弁護士・金原徹雄のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します。

「今後の市民連合の活動方針について」(2016年7月26日)を読む

 今晩(2016年7月26日)配信した「メルマガ金原No.2519」を転載します。

「今後の市民連合の活動方針について」(2016年7月26日)を読む

 本日(7月26日)、「市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)」から「今後の市民連合の活動方針について」と題する声明が発表されました。読んでみましょう。
 
今後の市民連合の活動方針について
(引用開始)
参議院選挙期間中、自公連立与党が「憲法改正は主要な争点ではない」と繰り返していたにもかかわらず、安倍政権やその影響下にあるメディアは選挙後にわかに、あたかも憲法改正が既定路線であるかのよう
に有権者をあざむいています。
私たち市民連合は、改憲そのものを自己目的化するような倒錯した思考を拒絶し、個人の尊厳を擁護する
政治の実現をめざして、ひきつづき安保法制の廃止と立憲主義の回復を求めてまいります。
各種世論調査を見ても明らかなように、主権者たる国民は憲法改正を喫緊の課題とはとらえておらず、改憲論議を勝手に進めていくことを国会議員に委任したとは到底言えないことから、安倍政権率いる「改憲勢力」は、今後、市民とともに共闘してきた立憲野党(民進党、共産党、社民党、生活の党)の分断を図り、改憲発議や国民投票と連動させるかたちで衆議院の解散総選挙を仕掛け、民主的正統性や立憲主義の
見せかけを調達しようとする可能性があります。
そこで、私たち市民連合としては、ひきつづき全国各地の市民運動と連携しつつ、来るべき衆議院選挙における小選挙区での野党共闘の取り組みを後押しするとともに、個人の尊厳を擁護する政治をいっそう具体化していくために立憲野党との政策協議を積みかさねていきたいと考えています。私たちの代表を一人でも多く衆議院に送り込むために、主権者たる市民の皆さんの粘り強い政治参加を呼びかけます。

2016年7月26日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
(引用終わり)

 「市民連合」が、参議院議員選挙の総括にじっくり時間をかけるいとまもなく、東京都知事選挙に対応せざるを得なくなったのは、いささか残念に思いますし、実はそのことは上記声明で「立憲野党」と位置
付けられた4党にしても同じことです。
 そのような状況下ではありますが(というか、であればこそ)、都知事選の期日前のこのタイミングで、どうしても「今後の活動方針」を発表せざるを得ないという判断があったのでしょうね。

 理念・目的が変わらないことは当然として、具体的な「活動方針」として掲げられたのは、
 ①全国各地の市民運動との連携
 ②来るべき衆議院選挙の小選挙区での野党共闘の後押し
 ③立憲野党との政策協議の積みかさね
という3点です。
 「私たちの代表を一人でも多く衆議院に送り込む」(②)ためには、どうしても①と③が必要というこ
とであり、全く同感です。
 とりわけ、③については、去る6月7日に、「市民連合」が野党4党の政策に対する「要望書」を提出
し、4党が「上記要望を受け止め、参議院選挙勝利に向けて、ともに全力で戦います。」と約束しましたが(必読!市民連合から4野党への要望書(付・6/12に和歌山のゆら登信さんと市民連合が政策協定に調印します/2016年6月8日)、これをさらに発展させ、具体的な「共通政策」を掲げるところまで行
かなければということだろうと思います。
 単に「安倍暴走阻止」だけでは、投票行動によって共感を示してくれる層に限界があることは、今度の
参院選の重要な教訓だったと思いますから、この点をどこまで実現できるかが、次の衆議院選挙の帰趨に大きな影響を与えるでしょう。
 
 そして、①の「全国各地の市民運動との連携」です。
 参院選では、32ある1人区全てにおいて野党共闘を実現するために、各地の市民運動が大きな力を発揮したことは特筆すべきであり、そのために結集した市民の力をいかに発展させていくかが、議席を獲得した11選挙区に限らず、全ての野党共闘に尽力した市民運動にとっての今後の大きな課題となっていま
す。
 参議院では複数区での野党共闘が進まず、近畿2府4県では、立憲野党からの当選者が京都選挙区(定数2)の民進党現職1人だけという悲惨な結果に終わりましたが、来るべき衆議院選挙では、ブロックごとの比
例以外、全国全ての選挙区が1人区であり、野党共闘は待ったなしです。
 各地の選挙区事情、野党間の関係、野党と市民運動との関係は様々でしょうから、なかなか一概には言えませんが、参議院選挙に続き、立憲野党に強力に共闘を促す市民運動の力が、さらに求められていると思います。何しろ、何としても共闘を実現しなければならない1人区が、32から295に増えるのですから。
 
 各地の実情は様々ということで言うと、私の地元和歌山県は相当に特殊であり、参院選で野党統一候補が実現した32の1人区の中で、民進党県連が肝心の統一候補を全く支援しなかったのは多分和歌山だけだったのではないでしょうかね(和歌山の統一候補は無所属のゆら登信弁護士)。全国で唯一、共産党公認候補が統一候補となった香川県でさえ、民進党香川県連の小川淳也代表(衆議院議員)が応援演説していましたもの

 ということで、統一候補を擁立して全力で選挙戦を闘った「市民連合わかやま」と、「自主投票」とした民進党和歌山県連の関係が果たして修復可能なのか?民進党和歌山県連代表が、衆議院和歌山1区の現役議員であるだけに、実に悩ましい事態です。こんなところ、日本中に他にあります?

 「市民連合わかやま」でも、残念な結果に終わった選挙の後、とりあえず県下各地で選挙運動を担った方々に集まっていただき、報告や意見を述べ合う機会を設けましたが、「今後の活動方針」を打ち出すま
でには至っていません。
 上に述べたような特殊事情もありつつ(あるからこそ)、私たちの今後の運動の方向性を明確にするため
の議論が早急に必要だろうと思います。

京都脱原発訴訟第4回原告団総会(7/24)における井戸謙一弁護士講演「脱原発訴訟の現状と展望」を視聴する

 今晩(2016年7月25日)配信した「メルマガ金原No.2518」を転載します。

京都脱原発訴訟第4回原告団総会(7/24)における井戸謙一弁護士講演「脱原発訴訟の現状と展望」を視聴する

 島崎邦彦東京大学名誉教授(前原子力規制委員会委員長代理)が、大飯原発の基準地震動を入倉・三宅式によって計算すると過小評価となる可能性が高く、再計算すべきだと主張されていることについては、ここ1週間以内に3回も(!)メルマガ(ブログ)で追いかけてきました。

 もともと、2011年3月28日に「メルマガ金原」の配信を始めた当初1年ほどの間は、連日何本も配信し、しかもその大半が原発問題をテーマとしたものでした。最近、ブログを読んでくださるようにな
った方には信じられないかもしれませんが。
 それが、徐々に原発問題を取り上げる頻度が低下し、主要なテーマが憲法問題に移行していったのは、日本国憲法をあからさまに敵視する
政権が権力を掌握したためであることは言うまでもありません。
 けれども、本来注目すべき原発問題をスルーしてしまっているという引け目は常に感じていたのですが、個人が目を行き届かせることの出来る範囲など非常に限られたものですから、「仕方がない」と自分に
言い聞かせていた部分があります。
 それが、ここ1週間、島崎邦彦氏という1人の地震研究者の勇気ある行動に感銘を受けてフォローしていると、関連する情報が目に入ってきやすくなるのですよね。

 ということで、今日も原発問題を取り上げます。ご紹介するのは、昨日(7月24日)開催された京都脱原発訴訟原告団の第4回総会における井戸謙一弁護士による記念講演をIWJ京都が中継したアーカイブ動画です。地方局のツイキャス中継の映像は、とりあえず会員登録しなくても視聴できるようです。音声はクリアに録音され
ており、非常に聴きやすいです。
 井戸謙一弁護士(滋賀弁護士会/1954年3月生)は、金沢地方裁判所で部総括判事(いわゆる裁判長)として在勤中の2006年3月、北陸電力志賀原発2号機の運転差止を命じる画期的判決を言い渡したことで知られており(運転中の原発の稼働停止を命じた唯一の判決ですが高裁で破棄されました)、3.11直後の2011年3月末、大阪高等裁判所裁判官を最後に退官して弁護士登録され、滋賀県彦根市
に事務所を構えられました。
 その後、様々な原発訴訟に代理人として参加されてきましたが、とりわけ井戸弁護士が弁護団長を務めておられる以下の事件において、画期的な仮処分決定を勝ち取られたのは、記憶に新しいところです。
 今年の3月9日、日本の裁判所が、史上初めて運転中の原子力発電所の設置主体に対して「運転してはならない」という仮処分決定を言い渡しました(判決ではなく仮処分は即時に効力を生じます)。裁判所は大津地方裁判所(山本善彦裁判長)、設置主体は関西電力、運転が禁止された原発は高浜原子力発電所3号機(運転中)及び4号機でした。
 井戸弁護士は、昨日の講演で、高浜原発仮処分決定のみならず、日本における現在の原発裁判の全体的な見取図を、分
かりやすく語っておられます。
 IWJ京都による動画は2本に分かれています。講演は約1時間、その後の質疑応答が約15分です
(Ustream録画1/2)。

京都脱原発原告団(大飯原発差止訴訟)第4回原告団総会 ―記念講演 井戸謙一・弁護士 2016.7.24
■Ustream録画1/2
11分~ 主催者挨拶 竹本修三氏(京都脱原発訴訟原告団長、京都大学名誉教授)
18分~ 出口治男氏(京都脱原発弁護団長)
23分~ 記念講演「脱原発訴訟の現状と展望」 井戸謙一氏(弁護士、福井原発訴訟(滋賀)弁護団長)
1時間22分~ 質疑応答
■Ustream録画2/2
23分~ 報告「大飯原発差止訴訟の経過と今後の方向」 渡辺輝人氏(弁護士、京都脱原発弁護団事務
局長)
45分~ 「原告団世話人からの報告と訴え」 吉田明生氏(京都脱原発訴訟原告団事務局長)
56分~ 質問・意見
1時間15分~ 決議文提案・採択

