2012年04月

2012年04月19日

男子校・女子校激減…開成「最後まで男子校だ」

男子校と女子校が激減している。

 文部科学省の2011年の調査では、男子か女子どちらかだけが在籍する高校は全国で464校。すでに全体の1割を切り、20年前の半分以下に減っていた。少子化で、学校側が生徒を多く集めようと共学に衣替えしたことが大きい。ただ、難関大学への進学実績は男子校が上位を堅守。「男女別学の効果」も読み取れる。

 「バンカラ校」も「乙女の園」も、平成の初めにはずっと多かった。1991年は、男女どちらかだけの高校は1002校で、全体の18・2%。それが08年に10%を下回り、11年には男子のみ130校、女子のみ334校の計464校で9・2%になった。

 中高の男子校だった東京の目黒学院は一時期減った生徒数が回復せず、11年に共学化した。

 松本武巳常任理事は「受験生、生徒数を増やすには共学にするしかなかった」と話す。10年の受験生は約390人だったが、11年に共学化して約660人に急増。12年も766人が出願した。私学にとって、受験料収入は大きな財源だ。

 共学化すれば受験資格者は倍増するが、松本理事は「女子だけでなく、男子の入学者も増えた。共学化が起爆剤になった」と語る。

 読売新聞の調べでは、今春も、全国で少なくとも私立高4校が共学化した。

 関東一円で展開する学習塾「市進学院」(東京都文京区)の担当者は「共学で育ってきた保護者が多く、難関校を除けば、共学志向は強い」と語る。

 一方、少数派の男女別学校の拠り所は進学実績だ。

 昨年、都内で「男女別学教育シンポジウム」を主催した教育コンサルタント、中井俊已さん(53)は「小学校高学年から中学は身体、精神面の成長は女子の方が早い。精神年齢の違う男女に同じ授業を受けさせるのは、非効率」と断じる。「東大合格者数の上位常連校は男女別学の高校で、韓国や英国でも男女別学の学力は高い傾向にある」

 受験情報誌「大学通信」の調べでは、12年の東大合格者数7位までは、開成、灘、麻布など全部男子校、8位は女子校の桜蔭だった。

 開成中高(東京)の柳沢幸雄校長は男子校の長所を、「中学時代から成長の早い女子と競わず、のびのび過ごせること」とみる。東大合格者数は常にトップ。柳沢校長は「同性の先輩を見て、早い段階から自分は何になりたいかという自己確立が可能になり、それに向かって突き進めるから」と語り、「今ほど男女別の学校が必要な時代はない。我が校は最後の1校になっても男子校であり続ける」と言い切る。



wakabanavi01 at 14:47|Permalink 中学校 | 統計・調査関連

2012年04月15日

人気高まるTOEIC、志願者減少に悩む英検

国際的な仕事に必要とされる英語力を測るTOEICの2011年度志願者数が、前年度比で3割も増えて227万人に達した。

 英語テストの代名詞的存在で、この分野で国内最大規模とされる実用英語技能検定(英検)の11年度志願者数(230万人)に肉薄し、トップの座をうかがう勢いだ。背景には企業の国際化と学生の就職難、そして少子化がある。

 日本でTOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(東京)では、志願者急増の主な理由に、海外展開を急ぐ企業が、昇進条件や新卒者採用の目安として使用を拡大させていることを挙げる。担当者は「社員に英語力を身に着けさせないと生き残れないという企業の意識が強まっている。学生の就職難で、大学もビジネス英語対策を強化せざるをえない」と話す。

 「英語で意思疎通できる力は必須」。今年7月に英語を社内公用語化するインターネットサービス大手「楽天」の広報担当者はそう強調する。同社が今年度、通年で採用を予定している社員約400人のうち、3割は外国籍となる見通しだ。昇進条件や入社条件にTOEIC点数を盛り込む。

 大学のTOEIC対策も熱が入る。同協会まとめでは10年度、全国456大学が学生の団体受験を行った。

 東洋大では今年度から、約3万人の学部生全員が年1回、TOEICを無料受験できるようにした。同大広報課では「『英語力はあって当然』という意識が企業側に出てきている。学生に学習を促すきっかけにしたい」と言う。

 取り組む学生たちも真剣だ。明治学院大3年生の林拓郎さん(20)は1年半前からTOEICに挑戦。「多くの友達が受験しているので情報交換もできる。ビジネス英語なので、卒業後にも役立つかなと思って挑戦した」という。最初は400点がやっとだったが、昨年秋には800点を超えた。先輩の助言に従い、忙しくても毎日勉強してきた。「英語を生かせる仕事に就きたい。留学にも挑戦したい」と胸躍らせる。

 一方、TOEICの猛追を受ける格好の英検は、中学校以降の学習に沿ったレベル分けが特徴。中高生を中心に支持は根強いが、少子化のあおりで志願者減少に悩む。実施主体の日本英語検定協会では「小学校での英語活動必修化をきっかけに、英検への注目が再び高まった。TOEICとの相乗効果で、英語教育への関心が高まれば」と冷静に受け止めている。



wakabanavi01 at 00:02|Permalink 資格 

2012年04月12日

中高連携の1期生が県立光陵高に入学、国大付属横浜中から

県立光陵高校(横浜市保土ケ谷区)で6日、連携する横浜国立大学付属横浜中学校(横浜市南区、蝶間林利男校長)から27人が入学した。両校は県が推進する連携型中高一貫教育校で、初めての受け入れ。一般の生徒と合わせた275人が入学式に臨んだ。

