和菓子魂!

季節を彩るさまざまな和菓子たちをご紹介します。 老舗の名物から、新感覚の和菓子、あんぱんまで。

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日本にはさまざまな菓子があります。
定番の羊羹や大福、饅頭からジャンル分けしにくいものまでさまざま。
銘菓『月の雫』を作る松林軒には、もうひとつ忘れてはならない菓子がある。
それは『絹多ぐるみ』という珍しい名前の焼菓子です。
お分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、細長い棒状になって、
桃山生地であんこを包んでおりますので、砧(きぬた)と呼ばれる菓子。
素材は違いますが、長久堂の『きぬた』と形状は似ていますもんね。
あとは当てた漢字が、“絹多”の二文字となっているということです。

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夏と言えば、葛焼きなわけですが、
まさかこんなスタイルの『葛焼き』に出会うことになりましょうとは!
そもそも話の始まりは、6月の終わりのことで、一度葛焼きをやってみようと、
ご主人と打合せをしていたのですが、水仙タイプが好まれることもあり、
自分自身もこしあんを煉り合わせた羊羹タイプではなく、
半透明な葛焼きを作って頂けないかなあと、お電話でお話していたのです。
そしたら、7月終わりになって、ご主人からご連絡を頂きまして、
いろいろと試作をしてみた結果、水仙タイプの葛焼きを作ってくれたのです。
それも同時に3種類提案してくださったんですよね。凄い。

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鶴岡で大雨に遭い、在来線が止まってしまったこともあり、
秋田に出られなくなるのではないかとドキドキさせられたのですが、
特急は運休になってしまったものの、普通電車が動いてくれたので、
どうにか夕方には秋田に入ることができ、いよいよ竿燈まつりへ。
でも、ここでも祭りが始まる前に、バタバタと市内の和菓子屋さんを回る。
町中が商売どころじゃなくなるほどに、秋田が一年で一番賑わう日。
ババヘラアイスをしっかりと食べ、千秋公園の立派な蓮の花を愛でて、
木内百貨店側に渡って、ずっと真っ直ぐ行きますと、三松堂を発見。
夏ですので、店内で頂けるかき氷もやっているのですが、
迷わず、大好きな『いちじくパイ』をチョイスし、あとは生菓子。

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中央線で松本方面へとふらりと足を延ばしたのですが、
前回は下諏訪に立ち寄りましたこともあり、今度は上諏訪へ。
特に当てもなく、うろちょろしておりますと、早速和菓子屋さんを発見。
うーん、いらっしゃるかなあと覗き込んでみますと、
『串だんご』や『あんころ餅』が何やらとっても気になりまして、
しかも、注文してからあんこをつけますというご案内があって、
これはきっとあんこの海になるんじゃないかと期待してしまう。
というわけで、ガラガラとガラス戸を引いて、早速注文してみました。
白い餅をたっぷりとあんこに絡めた『あんころ餅』は、
北陸の圓 八と違って、遥かにあんこの水分量が多くて、ねっとり。

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今年の8月のある日、身延山に登ることになりましたわけですが、
いやはや、暑い、暑い、溜まらないくらいの暑さ。
そう言えば、いつも甲府を訪れる時は、真夏に来ているような。
身延山に登る前日、甲府に入りまして、まずは市街地の菓子屋を回る。
あの土産菓子として圧倒的な知名度を誇る『桔梗信玄餅』で有名な桔梗屋。
最近はロールケーキやプリン、アイスクリームまで、洋菓子アイテムも充実し、
コンビニにはコラボ商品が並んでおりまして、ますます人気を集めていますね。
でも、甲府に行かないと、地元に足を運ばないと味わえない和菓子もあるのです。
そう、意外に知られていませんが、生菓子も多数取り扱っていまして、
甲府本館では、いろんな和菓子を単品で買うことができ、これまた楽しいのです。

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秋田に入りまして、竿燈祭りが始まる前に和菓子屋巡り。
市街の中心部に多くの見物客が押し寄せる前に、一気に回ることにした。
『りんごもち』で有名な高砂堂は、とにかく店構えからして風格があって、
店内に入れば、これまたレトロな洋館様式の内装で、天井も高い。
今回はフリーセレクトで選べるクッキーやレモンケーキを狙っていたのですが、
一応、ショーケースにも目を向けたところ、とんでもなくさり気なく、
でも、間違いなく、めちゃくちゃ気になるし、絶対に美味しいであろう存在に気付く。
ズラリと複数個並んでいたら、気づきやすいが、
サンプルが1個だけ置かれているので、見逃してしまいそうだった。

