【カフェインに注意】1日12本のエナジードリンクを飲んでいた男性が心臓発作を起こし注意喚起!【大学付属校の中学受験】 「就職に有利な学校」を 見据えるなら、 大学付属校を選ぶべき?

2021年07月01日

青山学院大、東洋大…「付属校」じゃなくても有名私大に進学しやすい系属・連携高校が増えた理由


私立大学には付属の中学、高校を併設しているところがある。付属校は、中学受験、高校受験で入学すればその後推薦により内部進学できるという点で、メリットを感じて受験する人も多い。近年は「付属校」でなくても、特定の大学に進学しやすい、あるいは進学を支援している高校も登場している。




 ここ数年、中学入試では有名私立大学付属校の人気が高い。2021年の首都圏の中学入試では、早稲田大、慶應義塾大、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の付属校の難易度が上がり、日本大、東海大、芝浦工業大の付属校なども高い人気を集めた。

 その背景には、私立大学入試の事情が関係している。16年、文部科学省は都市部の大学の入学定員管理を厳格化し、定員を大幅に超過して入学者を受け入れた大学の助成金をカットすると決定。理由は、都市部の大学に学生が集中するのを避けるためだ。その結果、首都圏や関西圏で難関私立大が合格者数を絞り、倍率が上昇傾向にあった。それを受け、中高の時点で付属校に入学して、大学入試を避けようという心理が親世代に働き、付属校人気が加速した。

 さらに21年は大学入試センター試験から大学入学共通テストに変更するなど入試改革がおこなわれた。新しい問題傾向での大学入試を避けようという心理も、中学入試での付属校人気を後押ししたとされる。

 一方、大学側にも付属校を増やす動きがある。

 東洋大は15年、京北中学校・高等学校を付属校化し、東洋大学京北中学高等学校と改称。日本大は17年に日出中学校・高等学校と准付属校契約を結んでいたが、19年に目黒日本大学中学校・高等学校と改称した。高校はスポーツ・芸能コースを有しており、前身の日出中・高時代から、山口百恵、新垣結衣、竹内涼真など、芸能人が多く輩出する学校として知られていた。

 中学受験に詳しい森上教育研究所・森上展安代表はこう話す。



「大学は、安定的に優秀な学生を集めることができる制度として、付属校からの内部進学を受け入れています。とくに今年は、入試改革による受験者減が予想されていたことに加え、コロナ禍の影響で地方からの受験控えが起きたため、内部進学者の存在は大学にとって重宝されているのではないでしょうか。付属校の運営には人件費もかかりますが、メリットも大きいと考えて、付属校を増やしています」

 一方、「付属」ではなく「系属」というかたちで既存の学校との提携を進めている大学もある。青山学院大は14年に横浜英和女学院中学高等学校(現・青山学院横浜英和中学高等学校)と系属校協定を締結。20年には横浜英和小学校も系属校となった。19年にも浦和ルーテル学院小学校・中学校・高等学校を系属校化している。横浜英和、浦和ルーテル学院は両校ともキリスト教教育を行うミッション系の学校。浦和ルーテル学院は「いずれもキリスト教信仰に基づく学校として、互いの建学の精神を尊重し、さらなる発展を期して(中略)協定を締結しました」と説明している(同学院HPから)。20年度、横浜英和からは、系属校推薦での進学者も含め53人が青山学院大に合格した。19年度の合格者12人から大きく増えている。

 この例は先駆的な試みとして注目されていると、森上代表は言う。

「新しく教員を雇うのではなく、もとからある学校と協定を結び『青山学院』の看板を貸すという方式なので、コストがかからないのが利点です。実際、名前が変わったことによる影響は大きく、横浜英和と浦和ルーテル学院は系属校化以後、受験生が増えていきました。青山学院というブランド力により学校の価値が高まっていった一例です」(森上代表、以下同)

 さらに、付属校や系属校ではないものの、高校のなかに特定の大学と連携したコースが設置されるケースもある。とくに関西圏ではこうしたコースを設置している高校が目立つ。たとえば大阪の帝塚山学院中学校高等学校は、07年に関西学院大学への入学をめざす「関学コース」を設置。海外研修、プレゼン大会、関西学院大付属校の生徒たちとの交流などを通じ、進学のサポートを行っている(同校HPから)。21年4月には119人が関西学院大に進学したという。



この動きは首都圏にも広がる。東京の麹町学園女子中学校高等学校は東洋大と連携し、17年に「東洋大学グローバルコース」を設置。20年3月には1期生が卒業し、29人が東洋大に進学した。オーストラリア修学旅行なども通じて、推薦基準の一つである英検2級以上の英語能力などを養うという(HPから)。

「付属校の運営にはコストがかかりますから、今後はこうした新しい連携による高大接続が増えていくのかもしれません」

 では現状、付属高校や系列高校からどのぐらいの人数が大学に内部進学しているのだろうか。『大学ランキング2022』(朝日新聞出版)では、大学別に20年度の付属、系列高校からの入学者数と、入学者(編入学者を除く)に占めるその比率について調査している。

 内部進学による入学者数1位は日本大だ。付属中学・高校は26校にも及ぶ。北は札幌、南は宮崎まで全国に分布している。2位の東海大は、付属中学・高校は20校。こちらも札幌から熊本まで、広範囲にネットワークを形成している。

 入学者に占める内部進学者の割合をみると、1位東海大と3位日本大の間に、創価大が入る。同大の付属校は創価高校と関西創価高校の2校のみだが、創価大入学者の28%はこの2校から進学している。

 比率4位は慶應義塾大の24.7%で、入学者のほぼ4人に1人の割合だ。慶應の付属校といえば、幼稚舎から続く小中高一貫教育でも知られる。2013年には新たに横浜初等部が開校され、湘南藤沢中等部・高等部との一貫教育が図られている。


「“慶應の内部生”と聞くと、幼稚舎からずっと慶應で育ってきた人をイメージするかもしれません。しかし、昨年慶應義塾高等学校を卒業した約800人のうち600人ぐらいは高校から入学した人。幼稚舎や中等部から慶應で育ってきたという人はごくわずかです。内部生といっても濃淡があり、多くは大学から慶應に入った人とそこまで変わらないのではないかと思います」

 一方、付属・系列高校別にみると、上位の難関大と言われる大学の付属・系列高校では、内部合格率が8割、9割を超える。大学ごとに複数ある付属校の中で、内部合格率が最も高かった難関大付属・系列高校は次のとおり(カッコ内は21年3月の卒業生の内部合格率、90%以上。大学通信調べ)。

 早稲田大=早稲田大学高等学院(100.0%)、慶應大=慶應義塾湘南藤沢高等部(99.6%)、関西学院大=関西学院高等部(94.6%)、立教大=立教池袋高等学校(94.1%)、同志社大=同志社香里高等学校(93.8%)、明治大=明治大学付属明治高等学校(93.4%)、法政大=法政大学第二高等学校(93.1%)、関西大=関西大学第一高等学校(90.6%)。

(文/白石圭)


2021.7.1
AERA dot から転載




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