和菓子魂!

季節を彩るさまざまな和菓子たちをご紹介します。 老舗の名物から、新感覚の和菓子、あんぱんまで。

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津から紀勢本線で亀山に出て、そこから乗り換えて関へ向かう途中、
いつも乗り換えの数分の間に亀山で降りて、駅前にある瑞宝軒へ。
とはいっても、お店の右半分以上は完全にパンとケーキ屋さん。
ピザとかも売っていて、和菓子屋というイメージは少ないわけですが、
それでも左端に、知る人ぞ知る『亀乃尾』がずっと待っているのです。
あの『小袖餅』など、シンプルな餅菓子を思い出させますが、これもそのひとつ。
ほとんどひと口で頂けるほどの大きさで、真っ白な餅生地にこしあんを包んでいます。
言ってしまえば、それだけなのですが、そんなシンプルさの中にも、
和菓子はさまざまな物語を背負って、今の世に存在しているのです。
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さて、福島に来たら、絶対に買わないで帰ることができない煎餅があります。
郡山などの他の福島県内でもほとんど販売されておらず、
基本的に福島市内のみで販売されていることもあり、これだけは逃せないのです。
その名も太陽堂の『むぎせんべい』と申しますが、実に理想的な小麦粉煎餅。
原材料を見てみますと、卵の文字がありませんように、これは柔らか目ではないのです。
比較的硬めに仕上げられていることは、そこから想像がつくのですが、
見た目はサクッと軽く頂ける『南部煎餅』にそっくりですし、
弘前の小山せんべい店の『津軽路せんべい』なども、それに似ています。
しかし、煎餅同士を当ててみると、コンコンコンととっても良い音がしますように、
なかなかの歯応えがあり、それを噛みしめることができる数少ない煎餅なのです。
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日本三景の松島を望み、遊覧船乗り場が目の前にあり、
まさに最高のロケーションに松華堂菓子店があり、その一階には、
松島雪竹屋というセレクトショップがあり、いろんな東北みやげが買うことができます。
焼きたてのせんべいも販売されているのですが、今回のお目当ては、その二階。
そう、多くの人が気付いていないかもしれませんけれども、
一階ではなく、二階に松華堂菓子店の本店がありますので、気付かない人も多いでしょう。
というわけで、みやげ物には目もくれずに、そのまま香ばしい匂いに誘われて二階へ。
階段を上がると、もう目の前に焼き釜が見えていまして、
全国的にも珍しいことに、カステラを焼いているところを見ることができるのです。

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久しぶりに福島に降りる。
いつもは郡山であったり、会津若松、二本松、須賀川など、
違うところには顔を出していますものの、県庁所在地の福島はご無沙汰。
ということで、山形行きの途中で降りて、菓子屋を巡る。
日曜日ということもあって、定休日というところもあったのですが、
そこはまた次回の楽しみに取っておくとしまして、
やっぱり、駒田屋本舗の『みそぱん』は外せませんね。
まあ、大きな饅頭くらいの大きさではあるのですが、あんこは入っていません。
ポツポツと穴が開き、またひび割れるくらいの感じが、いい表情をしていて、
これが何よりも素朴な『みそぱん』の特徴でもあります。
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東北はとにかく餅菓子が多いですので、いつも満腹になってしまいます。
何せ、その日のうちに食べなければ、すぐに味が落ち、硬くなってしまいますので、
無理をしてでも、ベルトを緩めてでも、牛タンを後回しにしてでも・・・・。
まあ、一年に何度も訪ねることができれば、そんな無理はしないのですが、
なかなかそうもいきませんので、いつも詰め込んでしまうのです。
もちろん、さすがに無理やり食べて味が分からなくなっては意味がないので、
極力他の物を食べないということと、なるべく歩き回るということです。
仙台市内を巡る際も地下鉄に乗ることはなく、20~30分くらいは普通に歩きます。
そうやって移動している間に、和菓子が収まる胃袋の余裕が出てきます。
というわけで、ここでも歩いて延命餅本舗を訪ねる。
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森の香本舗から賣茶翁へと向かう途中で、桜の美しさで有名な西公園でひと休み。
櫻岡大神宮のすぐ手前に、横に大きな間口の茶店があります。
そう、ここが100年以上も続いているという甘味処の源吾茶屋。
前回は村上屋餅店でづんだ、くるみ、胡麻の三点セットを味わったので、
今回は久しぶりに源吾茶屋に立ち寄って、餅を食べて休憩としたのです。
風が強く、さすがに寒いなあと思いまして、店内に入ったら、
ご主人が側までストーブを持って来てくださいまして、ありがたい。
もちろん、注文しますのは、いろいろと食べたいのでお好みの三点セット。
源吾茶屋では『くるみ餅』はありませんでしたので、
定番の『づんだ餅』と『胡麻もち』、黄な粉が好きなので、『あべ川餅』を選び、
しばし待っておりますと、三つに区分けされた横長の白皿に乗ってやってきました。

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山形にも大きな、大きないちご大福がございます。
いやはや、すっかり日も暮れ始めたところで、どうしても食べておきたくて、
売り切れているかもしれないなあと思いつつ、本店にお邪魔する。
何せ、通常の『いちご大福』の3倍くらいはあるでしょうか。
イチゴがとにかく大きいだけではなく、もちろんあんこもみんな作り分けているのです。
個人的には完全にいちごが包まれているタイプのいちご大福が好きなもんで、
そうなりますと、やっぱり断面図を確認してイチゴを拝みたくなりますよね。
そこでホテルに戻って、フロントでナイフを借りまして、早速断面チェック!
普段はあまり断面を撮影したりはしたくないのですが、
『いちご大福』だけは、やはりイチゴの姿を見ておきたいですよね。