 ところで、昨日4回目の総会を開いた京都脱原発訴訟が京都地裁において、どのような裁判を闘ってい
るのかを知っていただくため、その「請求の趣旨」を訴状(第一次訴訟)から引用します。

(引用開始)
1 被告関西電力株式会社は、福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1所在の大飯原子力発電所1号機
、2号機、3号機、4号機を運転してはならない。
2 被告国と被告関西電力株式会社は、連帯して、原告らに対し訴状送達の日から1項記載の大飯原子力
発電所各号機を使用停止するまで1月あたり各金1万円を支払え。
3 訴訟費用は被告らの負担とする。
との判決を求める。
(引用終わり)

 京都脱原発訴訟原告団長の竹本修三先生(京都大学名誉教授)は、原告勧誘のために各地を飛び回り、昨年3月8日に和歌山城西の丸広場で開催された「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2015」にもゲストスピーカーとして登壇し、大会後のデモ行進でも増山麗奈さん(参院選おしかったですね)とともに先頭を歩
まれ、さらに原告募集のブースも出展されました。
 このような努力の甲斐もあり、和歌山からも何人もの原告がこの訴訟に参加しています。
 京都脱原発訴訟原告団のホームページに、昨年3月8日、西の丸広場における竹本修三団長によるスピーチの原稿が掲載されていますので、京都脱原発訴訟についての理解を深めていただくため、主な部分を引用します。
 
◆原発再稼働は認めない!和歌山集会にて 竹本修三原告団長の訴え
(抜粋引用開始)
2015 年3 月8 日「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2015」(3/8和歌山城西の丸広場)
原発再稼働は認めない。すべての原発を廃炉に!
竹本修三(大飯原発差止京都訴訟原告団長、京都大学名誉教授)
◆ご紹介いただいた竹本でございます。本日は、この大きな集会にお招きいただき、発言の機会を与えてくださった金原徹雄先生や江利川春雄先生をはじめとする実行委員会の皆さまに、厚く御礼を申し上げます。
◆さて、ここ和歌山県は、日高町、那智勝浦町周辺及び日置川(ひきがわ)町で原発設置計画がもちあがったときに、そのすべてに「NO!」の回答を出し、県内に原発を作らせませんでした。この和歌山県民の皆さまの見識の高さに、私は深く敬服いたしております。いま、和歌山の皆さんと私たち京都の仲間が、
全ての原発を廃炉にするために共に闘っていくことができることを、大変嬉しく存じます。
◆皆さま、よくご存じのように、昨年5月21日に福井地裁で樋口英明裁判長から「大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない」という原告勝訴の歴史的判決が言い渡されました。この判決文のなかに、ひとたび原発事故が起これば、250km以内の人に被害が及ぶ可能性があることが指摘されています。日本の原発から250kmの範囲を、コンパスで描いてみますと、日本のほとんどがこの範囲に入ります。僅かに
北海道の東部と、沖縄県がここから外れるだけです。
◆和歌山の皆さんも、若狭湾の原発群や浜岡原発から250kmの圏内に入ります。あなた方も原発事故の当事者なのですね。ですから、今日お集まりの皆さんは、原発の問題を他人事でなく、自分の問題として考え、自分のできる範囲で原発ゼロへの意思表示をしたいという思いで来られておられるのだろうと思います
。私も同じ思いで、今日、ここに参りました。
(略)
◆昨年(2014年)、福井地裁で大飯原発差止の判決が出されましたが、これ1つだと、それ以前の「もんじゅ」訴訟や「志賀原発」訴訟のように、上級審でひっくり返される可能性が高いです。そこで京都地裁でも福井地裁と同様に原告側の主張を認める判決が出て、2つの地裁で原告側が勝訴すれば、それを高裁でひっくり返すのが難しくなるでしょう。そこからすべての原発を廃炉にする道筋が開けると考えております。
◆また、昨年11月27日に大津地裁では、「大飯原発、高浜原発の再稼働差し止め仮処分申し立て」に対して、山本善彦裁判長から申し立て却下が言い渡されてしまいました。しかし、その決定内容には、基準地震動の策定方法に関して関電から何ら説明がないことや住民の避難計画の策定が進んでいないことなども述べられていて、裁判長が原発稼働に強い危惧を抱いていることが読みとれます。そのうえで、こんな危険な状態なのだから「原子力規制委員会がいたずらに早急に、再稼働を容認するとは到底考えにくい」として、申し立てを却下したのです。この判決が出てすぐに、私は新聞社からコメントを求められ、「裁判長の判断の原子力規制委員会が早急に再稼働を容認するとは考えられないという見通しは、楽観的すぎる」と返事をしました。その後の原子力規制委員会の動きをみますと、まさに私が指摘した通りの経緯を辿
っています。
◆今年2月12日に、原子力規制委員会は、高浜原発3・4号機が新規制基準を満たすと認めて、再稼働を承認しました。規制委員会の新規制基準には、「原子力施設の設置や運転等の可否を判断するためのもの」で、「絶対的な安全性」を確保するものではない、と書かれています。つまり、規制委員会は、「安全審査」ではなく、基準に合っているかどうかの「適合性の審査」を行うものであり、原発稼働にお墨付きを与えるための委員会なのです。ですから、規制委員会は、電力会社に対して対応可能な程度の改善策を提示し、電力会社の対応を見たうえで、「運転にあたり求めるレベルの安全性は満足しています」という審査書を出すことは、あらかじめ予想されていました。これは規制委員会と電力業界のなれあいの茶番劇であ
り、こんなことを許していては、無辜の国民は救われません。
◆話は戻りますが、昨年5月21日に福井地裁で出された判決文の地震と原発に関する個所には、次のように書かれています。「地震大国日本において、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しないというのは根拠のない楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険と評価できる」。これは、当日、福井判決の出る一時間前に私が京都地裁で陳述した内
容と軌を一にするものだったので、大変心強く思いました。
(略)
◆私達は、2012年に1,107名の原告で大飯原発(1~4号機)の運転差し止め訴訟を起こしました。その後、2013年に856名で第二次提訴、2015年1月29日に730名で第三次提訴を行い、現在の原告は合計2,693名となっています。数は力なので、2015年中にさらに1,000人の新規原告を増やして第四次提訴をしたいと考えております。今日お集まりの皆さんも、ぜひこの趣旨にご賛同いただき、原告のひとりになっていただきたいと思います。
◆原告になっていただくには5,000円の参加費が要りますが、そのほとんどは訴訟の際の収入印紙代に消えてしまい、弁護士費用も捻出できません。私も個人としては、5,000円の参加費はいささか痛いですが、そ
れが可愛い孫の世代に負債を残さないで済む道筋につながると思えば、仕方ないかと思っております。
◆本日、西の丸広場に大飯原発差止京都訴訟のブースも設けられておりますので、皆さんどうかお立ち寄
りください。
(引用終わり)

(参考書籍)
 竹本修三原告団長は、「固体地球物理学・測地学」を専門とする研究者であるそうなのですが、一体どういう研究分野なのか、理系に疎い私にはさっぱり分かりません。けれども、どうやら地震学とも縁
がありそうだ、という位の直感は働きます。
 その竹本先生が、今年の4月、『日本の原発と地震・津波・火山』(マニュアルハウス)という新著を
刊行されました。著者が執筆意図を語った文章を引用しておきます。

(引用開始)
筆者の専門は固体地球物理学・測地学なので、国内の測地学会や地震学会のみならず、国際測地学及び地球物理学連合などで議論された資料を改めていろいろ調べた結果、地震・火山大国のニッポンにおいて、原発稼働は土台ムリ筋であるという強い確信を持つに至った。それ以来、孫達の世代に辛い思いをさせないために、原発稼働反対の運動に携わっている。第1章「地震大国ニッポン」は、国内の測地学会や地震学会のみならず、国際測地学及び地球物理学連合で見聞きした話を日本が地震大国であるとしてまとめてみた。第2章「原発と地震」以降の章は、京都地方裁判所で行われている大飯原発差止京都訴訟において、被告関電及び国と対峙している原告側の主張について、原告団長としての考えを示したものである。これらの記述は、日本のすべての原発稼働の是非を考える上で、普遍性のある問題点だと考えている。本書が日
本において原発稼働の是非を考える多くの人々に、広く読まれることを期待する。
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年9月18日
井戸謙一氏講演会「ふくしま集団疎開裁判から見えてきたふくしまの現状」
2014年10月6日
あなたも京都脱原発訴訟(大飯原発差止請求)の原告になりませんか?~第三次提訴原告募集中!
2014年10月21日
竹本修三先生(脱原発京都訴訟原告団長)奔走する~第三次原告募集中!(10/19神戸集会にて)
2014年12月21日
とりあえず1/8まで「京都脱原発訴訟」第三次原告なお募集中!(付・5/21福井地裁判決と12/15安倍記者会見)
2016年3月9日
高浜原発3号機(運転中)、4号機の運転禁止を命じた大津地裁仮処分決定の大きな意義

「原発地震動評価・美浜3号審査に関する緊急要請」と院内集会(7/26)、京都「集い」(7/31)、そして小山英之氏(美浜の会)による論考のご紹介

 今晩(2016年7月24日)配信した「メルマガ金原No.2517」を転載します。

「原発地震動評価・美浜3号審査に関する緊急要請」と院内集会(7/26)、京都「集い」(7/31)、そして小山英之氏(美浜の会)による論考のご紹介

 原子力発電所の安全審査において重要な役割を果たす基準地震動評価において、断層面積から地震規模
を算出する際に使われる入倉・三宅式が、地震動を過小評価するのではないかという問題の続報です。過去2本の記事は以下のとおりです。

 7月20日に「共同声明」を出した27団体・・・と言いたいところですが、どうも22団体のよう
です・・・が、7月26日(火)午前10時を締切とする「緊急要請」への賛同者をネットで募っています。

原発地震動評価・美浜3号審査に関する緊急要請への賛同
(引用開始)
 以下の緊急要請書を7月26日(火)13:30~参議院議員会館B107での要請行動・院内集会に
て提出します。締め切りは26日10時です。

入倉・三宅式の過小評価を熊本地震が証明
武村式を用いた規制委の再計算により地震動は1.8倍に

美浜3号炉の審査手続きを止め、寿命延長の断念を!
原発を止め、全ての原発の基準地震動を武村式で再計算を!