 鈴木俊裕校長が「失敗を恐れず、高い志を持って高校生活を送ってほしい」とあいさつ。新入生を代表して牧田花穂さんが「目標に向かって頑張り、達成感や充実感を味わっていきたい」と抱負を述べた。

(2012.4.12 カナコロから転載)



wakabanavi01 at 09:08|Permalink 中学受験 | 国立

公立中高一貫 (6)学力検査導 入望む声

頭をかいたり、首をかしげたり。3月10日、学習塾「ena(エナ)」が新設した瑞江校舎(東京・江戸川区)で、地元の小学4、5年生12人が、無料の「都立中適性検査テスト」に挑んでいた。

 「適性検査」は、公立中高一貫校独自の入試方式。文章や資料を読んで思考、記述する力などを問う。このため、正解は一つとは限らず、受験対策は難しいと言われた。

 しかし、公立一貫校受験塾への特化を進める河端真一・ena学院長(50)は「対策は立てられる」と明言。今春、都内の11校に、学習塾では最多の401人(定員の3割弱に相当)を合格させ、その主張を裏付けた。

 公立一貫校が適性検査を実施するのは、1998年に中高一貫教育制度ができた際、「学力検査は行わない」と、学校教育法施行規則に定められたからだ。受験競争の低年齢化を防ぐのが狙いだった。

 だが、塾による受験対策が進み、塾通いがさらに盛んになる可能性も膨らんできた。

 また、公立一貫校の間では「入学者の学力差が大きく、指導が大変。教科の知識を問う学力検査をやりたい」という声が拡大。複雑な計算が必要な問題や、知識を覚えていると早く解ける問題を適性検査に組み込む学校もある。

 規制改革会議は2008年、「事実上の学力検査が行われている」と批判。文部科学省に公立中高一貫教育の検証と改善の検討を求めた。

 同省が中央教育審議会に設置した作業部会は、昨年5月30日の会合で、公立一貫校の学力検査導入について議論した。議事録によると、公立校側の委員が「最低限の基礎学力は問うほうがいい」と発言。一部慎重論が出たが、同調する意見が相次いだ。

 これに対し、私学団体の日本私立中学高校連合会は、反対の意見書を同省に提出。同省は7月、賛否両論を併記した報告書をまとめ、結論を先送りした。

 作業部会の委員を務める清水哲雄・鴎友学園常務理事(65)は「法令で学力検査は行わないと決めてあるのに、歪曲(わいきょく)されていくのは問題だ」と警戒心を緩めない。

 都内の公立一貫校のある副校長は「出口の大学入試が学力を問う限り、今のジレンマは続く」と困惑する。

 公立中高一貫教育は、入試一つをとっても、曲がり角を迎えている。(石塚公康、写真も)

 メモ 中央教育審議会は2008年の答申で、学力の重要な要素として、基礎的な知識・技能、思考力・判断力・表現力などの能力、主体的な学習態度の3点を提示。このため、思考力などを問う公立校の適性検査は「学力検査そのもの」とする見方も強まり、問題がさらに複雑化している。



wakabanavi01 at 00:44|Permalink 公立 

2012年04月08日

公立中高一貫 (5)進学実績 生徒集めの壁

「宮沢賢治を知ってる? 生まれた年と亡くなった年に、大地震があったんだよ」。2月27日の放課後、徳島県立川島中学・高校(吉野川市)の中学3年の教室で、「スペシャルアプローチ」と呼ばれる特別授業が行われていた。

 教えるのは、高校国語科の武田伊織主幹教諭(51)(4月から県立富岡東高校教頭)。同高への内部進学に先立ち、高校での授業内容や勉強の仕方を伝えるのが狙いだ。2008年度から、秋から冬にかけて20回程度実施している。

 安丸友耶(やすまるゆうや)君(15)は「内容の濃い授業だったけど、話は分かりやすかった。スムーズに高校へ進めそう」と満足げだ。

 川島高校は1925年、旧制中学校として創立された伝統校。吉野川市一帯の過疎化が進む中、地域を支える人材の育成を期待した地元が県に働きかけ、2006年、同高の中高一貫校化が実現した。

 しかし、同中の入学志願倍率は、初年度から1倍すれすれ。10年度には2回目の定員割れを起こしたため、翌年度から定員を80人から60人に削ったが、それでも今春、再び1倍を割り込んだ。

 県教委は「周辺地域の小学生が少なくなっていることや、川島高校の大学進学実績が十分でないことが影響しているのではないか」と見ている。

 同中は、ほぼ全入状態で入ってくる生徒の学力底上げに懸命だが、優秀な生徒の中には、卒業時に外部受験し、近隣の進学校へ流出する者もいる。このため、「スペシャルアプローチ」には、川島高への愛着心を引き出し、つなぎ留める狙いが込められている。

 そうした中、中学1期生が卒業した今春、24人が筑波、広島などの国公立大学に現役合格。昨春の10人から一気に倍増した。

 中原和人校長(57)は「教育内容をさらに充実させ、進学実績の向上に努めたい。地元の小学校や保護者には、この実績をPRして、志願者増につなげたい」と意気込む。

 香川県では、併設型の県立高瀬のぞみが丘中学校が昨春、思うように生徒を集められず、創立から9年で閉校した。新潟県や愛媛県などでも、志願倍率の低迷に苦しむ一貫校が出ている。総じて、中学受験熱が低い過疎地で、進学実績がさほどではない高校を母体に設置したケースが多い。

 文部科学省が打ち出した「生徒一人一人の個性を伸ばす」といった中高一貫教育の理念が、受験指導を望む保護者という壁に突き当たっている。

2012.4.7  読売新聞から転載)


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wakabanavi01 at 02:40|Permalink 公立 | 中学校