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山形に泊まった翌朝は、絶対に星野屋で朝ごはん。
いえいえ、ホテルの朝食をカットして、その分お餅を頂こうというものだ。
今回も雪道を歩いて星野屋へ向かい、テイクアウトでひと通り注文して、
それは後で食べるとしまして、まずはイートインスペースで餅を味わおう!
ってなわけで、持ち帰りの注文をしました後、その場に座って、
『ぬた餅』と『くるみ餅』と『納豆餅』を頼んで、合計6個の餅を連続で食べる。
すぐに硬くなってしまいますこともあって、持ち帰りもできますが、
冬場はその場ですぐに食べるのが一番オススメですね。
三種類を一気に注文しましたが、ちゃんと食べ終わるくらいを見計らって、
順番に持って来てくださるのがまた嬉しいのです。
甘いものから始めて、最後に『納豆餅』を食べますと、完全に朝食っぽい。
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大きな津波の被害にあった女川に店を構えていた安部あまやき屋。
素敵なおじいちゃんとおばあちゃんが作っているこの地独特のお菓子は、
ずっと忘れられない存在だったのですが、もう食べられないのかと思っていました。
ところが、石巻に場所を移して営業を再開したと数年前に聞き、
昨年5月に仙石線が全線復旧して、ようやっと今回伺うことができたのです。
石巻から女川線で二駅ほどなのですが、乗り継ぎがよくないので、バスで移動するのです。
渡波駅から地図を頼りにして、ようやっと辿り着きましたら、
目印の看板には、ちゃんと女川の二文字が入っているのです。
何だか、ジーンとするものがあって、移転しても女川愛を忘れない店。
きっと地元の人は、この菓子との再会を大いに喜んだことでしょう。
たった一度、口にしただけの僕が、こうして懐かしむくらいですからね。
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世の中はすっかりバレンタインに夢中なのですが、
そのせいか、すっかり節分は忘れ去られているような気がします。
ひょっとしたら、誰も豆菓子を買ってくれなくなるんじゃないかって、そう思う。
少なくとも、幼稚園や小学校では、ちゃんと行事として取り込み続けて欲しい。
というわけで、これまでにもいろんな節分の和菓子をご紹介しましたが、
今回は一炉庵が作りますリアルな生菓子をお届けします。
なかなかの迫力を見せてくれますのは、『鬼は外』のごつい感じの生菓子。
可愛い鬼の顔をした生菓子であったり、あるいはそれに似せたきんとんがよく見られますが、
こんなに太眉で、牙もちゃんとあって、角も生えている鬼さんは、あまりないでしょう。

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仙台に来たら、絶対に立ち寄りますのが、もう一軒、森の香本舗。
昨年も賣茶翁と連続でご紹介しましたが、やっぱり外せない。
まずは、一年ぶりの再会となります『どらやき』なのですが、
とにかく大きいんですよ、 そして、比較的生地が薄め。
ふんわりとしていますが、あんこの水分が伝わって中心部分はしっとりしています。
それだけにたっぷりと挟まれた粒あんがとっても食べごたえがあって、
これを真っ二つに割って、その小豆の顔を見るのがとっても楽しみなわけです。
ってなわけで、都内のどらやきは何度も見ているのですが、
仙台の森の香本舗の『どらやき』のあんことは、一年ぶりの再会。
噛めば噛むほどに、じゅわっと小豆の香りが立ち、とにかく食べごたえがある。
でも、決して重厚感はなく、すんなり入っていくのです。 
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山形から仙山線で仙台に入りまして、そのまま賣茶翁へ。
これまでにもご紹介しましたが、黒い塀に取り囲まれた店は、
知らない人にとっては、そこが菓子屋なのかは分からないでしょうし、
民家だと思って侵入しようとは思わないかもしれません。
しかし、ひょこっと覗き込んでみますと、そこに暖簾が見えます。
ご存知の方は、そのままスーッと入って、次々と菓子を買いに来るのです。
今年も生菓子を味わうことができたのはラッキーだなあと思いつつ、
早速、売り切れが出ないうちにあれこれと選んでいくのです。
いやあ、この時間が何よりも楽しかったりします。
そして、食べきれないかもしれないと我慢しようと思うものの、
そう何度も仙台には来れませんので、やっぱり全種類。
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一月も終わりに近づき、どうしてもまた食べたいと山形へ。
いやあ、三年連続で、この時期に『菱葩餅』を目がけて行くようになった。
それまでは、夏の「冷やしラーメン」にハマっていることもあり、
真夏の8月などにお邪魔したこともあったのですが、
花笠まつりを中止に追いやってしまう雨男ぶりを発揮して猛省し、
どうせなら雪で済む冬に切り替えてみると、大雪になることもなく、
米沢などと違って、それほど市内は豪雪ではないので、この方が良いなあと・・・・。
そんな折に、店頭売りされている『花びら餅』とは違って、
京都で修業した8代目・佐藤慎太郎さんが特注で作る『菱葩餅』があり、
一度食しましてからは、もう毎年のように食べに来ているような気がする。
今年も月末に行きますのでと、特別に5個作ってもらって、
その場で1個食べまして、あとはホテルでじっくりと堪能。
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名古屋タカシマヤのバレンタインのイベントを開店と同時に見るべく、
その日は名古屋に泊まり、朝の散歩と称して開店したばかりの川口屋へ。
個人的に何度伺っても飽きさせないお気に入りの一つなだけに、
名古屋に来て立ち寄る時間を見つけては、生菓子を買いに行くのです。
その日も一月にお邪魔したことがなかったこともあり、
まだやっていないのかなあと思いつつ、暖簾が外に出る前に店内へ。
ちょうど女将さんと鉢合わせして、突然の訪問で驚かせてしまったのですが、
素直に美味しい生菓子を買いに来たわけで、今回も楽しませてもらいました。
まずはところどころに桃色が見えていて、その表面に白い綿毛のようなきんとんがついている。
いやあ、もうその美しさに惹かれて最初に注文したのですが、これが凄い。
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いわゆる一気に鉄板で何匹も焼くたいやきではなく、
一匹ずつ直火で焼き上げていく一丁焼の鯛焼きは、東京ではとにかく人気。
関西ではそれほど馴染みがないのですが、
御三家と呼ばれる浪花家総本店、柳 屋、わかばという有名店がある。
その中で、麻布十番にある浪花家総本店には暖簾分けした店が多い。
浅草にもありますし、大阪にもありますし、鎌倉にも新たにできたりと、
まさに江戸で愛でられている鯛焼きの普及に一役買っているのです。
そんな折、偶然にも、四谷のわかばから分かれたお店の存在を知ったのです。
それも雪国の山形に暖簾分けしたわかばがあると聞き、
今回久しぶりに山形に参りまして、早速お邪魔してきました。

