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春が盛りを迎えようとしているはずの3月の終わり。
でも、今年はまだ桜の開花宣言はなく、やや遅め。
和菓子の世界は、すっかり春めいて、もう春爛漫です。
青山の骨董通りにある菊 家の生菓子は、これまた素敵な取り合わせ。
この3個セットで、「花だより」と題されたあたり、これまた良いのです。
ピンクの桜の型押しの生菓子『佐保姫』は、二重に重なるようにして、
薄紅色の練切のところどころに、黄色い何かが見える。
そう、これは杏子の果肉が混ぜ合わせられていて、
意外なところで楽しませてくれるのが、菊 家の生菓子です。
なお、『佐保姫』は、以前にも京都の生菓子をご紹介して触れましたが、
桜色に山を染めていく春の女神さまのことでございます。
 

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同じく水色の練切で、川の流れを表現して、 
そこに満開の桜が咲き誇る風情を表現した生菓子。
こちらも食べ進めてみますと、何やら香りを感じるわけです。
そう、胡麻が芯になっているこしあんに練り合わせられていて、
しっかりとした甘みの中に、食感であったり、香りであったり、
ちょっとしたプラスワンがあって、楽しませてくれるんです。
まるで春の賑わいを表現しているかのようで、心も満たされていきます。
いやあ、もうすぐ桜が満開になる。
そのワクワク感も、この生菓子たちに溢れ出しているように思うのです。

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最後に、流し物の生菓子は、煉羊羹に透明な錦玉羹を重ねています。
緑色のきんとんそぼろを散らして、その上に紅白の桜の花の形をした淡雪。
シュワッとした淡雪の柔らかさと、しっかりとした弾力の寒天、
さまざまな食感が同時に押し寄せる細工羊羹の楽しさが凝縮されています。
とっても涼やかで、どこか春の終わりを感じさせもしますね。
桜の花びらが、水藻が揺らめく川に流れていくような情景。
3個の生菓子が一連となって、桜が咲いてから、盛りを過ぎて散るまで、
ひとつの春の物語を描きあげているように、並べてみますと、
これまた何とも美しく思うのです・・・・。

 
生菓子 佐保姫 1 個 税込486円~
 ※ 生菓子の作りや餡の種類によってお値段が異なりますので、予めお確かめください。

◆ 本 店/ 東京都港区南青山5-13-2 TEL:03-3400-3856
◇ 販売店/ 日本橋・新宿髙島屋(毎週金曜日)
  ※ ご紹介しました生菓子は、3月下旬に製造・販売されていた生菓子ですが、
     毎年季節によって意匠が変わりますので、同じものが登場するとは限りません。
     百貨店での販売は3個入りセットになって、毎週内容が変わりますのでご注意ください。