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伏木の引網香月堂の本店を訪ね、そう言えば・・・・と思い出したのは、
こし村百味堂の銘菓『千代くるみ』 という胡桃を糖蜜でくるんだ干菓子。
松任にある彩霞堂の『千歳くるみ』を直前に食べていたこともあり、
確かよく似た菓子が、このあたりにもあったような気がすると思い出したのです。
そしたら、引網さんとは同級生らしく、すぐ近所だということで連れて行ってくださいました。
これまでにも触れておりますが、北陸では胡桃を使った菓子が非常に多く、
小松の行松旭松堂の『雪花糖』などもそうですし、他の地方に比べて散在しています。
加賀の白山麓で採れる胡桃が非常に良質だったこともあり、昔から重宝されていたのです。
滋養があることもあり、数少ない植物性油脂を得られる食べ物ということもあり、
高岡藩より徳川将軍家に衣がけした胡桃が献上されていたという話から作られたのだそうです。
 
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鬼胡桃に糖蜜を絡め、非常にシンプルな構成だけに、難しい菓子ですが、
口に含めば、サクッと砂糖衣が砕けて、甘みを全体に広げていくところで、
胡桃の芳ばしい香りが一気に鼻を抜けて行き、それほど糖蜜の甘さは気にならないのです。
いつまでも甘さが残ったり、パンチが強い甘みというわけでもなく、
最終的には胡桃が主役となって、その香りが全体を包み込んでいくのです。
ほのかに甘みを後味に残して、スーッと消え去っていく上品さが素晴らしいのです。
彩霞堂の『千歳くるみ』と比べてみますと、『千代くるみ』は砂糖衣が薄いのです。
それもあって、胡桃の茶色い部分が薄っすらと見えておりまして、
最初の食感も軽く感じられ、胡桃に早く馴染んでいきます。

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このあたりは、やや胡桃の粒が大きく、砂糖衣も少し厚めの『千歳くるみ』と比べて、
わずかに印象が違いますものの、そこはもう好みの問題でしょうね。
さて、せっかく本店を訪ねることができましたので、ここは生菓子も買いたいと、
いろんな種類がある中から、あれこれ迷った挙句、食べきることも考えて3個チョイス。
まずは白と薄紅色、緑色の3色の染め分けのきんとん『花まつり』は、
一般的なきんとんよりも小振りで、これまた金沢などにも多い白小豆の粒あん。
淡い水色に惹かれて選んだ練切の『春 景』は茶巾絞りなのですが、
その下部には桜の木が整然と並んでいて、イメージとしては川辺にある桜並木。
おまけにこの中は小豆こしあんではなく、これまたきれいなピンク色の桜あん。
いやあ、あまりない組合せに、素直に驚かされて、ちょっと嬉しくなる。

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最後は外郎生地で白あんを包んで折り畳むようにした生菓子『花 衣』。
ストレートな春の生菓子ですが、とっても優しくて、これぞ春という空気に包まれる。
富山らしくチューリップの生菓子もあり、素材もバラバラでしたので、
ひょっとしたら他にも変わり種あんこがあるかもと思うと、もっと選びたかったところ。
金沢で生菓子の予約をしておりましただけに、断念してしまいましたが、
次回はまたいろいろと味わってみたいと思いました。

千代くるみ 12個入 税込1,144円
生菓子 春 景花まつり花 衣 各1個 税込238円

◆ 小杉一条店/ 富山県高岡市伏木中央町3-50 TEL: 0766-44-0623
◇ 販売店/ 富山空港 他
 ※ 生菓子は3月下旬に製造販売されていた意匠で、本店のみの取り扱いです。