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1月28日いよいよ浜松の巌邑堂が新店舗オープンということで、
その前日、プレオープンにお邪魔して参りました。
いやあ、年明けすぐには本店の営業を終えるのを前に、
今一度、思い出を噛み締めたくて伺ったわけですが、
今度は新たな一歩を踏み出す姿を見届けたくて、浜松へ参りました。
年明けに伺った時には、まだ工場にオーブンや蒸し器、製餡の釜などは入っておらず、
販売スペースにもショーケースなどソフト面はなかったのですが、
それらが短期間で移設されたり、搬入されて、キレイに出来上がっていました。
L字のショーケースは、生菓子を中心にして、その角に新作『袖紫ヶ森』が!!
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さてさて、池袋東武の看板物産展となっている北海道展へ。
基本的に洋菓子がメインですので、どちらかと言えば、個人的に楽しみに行く。
それと魚卵好きってのもあって、イカもカニも好きなので、
和菓子よりも海産物や寿司、ラーメンに目が行ってしまうのですが、
エレベーターを上がって、すぐ目の前のところにちょうど出店していたのが、五勝手屋本舗。
暖簾はいつもの通りなのですが、その販売スペースは全く違う景色が広がっていました。
普段ならば、それこそあの丸筒の『五勝手屋羊羹』の赤い色が目立つのですが、
水色のパッケージが埋め尽くしていて、そこには可愛い雪だるまのイラスト。
しかも、 これまた雪だるまの形をした最中がいっぱい居るではないか!!
こんなの本店で見たことないし、今までにも見たことがないなあと思いましたら新作。

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ふと気づきましたのは、バレンタインを間近に控えて、
両口屋是清の干菓子『二人幸』(しあわせ)がリニューアルしていることに気付く。
いつもは紅白であったり、カラフルなハートの形の和三盆の打菓子だったのですが、
細長い箱から正方形の箱に代わって、どんな配置になったのかと思ったら、
その中央には鮮やかな緑色のハートを射抜く矢が打たれていて、
その周りを交互に紅白のハート型の和三盆を配していて、
さらに外側をココア味の丸い和三盆が取り囲んでいる配置で、これがなかなか素敵。
従来のただハートがいっぱいあって可愛いというところから脱却して、
ちょっと組合せを変えるだけでも、干菓子は印象を変えてくるところが面白いのです。
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その日、とある新聞社の取材を朝から受けました後、
急いで向島へ撮影用の『桜 餅』をピックアップしまして、
真っ直ぐ両国へ向かいまして、越後屋若狭の生菓子を受け取って横浜タカシマヤへ。
朝からドタバタと激しい一日の幕開けだったのですが、
いやあ、この日の生菓子は、一月ということで、淡い紅色の練切製『福 梅』をお願いし、
一年ぶりの再会を喜んでいたのですが、それ以上に楽しみにしておりましたのが、
今回全くの初めての登場となった『寄生木』だったのです。
まあ、普通ならば、『福 梅』に対しては、松を表現した生菓子、もしくは、
蓬を使った生菓子を相方に選んだ方が、色目として綺麗になるのです。
ですが、ここはどうしても・・・・!!!

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いやはや、遂にこの日が来た。
憧れの京 山の『草 餅』が柏タカシマヤの味百選に登場したのです。
何だか感慨深いものを感じつつ、ありがたく、
本来ならば、毎日でも店頭に立って販売したいところだったのですが、
なかなかお邪魔することができず、ようやっと日曜日に抜け出して柏へ。
冷たい雨の降る秋の日に、出品のお願いにあがって、
ご主人のお話を伺っているだけで、どうしても食べたくなってしまって、
お願いしましたのが、春先には欠かせない『草 餅』。
そりゃあ、聞いているだけでも、脳内で想像が膨らんでたまらんかったのですよ。
ということで、その実物との初対面でございました。
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ちょっと時間ができましたので、宮川筋を下って、松原通り沿いにある松寿軒へ。
基本的に予約しておかなければ、菓子にありつくことができないのですが、
それほど期待することなく、11月末の昼過ぎ、本店にひょっこりとお邪魔したのです。
先のお客さんがちょうど3日後の生菓子を注文しているところだったのですが、
生菓子はあるのかなあ・・・・と首を伸ばしていた僕を優先してくださって、
素敵な女将さんが用意できる生菓子を確認して戻ってきてくれた。
ここで登場しましたのが、定番となっている『やぶれ饅頭』なのです。
いやあ、今年はこの名前を何度耳にしたことでしょうか。
一般的には『うすかわ饅頭』と呼ばれることもある、あんこが見える饅頭。
宮崎県の虎 屋の『破れ饅頭』が全国的には非常に有名で、
九州の旅路で長崎にも存在することを教えてもらったわけですが、
京都でもこの松寿軒で作られていて、逆にどうして?と思ってしまうのです。

