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毎年のことながら、5月の連休に入ると、ほとんど菓子屋を巡れない。
よって、この時期に出回ります柏餅を味わうことも、
なかなかチャンスがなかたったりするので、店頭でご紹介する柏餅や粽を堪能する。
今年も朝から都内の和菓子屋さんを回って、柏餅を受け取っていき、
この忙しさこそが、ゴールデンウィークらしいものだとも思うのわけです。
多くの企業が連休に突入しますので、お取引先がお休みの場合は、
それに合わせてお休みを取得することもできるのですが、僕にとっては繁忙期のひとつ。
「ゴールデンウィークくらい休んだらいい」という優しい上司の言葉も、
有り難く受け止めつつ、そうはいかない自分をちょっと憂いてみたり(笑)


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でも、その代わりに、こうして名店の柏餅を味わえるのは幸せなこと。
この日もちょうど配達を終えて、新宿髙島屋に立ち寄りますと、
ちょうど青山の菊 家の『柏 餅』が 登場していまして、久しぶりに食べたいなあと。
何せ、よく考えてみれば、8年くらい前に食べて以来、味わっていないような気がして、
その美しい紫色の包み紙と紐に惹かれて、ひょいっと手に取ってみたわけです。
包みを開けてみれば、大きな柏の葉に包まれて、ちょこっと顔を見せる『柏 餅』。
その葉を開いてみますと、ぽってりとした、実に理想的な餅が姿を見せます。
やや他の店に比べて、幅広の二つ折りのお餅なんですが、
やはり、『柏 餅』はこうでなくちゃね・・・・と思うのです。

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そう、包餡機など使って完全に包んじゃうのが便利なんでしょうけども、
やはり二つ折りにして、端午の節句なので、兜に似せて仕上げるというのが良い。
そして、普通の大福の餅生地などとは違って、上新粉を使用した弾力のある餅。
団子と同じく、しこしことした食感が何よりもポイントです。
まあ、『柏 餅』で日持ちがするなんてことは考えられませんが、
その日に蒸して仕上げて、硬くならないうちに味わってしまうのが大事。
さらりとしたこしあんと、黄色い餅生地には、白味噌あん。
黄な粉くらいの色合いで、まろやかな甘みの自家製味噌あんは、
お正月の『花びら餅』とはまた違って、とろりとして、少し濃厚でもあります。
でも、他の餅菓子では、あまり味わえないだけに、
個人的には、『柏 餅』は味噌あんを選びたいと思うのです。

柏 餅 1 個 税込346円

◆ 本 店/ 東京都港区南青山5-13-2 TEL:03-3400-3856
◇ 販売店/ 日本橋・新宿髙島屋(5月初旬の金曜日)
  ※ 4月末から5月5日までの販売となりますので、ご注意ください。
  ※ 百貨店での販売は3個入りセットでの販売となります。