女子大が人気 模試で第1志望の受験生増加 なぜ?合格実績水増し:大阪の私立高、受験料負担 1人で9人分も

2012年01月04日

大企業発 一貫校 【海陽中等教育学校 紹介】

大手企業が「リーダーを育成する」という目標を掲げてできた全寮制の中高一貫校・海陽中等教育学校(愛知県)の1期生が来春、卒業する。東大をはじめ難関大学の志望者が大半で、進路が注目されている。

1期生が来春卒業

午後7時。海岸沿いにあるハウス(寮)で、高校3年生にあたる6年生の自習が始まった。
寮で一緒に寝起きするハウスマスターの近藤健志教諭(43)は「受験に向け、支え合い刺激し合う関係ができてきた」と話す。
質問があれば、担当する英語も教える。「5年以上生活をともにして、仲間意識は強い。『団体戦でがんばろう』と言っています。」壁に掲げた「日本中をビビらせよう」の文字に、意気込みが表れる。

学校は2006年、トヨタ自動車、JR東海、中部電力の3社が中心になり、80社が寄付に協力して設立。英国の寄宿制の伝統校・イートン校がモデルだ。
「通学時間ゼロ」を強みに、授業は午前8時から。
平日7コマ、土曜日も4コマを確保する。6年生は大学入試を意識した演習に取り組む。放課後に塾に通う都市部の進学校を意識し、夜間学習の時間に寺子屋のような授業も開いている。

寮では、ゲーム、マンガは禁止。テレビは共用ペースの1台だけで、見られるのも夕食後の2時間だけだ。携帯電話は外出時以外は寮に預ける。個室はベッドと机でほぼいっぱいの4畳半で、電話もあるが、保護者が登録した番号からしかつながらない受信専用になっている。
入学当初は集団生活に戸惑う生徒も多い。時に励まし、時にしかり、生活を支援するのは、協力する26社から1年交代で派遣される独身の若手男性社員「フロアマスター」の役割だ。富士フィルム社員の深尾貴大さん(24)は今年4月から寮で暮らす。
体調が悪い子、悩んでいる子はいないかを目配りする。また、敷地内の売店で買ったものは電子化して記録されており、それを見ていじめが疑われる出費がないかも見る。
会社では人事部門を担当していた。「集団の中でどんな役割を与えるか、さらに自発的に自分の役割を見つけるようにするには何が必要かを考えながらやっています。貴重な体験です。」

現在101人の1期生のうち、学年トップクラスの成績を収める川村将矢さん(18)も当初はホームシックがひどく、いつも長期休暇で名古屋市の自宅に戻れる日を待ち望んでいた。
自動車関係の会社を経営している父親は、寮での充実した教育に期待して入学させた。母親の友子さんは「脱いだ服をたたんだこともない子だったのに、最初に帰省したときはきちんとパジャマがたたんであった。時間の使い方も学んだ感じです。」と話す。

1期生の中には、推薦やAO入試で慶応大などへ進学を決めた生徒もいるほか、6年で強豪に育ったアメリカンフットボール部の2人は強豪大学のスポーツ推薦を得た。設立当時は想像しなかった進路だった。
また、イートン校との1週間の交換留学などを通じ、海外へ目を向ける生徒も多く、海外の大学を受験する生徒も2人いる。
中島尚正校長は「24時間集団生活を送ることは、今の若い世代に不足していると言われる社会性の獲得につながっている。これは海陽生の強みになるはずだ」と話している。

名古屋の経済で話をする中で、教育問題が共通の関心だった。
重要なのは大学での高等教育よりも前のものだと意見が一致した。
公教育のみでは、すべての基礎である国語、英語、数学のレベルや時間数が十分でなく、塾に通って不足を補わざるを得ない実情にある。結果的に子どもから自由な時間を奪っているのではないか。早くから私立学校の受験体制に入ることで、一人で遊び、一人で学ぶ子どもが増えていると感じる。

核家族が増えた現在の都会化した生活環境も影響している。一つの解決方法が、全寮制の中高一貫校ではないかと考えた。

全国から生徒を集められるため、地域の既存の私立学校と競争ではなく補完の関係になれることも利点だ。
本当は初等教育から取り組みたいのだが、小学生に全寮制を強いるのは難しい。結果として中学生からとしたが、その場合一定の学力がないと入学してから支障が出る。ただ、海陽は一握りの受験エリートでないと入れない、というようなことはない。

通常ならコストと手間がかかりすぎる全寮制を、企業が若手社員を派遣するという方法で安心して子弟を預けられる環境を作ることができる。
これは企業が支援する学校でなくてはできない。
若手社員が1年間、脱落者もなく不祥事も起こさず1フロア約20人の生徒の面倒を見るということは自身の成長にもつながる。学校にも企業にもメリットがあり、生徒や保護者にも安心感があるシステムだ。

 1学年100人以上が一緒に暮らす社会生活である以上、一定のルールは必要だ。管理教育という批判を耳にすることもあるが、できるだけ自由で多様な体験をさせるために、ルールを守ってもらう。
生徒を預かる以上、進学先の問題は避けて通れない。東大に何人入ったかというのが尺度になっている現状もあるし、東大に限らず、志した大学にどれだけ入ったかということはやはり無視できない。
無視したら次から生徒が来なくなってしまう。我々はまだ卒業生を出していない。保護者はそこが未知数。これから時間をかけて伝統を作る必要があるが、当面は、いろいろな生徒が入ってくる。受験に集中する生徒もあり、運動に取り組む生徒もいる。

個性を伸ばすという意味で、それは学校として一つの望ましい方向ではないのか。海陽の目指す方向を「リーダー教育」というような言い方もするが、リーダーとは何かはわかりにくい。大事なのは社会性であったり常識であったり、環境から求められたときに力を発揮できるポテンシャルを持たせるということだと思っている。




wakabanavi01 at 19:14│ 教育・学習 | 中学校
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