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外国の方々で溢れかえっている東京の観光地、浅草。
でも、その仲見世沿いにあるおみやげ屋さんの賑わいを抜けて、
観音裏であったり、あるいは脇にある商店街であったり、
それほど人がいないところを散歩してみると、菓子屋に出会っちゃうのです。
もう10年くらい前になりますが、すしや通りという名前に惹かれて曲がってみちゃったら、
何だか、凄い手焼きの煎餅屋さんが姿を現して、思わず立ち尽くしてしまったのです。
乾き物で、密封されて日持ちするのが当たり前で、ボリューム重視な煎餅というジャンルですが、
こうまでシズル感剥き出しの煎餅というのも実はあまりないような気がするのです。
もちろん、手焼きの実演というのは、あちこちで見かけますし、
だいたいの観光地に存在する煎餅屋も、店先でよく焼いてますが、
そんなもんじゃない、この職人気質な匂いがたまらないんです。
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手作りの多くの煎餅とは対照的に、土産菓子として一気に知名度を上げた、
宮崎を代表する煎餅の存在にも、ここで触れておきたいと思うのです。
県内だけではなく、物産館などでも販売されており、比較的流通性の高い菓子でありながら、
非常に地元密着の性質の強い煎餅でもあるところが興味深いのです。
宮崎県内に入りますと、あらゆるところで目撃する日進堂の『青島せんべい』です。
ところが、これだけ駅構内や空港などで販売されている土産菓子でありながら、
公式ホームページはなく、逆に県外ではあまり知られてはいなかったりするのです。
煎餅自体は、いわゆるゴーフルタイプで、薄焼きの小麦粉せんべいが、
二枚貼り合わせられておりまして、その間にクリームがはさんであります。
どこにでもあるような親しみやすさがポイントだったのだと思いますが、
ずっと観光土産として定着して、発売されてから50年が経過しているのです。

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これまた昨年の8月終わりに参りました
真夏の小城羊羹の想い出を小出しにしておりますけれども、
たった半日の羊羹巡りの間に、それだけ印象的な人との出会いがあったんですよね。
小城駅から左側の羊羹屋を順番に回って、一番上にある村岡総本舗で、
資料館などを見物した後、ぐいっと引き返してきたのは良いものの、
やはり酷暑には勝てず、「もう限界だあ~、腹減ったあ~」と、完全にバテ始めたところで、
中華料理屋を発見して腹ごしらえしようと思ったところで、その向こうに羊羹屋を発見。
もう午後3時を回って、時間が時間だし、こんな真夏に人もいないこともあって、
早く閉店してしまったら、もったいないと思って、先に羊羹屋へ。
ところが、これが思いもよらぬ救いの女神だったんですよね。
何と、全身汗だくで、タオルで汗をぬぐいながら、羊羹を注文すると、
「買わなくてもいいですから、ゆっくり休んでって・・・・」とな。
ちょっとビックリしつつ、お言葉に甘えて、冷たいお茶で喉を潤す。 

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北海道の物産展でお馴染みの六花亭がここで初登場!!
『マルセイバターサンド』について書きます時は、いずれかのキリ番でやりたいなあと。
さて、今回はそんな人気の洋菓子たちに隠れて目立たない和菓子をご紹介します。
というのも、六花亭は、かつては帯広千秋庵という名前の和菓子屋さんです。
北海道に旅行した時も、たぶん六花亭で和菓子を買ったという方は少ないでしょう。
でも、じっくりと見まわして、絶対に見逃して欲しくはないのですよね。
というのも、まず、密封されてはいるものの、それほど日持ちのしない『どらやき』が、
東京まで飛んでくることはめったにありませんので、必ず購入して帰ります。
最近では少しずつ、鍋の形をした最中『ひとつ鍋』が物産展でも見られるようになり、
和菓子屋さんとしての認知度も少しは出てきたかもしれませんが、まだまだ・・・・。

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『扇せんべい』(手前)と『味噌せんべい』(奥左)と『しそ巻せんべい』
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飴を求めて上越高田を訪れ、駅からずっとアーケードを歩いていると、
ふと目に入ってきましたのが、いかにもええ感じのする煎餅屋さん。
しかも、新潟県なので、てっきり米菓の煎餅かと思っていたら違って、
昔ながらの小麦粉煎餅で、一気にテンションが上がってしまったのです。
本当ならば、全部買い込んでみたいのですが、いやあ、とても持ち帰れない。
既に飴や餅菓子で両手がいっぱいだったので、詰め合わせで制覇できないかと、
質問しまくりながら模索するも、一番気になるものが入っていないので、
やっぱり単品にするかと・・・・あれこれと悩むこと20分。
いやあ、女将さん、本当にスミマセンでした。悩み過ぎですよね。
表のオレンジの看板には、『瓦せんべい』と大きく書かれているのですが、
加茂にも『カルルスせんべい』という鉱泉煎餅がございますこともあり、
まずはこれを押さえておきたいと思った時点で、単品買いが決定。

