2015年07月

2015年07月27日

<文科省調査>教員業務、国や教委の調査が「負担」


 小中学校の教員が日ごろ大きな負担に感じているのは、国の調査への回答や保護者からの苦情対応だったことが、文部科学省が27日公表した教職員の業務実態調査で分かった。一方、教材研究や補習授業はさほど負担に感じておらず、授業以外の業務が圧迫していることがうかがえる。文科省は今後、事務職員や福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーなど各分野の専門家を拡充し、さまざまな問題に組織で対応する「チーム学校」の徹底を図る方針だ。


 ◇「保護者の苦情対応」も

 調査は昨年11月、全国の公立小中学校から抽出した451校の計9848人の教職員を対象に実施した。授業や成績評価など子どもの指導に関する41業務と、調査への協力や苦情処理など学校運営に関する30業務について、それぞれ従事状況や負担感を聞いた。

 その結果、これらの業務は副校長・教頭と教員に集中していることが分かった。中でも負担感が最も大きかったのは「国や教育委員会からの調査への回答」。小中学校ともこの業務に従事する9割の教員が「負担」「どちらかといえば負担」と答えた。文科省によると、国や教委への調査回答件数は、情報化実態調査や英語教育実施状況調査をはじめ、いじめなどの月例報告も含めると年間500件という学校もあるという。次に目立ったのが「保護者・地域からの要望・苦情への対応」で、小中とも7割の教員が「負担」に挙げた。

 いじめや不登校など「問題行動への対応」を負担と感じている教員は小中とも5割強。中学教員では5割が部活動の指導・引率を負担と答えた。

 一方、「教材研究」や「放課後や朝の学習指導」を挙げたのは小中とも2割。子どもや保護者との相談も3割程度だった。

 文科省は「1人で負担を抱えないように複数で対応するなど工夫してほしい」として、業務改善のためのガイドラインを作成した。



 ◇現場「多忙さ、質低下につながる」

 教員の多忙さを解消するため、文科省や各教委はこれまでも改善策を取ってきた。文科省は学校への「調査依頼」を今年度13件実施しているが、これは2006年度より半減している。各自治体でも職員室のICT(情報通信技術)導入による効率化が図られている。

 それでも現場の負担感は一向に軽減していないことが今回の調査で判明した。文科省担当者は「反省すべきところ。類似調査は統合するなど考えたい」と話す。

 「保護者・地域への対応」も深刻だ。

 広島県のある公立小学校の校長は「学校に持ち込まれる相談・苦情は増えているし、内容も幅広くなっている」と打ち明ける。給食の配膳の仕方が悪い。連絡帳の先生の書き込みが気に入らない。子どもがノートに書く漢字が汚い。公園で子どもたちがたむろしている--。「教員は『サービス業』と思われている」と嘆く。

 この校長は最近、若い教員の意欲低下も気になる。「今の教員はサンドバッグのように打たれっぱなし。子どもと向き合うという本来の楽しさを感じられる職場にしないと、成り手がどんどん減り、ひいては教育の質低下につながる」と危惧する。

2015.7.27 毎日新聞から転載



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2015年07月23日

木材の写真見て作文 公立中高一貫校 独自の取り組み


木材の写真見て作文 公立中高一貫校 独自の取り組み〈AERA〉


 近年、私立全体の募集枠が増える一方で受験者の数が減り、「御三家」など最難関クラスを除いて、私立受験は易しくなっている。そんななか、存在感を増しているのが公立の中高一貫校だ。首都圏では、独自の授業や入試で人気を集めている公立中高一貫校がある。

 平均6.22倍。東京都立中高一貫校の今年の受検倍率だ。設立当初より低下したとはいえ、その人気はなお根強い。

 一口に公立といっても、入試や教育内容は多様だ。人気校の一つ、都立桜修館(目黒区)の入試は作文に特徴がある。長い文章ではなく、写真を見せたり短い詩を読ませたりして、45分で600字程度の文章を書かせる。

「昨年の写真は木材。大人でも何を書けばいいか悩みますよね。論理的に考えることができ、自分の考えを相手にわかりやすく伝えられる子どもに入学してほしい。そのためにこのような作文の問題を出しています。子どもたちの豊かな発想力には驚かされます」(笠原聡副校長)