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そう、実は田園調布で降りましたのには、目的地がございました。
東口を出て真っ直ぐに坂を下りますと、右手にはっきりと分かるお店。
だが、ROZAの四文字が掲げられておりますものの、
この店が洋菓子店であることを知らなければ、まず入らないだろうか。
暑い夏だったその日は、ドアのある部分以外は、完全にブラインドされ、
店内を確認することも難しく、何を売っているのかも分からない。
田園調布という高級住宅地にありながら、知る人ぞ知る店と言ってよいでしょう。
かくいう僕も知人に教えてもらって、初めて訪れました時は、
恐る恐るドアを開けて覗き込んだものの、誰もいなくて戸惑ったり・・・・。

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自由ヶ丘で待ち合わせということで、少しばかり早めに出て、
田園調布をちょっと散歩してみようということで行ってみたのです。
何気なく、放射線状に道が伸びる出口とは反対側の東口改札を出て、
真っ直ぐに道を下って行きましたわけです。
そしたら、早速和菓子屋さんが目に入ってきまして、
それもあけぼのという名前ですので、銀座あけぼのの支店かと思ったら、
田園調布あけぼのという全く別のお店だったのです。
いやあ、知らなかったなあと思いまして、早速入店。
どちらかと言えば、東急沿線はスイーツの街という印象が強いだけに、
高級住宅地の田園調布で、まさか和菓子屋さんに出会うとは思いませんでした。

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都立大学の駅からすぐのところに店を構えるちもとへ。
夏はかき氷で店内のわずかなイートインスペースは満席となり、
昨今のかき氷ブームは、いろんな和菓子屋さんでも勢いを見せているのです。
さて、もし混んでいなかったら食べようかなくらいでいましたので、
やっぱり凄い待ち時間になっていたので諦めて、生菓子を購入。
夏の『水ようかん』はもちろん、とろんとした『くず饅頭』も姿を見せ、
何とも魅惑的なショーケースでございましたが、
本店の照明効果と雰囲気もあってか、どこか森の中にいるような、
そんな質感に包まれることもあって、『蛍きんとん』に吸い込まれたのです。

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横浜に立ち寄ったあと、時間に余裕があったこともあり、
久しぶりに都立大学で降りまして、柿の木坂を上って、
めぐろ区民キャンパスの交差点の角にあるつ久しを久しぶりに訪ねる。
それこそ僕がまだ駆け出しだった10年くらい前から、
イベントなどでいつも名物の『黒豆大福』が登場していて、
ワイワイと大変な賑わいだったのをはっきりと覚えています。
さすがに夏は、どうしても水菓子に走りがちでございますんで、
あんこものはなかなか厳しい時期ですから、ゆったりとしてますが、
僕はこんな時でも、やっぱり食べたくなってしまうのです。
ようやっと坂を上り切って、緑色の暖簾を見つける。懐かしい。

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『水 泡』(みなわ)
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日本三大花火に数えられる長岡の花火大会。
圧倒的なスケールで魅せてくれる花火は、一度見てもらいたいものです。
まさに越後の夏を盛大に飾る夜の花は、菓子の世界でも見逃せません。
越乃雪本舗大和屋の夏の生菓子は、他にはない美しさがあり、
つい引き込まれてしまいました僕は、長岡の本店がお休みのため、
新潟伊勢丹の売場だったら、生菓子が売られているだろうと途中下車。
よそ見することなく、伊勢丹に直行して、生菓子を総なめ。
ラムネを思わせる美しい水色の錦玉と真っ白な淡雪のコントラストの美しさ、
ドット模様がまた愛らしくもあり、この生菓子には完全に心を鷲掴みにされた。
ちょっとカルピスのパッケージを髣髴させるものもある。

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秋田新幹線ではなく、日本海側からゆっくりと秋田へ向かう旅。
長岡から加茂、新津を経て、新潟に入りまして、里 仙の生菓子を。
まあ、たぶん新潟に来て、和菓子しか買わない人は僕くらいじゃないだろうか。
日本海の海の幸には目もくれずに、『栗かん』でお馴染みの里 仙の本店へ。
夏の生菓子を味わったことがなくて、でも、既にあれこれ買い込んでおり、
悩みに悩んだ挙句、『レモン羹』と『オレンジ羹』だけに絞り込む。
鶴岡の宿に入るまでの特急列車の中で、さっぱりと味わおうと思ってチョイス。
まず、『レモン羹』は山型に流し込んだ透明な錦玉に、レモンの果肉が浮かんでいる。
爽やかな酸味が弾けて、錦玉のしっかりとした甘味とバランスを取ってくれる。

