
総論:もっと腐(フ)ァイトして!中途半端は一番ダメよ!
徳川の時代。謎の疫病によって男の数が激減、男女逆転の世が誕生した。一人の女将軍に三千人の男が仕える場所、「大奥」。貧乏旗本の長男・水野祐之進(二宮和也)は身分違いの幼馴染み・お信(堀北真希)への想を断ち切るため、そして、今まで育ててくれた家族のため、将軍への奉公を決意。俗世から隔離された大奥へと入るが、そこは絢爛豪華に彩られた嫉妬渦巻く男の花園だった・・・。
この映画おしいなぁ~・・・奇抜な舞台設定に、絢爛豪華な美術と衣装、美しい男達の競演などなど、メチャクチャ面白くなりそうな要素は揃っているのに、完成したモノはどうにも散漫で薄味。そんな印象です。
「単なる腐女子向け映画じゃなくて、ちゃんとした物語にするぜ!」という制作者側の心意気や良しなのですが、1つの物語として成立させるために入れた「身分違いの恋」や「徳川吉宗による幕政改革」という男女逆転の設定と関係のないお話が中途半端なため、映画全体の評価が下がってしまいました。
大奥内での”イロイロ”はとっても面白かったので、非常に口惜しいです。これなら、いっそのこと、「腐女子」の基本である「やおい(山なし、オチなし、意味なし)」の精神にのっとって、もっと濃厚な味付けのBL王国(=大奥)で二ノがのし上がっていくトンデモな物語にしちゃえば良かったのに(笑)
聞くところによると、今作は原作漫画のほぼ導入部分だそうで、もし第二作目が製作されるのなら、もっとアレな要素を大盛りにしてはいかがでしょうか?
ということで、手放しには褒められませんが、玉木宏の「踏んでおる・・・」のギャグや、大奥内での遊び(お香の銘柄当てゲーム?)、大倉忠義→玉木宏→佐々木蔵之介や、中村蒼→二宮和也の”アレ”な関係などなど、「大奥」内での生活描写はなかなか面白かった。美しい男たちが美しい衣装をまとって交錯する様子をご覧になりたい方は、今すぐ劇場へGOです。
P.S.
最後にもうちょっと小言をば。これは監督がTVドラマの演出家の方だからしょうがないのかもしれませんが、所々TVドラマっぽい雰囲気が感じられて少々見苦しかったです。あと音楽の使い方はもう少し控えめにして頂ければと思います。やたらめったら盛り上げ狙いで「ジャララ~ン!」と何回も同じ曲を鳴らされては、せっかくの興が失われます。曲自体は非常に良かったのですが。
「大奥」
公開:2010年10月1日
配給:松竹、アスミック・エース
監督:金子文紀
脚本:高橋ナツコ
音楽:村松崇継
出演:二宮和也、柴咲コウ、堀北真希、大倉忠義、中村蒼、玉木宏、佐々木蔵之介
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