原子力規制委員会委員長 田中 俊一様
2016年7月26日

 元原子力規制委員の島崎邦彦氏は、熊本地震を踏まえて「入倉・三宅式では地震動は過小評価」との警
告を発し、原子力規制委員会・規制庁は7月13日に、大飯原発の地震動を武村式で再計算した結果を公表しました。その結果、入倉・三宅式ではなく、原発の津波評価で採用している武村式に置き換えて計算すれば、地震動は1.8倍になることが明らかになりました。これにより、大飯原発の基準地震動856 ガルは1,550ガルになり、クリフエッジを超えます。美浜3号炉も約1,800ガルとなり、やはりクリフエッジを超
えるため、大惨事となります。
 規制委田中委員長は、7月19日に島崎氏と面談し、自らの再計算について「やってはいけないことをやっ
てしまった」などと述べ、再計算そのものをなかったことにしようとしています。これほど無責任なこと
があるでしょうか。
 規制委の発表では、計算結果は644ガルで、入倉・三宅式による基準地震動よりも小さくなっており、
1.8倍とは矛盾します。これは、規制委の再計算では、①計算のベースになる基本パターンについて関電よりも小さい値を用いる、②「不確かさの考慮」による上乗せをしない、といった操作がされていたことによります。島崎氏が指摘するように、式の置き換え以外は、関電の断層モデル・計算結果に基づいて計算
をすべきです。その場合は、基準地震動が1.8倍になります。
 規制委は自らの再計算結果に基づき、大飯原発、美浜原発3号炉の再稼働を断念すべきです。川内原発
を止め、伊方3号の原子炉起動を中止して、全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すべきです。美浜原発3号炉は、40年超えの寿命延長の審査中であり、原子炉設置変更許可の審査書案が7月27日にも出ると
されていますが、審査の手続きを止め、廃炉にすべきです。以下要請します。

要 請 事 項
一.美浜原発3号炉の審査手続きを止め、寿命延長を断念すること
二.原発を止めて全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すること

呼びかけ団体
ふるさとを守る高浜・おおいの会
原発設置反対小浜市民の会
プルサーマルを心配するふつうの若狭の民の会
サヨナラ原発福井ネットワーク
原発なしで暮らしたい宮津の会
原発なしで暮らしたい丹波の会
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
おおい原発止めよう裁判の会
脱原発わかやま
脱原発はりまアクション
さよなら原発神戸アクション
避難計画を案ずる関西連絡会
放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
さよなら原発・ぎふ
核のごみキャンペーン・中部
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
川内原発30キロ圏住民ネットワーク
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
原子力規制を監視する市民の会

連絡先:原子力規制を監視する市民の会/新宿区下宮比町3-12-302
問合せ:090-8116-7155 阪上まで
(引用終わり)

 賛同していただける方は、上記フォームから送信してください。締切は26日(火)午前10時です。
 また、上記「緊急要請」への賛同フォームにも書かれていたとおり、7月26日(火)午後1時30分から、「緊急要請・院内集会」が開かれ、賛同署名もそれに向けて緊急募集されているものです。
 以下に、「緊急要請・院内集会」についての案内を引用します。
 
<緊急集会・賛同募集>
原発の地震動見直しと美浜3号審査中止を求める緊急要請・院内集会

(引用開始)
★原発の地震動見直しと美浜3号審査中止を求める緊急要請・院内集会
-7月26日(火)13:30~15:30@参議院議員会館B107-

 熊本地震から、原発の地震動で使われている経験式「入倉・三宅式」に過小評価があるとの元規制委の島
崎氏の警告により、規制庁は、大飯原発の基準地震動について、「武村式」を用いた再計算を実施しました。
 その結果は、基準地震動が1.8倍になるというものでした。大飯原発はクリフエッジ(崖っぷち)の値を超えて1550ガルにもなります。
 40年超え運転のための審査が行われている美浜3号炉は、設置許可の審査書案が27日にも出るとされていますが、これもクリフエッジを超えて1800ガルという数値になります。大惨事です。
 規制委田中委員長は「やってはいけないことをやったと」して規制庁職員を蔑み、自らの再計算をなかったことにしようと躍起になっています。無責任極まりない対応です。
 この問題について、政府交渉を準備しましたが、規制庁が再協議中であることを理由に断ってきました。事情・状況の説明はするということですので、要請行動と院内集会に切り替えたいと思います。
 院内集会では、「入倉・三宅式」に替えて「武村式」を使うことを早くから求めて活動されてきた「美浜の会」の小山英之さんを迎えて、この問題の核心についてお話しいただきます。ぜひご参加ください。
 また、美浜3号の審査中止と原発を止めて武村式での再評価を求める要請書について、みなさんの賛同を募りたいと思います。時間がありませんが是非賛同及び拡散にご協力お願いいたします。

・日 時:7月26日(火)13:30~15:30
・場 所:参議院議員会館B107
・スケジュール
13:00~      通行証配布
13:30~13:50 要請書提出・規制庁による説明
13:50~15:30 院内集会
・お話し:小山英之さん(美浜の会)、阪上武さん(規制市民の会)他
・資料代:500円
・主催 美浜の会/グリーン・アクション/FoE Japan/原子力規制を監視する市民の会他調整中
・問合せ:090-8116-7155阪上まで
※要請・集会の設定には福島みずほ事務所にご尽力いただきました。
(引用終わり)

 この案内文に、「院内集会では、「入倉・三宅式」に替えて「武村式」を使うことを早くから求めて活
動されてきた「美浜の会」の小山英之さんを迎えて、この問題の核心についてお話しいただきます。」とあります。
 実際、「入倉・三宅式」とか「武村式」と言われても、その方式の違いや優劣について、それなりの理解に達している人はほとんどいないでしょう(もちろん私自身がそうです)。
 26日の「緊急要請・院内集会」もどこかが中継して動画をアップしてくれるのではないかと期待しているのですが、とりわけ私が注目しているのは小山英之さんによるお話なのです。
 そして、明後日の院内集会でのお話のための準備も兼ねてでしょうか、「美浜の会(美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会)」ホームページで、小山英之さんによる論考『島崎提言に関連する見解』が今日公開されました。

島崎提言に関連する見解
入倉・三宅式の過小評価を熊本地震が証明
クリフエッジを超える大飯原発・美浜3号は廃炉に
再稼働はやめて、全ての原発の基準地震動を武村式で評価し直すこと
2016.7.24 小山英之(美浜の会代表)

 PDFで12ページもある論考なので、通読するだけでも大変ですが、この問題に関心を有する人にと
って必読文献でしょう。
 
 最後に、京都での開催となりますが、7月31日(日)に、「島崎邦彦氏(元原子力規制委員会委員長代理)の警告 原発の地震評価は過小 原発震災・破局的災害を止めるための集い」が開かれ、そこでも小山英之さんが「島崎提言の意味と意義、さらにその枠を超えて」と題してお話されることが予告されています。
 関西在住で時間のある方には是非参加をお勧めしたい「集い」です。
 この問題は、これからもフォローを続けていく必要がありそうです。

(引用開始)
時間 13:45(開場13:30)~17:00
場所 同志社大学 烏丸キャンパス 志高館 SK112
資料代 500円(学生:無料)
内容
「担当弁護士が語る島崎邦彦氏が主張する入倉・三宅式問題の意味」
  甫守一樹氏(弁護士 大飯原発3・4号機差止め訴訟など)
「島崎提言の意味と意義、さらにその枠を超えて」
  小山英之氏(美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)代表)
「入倉・三宅式問題と新レシピ? なぜ重要なのか」
  長沢啓行氏(若狭ネット資料室 室長)
各地の裁判から発言・アピール
主催 原発の地震の過小評価を考える集い・連絡会
問い合わせ:グリーン・アクション
京都市左京区田中関田町 22-75-103. E-mail
: info@greenaction-japan.org
Tel: 075-701-7223 Fax: 075-702-1952 HP: http://www.greenaction-japan.org/
(引用終わり)

今年も「九条連」が紀州おどり(第48回 2016年8月6日)に参加します

 今晩(2016年7月23日)配信した「メルマガ金原No.2516」を転載します。

今年も「九条連」が紀州おどり(第48回 2016年8月6日)に参加します

 今から11年前の2005年(平成17年)8月6日、毎年8月の第一土曜日に開催される例となって
いた紀州おどり(正調ぶんだら節の部)に、「九条連」という新しい連が、新調したばかりの青地に「九
条ネットわかやま」と白く染め抜いた法被を身にまとい、初出場を果たしました。
 出場する各連は、事前に主催者に連を紹介してもらうための原稿を提出するのですが、初出場時に提出した原稿は、おそらく以下のようなものでした。
 
「私たち憲法9条を守る和歌山弁護士の会と9条ネットわかやまは、世界に誇る平和憲法9条を守り、再び戦争の惨禍が起こることのないよう活動しています。戦後60年、平和な日本を築き上げてきた憲法9条に感謝しながら、力いっぱい踊ります」

 私の手元に11年前の提出原稿の写しが残っていた訳ではなく、初出場以来、1回も休まず出場している私ですが、この紹介文章が変更されたという記憶が全然ないのですね。何しろ、「戦後60年」の部分さえ、何年経っても改訂していなかったほどですから。憲法9条の趣旨を尊重し、条文の一部を引用した格調高い紹介文ですから、改訂のしようもなかったとい
うことでしょう。
 もっとも、いくら何でも「戦後60年」という箇所、昨年は「戦後70年」になっていたでしょうね?(後にご紹介する動画を視聴して確認したら、何と去年も「60年」のままだった!)。

