
なかなか現在は知られていないのが事実ですが、それならばと、
お菓子だけでも、菊の花を取り揃えて楽しんでもらいたいと思うわけです。

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9月になりまして、いろんな秋の訪れを告げるお菓子が登場する中、
もうすぐ9月9日には重陽の節句を迎え、菊の花が主人公の歳時記がやってくる。
かつては、最も重要であった歳時記であったのですが、節句の中でも、
今や一番マイナーなものになってしまったのは、知らない人が多いことで実証済み。
まあ、新暦になって、その時期には主役の菊の花が咲いていないことと、
敬老の日の誕生によって、同じような意味合いでもあり、
完全に薄れてしまったのではないかと思っていますが、
ここで再起を図るべく、菊の花のお菓子を盛り上げていきたいと思います。
ということで、数年で一気に人気商品となりましたのが、
通年で製造されてもいる金沢の老舗・落雁諸江屋の『菊花せんべい』です。

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太宰府を訪れたら、必ず立ち寄りますのが、茶席菓子の銘店・藤  丸。
初めて訪れた方からは、みんな同じ感想が届くのですが、
その店がどこにあるのか分からず、辿り着けなかったというお声も。
というのも、Google先生にお世話になっていましても、その通り沿いに、
暖簾を掲げたお店はなく、看板もなく、そもそも和菓子屋さんっぽいところはない。
一度通り過ぎて、何度も行き来して、もう諦めようっかなあって思ったときに、
一軒家のご自宅のような入口を発見するわけです。
奥を眺めて見ますと、飛び石の先に、何やら暖簾らしきものが見える。
そして、その入口を見上げますと、そこに「御菓子而」の文字を発見する。
「おおっ〜!!ここか!!」と思わず声を上げてしまう。

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上野から常磐線でいわきへ出て、さらに乗り換えて久ノ浜で降りる。
海に近いその街は、まさに東日本大震災の折には、この辺りは津波が襲っていた。
駅の改札を出て、左手に進みますと、そこに評判の和菓子屋さんがあります。
端午の節句だけではなく、通年で『かしわ餅』を作っているという珍しいお店があるのです。
しかも、菓匠梅月では、その『かしわ餅』を求めて行列ができるというのだ。
てっきり『かしわ餅』だけなのかと思って、とりあえず、5個頼んだ後、
すぐ僕の目に飛び込んできたのが、これまた独特の焼饅頭。
その名は、『波  立』という珍しい名前でもあり、心を弾ませる。
当然、会計途中であったが、すぐに追加して持ち帰ったのです。
まずは、名物の『かしわ餅』を温かい蒸したてのうちに頬張ってから、
もうひとつの銘菓を食べるべく、少し海辺へと歩き始めた。

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『濤  声』
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8月の終わりになりまして、あちこちで初秋の生菓子が顔を出し、
気づけば、会社からの帰り道も、そこまで蒸し暑いこともなく、
心地良い風が吹き抜ける時もあって、秋の足音を感じるこの頃でございます。
ちょうど8月の最後の金曜日に、末  富の生菓子を買いまして、
じっくりと頂くことができたのですが、これが嬉しい限り。
毎年楽しみにしているのですが、スエトミブルーとも言われる美しい水色。
紙袋や包装紙にも使われていて、まさに代名詞的なカラーなのですが、
その美しい水色を使った葛の生菓子『濤  声』がまた見事なのです。
ぷるんぷるんの水風船のように弾む涼感で、波立つように見えて、
そこに百合根を託して、波頭を表現しているのです。

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毎年夏になると話題をさらっている『水信玄餅』は、物凄い競争率。
8年前に生み出されて以来、多くの人が夏になると台ヶ原本店に押し寄せる。
もともと金精軒と言えば、『信玄餅』を生み出したお店とも言われていますが、
斜向かいに蔵元があることもあって、お酒を使ったお菓子も販売しています。
この静かな街は、夏になりますと、一気に賑わい始める。
何せ、予約などはできませんため、早朝から整理券を待つしかない。
しかも、整理券では、時間が指定されており、その時間に再訪問する必要がある。
白壁沿いに並んで型から出したばかりの『水信玄餅』を受け取り、
ようやっと側のテントで味わうことができると言った具合なのです。
まあ、夏なので、陽射しに打ちのめされ、汗だくになって待ちわびる。
ところが、今年は事態が急変したのである。

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