 授業も論理的な思考の育成に重きを置く。中1から中3まで、「国語で論理を学ぶ」と「数学で論理を学ぶ」という独自授業が隔週で2時間ずつ。その集大成が、高2で取り組む5千字程度の研究論文だ。高3ではそれを英語で要約する。

「公立なので国公立大志望者が多い。研究論文に取り組むことで、大学で学びたいことがわかり『◯◯大学の△△学部に進学したい』と、志望が明確になる生徒が多いですね」(同)

 1901年に東京府立三中として設立され、芥川龍之介や堀辰雄らが卒業したことで知られる伝統校、都立両国(墨田区)。附属中は2006年に開校した。

 桜修館が高校からの募集を行わない中等教育学校であるのに対し、両国は附属中の1学年120人に、高校入試で80人が加わる「併設型」だ。

 中高一貫校では、5年間で6年分の勉強を終える「先取り学習」をウリにするところが多いが、両国は中学入学組と高校入学組を同じ教室、同じ進度で学ばせる。先取り学習は、成績下位層に敗北感を抱かせ、自己肯定感を低めてしまうからだ。

「中学では基礎・基本を徹底し、焦らずにのびのび学べるからこそ、高校で勝負ができる。(高校入学組と)互いに切磋琢磨でき、高3では『チーム両国』としてみんなで受験勉強を頑張る雰囲気が生まれるのです」(大井俊博校長)

 その成果は数字に表れている。今春の卒業生の4年制大学現役進学率は85.9%、現役での国公立大進学率も31.2%と高い。

※AERA 2015年7月27日号より抜粋




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2015年07月18日

首都圏の中学受験はこうなる



首都圏や関西圏の中学受験は今年、7年前後続いた受験率減少から横ばいに転じた。景気回復を背景に家計に余裕が出てきたためか、今年の学校説明会は大盛況である。学習プログラムや入試制度に創意工夫を凝らす中学受験界の最新事情を紹介する。


 首都圏の中学受験は2015年入試で受験率が横ばいとなり、リーマンショックの影響で09年以降続いていた下落の流れが底を打ったように思われる。

 15年入試を各校の主たる入試(2月1日がほとんど)で見ると、女子校で9%増、男子校で2%減、共学校で1%増。女子校のサンデーショック(1日が日曜日でミッションスクールは礼拝日となり、入試日を2日に変更することから受験動向全体が変化する)の影響を除くと、全体では前年並みといえ、学校ごとにいえば増加に転じたところも少なくなかった。

 つまり、リーマン以降鮮明になった中下位校の緩和が下げ止まりを見せる一方、上位校集中という現象は変わっていない。


● 人気が定着した 男子の本郷と成城

 ここ数年の入試状況の変化の基軸として押さえておきたい点は、実倍率だ。近年の傾向を見ると前年の入試状況が2.5倍を超えるとやや敬遠気味になり、逆に2.0倍近くになると増加傾向が見えることだ。この点、15年入試がサンデーショックで、女子上位校の入試状況が特殊な年だっただけに読みにくい。

 しかし、幸いなことに、多くの女子上位校はサンデーショックを和らげ、15年入試の実倍率を例年と同じ程度に調整した結果、乱高下は避けられた。

 16年入試に向けても、こうした実倍率を読むという受験生心理が働くだろう。

 そうした隔年現象を抜け出て増加基調を維持し、人気校化が定着した男子校が鮮明になったのが15年入試だった。具体的には14年入試から2月1日に参入した本郷と、全面的に新校舎化したことに加え、都立小石川中等教育学校(中教)校長から転任した栗原卯田子校長が引っ張る成城だ。

 男子校入試で、もう一つ顕著なことが午後入試での人気校の出現だ。15年入試では近年人気の東京都市大学付属に加え、1日に鎌倉学園、2日に桐蔭学園中教が参入して存在感を示した。2日午後には共学の広尾学園、宝仙学園共学部理数インター、順天、淑徳巣鴨など人気校がひしめいている。

