2019年度中学受験「午後入試」が存在感を増す高校からの受験を停止する中高一貫校が続出 娘親は要注意

2019年11月26日

中高一貫「首都圏・勢いのある25校」予想実倍率【2020年入試版】


 2月1日の東京・神奈川の入試解禁日まであと2ヵ月あまりとなった。併願校選びのために、今回は少し視点を変えて、中堅校を中心に、いま勢いのある私立中高一貫校を取り上げてみたい。私立校はそれぞれに個性的ではあるが、新しい取り組みに意欲的な学校の勢いを感じていただきたい。(ダイヤモンド・セレクト編集部)



● ボリュームゾーンである中堅校の勢い

 これまでいろいろな切り口で、2020年入試の予想実倍率に関する記事をお届けしてきた。

 予想実倍率は、4つの模擬試験の志願者動向を反映して算出している。志願者数の多い学校・入試については「首都圏人気19校」を、年々増加している「1科入試」、女子を中心に人気のある「グローバル対応」の学校、人気の「男子併願校」についてはそれぞれの記事をご覧いただきたい。

 中学受験では、難関国立大に多くの合格者を出すような超難関校に関心は向きがちだが、そうした学校に入る生徒は全体のごく一部にすぎない。多くの生徒は中堅校に進学先を見いだすことになる。私立校の学校文化というものは、それぞれに個性的である。偏差値だけではなく、その学校との相性を踏まえて志望校や併願校を選ぶことが後悔しない中学受験の秘訣(ひけつ)でもある。

 そこで今回は、「勢いのある中堅校」の予想実倍率について考えてみたい。

 まず、個性的な入試である。公立中高一貫校の人気に合わせて、「適性検査型」を取り入れる動きはすっかり定着しているが、新しい学習指導要領にあるような新しい学力のあり方を問うユニークな入試も増えてきている。

 この点でまず取り上げたいのが大妻嵐山である。日本最大級の女子の学園である大妻の埼玉にある付属校で、語学と科学の素養を持った生徒の育成を掲げ、「みらい力表現型」と冠してプログラミング入試を行っている。

 千代田区にある大妻は進学志向の強さに加えて、起業家教育のツアーを企画するなど、積極的な女子の育成に強みを発揮している。

 こうした姿勢は、三輪田学園、京華女子、和洋九段女子、女子美、中村、玉川聖学院、神奈川学園、共立女子第二でもうかがえる。女子生徒の共学校志向の高まりもあって、女子校は超難関校と中堅校との二極化が極端に進んでおり、中堅校の生き残りのためには不可欠の取り組みなのだろう。総じて倍率もマイルドで、受けやすく受かりやすい。

 寮のある学校も人気がある。札幌の男子校、北嶺は医学部実績で定評がある。地元だけでなく、東京や大阪などでも入試を行っており、2020年は松の内が明けて早々に設定されている。首都圏では、医進・特進コースもある全寮制(4泊5日)共学校の秀明もユニークだ。

 新しい市場を開拓しているという点では、2019年から中学を併設した細田学園がある。東京メトロ線への乗り入れで不動産人気が高まっている東武東上線沿線には、これまでは慶應義塾や立教の男子付属校くらいしかなかっただけに、医者の子弟などの注目が高まっている。
 
 次ページの表には、勢いのある中堅25校の予想実倍率を掲載した。中には上位校と呼んだ方がいい学校も含まれているが、9月の模試で志願者の多い入試を優先してある。



● 付属校人気と志願者の増えている学校

 混迷を極めている大学入試改革の後押しもあって、付属・系属校人気は2020年入試でも継続しそうな勢いにある。

 その点でまず取り上げられるのが、青山学院大の系属校となった浦和ルーテル学院だ。埼玉県東側は人気私立大の付属校がなく、そこに女子人気の高い青山学院に多く進学できるという学校が登場したインパクトは大きい。

 日本大系の学校も安定した人気を誇っている。日出学園を改名した目黒日本大学の志願者増は学校も驚くほどだった。同じ系列の佐野日本大学中等教育学校や日大豊山女子は、日本大進学を確保しながら、他校受験もできる点に安心感がある。

 共学化した武蔵野大学は、系列大が本部を東京臨海部に置いたこともあり、イメージが一変している。男子の予想実倍率が3倍増というのも強烈な印象だ。

 高級住宅地を背景にした立地が人気の成城学園は、付属校人気の恩恵にもあずかっている。3日の入試は慶應義塾中等部と青山学院も重なり、女子の倍率は低下予想だが、男子の方はむしろ上昇気味だ。かなりハイブローな競い合いとなる。

 小学校を併設した同じ世田谷区にある東京農大第一は、予想実倍率は上昇傾向だが、特に女子の人気が高い。

 最後に、最近の入試で志願者を増やしている学校について触れておこう。

 1月の埼玉で受験者数が急増したのが男子校の城北埼玉。今回の入試は比較的穏やかだ。

 2019年入試全体で、前年29%増だった京華は少し落ち着いている。同21%増だった足立学園は、2月1日の午後入試で超激戦が予想されている。他にも同じく男子校の成城も受験生が増加傾向にある。
 
 共学校に目を転じると、受験者数の前年比増加率が47%の淑徳巣鴨、同30%の成城学園のほか、目白研心、城西大附属城西、成立学園にも勢いを感じる。


ダイヤモンド・セレクト編集部/森上教育研究所


2019.11.26
ダイヤモンドオンライン から転載



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