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弘前にはまだまだたくさんの和菓子屋が存在し、一度に回り切れない。
今回はまだ訪ねたことがない和菓子屋さんを優先して、
まずはいなみや菓子店を訪れまして、ここで『水無月』と再会したのです。
6月終わりに京都を中心として、多くの和菓子屋さんで見受けられる歳時記菓子。
時期的には7月の終わりですので、旧暦を踏まえているのか、
この時期でも味わえるのは嬉しいなあと思いつつ、店内を見ますと、
店先の貼紙にあった『水無月』は、いわゆる小豆の散りばめられたシンプルなもの。
だが、『冷やし杏餅』という名前で貼り出されていた菓子が、
これまた三角形に切り出された外郎生地にあんずを乗せたもの。

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夏の甲子園、和菓子でも甲子園がございまして、
そこに参加させて頂きました翌日、新町の廣井堂へ。
秋の『栗蒸し羊羹』であまりにも有名になりましたが、
和菓子の日に向けて作られた『笑わず餅』が夏の定番となって、
さらにもうひとつ、夏の定番になって来ましたのが、『フルーツ寒天』です。
ゼリーに包まれているのは、たくさんありますが、意外にない。
生のフレッシュフルーツのキウイ、桃にスイカと、パイナップルが入り、
まあ、何と豪華な夏の果物勢揃いの宝石箱って感じのところで、
これを寒天で流し固めるという実にシンプルな構成。

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夏になりますと、やっぱり水ようかん。
今年は久しぶりにねぶた祭りの時期に、弘前を訪ねることができ、
城下の老舗・大阪屋で、夏菓子を買い込んだのでした。
都心はまだまだ暑い夏真っ盛りでしたが、意外に涼しい。
さすが、北国の青森は、もう秋の準備に入っているのか、
風が強く、上着を持ってこなかったのを後悔してしまいました。
青空が気持ちよく、雲が静かに流れていくのも、何となくいいもの。
東京にいると、こうやって雲を眺めるようなこともないし、
空を撮ったら、心を病んでいるんじゃないかと心配されてしまう始末。
いいじゃないか、ちょっとくらい立ち止まったってね。

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京都の寺町通り、老舗の洋菓子屋・村上開新堂へ。
ちょうど7月の初旬、打ち合わせに同行してお邪魔したのですが、
そこに衝撃の貼紙を発見し、思わず声を上げてしまう。
「えっ!?これ、マジっすか!?」
いやいや、思わず、そんな言葉を発してしまいまして、
あまりの衝撃に、むちゃくちゃ興奮してしまったのです・・・・。
それは村上開新堂の予約のみで販売されている『クッキー』なのですが、
何と、祇園祭りの宵山までの3日間だけ、小袋で即売されるというのです!!
かなり前に予約しなきゃ手に入りませんし、まず味わえない。
完全に『クッキーミックス』に食いついてしまった僕でした。

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夏になりますと、なかなかあんこものがあまり進まなくなる。
まあ、甘いものは全般的に避けられるようになりまして、
喉越し重視の涼菓たちがもてはやされるようになるのです。
でも、そんな夏の暑い時期でも、あんこを楽しみたいではないですか!
土用の丑の日には、うなぎを食べて夏バテを防ぎ、精をつけるわけですが、
同時に餅にあんこをまとわせたお餅『土用餅』を食べるのも忘れちゃいけない。
いやあ、むしろあんこを食べて暑さを乗り切りたいですね。
やっぱり、『水無月』のあと、『土用餅』を食べなきゃ夏は始まらない!
というわけで、麹町にある鶴屋八幡の東京支店にお邪魔しました。

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ある日、衝撃的なプレスリリースに胸を躍らせた人も多いはず。
というのも、昨年の伊勢菓子博で騒然となったあの赤 福が、
黒糖あんの『復刻版赤福餅』や白小豆あんの『白あん赤福餅』に加え、
緑色のあんこの『赤福餅』と共に詰め合わせて、
4種類のあんこが味わえる『いすず野あそび餅』を新作として発表。
いやあ、もう赤福争奪戦と言っても過言ではなく、
僕たちもみんなで菓子博に乗り込み、前泊してみんなで整理券ゲットを分担し、
それぞれが逃すことなく、『復刻版赤福餅』と紅白の祝の盆を味わった。
そしたら、あまりの混乱ぶりに対応して、翌日より抽選販売となり、
途中で販売方法が変更されたことに対し、多くの意見が飛び交った。
まあ、それくらい大パニックになったわけですが、
あれがレギュラー商品として登場するというのだから、もうビックリ!!