 さて、1969年(昭和44年)から始まった紀州おどりは、今年で第48回となります。過去、第30回(1998年)と第46回(2014年)の2回、悪天候のために中止となっていますので、「九条
連」としては、今年が通算11回目の出場となります。
 今年の紀州おどりの日程は以下のように発表されています。

(引用開始)
開催日 平成28年8月6日(土曜日)
開催時間 16時50分~21時(予定)
開催場所 和歌山城周辺
内容 昭和44年に始まり、毎年10万人を超える人が訪れる和歌山市民から愛され続けている伝統ある
お祭りです。紀伊國屋文左衛門にちなんだ「ぶんだら節」に合わせ、約60の連が和歌山城周辺を練り歩
き、大勢の人でにぎわいます。※午後4時00分~周辺道路交通規制有
問い合わせ 和歌山市紀州おどり実行委員会事務局 電話073-435-1234
(引用終わり)

 以下は、これを踏まえての「九条連」に参加しようという方へのお知らせとお願いです。ただし、本日現在、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」紀州おどり担当者からの公式発表に接していませんので、去る7月20日に開催された某会議の席上、豊田泰史弁護士から会議出席者への「九条連」参加要請に際して発表された内容、及びこれまでの例から「多分こんなところでいいだろう」という私見を交えたご案内
です。この通りにしていただいて、まず間違いないと思います。
 開催2週間前となりましたし、ぼちぼち私のところに「今年の紀州おどりの集合時間や場所は決まりま
したか?」という問い合わせが来ていますので、このタイミングでお知らせすることとしました。
 
【事前集合・練習】
時刻:2016年8月6日(土)午後5時30分~
場所:和歌山弁護士会館4階講堂(和歌山市四番丁5番地
※裏の駐車場側入口から入館し、エレベーターで4階へお上がりください。法被を配布し(先着順)、直
前練習を行います。お茶とおにぎりも用意します。「ぶんだら節」未経験者でも、直前練習で何とかなっています。本番では、ベテランを前方に、初心者を後方に配置するように配慮します。いよいよとなれば、「平和」幟を持って歩くだけという役もあります。
 
【待機・スタート地点等】
スタート待機地点:和歌山市三木町交差点付近 
スタート時刻:正確な時刻は未確認ですが、例年通り、午後7時ちょうどころのはずです。
※スタートの20分前(6時40分ころ)に待機地点である三木町交差点集合です。和歌山弁護士会館に立ち寄る時間的余裕のない方は、直接三木町交差点付近にお越しください。「九条ネットわかやま」と染
め抜かれた青い法被を着た一団が目印です。
スタート地点:六番丁交差点付近
ゴール地点:西の丸広場先付近

【お問合せ・連絡先】
あすか綜合法律事務所
 和歌山市六番丁24 ニッセイ和歌山ビル11階 
 電話073-433-3980  
 担当:重藤雅之(しげとうまさゆき)弁護士
※法被、飲食物など準備の都合上、参加を予定される個人・団体は、事前に上記連絡先担当者まで参加人数をお知らせいただけると幸いです。 

 今年の「九条連」のご案内は以上のとおりです。
 ここから先は私の個人的な、なくもがなの述懐です。

 ここ数年、紀州おどりのたびに、私は「これが最後の九条連かもしれない」と思いながら参加してきま
した。その主な理由は、端的に言って参加者数の先細り、減少です。
九条連2015出発前 そもそも紀州おどり全体の参加者数(の公式発表)自体、減少傾向が続いており、「九条連」が初出場した2005年に「8,801人」であったものが、昨年2015年には「5,953人」にまで減少しています。県の人口自体、100万人の大台を割ってから毎年着実に(?)1万人規模で減少しています
ので、当然と言えば当然かもしれませんが。
 そして、「九条連」です。昨年は、一応公式発表「50人」としましたが、実質的にちゃんと踊っていた大人は30人もいたかどうかという有様で、まともな「連」としての体裁を維持することも困難なとこ
ろまで来てしまったというのが私の率直な感想でした(写真は昨年のスタート直前のスナップ)。
 10回目の出場となったその「九条連」の写真(私が撮影)と動画(西郷章さんが撮影)が、Facebook
に公開設定で投稿されていますので、ご覧ください。
 

 様々な企画が生み出されても、始めたころの熱気がそのまま維持・発展していくケースは多くありません。大抵は、年を経るにつれて勢いを失い、やがて消滅に至るのが普通ですから、「九条連」とて例外ではないと考えれば、いまさらじたばたしても始まらないのかもしれません。ただ私としては、「九条連」にここまで付き合った以上、最後まで見届ける責任があるだろうと思っています。
 
 ・・・というかなり悲観的な感想は、昨年の参加状況を踏まえてのものですが、ここに来て、「これが最後の九条連かもしれない」別の要因が浮上しつつあるようなのです。
 今のところ、この点に詳しく触れるだけの情報を私個人は持ち合わせていませんので、これ以上書く訳
にはいきませんが、2014年の憲法記念日に開催される憲法集会(講師:内田樹氏)の後援を求められた神戸市が、「憲法に関しては、『護憲』『改憲』それぞれ政治的な主張があり、憲法に関する集会そのものが、政治的中立性を損なう可能性がある」として後援不承諾としたこと、同年6月、「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という俳句が俳句教室会員の互選によって公民館報に載せる句に選ばれながら、公民館(さいたま市)が独断で掲載を中止したこと(この事件はその後、さいたま市を被告とする訴訟に発展)などが、決して対岸の火事などではないのだということを私
たちは自覚する必要があります。
 現に、先の参院選の最中、「選挙に行こうよ」と街頭でアピールしていた女性たちに対し、和歌山県警
が「集団示威行為であり、県条例に違反する」と警告したではありませんか(「選挙に行こう」と呼びかけることは集団示威運動か?~市民連合わかやま有志弁護士から和歌山県警に対する申入書(2016年7月1日)
2016年7月4日)。

 私たちは、「世界に誇る平和憲法9条を守り、再び戦争の惨禍が起こることのないよう活動」することや、「平和な日本を築き上げてきた憲法9条に感謝しながら、力いっぱい踊」ることが出来て当たり前だと思ってきましたよね。
 そのような「当たり前」が「当たり前」でなくなりつつある世界に私たちは現に生きているのだということを認識した上で、一人一人が今年の「九条連」に参加するかどうを決めて欲しいと切に願っています。

災害支援でも高江でも~小口幸人弁護士の活躍

 今晩(2016年7月22日)配信した「メルマガ金原No.2515」を転載します。

災害支援でも高江でも~小口幸人弁護士の活躍

 2008年12月に弁護士登録ということですから、まだ実務経験8年弱ですが、これほど濃密な弁護
士経験を積み重ねてきた若手弁護士はそういないでしょう。
 2010年4月に岩手県の宮古ひまわり基金法律事務所に赴任、同年11月に前任者からの引継を終えて三代目所長となる、というところまでは、司法過疎地域での法的サービスの提供という、多くの同僚と同じ役割を担う立場であったと思いますが、翌2011年3月に東日本大震災に遭遇し、以後、2013年11月の離任まで、全国初の弁護士による避難所相談を実施したり、被災者支援・立法提言活動に奔走するな
ど、疾風怒濤の日々を過ごし、弁護士としての力量を飛躍的に高めたのではないかと推測します。
 私にとってまだ一面識もないその若手弁護士、今年の2月に第二東京弁護士会から沖縄弁護士会に登録換えし、沖縄県八重瀬町に南山(なんざん)法律事務所を開所した小口幸人(おぐち・ゆきひと)さんの名前は、最近さまざまなところで目にするようになりました。

 西日本に住んでいる者でこの動画を見た人はそういないかもしれませんが、小口弁護士が2012年に
自分のYouTubeチャンネルを開設して(すごい!)、1人でも多くの被災者に知ってもらおうと、「被災ローン減免制度(個人版私的整理ガイドライン)」を分かりやすく解説する映像をアップしています。使命感と意欲があればこそ、ここまで出来たのだろうと感動します。
 
被災ローン減免制度個人版私的整理ガイドラインver240909岩手県版(14分57秒)


 今年の4月1日には、恒久的な「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」が施行されましたが、まだこの言葉をキーワードにして動画検索をかけても、これという解説動画は見当たらない・
・・昨日の段階ではそうだったのですが、本日(7月22日)、政府インターネットテレビに約8分の解説ビデオが公開されていました。ご参考までに。
 

 以上のようなことから、小口さんも、いわゆる有力な「災害弁護士」の1人と見られていたと思われま
す。
 昨年来、各所で発言するようになった「大規模災害時に緊急事態条項は不要」というテーマも、その流れ
で理解することができます。
 この関係での注目すべき動画とインタビュー記事などをいくつかご紹介します。
 まず動画としては、今年の4月19日に開催された「さぁ、安倍政治を終らせよう 4.19院内集会」(戦争をさせない1000人委員会・立憲フォーラム共催)でのミニ講演があります。小口弁護士による講演は、動画の11分~31分の20分間です。ちなみに、小口弁護士についで後半の講演を担当したのはIWJの岩上休身さんでした。
 
20160419 UPLAN 「さぁ、安倍政治を終らせよう」4.19院内集会(1時間17分)


 次に、マガジン9の「この人に聞きたい」に掲載されたインタビュー記事です。まだ沖縄に移る前の昨年行われたインタビューです。
 

 さらに、沖縄弁護士会に登録換えした後、小口さんはマガジン9に以下の2本の原稿を特別寄稿しています。いずれも注目すべき論考です。
 

 そして、今年から居を移した沖縄です。東京生まれの小口さんが、沖縄に登録換えするに至った最初のきっかけは、那覇で司法修習を行うという幸運に恵まれたことであったようです。その辺のいきさつは、IWJの原佑介記者によるインタビュー動画の冒頭でご本人の口から語られています(3本ある動画の2
本目が小口弁護士インタビューの部分を抜き出したものです)。
 