 結果として、2日、3日の午前入試校の受験者数が大きく減少し、低倍率になった。2日は本郷、攻玉社に、3日は早稲田、成城に受験生が集中した。

 こうした後半日程の人気校の倍率は3倍程度になる一方、1日に関しては午後入試の人気校も1倍台か2倍台そこそこでリスクヘッジしやすいことも受験生が増える要因になっている。この大きな構造は変わりないと思われるので、低倍率校でヘッジをうまく取る作戦をお勧めしたい。

 なお、男子は特に東京大学合格の大幅伸長校に人気が集まる傾向にあるため、渋谷教育学園渋谷(渋渋)と海城の2校は倍率が厳しくなると予想される。


● 品川女子、佼成女子、 昭和女子昭和にSGH

 女子校については、15年入試のサンデーショックであらためてキリスト教主義教育の人気の高さが強く印象付けられた。一方、それ以上に印象深かったのは、神奈川の女子校の受験者数の伸び悩みだ。

 神奈川北部の洗足学園人気、あるいは東京西部の�貎友学園女子人気の高さが影響している。また、それだけ受験者数が少なくなっているといえる。

 難度の高い上位校への受験生の集中は明らかで、難関上位校を除けば、多くは2倍そこそこの実倍率だ。

 15年入試では恵泉女学園や東京女学館など中堅人気校がサンデーショックシフトとして、1日午後に入試を実施した。これも、1日午前入試に上位校集中を招いたと思われる。

 ただ、今春の受けやすさの反動で、16年はフェリス女学院、横浜雙葉などには受験者数が戻る可能性が高い。

 女子校入試のトピックとしては、横浜英和が青山学院大学の提携校となったことで前年比7倍近くも受験者数が増えたことが挙げられる。その影響で、横浜女学院など近隣校の大幅減を招いたが、来年も横浜英和は女子のみの募集なので人気を維持すると思われる。

 人気政策ということでは、特に女子校にとって文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校制度は追い風になった。今春、新たに青山学院など指定校が増えたが、15年入試時点では品川女子学院、佼成学園女子、昭和女子大学附属昭和、共学校では順天、渋谷教育学園幕張、渋渋などがあり、とりわけ女子校にとって追い風になった。

 ただ、グローバル人材養成という点ではSGH指定校にとどまらない。

 英語で入試を行っている広尾学園の英語イマージョンクラスに加え、15年入試では都市大付のグローバル入試が話題になった。16年入試では大妻中野が早々に英語入試実施を打ち出しており、英語入試拡大の兆しを見せている。

 また、大学入試でIB、いわゆるインターナショナルバカロレアのディプロマ取得者に対して門戸が開かれ始めている。これに伴い、中学・高校でIBカリキュラムを導入もしくは導入しつつある東京学芸大学附属国際中教、立教女学院、玉川学園、開智日本橋学園の動きが注目される。

 IBカリキュラムのコアの考え方をスキルとして身に付け学び方の基本に据える探求型授業、あるいはアクティブ・ラーニングという授業の在り方は、次の学習指導要領に導入される予定で多くの学校で取り組まれるようになっている。例えば安田学園の先進コース、かえつ有明のTOKの授業、栄東のアクティブ・ラーニング、広尾学園や洗足学園、佼成学園の反転学習などは実践されている。

 あるいは武蔵学園が武蔵中高のみならず、筑波大学附属駒場、開成、麻布、豊島岡女子学園、大妻、青山学院のさまざまな学校の生徒にオープンに学んでもらうアフタースクールとサマースクールのREDプログラムも2年目の生徒を募集している。

 つまりSGH指定校ばかりではない21世紀型スキルと呼ばれる学び方は、とりわけ新しい大学入試制度との整合性もあって、早急に受験生保護者の関心を引き付けつつある。


大学入試の変化の点で注目されるもう一点は、センター試験に代わる大学入学希望者評価テストの在り方について、「合教科総合形式」の適性テストが想定されていることだ。このモデルとされるのが、国際基督教大学(ICU)が15年から始めたATLAS入試(総合教養入試)だ。

 中学受験生の保護者なら公立中高一貫校の入試を思い浮かべるだろうし、プロの中学入試情報関係者なら桐朋女子の口頭試問入試を思い浮かべるだろう。大学入試関係者なら慶應義塾大学経済学部の英語入試(合教科入試のイメージ)を思い浮かべるかもしれない。