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京阪電車の終点、出町柳から叡山電車に乗り換えて、
修学院まで足を延ばして、駅前近くにありますのが、山ばな双鳩堂。
京都でのワークショップの打合せもありまして、久しぶりに訪問したのです。
明治13年に創業し、角地に店を構えていて、餅菓子が味わえるお店。
詩仙堂の近くに茶店を構えてもいて、その本店になるのです。
やっぱり餅屋さんは、ガラスケースの中に大皿があって、
そこに整然とお餅たちが並んでいるという光景が一番理想的。
僕がうかがったのは、もう夕方近くだったこともあって、
もうほとんど売り切れだったのですが、お目当ての『草もち』はある。
笹屋春信の『よもぎ餅』しかり、中村軒の『よもぎだんご』しかり、
意外とよもぎのお餅に、きな粉をまぶしたスタイルが好み。

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『細 石』と『波の音』
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個人的には思い入れの深い和菓子屋さん、赤坂の塩 野。
というのも、和菓子の担当になって、初めて交渉したお店だからだ。
それはもう15年も前の話になりますが、6月に夏菓子をご紹介したくて、
初めて生菓子を出品頂き、あれこれと打ち合わせて、10種類ほど。
その時に、ちゃんとした上生菓子を初めて味わったのですが、
まだ25歳の僕が引き込まれたのは、『細 石』と『波の音』だった。
あんこの“あ”の字も分からない時に、練切が何かも知らない時でしたが、
今思えば、出会いが良かったんだなあと思うのです。
そして、今年何気なく、みんなで訪れた店先で、あの時の生菓子に再会する。

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7月16日は祇園祭の宵山。
日が暮れると、いよいよ祇園囃子と共に、鉾に提灯の灯り。
どんなに蒸し暑い夏でありましょうとも、どんなに人混みが凄くても、
何故か、あの灯りの揺らめきを見つめていたくなるのです。
祭囃子に引き寄せられた人波に飲み込まれて、ゆらりふらり。
毎年祇園祭りには必ず帰京することにしていて、今年も帰ってきた。
いつものように旧年の粽を返して、新しいものを買い、
この時期にしか出会えない生菓子を見逃さずにチェック。
そして、今年は四条堀川まで歩いて出ましたもので、
亀屋良長の『宵山だんご』を手土産にしようかなあとチョイス。

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虎ノ門ヒルズを横に見ながら、『切腹最中』の新正堂へ。
名物ご主人から教わった美味しいお蕎麦屋さんで、みんなでお昼を取り、
続いては、新橋駅方面に歩いて、文銭堂本舗を訪ねる。
店長さんにご挨拶をさせて頂きつつ、やっぱり生菓子をチェック!!
いつも大好きな『豆大福』と『大粒餅』を買いますのが、お決まりなのです。
『豆大福』は曜日によって、こしあんだったり、粒あんだったりしますので、
好みに合わせて狙い打ちするのが良いと思いますが、両党の僕はその日のものを。
そんでもって、『大粒餅』というのが、この店のオリジナル。
粒というくらいですので、つぶつぶのお餅なのです。
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銀座線沿線の和菓子ツアーで、いつもそのスタートとなりますのが、
青山の骨董通りにひっそりと店を構える菊 家なのです。
7月になりますと、意外と知られていないのですが、
常連客は必ず取り置いて買うのが、菊 家の『くずきり』です。
僕もその存在を知りましたのは、和菓子歳時記の本を見てなのですが、
多くの人が、『くずきり』と聞いて、実物を見ると首を傾げるでしょう。
そう、京都の鍵善良房の有名な『くずきり』を初めとして、
うどんもしくはきしめんのような形状に切り出され、
黒蜜に絡めてから啜るようにして味わうのが、一般的だと思います。
ところが、そんな細長い形状をしていないのです。

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7月の半ば、銀座線沿線にある和菓子屋さんをみんなで巡ろうと、
朝9時からあれこれと回っていくのですが、いつも青山からスタート。
骨董通りを抜けて、六本木通りを渡ってしばらく、
いつも気になっている蕎麦屋を横切って、真っ直ぐ麻布昇月堂を目指す。
そう、関西生まれの僕にはピンと来ないのですが、
関東では7月中旬はお盆の時期になりますので、
和菓子屋さんには『お迎えだんご』が登場しております。
実際のところ、すっかり失念していたのですが、
そうした風習を想い出させてくれるのもまた和菓子屋さんなのですね。