抗議行動の強制排除、検問、テント撤去…法律も憲法も無視する国や警察の暴挙! 沖縄・高江ヘリパッド建設を小口幸人弁護士が徹底批判!(インタビュー:IWJ原佑介)

 高江での大量の機動隊を投入しての工事強行についての小口幸人弁護士の発言は、上記インタビューの他、ご自身の事務所(南山法律事務所)ホームページの中の「コラム」に、詳しい意見が掲載されています。
 

 Facebookでも随時活発に発信されています。

 一面識もない若手弁護士の活躍に、思わず引き込まれて注目してしまいました。その理由はこれかな?と思える小口さんのFacebookへの短い投稿を引用して終わりにします。

小口幸人Facebook 2016年7月22日 2時34分

仕事で嫌々やっている警察と、志しだけで集まっている市民の戦いを目にしています。
こういう場にいて市民の側に立ち、さらに皆さんに頼りにしていただけるのは、本当に弁護士冥利につき
ます。
弁護士になったのにサラリーマンみたいだな、と思っている弁護士もこういう場にくれば弁護士になってよかったと思えますよ(^_^) 

半田滋さんのミニ講演(7/19)を聴き「島を分断する自衛隊配備(私説・論説室から)」(7/20)を読む

 今晩(2016年7月21日)配信した「メルマガ金原No.2514」を転載します。

半田滋さんのミニ講演(7/19)を聴き「島を分断する自衛隊配備(私説・論説室から)」(7/20)を読む

 戦争をさせない1000人委員会と立憲フォーラムの共催で開催されてきた「さぁ、安倍政治を終らせ
よう院内集会」シリーズに再び半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)が登壇されました(7月19日)。たしか、昨年の11月19日以来でしょうか半田滋さんのミニ講演「安保法で自衛隊はどう変わるのか」(11/19)に注目した/2015年11月20日)。
 今年3月29日の安保法制施行、7月10日の参院選での改憲勢力2/3超の議席確保という事態をうけての講演です。
 相変わらず、歯切れ良く、熱気あふれる話しぶりで、非常に分かりやすい講演です。時間の制約からわずか30分足らずのミニ講演であることに物足りなさを感じる方も多いとは思いますが、短く凝縮されて
いる良さもありますので、是非視聴されますようお勧めします。
 半田さんの講演は以下の動画の28分~56分、事前に予告されていた演題は「安倍政権で自衛
隊は『軍隊』に変わる-あふれる危険な海外活動」というものでした。

20160719 UPLAN 「さぁ、安倍政治を終らせよう」7.19院内集会 参院選かく戦えり、次は安倍改憲をさせない第一歩を(2時間32分)

 
 なお、三輪祐児さん(UPLAN)による動画の後半は、激しい雨の中の「戦争法廃止・憲法改悪を許さない 7.19総がかり行動」の模様です。

 ところで、半田さんのお話が28分だけではどうしても物足りないという方は(都合がつけばですが)、7月30日(土)午前10時~12時、和歌山勤労福祉会館プラザホープ4階ホールで行われる半田滋
さん講演会に是非お越しください。もっとも、「2016平和のための戦争展わかやま」のオープニングも兼ねており、コーラスや紙芝居もあるようですから、まるまる2時間の講演という訳ではありませんが、それでも講演が1時間以内ということはないでしょう。
 なお、「2016平和のための戦争展わかやま」を告知した以下のブログの巻末に、過去私が半田さんや自衛隊について書いたブログの主なものにリンクしていますので、参考にしていただければ幸いです。
 
2016年7月12日
予告7/30&31「2016平和のための戦争展わかやま」~半田滋さんの講演(7/30)もあります
(抜粋引用開始)
2016平和のための戦争展わかやま
日程 2016年7月30日(土)/31日(日)
会場 和歌山勤労福祉会館プラザホープ
   (和歌山市市北出島1丁目5-47)
主催 2016平和のための戦争展わかやま実行委員会
後援 毎日新聞和歌山支局、リビング和歌山、わかやま新報(6月28日現在)
連絡先 和歌山市湊通丁南1丁目1-3 名城ビル2F 平和委員会内 
      (電話)073-488-7355
【オープニング&講演会/4Fホール】
7月30日(土)10:00~12:00
オープニング
 生協コーラス み ら い
 紙芝居 池田光子さん
講演会
「戦争法」で変貌する自衛隊!!
 講師 半田 滋 氏(東京新聞論説委員・編集委員)
(引用終わり)

 最後に、半田さんが昨日(7月20日)、東京新聞の「私説・論説室から」に書かれた
「島を分断する自衛隊配備」をご紹介します。
 本文自体は、リンク先の東京新聞サイトでお読みいただきたいのですが、その文章の中で取り上げた与那国島の猪股哲(いのまたてつ)さんご自身が、半田さんの文章をきっかけに書かれた長い文章を、半田
さんがまたFacebookでシェアされていました。
 猪俣さんの「日本の一番端の島からの、問いかけがどこに行くのかわかりませんが、小さな新聞記事と
夕日をセットに私たちがどこから来てどこに行くのか、最西端の孤島から問いかけたいと思います。」というメッセージをどれだけ私たちは受け止められるでしょうか。

2016平和の為の戦争展わかやま・チラシ 

全ての原発の基準地震動の再計算を求める27団体「共同声明」

 今晩(2016年7月20日)配信した「メルマガ金原No.2513」を転載します。

全ての原発の基準地震動の再計算を求める27団体「共同声明」

 一昨日書いた「島崎邦彦氏(東大名誉教授)から田中俊一原子力規制委員会委員長宛の申入書を読む」(2016年7月18日)の続編です。
 まずは、昨日から今日にかけての動きを伝える報道を確認しておきましょう。

東京新聞 2016年7月20日 朝刊
大飯地震動再計算 規制委、不適切と認める 評価方法は変えず

(引用開始)
評価方法は変えず
 関西電力大飯原発(福井県)の地震動を巡り、過小評価していると主張する原子力規制委員会の島崎邦彦前委員長代理と田中俊一委員長らが十九日面談した。田中氏らは、規制委による再計算が不適切だったと認めながらも、従来の評価方法は維持する考えを示した。二十日の定例会合で、五人の全委員で協議する。
 島崎氏は、関電が用いた計算式だと、垂直に近い断層では地震動を大幅に小さく評価すると指摘。規制委は別の式で再計算し、関電の数値を下回っていたことから、十三日の定例会合では、大飯原発が想定している地震動は妥当で見直す必要はない、と判断した。
 十九日の面談は、規制委の判断に異論を唱えた島崎氏から直接意見を聴くために開かれた。席上、再計算を担当した職員らは、式を変えると、断層の総面積よりも、ずれて強い揺れを生む部分の面積の方が大きくなるなど多くの矛盾があり、再計算の結果は無理に出した数字だったと明らかにした。この説明に田中氏は「できないことをやってしまった。前の委員会でいいだろうと申し上げたが、そこも含め議論する必要がある」と述べた。
(引用終わり)
 
時事ドットコムニュース(2016/07/20-12:49)
再計算の判断保留=大飯原発の地震動-「説明不十分」事務方に苦言・規制委

(引用開始)
 
原子力規制委員会元委員長代理の島崎邦彦東京大名誉教授が、原発審査で想定する地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されている恐れがあると指摘した問題で、規制委は20日、事務局の原子力規制庁が行った再計算の説明が不十分だったとして、今後の対応について判断を保留した。規制庁に対し、再度の説明を求めた。
 規制庁は13日、規制委の定例会合で再計算結果を報告。関西電力大飯原発(福井県)の審査で認められた数値の範囲内に収まり問題ないとの見解を示し、規制委は再計算を打ち切る判断をした。一方、規制庁は19日の島崎氏との面談で、再計算結果が十分に使えるほどの精度がないと説明した。
 地震担当の石渡明委員は20日の定例会合で、「(問題のある計算だと)きちんと言ってくれなかった。判断に問題があったように思う」と指摘。伴信彦委員も「事務局の情報が全てなので、十分に情報が提供されなかったのは大いに問題だ」と苦言を呈した。
(引用終わり)

 原子力規制委員会の公式YouTubeチャンネルから、①19日の田中俊一委員長らと島崎邦彦氏との面談、②20日の第22回委員会、③20日の委員会終了後の田中委員長の定例記者会見の模様をご紹介しておきます。
 このうち、最初の①をフルで視聴した私の知人から、「疲れました。」というメールが届いていました。「さもありなん」というところです。そこで、1時間50分も視聴するのは無理という方のために、今日(20日)の
第22回委員会の資料として大急ぎで作成された「面会速記録(未定稿)」が原子力規制委員会ホームページにアップされていますので、それをお読みになることをお勧めします。

島崎邦彦 前原子力規制委員会委員長代理との面会 (平成28年07月19日)(1時間51分)


第22回原子力規制委員会(平成28年07月20日)(1時間20分)


原子力規制委員会 定例記者会見(平成28年07月20日)(58分)


 なお、この一連の動きを受けて、本日、美浜の会、グリーン・アクション、FoE Japan、脱原発わかやまなど25団体が共同声明を発表しましたので、その全文をご紹介します。
PDFファイル

(引用開始)
[共同声明]2016.7.20
入倉・三宅式の過小評価を熊本地震が証明

武村式を用いた規制委の試算を適用すれば
大飯原発3・4号の基準地震動は、856ガルから1,550ガルへ
クリフエッジ1,260ガルを超えて、地震に耐えられず大惨事に

大飯原発の再稼働は断念を!美浜原発3号の寿命延長は断念を!

