2019年01月

2019年01月31日

都市圏の「中学受験ブーム」が日本を滅ぼしかねない2つの理由


今年も1月下旬となり、本格的な中学受験シーズンが到来しました。東京都内に限っていえば32%、実に3人に1人は受験を経て私立や国立に流れている計算になるわけですが、このような傾向に大きな問題があるとするのは、米国在住の作家で教育者でもある冷泉彰彦さん。冷泉さんはメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で2つの問題点を提示した上で、私学助成金の一部を公立中学の再生に使うべきと記しています。

ここが変だよ中学受験ブーム

1月から2月の首都圏では、中高一貫教育校の中学受験の季節を迎えます。その昔は、2月1日が私立の一斉受験日で、併願は国立ぐらいしかダメでした。ですが、最近は、千葉や埼玉の学校が1月に先行入試を行う一方で、2月1日以降も2次募集を行う学校があり「一発勝負」から「複数のチャンスへ」という変化があるようです。

こう申し上げると良い変化のように聞こえますが、この中学受験ブームというのは、問題大有りだと思います。全てを否定はしませんが、ブームの過熱に歯止めをかけることは、教育政策上の課題だと思うのです。

東京都の「設置者、編制方式別生徒数」統計(2018年度)によれば、東京23区の中学生数は19万2,952人で、そのうち公立は13万1,627人ですから、全体の68.2%に過ぎません。約32%、つまり3人に1人は私立や国立に流れている計算です。世田谷区に至っては、全中学生数2万136人のうち公立は1万565人で実に約50%の比率になっています。

勿論、私立や国立の場合は、域外から通学するケースもある(逆もあるでしょう)わけで比率については厳密な数字ではありませんが、全体の傾向としては中学受験をして進学する中学生の比率は非常に大きいわけです。

何が問題かというと、今回は2つ挙げてみたいと思います。

1つは、首都圏における格差の再生産という問題です。近年では、無償化制度が実施されているとはいえ、受験して入る一貫教育校に「受かる」には塾通いをしなくてはなりません。このコストはバカにならないわけで、結果的に富裕層しか一貫校には入れないということになります。

そうなると親の世代の格差が子の世代に継承される、つまり「格差の再生産」が起こるわけです。問題は、それが不公平なだけではありません。何らかの苦労をしてきて、その苦労のために上昇エネルギーがあったり、苦労人への共感能力があったりする人材が、社会の意思決定グループから疎外されてしまう、これが問題です。

結果的に、社会の全体像が分からない人材に権力が集中するわけで、そうなると決定に誤りが起きて、全体が苦しむ可能性が増えるわけです。更に言えば、苦労してきた社会階層から出てくる「突出した才能」を社会として、生かせないというロスも抱えることになります。この制度はダメです。


2つ目は、エリート男子校の存在です。女子校はいいんです。アメリカでヒラリー・クリントンを輩出したウェルズリー大のように男女差別へのチャレンジャーを養成すればいいのですから。でも男子校というのは、オワコンです。ダメです。某医大が「男子はコミュ力不足」と言ったのは、バカな話ではあるものの、笑えない話でもあるわけで、歪んだ思春期を幼いまま過ごさせた男子校カルチャーというのは、ダメダメだということを言い表していると思います。

コミュ力を含めて成長の早い女子に「遅れないように食らいついて」いくことで男子が伸びる部分というのを、日本のカビの生えた教育は無視しすぎです。しかも、男子校カルチャーは、レイプ犯を生む飲み会サークルとか、男尊女卑をやめない企業カルチャーなど社会に害悪を流しているのも明白で、とにかく止めさせるべきです。恋愛禁止が受験に有利とか言っている母親もいますが、姑根性で子供に依存しているだけというのは明々白々で弁護の余地などありません。

とにかく、思春期にパートナーと天下国家とサイエンスの未来を語り合い、そこに自分たちの将来構想と戦略を真剣に重ねるような男女関係、本物の「グローバルエリート」を育てたかったら、そのような経験を思春期にさせて、そこから猛烈な真理追求と行動へのモチベーションを引っ張り出す、これが21世紀に先進国であろうとする国には求められています。男子校カルチャーは、完全にオワコンにしなくてはなりません。


いずれにしても、首都圏と一部の大都市圏だけで子育ての一部として「中学受験」に狂奔せざるを得ないというのは間違っています。

私学助成金として垂れ流されている資金の一部でもいいから、公立中学の再生に使うべきです。またNHKなどは、全国ネットのニュース番組で、首都圏ローカルの中学受験ネタに大きく時間を割くのは止めていただきたいと思います。この問題、もう少し議論を続けたいと思います。


まぐまぐニュースから転載



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wakabanavi01 at 12:30|Permalink 中学受験 

2019年01月06日

MARCHはもう古い 注目の大学グループ「SMART」だ!


