2011年11月

2011年11月26日

<大学入試>「総合型試験」導入を検討 学力低下懸念で

推薦入試やAO入試の増加で大学生の学力低下が指摘される中、大学入試センター(東京都目黒区)は新しい大学入学試験の導入に向けた研究を始めた。読解力や推論力・分析力を問う「総合型試験」の導入の可否を、4年後までをめどに検討する。この総合型試験の成績とともに、作文や面接といった推薦・AO入試の結果を合わせて大学側が合否を判定できるようにし、大学生の学力アップを目指す。

 文部科学省がまとめた09年度の国公私立大の入試状況によると、大学学部の入学者数は59万7000人。このうち推薦入試やAO入試で入学した学生は約26万1000人で4割以上、私立大に限れば5割に達する。大半は筆記試験を実施せず、面接や作文で合否を決める。こうしたことから学力の不足が指摘され、大学によっては入学前に学力を補うための事前教育を実施しているところもある。

 同センターは03年から10年まで、法科大学院の入試にあたる適性試験(マークシート方式)を作ってきた。グラフのデータを読み取って分析させたり、確率や組み合わせなどを問う「推論・分析力テスト」と、長文を読ませて読解力や表現力を見る「読解・表現力テスト」の2種類を8年にわたって作成・実施してきた。

 新しい総合型試験は、このノウハウを利用して作成を検討。秋に推薦入試やAO入試が実施されていることから、高校3年の夏前に大学が総合型試験を実施し、面接や作文に加味することも視野に入れる。センターは今年度から始まった第3期中期計画に研究実施を盛り込み、15年度までかけて試行も含めて可否を検討する。





wakabanavi01 at 01:29|Permalink 大学受験 | 入試関係

2011年11月23日

電子黒板のすゝめ 各社売り込み

教室の黒板横に四角形とコンパスが表示された52型の液晶画面がある。「丁寧に動かして」という先生の指示で、男子児童が画面に指で触れ、コンパスを動かすと、画面がパッと切り替わり、拡大された四角形が映し出された。

 堺市立深井西小(堺市中区)6年生の算数の「拡大・縮小」の授業風景だ。

 深井西小は全14クラスに電子黒板を導入。国語の授業では、スキャナーでパソコンに取り込んだ教科書を液晶画面に表示し、重要な文章にタッチペンで線を引く。ひらがなの書き順を動画表示したり、歴史上の出来事を紹介するテレビ番組を流したりもできる。相澤勝校長は「独自に電子教材を作る教員もいる。児童を集中させる効果も大きく、今ではなくてはならない」と話す。

 文部科学省によると、全国の小、中学校などが導入した電子黒板は3月時点で約6万台と2003年3月の16倍に増えた。国が09、10年度、景気対策の一環で、電子黒板を含む学校のICT(情報通信技術)機器の整備に計1120億円を計上し、電子黒板を購入する際の費用の半額を補助したためだ。教育現場に電子黒板などを導入する機運は高まっており、15年には電子黒板を含む教育ICT機器の市場は1500億円近くになるとの予測もある。

 ただ、設置率は小、中学校に限っても約40万ある学級の12%にとどまる。「需要が大幅に伸びる余地がある有望市場」(電機大手)とみて、メーカー各社は需要の取り込みに懸命だ。

 シャープは9月、キャスターを付けて移動しやすくした特大の液晶ディスプレー(70型)を投入。価格は75万円前後と、従来の60型(100万円前後)より抑えた。

 ディスプレー型の電子黒板で国内首位のパイオニアは、生徒用の携帯情報端末と無線でつなぎ、電子データで問題を配り、回答を回収できる電子教卓を売り出した。

 日立ソリューションズは、壁に磁石で貼ってプロジェクターで投影するシート型の電子黒板で攻める。持ち運びしやすく、プロジェクターや電子教材を含めた価格は40万~50万円前後と、ボードに投影するタイプの3分の1程度で、「厳しい自治体の財政を考えた」という。

 教育用の電子黒板が充実してきた。国の補助制度で学校への導入が進み、教員側に積極活用する動きが広がっているためだ。小、中学校だけで30万学級以上が未導入で、潜在的な需要を狙ったメーカー各社の売り込み競争も熱を帯びている。
2011年11月23日  読売新聞から転載)

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2011年11月20日

地方の私立中、広がる「出張入試」 生徒集めに首都圏へ

首都圏に入試会場を設けて「出張入試」を行う地方の私立中学校が増えている。少子化で生徒集めが難しくなり、地方より中学受験への関心が高い首都圏に活路を求めている。首都圏の中学が入試を始める前の「試し受験」として定着しつつある。

 「西の果ての小さな学校ですが、関心を持って頂ければありがたい」

 今月2日、長崎日大(長崎県)が東京都内で開いた学校説明会で、集まった約20人の保護者らに池内一郎教頭が呼びかけた。募集定員は80人。約1時間、寮の設備や英語重視の教育方針などを説明した。

 同校の首都圏での入試は2006年に始まった。初年度の受験生は400人ほどだったが、今年1月は約2千人が受けた。池内教頭は「回を重ねて知名度が上がり、日本大学の系列校という点も関心をもってもらえたのでは」とみる。

 来年1月にこうした出張入試をする地方の私立中は、大手進学塾などが把握する限りで16校ある。このうち5校が09年以降に始めたほか、2校が来年1月に初めて実施する。

 その一つ、盛岡白百合学園(岩手県)の担当者は「少子化で、地元だけでは生徒集めが難しくなった」。近年は定員割れした年もあるといい、「中学受験が珍しくない首都圏からの生徒に来てほしい」と期待する。