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一月の寒い夜、冴え渡るように満月が光っていた。
この夜空は、何処までも繋がっているはず。
あの熊本の黒い城も、この月光はきっと照らしているでしょう。
そして、震災後、熊本を訪れ、修復中の城を見つめながら味わった菓子をふと思い出す。
熊本藩主であった細川家別邸の水前寺公園内の茶店でも販売されていて、
この夏に訪れました際には、鶴屋百貨店で見つけて早速買い込んだのが、
他でもなく、みたから屋の銘菓として知られる『望 月』です。
これがまた一度食べたら、ずっと記憶に残る和菓子だったのです。
豊後竹田の但馬屋老舗川口自由堂の『荒城の月』と同じ風貌で、
真っ白な饅頭のような姿をして、ふわふわの淡雪羹でできているのです。

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上諏訪の駅前中心部から少し歩きますが、ひそかに注目の『鳥ぱん』を求めて、
このあたりにあるはずと彷徨っておりますと、丸印に平と書かれて屋号の入った青い看板。
そして、その下に銘菓『鳥ぱん』の文字を見つけて、ようやく辿り着く。
ところが店内はビックリの駐車スペースになっていて、脇にショーケースがある。
いやあ、入って良いものか、ドキドキしつつ顔をのぞかせてみると、
そこに鳥の形をした愛らしい銘菓が姿を見せてくれて、ひと安心。
2代目の治助氏が明治の初めに、フランスより伝わっていたパンの製法に興味を持ち、
諏訪で初めてパンを製造したという、なかなか凄い歴史を持つお店。
今は、そんなパン屋さんらしいハイカラな感じもなければ、不思議な空間。
やがて、諏訪湖に浮かぶカモやオシドリを象ったパンが評判となったそうで、
栞を読む限りは、当初はパンであったようですが、今はあんこが入った焼饅頭。
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久留米藩の武家であった初代・赤司夢帰次が、明治維新後に菓子職人として修業し、
大分県の内陸にある天領地・日田にて、明治24年に創業した赤司日田羊羹本舗。
その孫の代になって、赤司哲夫氏が分かれて湯布院に始めたのが、赤司菓子舗。
同じ赤司という苗字であることと、羊羹を主軸にしていることで、
その繋がりを想像するのは用意なのですが、やはり独特の素晴らしさがあります。
というのも、普通の羊羹ではあまりない薄墨色をした羊羹。
北海道小豆を使い、その小豆の皮を丁寧に剥き取り、じっくりと渋抜きして、
さらりとしたこしあんを炊き上げ、これまたじっくりと煉りあげていきます。
まさに小豆の風味が凝縮された羊羹と言えましょう。
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温泉地に存在する炭酸煎餅、鉱泉煎餅と呼ばれる薄い煎餅たち。
長崎の海側の小浜温泉と内陸の雲仙温泉には、『湯せんぺい』という名物煎餅が存在します。
奈良時代に編纂された「肥前国風土記」にもその名前が登場するらしく、
昔から湯治場として利用されていた小浜温泉には、斎藤茂吉や種田山頭火などの俳人も訪れた。
映画好きの僕としましては、映画「長崎ぶらぶら節」にも登場する観光地です。
この『湯せんぺい』は、旧島原藩主松平公が考案したと伝わっていて、
小麦粉や卵、砂糖、温泉水を生地に練りこんで型に流して焼き上げていきます。
サクッとした軽い歯触りとほんのりとした優しい甘みがクセになり、
次第に小浜温泉の名物として親しまれるようになったのです。
何よりも、この煎餅が強い印象を残しますのは、そのパッケージでしょう。
有馬温泉の『炭酸煎餅』も丸缶に入っていて、非常に有名でございますが、
こちらも円柱状の紙箱に入っておりまして、とっても華やかな包装紙で包んでいます。

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津観音の近くの寂れた商店街のはずれにも和菓子屋さんがあります。
全国の県庁所在地の中で、切ないランキング第1位じゃないかなあ。
特にこの大門エリアは水曜日に来ますと、ほとんどお休みなので、なお寂しい。
この日も寒風が吹き抜けて、ガタガタとシャッターが揺れる音がするほどで、
六花亭で修業した若旦那が頑張っているお焼屋の斜向かいに、
絶品の餅屋さんがあることに気付いていなかったので、教えて頂いて早速訪問。
外観がレストランぽくって、餅の漢字をちゃんと見ていなかったので、
まさか和菓子屋さんとは思わず、接近して確認していなかったのです。
というわけで、お焼屋の前から、じろ~っと眺めて、ゆっくりと近づく。
確かに大きな餅の文字が見え、「何やここかいなあ」という呟き。
今まで全然気づかなかったのが申し訳なく、早速入店!

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桑名にはなが餅を作る菓子屋が数軒ありますが、他にもある。
さすが城下町だけのことはあり、とらや老舗にたがねや、明月堂などさまざま。
そして、茶席向きの菓子を総合的に作っております花乃舎は忘れられない。
名鉄百貨店の売場でも買うことはできるのですが、やっぱり本店で求めたい。
特に生菓子は、じっくりと見たいというのもあり、久しぶりに訪ねました。
週末には大寒波がやってくるという予報が的中するわけですが、
真冬でも、早春を感じさせる生菓子で、とっても春めいていて、
菓子を味わうだけで、寒さも吹っ飛ぶとまではいきませんが、間違いなく心温まるのです。
雪に降られても、梅の花がほわっと咲き、日も長くなって、
これだけ寒くても、間違いなく春に向かって季節は動いているのです。