川内原発を止め、伊方3号の原子炉起動を中止して
全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すべき

 島崎邦彦氏は、熊本地震を踏まえて「入倉・三宅式では地震動は過小評価」との警告を発し、原子力規制委員会・規制庁は7月13日に、大飯原発の地震動を武村式で再計算した結果を公表した。
 その結果は、基本ケース(破壊開始点3)で、東西方向の揺れは入倉・三宅式による356ガルが、武村式を適用すると644ガルとなった。原発の津波評価で採用している武村式を地震動に適応すれば、1.81倍になることを示している。大飯原発の基準地震動856ガルは1,549ガルになり、クリフエッジを超えるため大惨事となる。

 大飯原発だけでなく、入倉・三宅式で計算されている現行の基準地震動を1.81倍すれば、美浜3号もクリフエッジを超え、高浜原発や玄海原発でもクリフエッジに近づく。
 さらに、震源の大きさ(M0)から地震動(加速度)を導く場合、M0の1/3乗を適応しているが、これは単なる仮定であり、片岡ほかの1/2乗を採用すればさらに地震動は大きくなる。

(最大加速度:ガル)
原発/入倉・三宅式による現行/1.81倍した場合/クリフエッジ※
大飯原発/856/1,549/1,260
美浜3号/993/1,797/1,320
玄海3・4号/524/948/988
高浜3・4号/396/717/973
※)クリフエッジ(崖っぷち):これを超えると炉心の冷却ができなくなり大惨事にいたる地震動

 規制委の田中委員長は、7月19日に島崎氏と面談し、自らの再計算結果について「無理を重ねて計算した」「信用できるものではない」等と述べたが、これほど無責任なことがあるだろうか。島崎氏が述べているように、関電の示している基本ケース(破壊開始点3)の東西方向の揺れ596ガルに対して、規制委の356ガルはあまりに過小であるが、このことについての明確な説明もできなかった。さらに、規制庁の小林勝氏は、7月13日の記者会見で、武村式の適用を「不確かさ」として位置付けている。しかし、式そのものを変えることは「不確かさ」ではない。現行の不確かさの全てのケースで用いている入倉・三宅式を武村式に置き換えた計算をすべきだ。これら詳細なデータを規制委が示さない限り、入倉・三宅式の1.81倍の加速度になることを受け入れなければならない。

 規制委は自らの再計算結果に基づき、大飯原発、美浜原発3号の再稼働を断念すべきだ。同時に、川内原発を停止し、伊方3号の原子炉起動を中止して、全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すべきだ。

2016.7.20 27団体

ふるさとを守る高浜・おおいの会
原発設置反対小浜市民の会
原子力発電に反対する福井県民会議
福井から原発を止める裁判の会
プルサーマルを心配するふつうの若狭の民の会
サヨナラ原発福井ネットワーク
原発なしで暮らしたい丹波の会
原発なしで暮らしたい宮津の会
グリーン・アクション
京都の原発防災を考える会
3.11ゆいネット京田辺
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
おおい原発止めよう裁判の会
脱原発わかやま
脱原発はりまアクション
花風香の会
避難計画を案ずる関西連絡会
さよなら原発神戸アクション
放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
さよなら原発・ぎふ
核のごみキャンペーン・中部
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
川内原発30キロ圏住民ネットワーク
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
原子力規制を監視する市民の会

<連絡先>
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
530-0047 大阪市北区西天満4-3-3星光ビル3階
TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581

グリーン・アクション
606-8203京都市左京区田中関田町22-75-103
TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

原子力規制を監視する市民の会
162-0822 東京都新宿区下宮比町3-12-302
TEL 03-5225-7213 FAX 03-5225-7214
(引用終わり)

 最後に、今日の毎日新聞夕刊「特集ワイド」で島崎邦彦さんが取り上げられており、かなり突っ込んだ質問もされています。デジタル毎日で会員登録しないと読めない記事だと思いますが、無料会員でも何本かの記事を読むことはできるので、リンクしておきます。出来れば、是非お読みになるようにお勧めします。
 
毎日新聞 特集ワイド 2016年7月20日 東京夕刊
「忘災」の原発列島 
揺れ過小評価を指摘、島崎元規制委員長代理 「過ち繰り返したくない」

デジタル毎日 会員別サービス内容

(追記/2016年7月24日)
 7月20日付の「共同声明」を当日のうちにご紹介したのですが、私の手元に回ってきた「声明」は25団体によるものでした。その後、追加があったようで、「美浜の会」ホームページに掲載されたPDFファイルの「共同声明」を確認したところ、「原発なしで暮らしたい宮津の会」と「さよなら原発神戸アクション」を加えた27団体による「共同声明」となっていましたので、そのように訂正しました。


(付録)
『メルトダウン (高田渡の「値上げ」の替え歌)』 
演奏:ヒポポ大王(?)
 

放送予告7/24深夜『避難計画で原発やめました 違いは何だ?伊方と米・ショアハム』(NNNドキュメント)

 今晩(2016年7月19日)配信した「メルマガ金原No.2512」を転載します。

放送予告7/24深夜『避難計画で原発やめました 違いは何だ?伊方と米・ショアハム』(NNNドキュメント)

四国電力プレスリリース 平成28年4月19日
伊方発電所3号機の新規制基準への適合性に係る保安規定変更認可について

(引用開始)
 
当社は、平成25年7月8日の新規制基準の施行に伴い、同日、伊方発電所3号機の新規制基準への適合性確認に係る申請書類を原子力規制委員会に提出いたしました。
 このうち、保安規定変更認可申請について、本日、原子力規制委員会より、認可をいただきましたので、お知らせいたします。
 当社は、今後とも、原子力規制委員会による検査に真摯かつ丁寧に対応し、伊方発電所3号機の再稼働に向けたステップを安全最優先で確実に進めてまいります。
(引用終わり)

四国電力プレスリリース 平成28年5月25日
伊方発電所3号機の安全対策工事の完了について

(抜粋引用開始)
 その後、原子炉設置変更許可申請の補正内容や審査会合での審査結果等を反映して、新規制基準適合のための設備の設計見直しを行い、これまで、伊方発電所の安全確保を最優先に、安全対策工事を進めてまいりました。
このたび、竜巻防護対策が今月中に完了する見通しとなり、燃料装荷後に実施可能となる一部工事を除いて、伊方発電所3号機の再稼働までに必要な工事がすべて終了することとなりましたので、お知らせいたします。
 当社といたしましては、引き続き、原子力規制委員会による使用前検査に真摯かつ丁寧に対応し、安全対策設備が新規制基準に適合しているとの評価をいただけるよう、最善の努力を尽くしてまいります。
(引用終わり)
 
四国電力プレスリリース 平成28年6月27日
伊方発電所3号機の燃料装荷の終了について

(引用開始)
 
伊方発電所3号機は、6月24日より原子炉への燃料装荷作業を実施しておりましたが、本日、10時29分に、終了しましたのでお知らせします。
○燃料装荷実績
   開始:6月24日 9時00分
   終了:6月27日 10時29分
(引用終わり)

日本経済新聞WEB刊 2016/7/14 19:24
伊方原発、事故時の避難経路を明確化 国や愛媛県

(引用開始)
 国や愛媛県は14日、四国電力伊方原子力発電所(愛媛県)で事故が起きた際の対応策を拡充した。道路が寸断された場合に船で逃げるルートを明確にしたり、道路幅に見合った大きさのバスを用意したりする。四国電は14~15日、伊方原発の重大事故を想定した訓練を実施。新規制基準施行後では3カ所目となる再稼働は26日にも実現する見通しだ。
 内閣府や原子力規制庁、愛媛県、同県伊方町、四国電などの幹部が14日、都内で協議した。船による避難を巡っては、伊方原発の対岸にある大分県の中津港や別府港、臼杵港などを避難先として選べるようにした。ヘリコプターからの映像で渋滞を把握し、避難誘導に生かすしくみも取り入れる。
(引用終わり)
 
四国電力プレスリリース 平成28年7月17日
伊方発電所3号機 1次冷却材ポンプの第3シール部のリークオフ流量増加について

(引用開始)
 
定期検査中の伊方発電所3号機(加圧水型、定格電気出力89万キロワット)においては、1次冷却材ポンプの調整運転を実施していたところ、1次冷却材ポンプ3Bの第3シールリークオフ流量が増加するという事象が認められました。
 このため、第3シールのシート状態を改善するための調整作業を行ないましたが、運転状態を改善することができなかったため、本日9時20分、当該シールを予備品と取り替えることとしました。
 なお、1次冷却材ポンプ3Bの第1、第2シールの運転状態は良好です。
 本事象による環境への放射能の影響はありません。
 本事象は、国の法律・通達に基づく報告事象に該当するものではありません。
(参考)第3シールリークオフ流量
 1次冷却材ポンプの軸封部は、第1、第2、第3シールの3段で構成されており、1次冷却材の系統水は第2シールでシールされる。第3シールは、第2シール下流に供給しているシール部洗浄用の純水をシールするもので、第3シール出口から漏れ出る流量を第3シールリークオフ流量という。
 なお、第3シールのリークオフ水は専用の配管を通じて格納容器内のタンクに回収される。
(引用終わり)
 
高知新聞 2016.07.19 08:00
伊方原発3号機の再稼働は8月以降に 冷却水ポンプ不具合

(引用開始)
 
四国電力は17日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の1次冷却水を循環させるポンプに不具合が見つかった、と発表した。分解点検や部品の取り換えが必要となったため、7月下旬を目指していた再稼働時期が遅れることも明らかにした。四国電力の広報担当者は「少なくとも7月中の再稼働は難しい」とし、8月以降にずれ込むとの見通しを示している。
 四国電力によると、原子炉内部を通る1次冷却水のポンプを調整運転していた16日午前、ポンプから専用の配管に漏れ出た水の量が基準値を超えた。その後、調整を続けたが改善されなかったため、17日になって、水漏れを防ぐ部品の取り換えを決めた。
 漏えいした水はポンプ内装置の洗浄用。基準値の毎時0・02リットルに対し、毎時30リットルも漏れた時があった。漏水自体は放射性物質を含んでおらず、通常通り原子炉格納容器内のタンクに回収したため、作業員の被ばくや環境への放射能の影響はない、としている。
 問題の部品はこの春に交換したばかりで、過去に同様のトラブルはなかった。部品の交換には通常、1週間程度を要するが、交換作業の開始日時はまだ決まっていないという。
 同様のポンプは伊方原発3号機に3台ある。分解点検で究明した原因によっては、他のポンプでも対応が必要となる可能性がある。このため、四国電力の担当者は「再稼働時期が具体的にどれほど遅れるかは未定」としている。
 伊方原発3号機の再稼働をめぐっては、四国電力が14、15両日に実施した重大事故の対応訓練に関し、一部の手順が確認できなかったとして原子力規制庁から再訓練を要請されている。
 伊方原発3号機は2015年7月に原子力規制委員会の審査に合格し、地元の伊方町長、愛媛県知事による再稼働の同意を経て、2016年4月に最終的な手続きとなる使用前検査が始まった。6月27日には原子炉への核燃料の装塡(そうてん)を完了している。
(引用終わり)
 