 ただ、小学校を出たばかりで、実際に親元を離れて入学する生徒は多くはない。今年1月に出張入試を実施した14校のうち、首都圏からの入学者数が2ケタに乗ったのは、函館ラ・サール(北海道)など数校。他は「数人」が大半で、ゼロの学校もある。入学者が1人だった西大和学園(奈良県)の担当者は「子どもを中学から寮に入れる親は多くはない」と話す。

 それでも、受験生側、中学側双方にメリットがある。

 今年1月の出張入試の受験者数は、14校で延べ約9千人に上った。募集定員180人に対し、東京会場だけで約2500人が受けた学校も。出張入試は大半が1月上旬にあるため、同月中旬にスタートする首都圏の中学入試に向けた予行演習として受験を勧める学習塾が多いという。

 受験料は首都圏の私立中よりやや安い1万5千~2万円が相場だが、ある地方私立中の担当者は「500人集まれば収支はトントン。『試し受験』でもありがたい」。大手塾の関係者は「出張入試が増えた一因は、試し受験で得られる受験料収入にある」とみる。

 大手進学塾・栄光ゼミナール広報室の山中亨課長は「地方の私立中にとって、出張入試は『首都圏で入試ができる力量がある』と地元でPRできる材料にもなる。学校のブランド作りの狙いもある」と分析する。

 東京私立中学高校協会の近藤彰郎会長はこうした動きに対し「問題あり」という立場だ。「もし東京の有名私立中が地方で入試をしたとすれば、多くの受験生を集めるだろう。しかし、他の地域にまで手を広げる生徒の獲得競争が過熱すれば、私学経営は立ちゆかなくなる。教育内容で競うべきだ」

231120-001

(2011年11月20日 朝日新聞から転載)

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wakabanavi01 at 10:45|Permalink 中学受験 | 私立

私立中受験10%減へ 震災、不景気…親も子もつらい

首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の私立中学校の受験者数が減少しそうだ。中学受験の模擬試験で、小学校6年生の参加者が前年より減っている。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の影響で経済の先行きに不透明感が強まり、収入減を懸念して公立を選択する家庭が増えているためらしい。

 10月に行われた模擬試験「3大テスト会」(四谷大塚、日能研、首都圏中学模試センターのテスト)の小6の参加者は計4万1862人で、前年同期より2484人(5・6%)少ない。公立の中高一貫校が増えていることもあり、ある塾関係者は「来春の私立中の受験者は10%程度減る」と予測している。

 日能研によると、今春の首都圏の中学受験をした子供の数を小学校の卒業生の数で割った「受験率」は19・7%。平成13年は13・7%だったが、14年に「ゆとり教育」が完全実施されると公立が敬遠され受験率が上昇。ここ数年は20%前後で安定していた。

 首都圏中学模試センターの新井隆志事務局長は「そもそも景気が悪いのに、震災や原発事故で好転の希望が見えなくなり、私立中を諦めた家庭がある」と説明する。

 別の塾関係者によると、東電に勤務する父親を持つ子供が受験を断念したケースもあるという。

 新井事務局長は「上の子は私立なのに下の子は公立ということもある。親も子もつらい思いをしている」と話している。




wakabanavi01 at 00:02|Permalink 中学受験 | 私立

2011年11月15日

小6「模擬受験」盛況 京都府内の私立中、過半数で実施

京都府内の私立中学校で、小学6年生が入試前に本番の想定問題を使ったテストを受ける、「プレテスト」の実施が本格化している。大阪府から波及して昨年から広まり、今秋の実施校は半数を超える。受験生獲得の一手段として積極的な学校がある一方、私学間の競争を激化させるとの懸念も残っている。


■「青田買い」への懸念も


 先月中旬、京都聖母学院中(京都市伏見区)で、女子児童約90人が国語と算数のプレテストを受けた。次女に付き添った同区の主婦(46)は「入試の雰囲気に慣れてほしい。あと2校ほど受けさせたい」と話した。

 プレテストは、本番を想定した出題で、結果を診断して返す。本年度は府内の私立中25校中13校が、受験生を集める手段と位置づけて、10月から12月にかけ無料で実施している。


 華頂女子中(東山区)は昨年の1回から3回に拡大。「学校に足を運ぶことで、受験対象として目を向けてほしい」と力を入れる。龍谷大付属平安中(下京区)は公立中志望者にも配慮した問題を作成した。

 背景には、少子化による受験生獲得競争の激化と、隣の大阪府でプレテストが急速に普及し「生徒を大阪に取られる」と危機感が募ったことがある。「競争をあおる」として自粛を掲げていた府私立中学高校連合会が昨年、方針を翻して解禁した。

 ただ、年明けの入試を前倒しする「青田買い」につながらないかとの懸念も根強く、実施を見送る私立中は「小学校現場に影響が出ないか」と気をもむ。プレテストの学力診断を合格可能性として示す学校も多いが、「合格可能性を伝えてしまうと入試が形骸化するのでは」(平安女学院中)と危惧し、基礎学力の判定にとどめる学校もある。


 歯止めとして、同連合会は「プレテストを入試の合否判定に反映させない」として、プレテスト受験を入試の得点に加算するなどの手法をとらないよう申し合わせた。山本綱義会長は「行き過ぎた手法で入試前の獲得競争が過熱すれば、社会的に批判を浴びる。各学校が倫理観を持って自制すべきだ」としている。

(2011年11月14日  京都新聞から転載)

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