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2012年12月03日

大学入試に異変? 私立で推薦・AOが頭打ち

現在の大学入試状況は、保護者の受験時代とは大きく異なっています。その大きなものの一つが、推薦入試とアドミッション・オフィス入試(AO入試)の増加でしょう。AO入試は自己推薦入試などとも呼ばれ、最近では大学生の学力低下の原因の一つと批判されています。しかし、その推薦入試やAO入試に気になる変化が、国立大学と私立大学の双方に起こりつつあります。

AO入試は、米国の大学で一般的に行われている入試方法です。原則として大学が個別に学力試験を行わない米国では、大学の中の独立した部署であるアドミッション・オフィス(入試担当事務局)が、全国的な統一テストの成績、高校の成績、志望動機などが細かく書かれた志願書などの書類審査を中心にして、必要に応じて面接なども加えて、入学者を決定します。日本では大学入試の多様化を図るための方策として導入され、1990(平成2)年に慶応大学で初めて実施されました。その後、大学進学率の上昇とともにAO入試を導入する大学も増えてきました。

しかし、日本ではAO入試について「高校の推薦を必要とせずに、面接や小論文のみで選抜できる入試」という誤ったイメージがあったため、手軽な学生獲得の方策として採用した大学も少なくありませんでした。現在では、私立大学入学者の半数以上が学力検査のない推薦入試とAO入試の合格者で占められるようになり、中央教育審議会はAO入試などの拡大が大学生の学力低下の原因の一つとなっていると批判しています。

このような背景から、国公立大学では徐々に推薦入試とAO入試の定員を削減するなど学力重視の動きが出る一方、私立大学では依然として学生獲得のためそれぞれの定員は増やしていました。ところが最近の文部科学省の調査によると、入学者全員に対するAO入試入学者の割合は、国立大学が2010(平成22)年度2.6%、11(同23)年度2.7%、12(同24)年度2.9%とわずかながら上昇する一方、私立大学は10(同22)年度10.5%、11(同23)年度10.4%、12(同24)年度10.2%と2年連続で減少しています。同様に推薦入試入学者の割合も、私立大学では2010(平成22)年度40.9%、11(同23)年度40.7%、12(同24)年度40.3%と2年連続で減少しています。いずれも小さな変化で即断するには不十分ですが、増加を続けてきた私立大学の推薦入試やAO入試による入学者が減少または頭打ち傾向を示しつつあるというのは、注目してもよいと思われます。

AO入試は、成績、適性、意欲、興味・関心などを総合的に判断するのに適した入試方法です。国立大学でAO入試が増加しているのも、単なる学力エリートではなく、コミュニケーション能力などグローバル社会に対応できる人材を採りたいという狙いの表れでしょう。また私立大学でも、大学生の学力低下に対する社会的批判を意識し始めたと言えるかもしれません。今後の動向が非常に気になるところです。

(2012.12.3 産経ニュースから転載)


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