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名古屋は京都と同様に、和菓子の魅力がいっぱい。
何度訪れても飽きないほどに、たくさんの和菓子屋さんがあります。
そんな折、名古屋観光協会コンベンションビューロー様より昨年末ご依頼を受け、
ひょんなことから名古屋の和菓子の魅力をちょっとお話することになりました。
このブログでも何度も書いておりますが、名古屋は凄い!のです。
12月12日ワカタクみんなが名古屋に集結しての打合せ&忘年会の前に、
商工会議所に立ち寄りまして、少しばかり打合せをさせて頂き、
年明けの1月10日、バレンタインのプレスリリースのお手伝いをしてすぐに、
新幹線に乗り込みまして、愛する名古屋へと急ぎ向かったのです。
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『好文木』(手前)と『初 舞』(奥)
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静岡県を連発しておりますが、やっぱりここで巌邑堂を。
年明けて、ようやっと仕事始めというところで、
早くも東京を飛び出し、浜松に乗り込んだのは1月5日のこと。
今年はいろいろと大きな動きの要となります5代目、内田弘守さんに、
新年早々、これまでの人生を振り返って頂き、生まれてからの今までを、
じっくりと語って頂き、まるで刑事の取り調べのように聞き込んだのです。
日頃は、菓子の周辺にある話しかしていないこともあって、
逆に子供時代の話を聞くのは、今回が初めてで新鮮でもありました。
まあ、そこはこちらで書くことでもありませんので、内田物語は、
またどこかで取り上げられるようなことがあれば、お読みくださいませ。
さて、そんな巌邑堂の本店がいよいよ1月10日で営業を終了する。
土地区画整理事業による致し方ないものとはいえ、やはり寂しさは募る。
最後にこの目に焼きつけておきたいというのもあり、訪れたのです。
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小城駅から真っ直ぐに伸びる羊羹ロード。
真冬に真夏の想い出でございますが、羊羹が恋しい季節ですので。
昨夏、炎天下を最後まで登って行った想い出。
事前に地図とかで調べておけば良いものを、小城から歩けばあるだろうという適当さ。
まあ、羊羹屋さんがあちこちにあるから順番に回っていこうと、
村岡総本舗を目指して歩いていくのですが、後悔するわけです。
「あ~あ、溶けそう、タクシーに乗ればよかった・・・・」
 何度も冷たいお茶を飲み干して、脱水症状にだけはならないようにして、
往路は左側の羊羹屋を攻め、復路は右側の羊羹屋を攻める。
というわけで、往路は『大門おこし』で水分補給した後、
下町の交差点で既にgive up気味だったので、中町の交差点に差し掛かって、
もうへとへとになっているところで、みつばや羊羹本舗を発見するのです。
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年が明けて三が日は晴天に恵まれましたが、一気に冷え込んできましたね。
もう少しでセンター試験を迎え、ここは学問の神様、菅原道真公に願掛けをしましょう。
僕も受験の時には、北野天満宮に参拝致しましたが、やっぱり太宰府天満宮を訪れたい。
参道の左右には、さまざまな『梅ヶ枝餅』を売っている菓子屋が並び、
それらを食べ比べするだけでも、とんでもなく満腹になってしまいましょう。
また物産展などで、かさの家の『梅ヶ枝餅』がよく見受けられますので、
そればかりが目立って、逆に『梅ヶ枝餅』には縁のない老舗の存在には気づかないでしょう。 
絶対に見逃せませんのが、梅 園なのですが、ウメゾノではなく、バイエンです。
太宰府天満宮のシンボルでもある梅の古木をモチーフにした干菓子『飛 梅』は、
年明けにはめでたく、紅白梅になっており、受験のお守りにしたいくらい。
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三島の駅からしばらく歩きまして、三嶋大社へ。
もう1月6日ということで、平日ですので、それほど人はいないかと思いきや、
夕方にもかかわらず、想像以上に参拝客がいて、露店もズラリと並んでいる。
浜松帰りに思い立って途中下車しましたので、無計画だったもので、
ありゃあ、これは『福太郎』売り切れちゃってるかなあと思いまして、慌てる。
でも、花より団子になってはいけませんので、ちゃんと参拝した後、
さあ、『福太郎』はどこだ!?と探し歩いて、もう看板を引いているところを発見!
既に店内で食べることはできないのですが、テイクアウトはまだあった!!
というわけで、そのまま『福太郎』をゲットして、これで任務完了。
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東海道本線で富士駅を通りかかり、ふと降り立つ。
そう、ここで思い出しますのは、特異性のある菓子パンとしてメジャーになった、
富士製パンの『ようかんぱん』なのですが、これも謎が多い。
実は全国的に見渡してみますと、北海道がかなり有名でして、
ツイストしたものやコッペパンなど、パンの形状もさまざまで、東北にもあります。
これが何故か、富山県にもありまして、南国の高知県でも有名なのです。
そして、東海の静岡県と、B級グルメの焼きそばや餃子などのように、
まるでご当地羊羹ぱん?みたいな感じで、各地に分布しているのです。
果たして誰が考案したのか? どこが始めたものなのか?
密集している北海道が一番有力なのか、そのあたりは判然としません。
そして、ひろしま菓子博の時には、緑色の羊羹をかけた『ヒスイパン』なるものまで発見。
もう『ようかんぱん』はひとつのジャンルを築こうとしているのです。
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浜松からの帰り、以前に東海道本線で島田の菓子屋まで回ることができましたので、
今回は三島まで新幹線で移動しまして、伊豆箱根鉄道に乗り換えまして、
伊豆長岡の温泉街で降りまして、狩野川を渡って旅館がいくつかありますところで、
左へ曲がりまして、小学校の近くにございますのが、有名な黒 柳。
どの温泉地に参りましても、『温泉まんじゅう』は欠かせないものですが、
ちゃんと昔から饅頭を作っていらっしゃいますところもあれば、
お土産屋さんが作っている場合もあって、いろいろ・・・・。
その中で、黒 柳は小さな間口の饅頭屋ではなく、ドッシリとした圧倒的な存在感。
とても温泉饅頭の老舗とは思えぬほど、とんでもなく大きい。
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年男だったのですが、申年が終わりまして、酉年の出番。
干支をイメージした羊羹や生菓子、干菓子がさまざまな菓子屋で発表される中、
Facebookを見ていましたら、素晴らしい意匠のきんとんが目に飛び込んできたのです。
それは黒と白のグラデーションを利かせたきんとんのそぼろに、
黄色いそぼろを混ぜ合わせて、ところどころに鮮やかな赤を配し、グッと引き込む。
黒と白、赤と黒、対になる色のコントラストが混じり合って、
これが見事な配色で、実物を見たいと思いまして、早速お取り寄せ。
いやあ、ニワトリとなれば、多くの場合が白と赤。
丹頂鶴の場合は黒も入りますが、入り混じることはなく、
赤、黒、白がそれぞれキチッと区分けされたデザインになります。
三層に重なったりなど、整然とした状態ではないわけですが、何とも気品が高い。
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もう一丁、新年の『花びら餅』をご紹介させて頂きますが、
今度は徳島の茜 庵の『花びら餅』を味わうことができまして、これまたラッキー!
というのも、『淡 柚』という看板の餅菓子が印象的なだけに、勝手な妄想が膨らむのです。
あのもちふわですべすべとした赤ん坊の手を指で撫でているような真っ白な餅。
翡翠色の白味噌を隠し味にした柚子あんを、二つ折りにして挟んでいるので、
その形態もまた花びら餅に非常に近いだけに、あの雰囲気で来るんだろうか?と思いつつ、
さすがに徳島までは行けないからなあ・・・・と諦めていたのですが、
意外にも発送して頂けるということで、今年初めてご紹介することができたのです。
いやあ、これは絶対に食べてみなければ!と楽しみにしていたのですよ。 
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2016年の終わり、12月30日はいつも京都に入る。
京都のお料理屋さんのおせち料理の仕分け作業のため、乗り込むのです。
夕方に集荷の車が京都の市街を回っていきますところを確認しつつ、
近くの菓子屋を回っては、正月の和菓子をチェックしたりもします。
いつものように鍵善良房の生菓子と『花びら餅』を買いました後、
そうだ、甘泉堂はこの時期どうなんだろうか?と覗いてみる。
夏には『水ようかん』、秋には『栗蒸し羊羹』で名高い銘店ながら、
四条通には面しておらず、知らない人はほぼ気づかないところにある甘泉堂。
そのためか、そう言えば、年末に立ち寄ったことがなかったのです。