● 宝仙理数インター的 総合教養型入試が注目

 いずれにしても直前の知識詰め込み型入試から、やや中長期の学習を前提としたものに変わることになり、高校だけの学習よりも中高を通じた学び、もっと言えば全ての学校での学び方につながる変化といえる。

 その意味で、中学と高校の連携が図られている学校を選択する方向に人々の関心が向かうことになろう。

 加えて、宝仙理数インター的な公立適性型入試のワンランク上の総合教養型入試を設定すれば、中学受験生の学び方も、より本格的な方向に向かう可能性がある。

 15年入試では、これまでずっと増加してきた公立中高一貫校の受験者数が大きく減少に転じる一方、30校余りが実施する宝仙理数インターのような私立の適性入試の受験者数が大きく増加した。

 公立校に関して言えば、16年千葉県立上位高校の東葛飾が中学を併設し、神奈川の県立横浜サイエンスフロンティア高校も17年開校予定で中学を併設する。そのため、公立中高一貫校受験生は千葉、神奈川で拡大すると思われる。

 また、今春初めて卒業生を出した神奈川県立相模原中教の大学進学実績が良く、あらためて神奈川県北部の公立中高一貫校ニーズが高まる可能性もある。

 公立、私立を問わず、こうした「合教科総合形式」の適性テストへのニーズが示すことは、従来の中学受験型にとらわれない受験層が今後はもっと対象になっていくということだ。前述の英語入試などでも、帰国子女を含めて既存の中学受験層とは違う層を巻き込んでいくことが考えられる。

 実際、15年入試で増えた受験生は、従来の中学受験塾に通塾していなかった可能性が少なくない。


私立の適性試験は、公立と違い内申点を加味しないのと、倍率が1倍台だから合格可能性が高い。恐らくそうした背景もあって私立の適性試験受験者数が増え、これからも増えると思われる。

 受験の準備が大きく軽減できる適性試験方式であれば、私立中高一貫の学校を選択する家庭は増加するだろう。

 今後の大学入試制度の行方とも関係してくるが、私立高校の授業料について国と県の支援金支給が中下位所得層向けにここ数年実施されたことで、私立高校通学者の教育費負担感は、公立高校と比べ大きくはなくなった。

 それは高校受験生にとって私立選択を容易にするが、同時に、中学受験生にとっても高校からの負担が軽減されることになる。これらの変化は、私立中高一貫校の選択を後押しする新たな要因となるだろう。

 また、文科省は19年から中学3年生を対象に英語学力テストを複数年に1回のペースで実施することを検討し始めた。こうした学力が明確に表れるテストは、適性試験と同様、中長期の歳月を経て、世間に評価される。

 これまでエスカレーター校とやゆされた有名私大付属高校の在り方も、こうした継続的な業績評価にさらされることで、単に「大学入試がないメリット」から「一貫した学力養成ができるメリット」へと保護者や世間の受け止め方が変わっていくと思われる。

 進学校は進学校で詰め込み評価からプロセス評価へと大学入試が変わることで、本来の教育フィールドに立ち戻りやすくなる。

 以上の傾向や中学入試の各校別の難易度を踏まえて、志望タイプ別併願パターンを15種類、考案し、「ダイヤモンド・セレクト2015年8月号 中高一貫校・高校ランキング」に掲載している。また、16年の関西圏の中学入試見通しや、大学入試の変化に適応した中高一貫校や高校の教育改革についても、同誌で詳述している。ご参照いただければ幸いです。



森上展安[森上教育研究所代表]



wakabanavi01 at 11:50|Permalink 中学受験 

2015年07月10日

10代のうつ「かろうじて受験を乗り越えた子」は危うい?


