電車男
総論:恋愛弱者に矜持を与える応援映画。エルメスはいるぞ!

「彼女いない歴=年齢」のアキバ系オタク男子が、電車で帰宅中に酔っ払いから美女を助けたことから始まる”脱オタク"の物語。恋愛弱者のオタクが2ちゃんねるの住人達にアドバイスを受け、髪を切り、メガネをはずし、服を着替え、オシャレな店を調べたりしながら、どうにかして初恋を実らせていくという内容に、「こんなのは本当のオタクじゃない」、「そもそも(山田孝之が)イケメンだからだ」、「あんな女いるか?」という反応を多く受けた作品。

鑑賞中、心の中で「いや~それはイタイ、それはキモイよ電車男!あ~っダメだよ電車男!」と何度思ったことでしょうか。それは僕が今までの恋愛経験で心に刷り込んできた<モテない>ふるまいの数々なんだけど、エルメス(ヒロインのあだ名)的には全然オッケイという展開。その包み込むような優しさをもつエルメスの有様に「こんな女いるか?」と思ったが、実はそういう固定観念こそが恋愛弱者の一番の敵。それが自分の心を隠蔽し、傷つけない為の鎧となり、女性をエルメスでなくさせる原因となる。

世界からエルメスを消してるのは自分自身なんだということを、この「電車男」は気づかせてくれる。彼女をエルメスたらしめる唯一の手段は、余計な装飾を取り払って自分なりの愛情を素直に届けるしかない。それは当然、相手に対する愛情が自分の心の中に存在することが大前提なわけで、それが確かに"在り"、素直に届けられた瞬間に、彼女はエルメスになる。つまり、恋愛偏差値が高いとか低いとかっていうのとは別次元にある"ガチンコの分かち合い領域"にエルメスは在るってコト。

恋愛に悩んでるすべての人にオススメしたい映画です。

P.S.
オタクの定義にこだわりがある人がこの映画を見る場合は、単に「恋愛弱者の一属性として"オタク系"のキャラをもってきている」という程度の構えで観てください。そうしないと時間の無駄になります。速効で「こんなヤツはオタクじゃない」「っていうかイケメンだし」で終了しますので(笑)


「電車男」
公開:2005年6月4日
配給:東宝
監督:村上正典
脚本:金子ありさ
出演:山田孝之、中谷美紀、国仲涼子、瑛太、佐々木蔵之介
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