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あけましておめでとうございます!
今年もやはり『花びら餅』から参りたいと思います。
毎年恒例になっている大晦日に名古屋から届きます川口屋の『花びら餅』。
もう元旦に美味しい『花びら餅』がないなんてことは考えられないくらいです。
あの川端道喜の『菱葩餅』に始まりまして、ふっくらとした末 富の『花びら餅』もあり、
やがては、さまざまな京菓子の銘店で『花びら餅』を味わっていくと、
どれも同じような形状をしているものの、餅生地一つ、味噌あん一つ、ゴボウ一つ、
それぞれに店によって微妙に違いますもので、これがまた楽しみになるわけです。
現在では、京都に限らず、多くの菓子屋で『花びら餅』で見受けられますことで、
気が付けば、京都から全国に広がって、迎春菓子として欠かせない存在になっているのです。
というところで、餅生地に特徴がある名古屋エリアは、やっぱり注目の的。
やはり羽二重餅(雪平製)のふわふわの柔らかさが気になってしまうわけです。

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お正月には和菓子は欠かせないわけですが、羊羹もたくさん登場します。
干支の羊羹であったり、歌会始の勅題羊羹であったり、
それはもう菓子屋の数だけ登場すると言っても過言ではないでしょう。
まあ、干支羊羹は12年に一度ですし、勅題は同じものが出ない限りは一度きり。
となって来ますと、どうしても食べておきたいと思うのですが、さすがに厳しい。
記憶に留めておくしか、もはや方法がないのです。
そんな中で、定番の迎春羊羹として毎年登場するものは、意外と少なかったりする。
虎 屋の『高根羹』などはその代表格と言えると思います。
ここでご紹介します彩雲堂の『翠 松』は、お気に入りの一本です。
毎年その顔を拝まないと、年を越せないような気がしております。

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新潟駅より万代橋を渡って、古町の商店街に参りまして、ふらりと散歩。
どこかレトロモダンな洋菓子屋さんのような外観のはり糸の本店を発見します。
そう、明治6年に創業し、新潟で初めてカステラを焼き上げたとも言われる老舗です。
新潟三越から丸屋本店や大阪屋などを巡りつつ、久しぶりに訪れてみたかったのです。
というのも、ほぼカステラ一本勝負ながら、 全国に名を轟かせる銘店。
そして、その店先にはドカベンの銅像があり、ちょうど打ち込まれるんじゃないかという躍動感。
かつては幅広く洋菓子も含めて、いろんな菓子がございまして、支店もあったのですが、
10年くらい前だったか、本店だけに絞り込んで、看板のカステラ主軸に菓子も絞り込んだ。
本店ではショーケースの奥に、焼きあがったばかりのカステラが切り出される前の状態で、
じっくりと冷まされておりまして、もうそれを見るだけでもそそられるのです。