人間関係が複雑化し、ストレスフルな現代の子どもたち。思春期は特に精神が不安定になり、うつ状態になるケースもある。親はどう気づけばいいか。何ができるのか。児童精神科医の猪子香代さんに話を聞いた。

* * *
 現代社会は、さまざまな子どもへのストレス要因があります。たとえば、受験もうつ病の引き金になることがある。

 私が危ういと感じるのは、かろうじて受験を乗り越え合格した子たち。レベルの高い中高一貫校に合格した中1の男の子は、入学後に宿題ひとつできなくなって受診してきました。聞けば、すでに小6のときに憂鬱な気分が始まっていたとのこと。母親に心配をかけないよう、苦しい状態に陥っていても、言いだせなかったそうです。母親はうつ病だなんて思っていないから、本人が自信を取り戻すように、「もっと勉強しなさい」と励ましていました。

 私は、中学受験が悪いとは思っていません。ただ、親や周囲の大人は、「頑張れば成績が上がる」「上がらなかったら、あなたのせい」としか子どもが受け取れないような、狭い価値観を押しつけてしまいがちです。一つの価値観の枠の中に入れ込んでしまうと、やはり子どもは苦しい。

 子どもに「おかしいな」というサインが見られたら、まずはじっくり本人に話を聞くことですね。うつ病は、本人の様子からわかる病気ではなく、本人が自覚していることを聞いてわかる病気ですから。聞くときは、ニュートラルに「今、何をどんなふうに感じているの?」と。言葉少なめに、聞くだけでいいんです。

※AERA  2015年7月6日号より抜粋



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wakabanavi01 at 15:22|Permalink 週刊誌から 

2015年07月08日

学テ内申活用に文科省「NO」…広がる衝撃 大阪府教委の対応に不満も


大阪府教委が全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の学校別結果を来春の高校入試の内申点評価に活用する方針に、「趣旨を逸脱している」と文部科学省の専門家会議から「NO」を突きつけられた。衝撃を受けた府教委は8日朝、緊急の幹部会議で今後の対応を協議したが、今からの方針変更は受験生に混乱を与えかねないとして、来春入試の活用については文科省に理解を求めていく構えだ。一方、学校現場や生徒、保護者らからは府教委の腰の定まらない対応に不満の声が上がっている。



 ◆緊急幹部会議 

 「事前に文科省とも協議を重ねている。専門家会議が、ここまで踏み込んだ意見を出すとは思わなかった」。府教委の関係者は戸惑いを隠さない。

 7日の専門家会議で府教委の方針に反対意見が相次いだことを受け、府教委は8日朝、緊急の幹部会議を開催。専門家会議に出席した担当者が報告を行い、今後の対応について協議した。

 しかし、各中学校はすでに保護者や中3生に学力テストの活用を説明しており、今から内申点評価の方法を見直せば生徒や教員らへの影響は計り知れない。

 府教委の向井正博教育長は「専門家会議のメンバーとオープンな場で議論したい」と述べ、学力テストの活用方針は撤回せずに文科省側に理解を求めていくという。



 ◆「早く決めて」 

 専門家会議の意見を踏まえ、文科省は来年度以降の学力テストの実施要項などを見直し入試への活用を原則禁じることを検討する。

 一方で今年度の学力テストは4月に実施済みで、受験生の混乱を避けるためにも、来春入試に限って活用を認める可能性もある。

 8月中に文科省は方針を決めるとみられるが、大阪市内のある中学校の教頭は「方針が定まらないと、一番被害を受けるのは子供たちだ。早く決めて、子供たちを振り回さないようにしてほしい」と訴える。

 

◆先行き不安 

 府教委は、来春の高校入試で使われる内申書から、生徒ごとに目標の到達度をみる「絶対評価」を導入。学校によって評価にばらつきが出る恐れがあるが、府教委は当初、内申点評価の統一的な「物差し」を設けるつもりはなかった。だが評価の公平性を求める大阪市教委の反発を受け、4月の学力テスト実施直前に学校別結果を内申点評価に活用する方針を決めた。

 府北部の中学校の校長は「入試への活用は、学力テストの趣旨から外れているのは明らか。大阪市教委と時間をかけて協議すべきだったのに、府教委の判断は拙速だったと言わざるを得ない」と批判。中3の息子を持つ大阪府東大阪市の男性(42)も「府教委と市教委の対立なんて子供には関係ない。大人の事情で入試制度をコロコロ変えないでほしい。子供がかわいそう」と憤った。来年度以降の入試については先行きはまったく見通せず、府南部の中1の女子生徒(13)は「受験するころに、どういう入試の仕組みになっているのか不安だ」と話した。


(2015.7.8 産経新聞から転載)



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wakabanavi01 at 17:22|Permalink 高校受験 | 関西