「早慶」「MARCH」「関関同立」といった聞き慣れた、主に偏差値による大学のグループ分けに異変が起きている。大学改革や多様な入試スタイルなどが影響しているようで、受験生の選択にも新しい流れが生まれそうだ。


「早慶」「MARCH」「関関同立」「産近甲龍」「愛愛名中」「名名中日」……と、聞き覚えのある大学のグループ分けの指標は、創設された時期や校風、立地などがあるだろうが、主に偏差値による区分けだろう。

 例えば「MARCH」は受験情報誌を手がける旺文社の代田恭之さんが名づけ親で、難易度や歴史、地域などから1960年代に誕生した。「関関同立」は70年ごろに大阪・夕陽丘予備校の白山桂三さんが、大阪にある関西大の評価を高めるために名づけたと言われている。今やどこで誕生したのかわからないグループも多いが、高校や塾などで定着していった。

 駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんはこう説明する。

「定着した背景には70年代以降の大学進学率の上昇と90年代初めまで続く18歳人口の増加、その中で起きた私大ブームがある。大量に増えた受験生に効率よく選ばせる手段として、偏差値によるグループ分けがうまく機能した。しかし、これらのグループ分けも、もはや現状を表していません」

 では、大学の序列はどう変化しているのか。

 予備校関係者によると、「MARCH」では、明治大、青山学院大、立教大に人気が集まり、中央大、法政大との間に溝があると言われる。特に明治大は頭一つ抜けていて、「早慶明」とグループ分けされることもある。「日東駒専」では日本大、東洋大と駒澤大、専修大で分かれ、東洋大は上位の「成成明学」に食い込む勢いだという。

 関西に目を向けると、「関関同立」では同志社大が抜け出し、「産近甲龍」では近畿大や京都産業大、龍谷大に勢いがあり、「関関立」に迫る。ある予備校幹部は「かつては大学のグループ分けに明確な差があったが、大学改革で一気に人気を集めてグループから抜け出す学校もあり、混迷を深めている」という。

 こうした中、新しいグループ分けで大学を見る動きが出ている。中学受験専門誌「進学レーダー」編集長の井上修さんは、各高校の「SMART」(スマート)の現役合格率を見ている。Sは上智大(英名Sophia University)、Mは明治大、Aは青山学院大、Rは立教大、Tは東京理科大だ。「早慶上理」のグループ分けもあったが、確かに偏差値や就職実績などを踏まえると、早慶は別格。上智大、東京理科大は、明治大、青山学院大、立教大とつなぎ合わせたほうが、しっくりくる。


 一方で、近年は法政大が大学改革を進め、急速に人気を回復。中央大も2019年度から新学部を開設するなど改革に取り組み、「進学レーダー」は「SMART+CH」(スマートチャンネル)というグループ分けも試みる。Cは中央大、Hは法政大だ。

 大学通信常務の安田賢治さんは国際基督教大(略称ICU)を加えて、「ISMART」(アイスマート)を提案する。同大は上智大に並ぶ偏差値でありながら、独特の入試科目や小規模大学という理由で、こうしたグループ分けに入る機会がなかった。

 前出の石原さんは「今後10年で偏差値による大学選びは終わる」と見る。AO・推薦入試の増加や20年度入試から始まる「大学入学共通テスト」の実施などから、将来の夢や学びたいことと、大学が求める人物像や教育環境とを重ね合わせ、大学を選ぶようになるからだ。

 石原さんが最も推すのが、入試改革を進める、上智大、青山学院大、早稲田大の3大学の頭文字をとった「JAW」(ジョウ)だ。上智大は国際教養学部を除く全学部で21年度入試から、大学入学共通テストの結果に加え、各学部などで独自試験を実施することを発表した。同様に、青山学院大では経済学部を除く全学部、早稲田大では政治経済学部と国際教養学部で同年度入試から大学入学共通テストの活用を決めている。

「いま求められているのは、知識の詰め込みではなく、知識を活用し、協働して課題に取り組める人材。そうした人材を入試時点から評価する意識が強い大学と言える」(石原さん)

 一般入試の志願者数が10万人を超える早稲田大、法政大、明治大、日本大、東洋大、近畿大による「早法明日東近」は、勢いのある大学とも言え、「厳しい経営環境の中で安定して成果を出し続けてきた」(同)。

 このほか、元気のある大学として「明法東近中」や地方の有力私立大「東西南北広」のグループ分けも挙げる。


※週刊朝日  2019年1月4‐11日合併号より抜粋


AERA から転載



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