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実は昔から木型があったわけではなく、毎年デザインを考えて、
干支に因んだ6種類のモチーフを一連にした木型を製作して打って頂いている干支シリーズ。
これがばいこう堂などのように、明らかに干支の形をしたものではなく、
さすが京都を代表する菓子屋として、いろんな諺や故事などから引き出してくる。
正直申し上げまして、むっちゃくちゃ勉強になるんですよね。
まだまだ不勉強な僕ではございますが、これが毎年楽しみなのです。
来年は酉年ということで、酉(鶏)にまつわるモチーフが出揃っているのですが、
いずれも解説を聞かなければ、一般的にはほぼ解明できないような気がします。
一番分かりやすいのは、干支の酉の文字を亀甲型にした角文字だとは思いますが、
逆にそれ以外は、酉の何を表現しているのか、すぐに分かるという方は少ないと思います。
まず、銀杏の葉のようなデザインがありますが、これは「鶏冠花」(けいかんか)と言いまして、
その銀杏のような形が花で、その周りの細工は葉を現しております。
分かりやすい名前では、ケイトウでしょうか。
普通の花とはちょっと違って、かなり触り心地の良い不思議な花を咲かせ、
その形が鶏の頭の鶏冠(とさか)ににていることから、鶏頭(ケイトウ)という名前なのです。

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年末も押し迫った12月28日、年内最後の横浜タカシマヤでの販売となった越後屋若狭。
いつものように両国駅から本店まで受け取りに行き、横浜へと運ぶ。
この12月に毎年お願いしておりますが、凄くお気に入りの白胡麻のしぐれの生菓子『朝路しぐれ』。
越後屋若狭の場合は、時雨と言っても、いわゆる黄味しぐれではなく、
きんとんのようなそぼろを長方形に押し固めたもののことで、季節によっていろんな配色があります。
その中でも、特に人気がありますのが、この『朝路しぐれ』なのです。
カチカチに固まっているわけではなく、黒文字を入れれば、ほろりと解けるような柔らかさ。
パンチのある黒胡麻に対して、優しくスーッと入り込んでくるような白胡麻の香りがとっても芳ばしく、
これがもうたまらないのです・・・・いや、もう待っていましたという感じです。
たぶん、胡麻が主張し過ぎていたとしたらば、それほど興味は抱かなかったでしょうが、
脇役のようでいて、さりげなく主役の座にあるあたりが素敵なのです。
熱演する主演俳優ではなく、自然体の演技で魅了するヒロインというイメージでしょうか。
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もうすっかり新しい和菓子の旗振り役となりました老舗の五郎丸屋。
銘菓『薄 氷』をカラフルにアレンジした『T 五』が、今では多くの雑誌で取り上げられ、
まさに和菓子の躍動のシンボルとも言える存在になりましたが、
ここで16代目が休まず、またセンスある菓子を投入したわけです。
それが今回ご紹介します『木.林』(きりん)なのですが、こちらはリニューアル。
本店などで透明な袋に詰めて売られていた『古 木』というお菓子があるのですが、
均等ではなく、形も不揃いで、いろんな味を詰め合わせていたのですが、
こちらがキレイに切り揃えられたスティックタイプになったのです。
富山ですとイメージの強い銘菓『月世界』がありますが、
同じく、卵白のメレンゲを寒天で固めて乾燥させた干菓子になります。
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これもまた思い出せば懐かしいお話。
というのも、田中屋せんべい総本家の『宝露せんべい』を見かけましたのは、
ちょうど3年前の日本橋三越での全国銘菓展だったのです。
あの時は、何故か、いちごピューレが生地に合わせられていて、いちご味だったのですが、 
個人的にはこの食べ応えのある煎餅には、不思議な組み合わせだなあと思っていたのです。
ただその形は、実に伝統的で、和三盆の打物など、木型を使った干菓子ではよく見かける宝尽くし。
人形焼ならばまだ分かるのですが、これが煎餅として登場していたのです。
見た目には確かに人形焼くらいの厚みがあって、あんこが入っていそうだ。
しかし、あんこは入っておらず、なかなかの嚙み応えのある煎餅なのです!
あの『みそ入り大垣せんべい』の型でも、かなりの重みなのですが、
『宝露せんべい』の型を一度見せて頂きましたが、ドッシリと重く、
とても片手で操ることなどできそうにないですし、腱鞘炎になりそう。
手首を鍛えないと、相当な負担になりそうなほどの重さなのです。
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クリスマスは楽しく、ワイワイと行きたいところ。
やっぱり主役はクリスマスケーキではありますが、その傍らに和菓子もいてもらえたらと、
主役にはなれなくても、脇役としてのポジションをキープしたいなあと、
ずっと思っておりますうちに、もうクリスマスの生菓子は、ある意味当たり前になってきた。
それこそ末 富の『キャロルきんとん』を初めとして、いろんな和菓子屋さんが作っています。
アントルメのホールケーキは切り分けるのが楽しいと思うのですけれども、
和菓子で棹物が敬遠されるように、やっぱりキレイに切るのが難しいこともあり、
逆にそれぞれ好みが違うこともあって、いろんなのが食べたいという嗜好性もあり、
意外とカットケーキをいっぱい買うというパターンも増えているのが現状です。
そんな中で和菓子は、もともと1個ずつ選べるのと、見た目が可愛いこともあり、
あとはアレルギーとなる小麦や乳などをあまり使っていないこともあって、
ここ最近は支持されるようになってきたのかなあという印象です。
(もちろん、特定原材料が含まれていることもありますのでご注意ください)
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