毎日新聞 2016年7月19日20時14分(最終更新 7月19日20時14分)
再稼働に向けた事故対応訓練を再実施

(引用開始)
 
四国電力は19日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働に向けた事故対応訓練を再実施した。14日の訓練が作業員の熱中症で中断したため、原子力規制委員会が一部やり直しを指示していた。
 再訓練には協力会社を含む約20人が参加し、原子力規制庁の検査官5人が立ち会った。四電は規制委の指摘を受け、暑さ対策として作業員の服装や装備を簡素化し、作業手順を見直したうえで、格納容器内の水素濃度監視や冷却用海水の取水など3項目を確認した。この日も14日同様、猛暑の中の訓練となったが、トラブルは起きなかった。
 伊方3号機は1次冷却ポンプに不具合が見つかり、交換作業のため再稼働は8月以降にずれ込む見通しとなっている。【渕脇直樹】
(引用終わり)

 四国電力のプレスリリースと新聞報道で読む伊方原子力発電所(愛媛県西宇和郡伊方町)の「今」ですが、再稼働が目前に迫っているということはお分かりいただけたことと思います。
 実は、今日のメルマガ(ブログ)の主題は、今度の日曜日(7月24日)深夜に放映されるNNNドキュメント『避難計画で原発やめました 違いは何だ?伊方と米・ショアハム』をご紹介することにあります。
 上記コラージュの中の7月14日付・日本経済新聞の記事の中で「新規制基準施行後では3カ所目となる再稼働は26日にも実現する見通しだ。」とある、まさにその「再稼働」直前のタイミングで放送しようとしていたのですから、番組制作者の心意気はひしひしと伝わってきますよね。
 以下に、番組案内を引用します。
 
日本テレビ系列 2016年7月24日(日)24時55分~(25日0時55分~)
NNNドキュメント
『避難計画で原発やめました 違いは何だ?伊方と米・ショアハム』

(引用開始) 
こんな避難計画では命を守れない!と廃炉になったアメリカの原発がある。ショアハム原発だ。間もなく再稼働する伊方原発と似た、細長い島の真ん中に建設された。だが原発からメインの避難道路までは16キロ、一方、伊方原発はわずか1キロと至近距離。しかも、そこを通り住民を避難させるバスは運転手が1ミリ以上被ばくする場合は出さないという協定が県と結ばれている。福島の様に爆発などで汚染が急速に進んだら伊方町民は一体...
ナレーター / あおい洋一郎 制作 / 日本テレビ 放送枠 / 30分
再放送
7月31日(日)11:00~ BS日テレ
7月31日(日)24:00~ CS「日テレNEWS24」
(引用終わり)

 「避難」というキーワードで伊方を考えるのであれば、その地形についての知識があった方が当然理解が深まるだろうということで、四国電力「伊方発電所」ホームページの「所在地」というコーナーを見てみました。
 そこには、「四国の西北端から九州に向かって細長く伸びた佐田岬半島。伊方発電所はその瀬戸内海側にあります。」とあるとおりですが、えらく狭苦しいところにある原発のようですね。
 それに、立地自治体の伊方町(いかたちょう)というのは、すっぽり佐田岬半島を区域とする自治体であり、その根本付近に伊方原発があることが分かります。
 番組を見る際には、こういう地形を頭に入れてご覧になることをお勧めします。
 
 先ほど、伊方原発を「えらく狭苦しいところにある」と評しましたが、これは大飯原発や高浜原発でも同じことなので(Googleで「画像」検索をかけてみればすぐに分かります)、東京電力福島第一原発のような広大な後背地を持つところが極めて例外的な存在なのです。大飯や、高浜や伊方で福島第一並みの過酷事故が起きたとしたら、福島並みの収束作業が出来るとは到底思えません。
 そういうことも考えながら、番組を視聴したいと思います。

島崎邦彦氏(東大名誉教授)から田中俊一原子力規制委員会委員長宛の申入書を読む

 今晩(2016年7月18日)配信した「メルマガ金原No.2511」を転載します。

島崎邦彦氏(東大名誉教授)から田中俊一原子力規制委員会委員長宛の申入書を読む

日本経済新聞Web刊 2016/7/15 20:38
大飯原発の地震想定再計算 規制委元委員「納得できない」

(引用開始)
 
関西電力大飯原子力発電所(福井県)で想定する最大級の地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されている可能性があると指摘している島崎邦彦・東京大学名誉教授が15日、都内で記者会見した。同氏の要請を受けて再計算した結果をもとに、原子力規制委員会が地震動の見直しは不要との見解を示したことに対し、「結論がおかしい。納得できない」と訴えた。
 島崎氏は14日付で規制委の田中俊一委員長あてに、再度計算が必要だと記した文書を送付したことも明らかにした。
 規制委の再計算では、地震の揺れは最大で644ガル(ガルは加速度の単位)で、現在想定する856ガルを下回った。一方、島崎氏の推定では最大1550ガル程度に膨らむ可能性があるという。島崎氏は「(地震動が)かなり大きく、現在の数字を超えるのは間違いない」と話した。
 島崎氏は規制委の前委員で地震の審査を担当していた。田中委員長らと6月に面談し、地震動の再計算を求めた経緯がある。規制委は19日に改めて島崎氏から話を聴き、翌20日の定例会合で対応を議論する方針だ。 
(引用終わり)
 
 7月15日に行われた島崎邦彦東大名誉教授(前原子力規制委員会委員長代理)による記者会見はマスコミの関心を集め、多くのメディアが報道しましたが、私の目に触れた中では、上にご紹介した日本経済新聞の記事が、短い分量の中で過不足なく、必要な情報を伝えていると思いましたので引用しました。
 そもそも今なぜ、島崎邦彦氏の学説がこれほど注目を集めているかといえば、現在、国が(安倍自民・公明連立政権が)やっきになって進めようとしている原発再稼働の動きに、結果としてブレーキをかける働きを持ち得るかもしれないからでしょう。
 そのことを端的に物語る資料として、去る2016年6月8日、名古屋高裁金沢支部で開かれた大飯原発3・4号機差し止め請求訴訟控訴審の第8回口頭弁論において、原告(被控訴人)側が行った「準備書面(20)、(24)、(25)について 主に島崎氏の学会発表と熊本地震について」というパワーポイントを用いたプレゼンのスライド資料が、「福井から原発を止める裁判の会」ホームページからダウンロードできますので、関心のある方は是非ご参照ください(パワーポイントを読み取るソフトが必要ですが、ビューアーなら無料でダウンロードできます)。
 また、裁判終了後の弁護団・原告団による報告集会・記者会見の動画も参考になります。
大飯原発3・4号機差し止め請求裁判/控訴審・第八回口頭弁論報告集会(2016.6.8)(46分)


 それでは、7月15日に行われた記者会見をより良く理解するための資料を、日本経済新聞の記事と関連付けながら、以下にご紹介しておきます。
 
【田中委員長らと6月に面談し、地震動の再計算を求めた経緯がある。】
 本年6月16日(木)14時から実施された、田中俊一委員長・石渡明委員と、島崎邦彦前原子力規制委員会委員長代理との面会の様子が、原子力規制委員会・原子力規制庁の公式YouTubeチャンネルで公開されています。
島崎邦彦 前原子力規制委員会委員長代理との面会(56分)

 田中委員長らとの面会の後(多分そうでしょうね)、島崎邦彦氏に対する記者会見が行われました。OuePlanet-TVの動画でご紹介します。
島崎邦彦氏記者会見~ 元規制委の島崎氏が田中委員長と面談(32分)


【同氏の要請を受けて再計算した結果をもとに、原子力規制委員会が地震動の見直しは不要との見解を示した】
 7月13日に開催された第20回原子力規制委員会では、議題1として、「大飯発電所の地震動の試算結果について」が議論されました。
 同委員会の中継動画はこちらです。議題1については、冒頭3分過ぎから議論が始まります。
第20回原子力規制委員会(平成28年07月13日)(2時間02分)

 また、委員会終了後の田中俊一委員長による定例会見の動画はこちらです。
原子力規制委員会定例記者会見(平成28年07月13日)(55分)

※6分ちょうど~の田中委員長の発言、担当者の説明に島崎氏が「結果を見て非常に安心した」と言っていたという報告を受けている、をYouTubeで視聴した島崎氏が、これは放置できないと考えて、14日付の田中委員長宛の書簡を発送し(たのでしょうね)、15日に記者会見を開くことになったということでしょう。
 
【規制委の再計算では、地震の揺れは最大で644ガル(ガルは加速度の単位)で、現在想定する856ガルを下回った。一方、島崎氏の推定では最大1550ガル程度に膨らむ可能性があるという。島崎氏は「(地震動が)かなり大きく、現在の数字を超えるのは間違いない」と話した。】
 正直、活断層と地震動についての数値が飛び交っても、どこに問題点があるのかを理解するだけでも、それなりの予備知識が必要だろうと思います。
 まずは、島崎邦彦氏自身の説明に耳を傾けるべきでしょうが、今のところ、15日の記者会見の動画で見つかったのは、短いニュース用映像以外では、IWJだけです。
 完全版は会員登録した上で視聴できるようになりますが、約7分のダイジェスト動画もあります。
前原子力規制委員会委員長代理 島崎邦彦氏 記者会見 2016.7.15
同ダイジェスト動画(7分26秒)


