有名私大も減る志願者 不況、併願やめ国公立・安全圏志向県立中高一貫校で入試、相模原は8・96倍、平塚5・33倍/神奈川

2011年02月01日

中学受験、今年は「安全志向」 難関校避け共学人気

東京都と神奈川県の私立中学入試の解禁日となる1日、小学6年生たちが希望の中学を目指して試験に臨んだ。首都圏の中学入試は、不況の影響で受験者数が頭打ち。併願する校数も減った。「安全志向」から多くの難関校は志願者が減る一方、共学校は人気を集めているといい、トレンドに変化が見られる。

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 東京都市大学等々力中学校(東京都世田谷区)の門の前には早朝から、自社の旗を持った学習塾の講師らがずらりと並んだ。「がんばって」と声をかけられると、受験生たちは緊張した表情で学校に入っていった。

 同中学は2010年度から共学化して、人気を集めている。難関国私立大学を目指す共学部の特選一貫コースは、定員男女30人に対し、1~4日にある3回の試験に合計1887人が出願。60倍を超える倍率になっている(1月31日集計)。

 東京都市大は、09年に武蔵工業大が東横学園女子短期大と合併し、名前を変更。10年4月から中高の共学部を新設し、校舎も建て替えた。大学生による学習支援のチューター制度があったり、給食を始めたりするなど、きめ細かい面倒見の良さが人気の一因だ。

 広尾学園も、07年に順心女子学園から名称を変えて共学化し、校舎も建て替えるなどして受験生の人気を集めている。既存の共学校でも渋谷教育学園渋谷、中央大学付属などが倍率を上げ、この4月から共学になる横浜翠陵、貞静学園も人気を集めている。

 進学塾「栄光ゼミナール」広報室の山中亨課長は「中学受験をさせる家庭の層が変わってきている」と話す。これまでは親が私立中出身の家庭が中心だったが、親が公立中出身という新たな層が中学受験に参入している。「共学人気は、自分と同じ共学体験をさせたいという望みの反映だろう。それだけ私立中学受験が一般化してきている」と分析する。

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 進学塾「四谷大塚」の推計によると、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県の今年の受験者総数は約5万4千人。小6人口は約30万6700人で、受験率は17.6%。ここ2、3年、不況の影響で受験者総数も受験率も横ばいだ。

 受ける学校の数は、午後入試や複数回入試などが増えた影響で年々多くなり、07年には1人あたり6.08校に達したが、今年は5.37校と絞られてきている。

 不況の影響からか、授業料などを免除する特待生制度も増えた。トヨタなどが出資する全寮制の海陽学園(愛知県蒲郡市)は、6年間で合計1600万円を超える寮費や学費を全額免除する「特別給費生」制度を新設。20人の定員に302人が出願して15.1倍の倍率となり、12月に選抜試験が行われた。

 また、東京女子学園(東京都港区)も今年から入学金と6年間の授業料を免除するSS特待という制度を設けた。こういった6年間通した特待生制度は、各校に広がりを見せている。

 いまの小6は、中学受験するかどうかを決める小4の時にリーマン・ショックがあった世代。それでも中学受験を決めた家庭は、「自分の子供に合った学校選び」を真剣に考えているようだ。

 一方で、四谷大塚の調べでは、麻布(港区)、桜蔭(文京区)、女子学院(千代田区)といった東京のトップ難関校は志願者が減った。桜蔭と女子学院は前年より1割近く志願者が減ったという。

 四谷大塚中学情報部の岩崎隆義部長は「トップ難関校を記念受験する人は減っている。行く気のない学校にも出願しなくなっている」と分析する。「親の意識が高くなり、偏差値や大学進学実績だけにとらわれなくなっている。背伸びして難関校に挑戦させるより、学校を研究し、教育内容をよく見て、わが子を6年間通わせる意義があるか吟味して選ぶようになっている」

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(2011.2.1 asahi.comより転載)

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