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祇園祭の直前、その日は仕事ではなく、休みを取っての京都。
尊敬する会社の先輩と都合をつけて、初めて京都で飲む。
夕方の待ち合わせで、夜遅くまでワールドカップの熱気の中、
先斗町では、たまたま居合わせたベルギーサポーターと盛り上がる。
その翌日、夕方には横浜に戻るというスケジュールだったのですが、
帰る前に、あまり夏の菓子を味わう機会に恵まれない嘯 月へ。
事前に予約をさせて頂き、5種類違った内容でお詰合せてもらって2折。
ひとつは自分用で、ひとつはその日の晩に横浜にて会う方へ。
やっぱり、日持ちがしなくとも、自分が味わいたいと思う菓子を届けたくなる。

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『巡 行』と『無言参り』
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7月になりますと、祇園祭の生菓子が次々に登場します。
さまざまな和菓子屋さんに参りますと、必ず見受けられます。
それくらい京都の歳時記のひとつとしては、非常に重要な行事でございます。
まあ、そんなことは言わずもがなですが、祗園を楽しみにして、
毎年この時期に京都を訪れる方も多いはずです。
今年は梅雨が明けるのも早く、凄まじい暑さが待っていたわけですが、
それでも和菓子だけは、心に涼風を当ててくれるのです。
今年はもう長久堂の生菓子の愛らしさにすっかり魅了されてしまい、
日にちを分けて、4種類買って楽しみました。

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祇園祭の宵山7月16日には、その日だけ売り出される『行者餅』を求めて、
本店には長蛇の行列ができる老舗として有名な柏屋光貞。
予約制だったのですが、当日販売先着順に切り替わって、
もう知らない人にとっては、ある日突然行列ができるので、ビックリするはず。
いわゆる行列店のように、テレビで放映された後しばらくとかなら分かりますが、
普段は静かなお店が、7月16日だけ、こんなに並ぶというのに驚くはず。
ちなみに2月3日の節分のみに売り出される『法螺貝餅』でも、行列ができる。
年に2日だけ、とんでもなく混み合ってしまうのだ。
もちろん、その日は他の菓子の製造に手が回るはずもなく、
『行者餅』一本で大忙しなわけです。

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もうすぐ祇園祭という時期に、京都に参りました僕は、
いつものように京都の和菓子屋さんの生菓子を眺めにゆらりふらり。
東京でも生菓子を強みとしているお店は多いですが、
やっぱり京都では、多くの和菓子屋さんが生菓子を作っていて、
定番の意匠だけではなく、独自のデザインも多く登場し、
それぞれに心惹かれて、連れて帰りたくなってしまうものです。
今年目を奪われましたのは、本家玉壽軒の錦玉羹『河原撫子』です。
いやあ、こんな涼やかに表現されているのはあまりなく、
またこれまでの本家玉壽軒の印象とは明らかに違う生菓子。
いろんな意味で、グイグイ引き込まれたのです。

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久しぶりに訪ねたのは、丸太町通りからひと筋入って、亀屋友永へ。
圧倒的な強さを見せますのが、あんこを糖蜜でくるんだ松露。
単純に透明の砂糖蜜を絡めるのではなく、砂糖と水を煮詰めた後、
熱を冷まして結晶化してきたところでかき混ぜ、クリーム状の白い糖蜜で、
これをすり蜜と言いまして、寒天で固めた干菓子はすり琥珀と呼ばれます。
このすり蜜でくるんでいく作業を〝天ぷら〟と言いますが、
それはまさに天ぷらの水溶きの衣をつけていく作業に似ているからでしょうか。
この松露という半生干菓子のジャンルは、一般的にはマニアックな方。
でも、京都には干菓子だけでも、それぞれに専門家が存在し、
亀屋友永は、この松露を主軸商品にしている稀少なお店なのです。

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七夕の時期には、どうしても触れておきたい落雁があるのです。
この落雁のことを知りましたら、七夕の本当の意味を知ることになる。
小学校の時などに、笹の葉に願い事を書いた短冊を結んだりしたはず。
そして、一年に一度、織姫と彦星が出会うことができるという、
そんなロマンティックなお話もございますが、それもまた意味合いが違うのです。
ということで、七夕の由来に触れるのには大事な『糸巻落雁』です。
そもそもなぜ糸を巻いた落雁が七夕の時期にぴったりなのか。
全てはその疑問にお答えするところから始まるのです。
もちろん、織姫と彦星の運命の赤い糸なんて話ではないですよ。

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