 この記者会見を報じたレポートの中で(私が読み得た中で)一番詳しかったのは、ジャーナリストの「まさのあつこ」さんがYahoo!ニュースに発表した記事でした。もっとも、よく理解できたか?ということになると自信はありません。ただ、島崎氏と原子力規制委員会とのやりとりの経緯が、時系列順に整理されており、その点は分かりやすいと思います。
大飯原耐震性「規発の制庁の結論、納得いかない」:島崎教授、19日に再面会へ
(抜粋引用開始)
 
また、規制庁に説明された場は、自分が意見を言う場でなかったので何もコメントしなかったが、安心したというのは誤解であり、「納得していない」というのが会見の主旨である。なお、筆者が島崎委員の手紙をもとに表に整理した数字は、島崎氏があくまで規制庁の計算方法から求めた加速度比による概算であり、「1550ガルが1人歩きしないように気をつけて欲しい」というのが会見で島崎氏が強調したことだ。
 このことについて19日に規制庁で再度面会が行われることとなる。
(引用終わり)
 
【島崎氏は14日付で規制委の田中俊一委員長あてに、再度計算が必要だと記した文書を送付したことも明らかにした。】
 島崎邦彦氏が15日に記者会見を開いた上で公表した(のでしょう)田中俊一原子力規制委員会委員長宛の書簡(PDFファイル)が、複数のML経由で私のところにも届きました。そして、非常に信頼できる発信者からの「以下の情報(添付も含め)全て転送・転載可能です。是非、拡散よろしくお願い致します!」というメッセージに応え、この書簡を紹介しようと思い立ったのですが、そこで「待てしばし」といったん思いとどまり、本当にこの書簡を公開しても良いのだろうか?検証してみようということで調べてきた結果を記録したのが今日のメルマガ(ブログ)の実態なのです。
 13日の記者会見で、田中俊一委員長が「(島崎氏が)結果を見て非常に安心した」と言っていたという報告を受けている、と発言したことが決定的な引き金となって、14日付の委員長宛書簡や15日の記者会見に発展したことが確認できたこと、当然、15日の記者会見では、全てのメディア、参加者に書簡のコピーが配布されたはずであること、内容的にも、単なる私信ではなく、「この際、関西電力の基本ケースがほぼ再現できるような設定で、上記推定値に替わる計算値が得られるよう、再計算をすべきだと思います。」という申し入れを主眼としていることな
どの確認がとれましたので、私が入手した書簡の内容を公表することに問題はないと判断した次第です。
 入倉・三宅式も一つの学説なら、それを批判する島崎邦彦説も一つの学説です。どちらの方により高い科学的合理性が認められるのか、地震学についての基礎的素養を欠く現在の私には判断がつけかねます。
 しかし、ことは原子力発電所の安全性に重大な影響を及ぼす基準地震動に直接かかわる論点についての問題提起であり、原子力規制委員会においても、裁判所においても、最大限に真摯な検討が求められていると言うべきでしょう。

(島崎邦彦氏から田中俊一原子力規制委員会委員長宛申入書から引用開始)
                                         2016 年7 月14 日

原子力規制委員会委員長
田中俊一様

 先日は、震源の大きさが過小評価されているという問題提起に対し、速やかに対応して頂き、誠にありがとうございました。委員会および規制庁のみなさまににお手紙差し上げた通り、感謝の念で一杯です。

 昨日の委員長記者会見のYou Tube を拝見したところ、私が規制委員会の議論や結論を納得し、承諾したと、誤解されているように見えますので、お手紙を差し上げて、小生の見解を述べさせて頂きます。

 規制庁の計算結果の説明を受ける場は、小生が意見表明をする場として設けられたものではありませんので、結果に対するコメントは致しませんでした。また、試算の結果については強震動の専門家の意見を尊重すべきであると私は思いますので、積極的発言は避けてきました。しかし、このことが逆に誤解を招いているようですので、見解を公表させて
頂きます。

 今回の規制委員会の議論および結論は納得できません。

 理由を次に述べます。大飯の基準振動が過小評価されていることは、今回の試算の結果、明らかだと思います。
 規制庁広報室から、規制庁の計算結果の数字が入倉・三宅による基本ケース(破壊開始点3)で、東西、南北、上下方向の加速度(周期0.02秒)が、それぞれ、356、346、233 ガル。
 同じ条件で、武村式を適用すると、東西、南北、上下の加速度(周期0.02秒)が、それぞれ、644、632、405 ガルと伝えられたと聞いております。
 
 武村式の結果を入倉・三宅式の結果で割ると、東西、南北、上下の加速度の比はそれぞれ1.81、1.83、1.74 と求まります。

 一方、関西電力による基本ケース(破壊開始点3)では、東西、南北、上下方向の加速度(周期0.02 秒)は、それぞれ、596、428、347 ガルです。これは重要なデータですが、昨日私が受けた説明にはありませんでした。規制庁の計算と関西電力の結果が一致しないこと、その理由としてパラメターが十分把握できていないためとは昨日伺いました。しかし上記基本ケースについては、資料に含まれておらず、実際の値も提示されておりません。

 規制庁の結果と関西電力の結果とは、平均値と中央値の代表波で異なるとのご説明がありますが、細かな数値の違い以上の問題があると思います。本来、両者の結果が同一となるような設定をすべきであり、そのような設定での計算によって、武村式の効果を推定すべきです。しかしながら、それができないという条件下で最良の推定は、上記の加速度比
を関西電力の加速度に掛けて得られる値を、近似値として使用することです。その結果、武村式使用の場合の基本ケース(破壊開始点3)では、東西、南北、上下方向の加速度(周期0.02 秒)は、それぞれ、1080、780、600 ガルと推定されます。ここでは精度を考慮して10 ガル単位としました。東西動の値は、基準地震動の856 ガルを越えております。

 実際には、これに加えて短周期1.5 倍ケースなどを計算する必要があります。Ss-4 は破壊開始点3で短周期1.5 倍のケースです。これを例として武村式使用の場合の推定をします。関西電力によると、この場合の東西、南北、上下の加速度(周期0.02 秒)は、それぞれ856、546、518ガルであると、頂いた資料に書かれています。
 厳密には上述のように、関西電力の基本ケース(破壊開始点3)と、規制庁の計算結果が同じとなるように設定した上で、武村式を使用し、短周期1.5 倍のケースを計算すべきです。しかしながら、それができないという条件下での最良の推定は、既に求めた加速度比を関西電力の短周期1.5 倍ケース(破壊開始点3)の値に掛けて得られる値を、近似値として使用することです。その結果、武村式使用の場合の短周期1.5 倍ケース(破壊開始点3)では、東西、南北、上下方向の加速度(周期0.02 秒)は、それぞれ、1550、1000、900 ガルと推定されます。ここでは精度を考慮して10 ガル単位としました。

 これらの推定は必ずしも高い精度の推定ではありません。しかしながらそのような精度でも、現在の基準地震動が過小評価されているのは間違いないと思います。
 この際、関西電力の基本ケースがほぼ再現できるような設定で、上記推定値に替わる計算値が得られるよう、再計算をすべきだと思います。

                                          島崎邦彦拝
(引用終わり)

 
(付記) 
7月31日(日)13:45(開場 13:30)~17:00
同志社大学 烏丸キャンパス 志高館 SK112
チラシ
資料代:500円(学生:無料)
主催:原発の地震の過小評価を考える集い・連絡会
問い合わせ:グリーン・アクション
京都市左京区田中関田町 22-75-103. E-mail: info@greenaction-japan.org
Tel: 075-701-7223 Fax: 075-702-1952 HP: http://www.greenaction-japan.org/

「天皇退位」問題を考えるためのいくつかの参考資料(メモとして)

 今晩(2016年7月17日)配信した「メルマガ金原No.2510」を転載します。

「天皇退位」問題を考えるためのいくつかの参考資料(メモとして)

 7月13日にまずNHKが報じた「天皇陛下 「生前退位」の意向示される」というニュースに接し、多くの国民と同様、私も驚くとともに、まずはこのニュースをどう受け止めるべきか、考えあぐねていまし
た。
 その間、参院選の結果、改憲勢力が2/3以上の議席を確保したという情勢を受け、改憲の動きを阻止するため、皇室典範改正について議論せざるを得ない状況を作り出そうとした陛下の素晴らしいご決断であると持ち上げる意見や、それとは逆に、官邸のコントロール下にあるNHKを利用し、政府が何らかの意図をもってこのタイミングで報道させたのだという観測が流れるなど、正直、右顧左眄していても仕方がないという印象で、もう少し冷静に考えられるようになるまで、静観するしかないかなとは思っていま
す。
 ただ、この問題を考えるための参考資料だけは蓄積しておいた方が良いと思い、いくつかご紹介してお
くことにしました。
 まずは、第一報を伝えたNHKの報道と、外紙の反応の一例として、7月14日付ルモンドの記事を内田樹さんが翻訳されたものにリンクしておきます。
 
NHK 7月13日 
天皇陛下 「生前退位」の意向示される

(抜粋引用開始)
天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されていることが分かりました。数年内の譲位を望まれているということで、天皇陛下自身が広く内外にお気持ちを表
わす方向で調整が進められています。
天皇陛下は、82歳と高齢となった今も、憲法に規定された国事行為をはじめ数多くの公務を続けられています。そうしたなか、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示さ
れていることが分かりました。
天皇陛下は、「憲法に定められた象徴としての務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべきだ」と考え、今後、年を重ねていくなかで、大きく公務を減らしたり代役を立てたりして天皇の位にとどまることは
望まれていないということです。こうした意向は、皇后さまをはじめ皇太子さまや秋篠宮さまも受け入れられているということです。
天皇陛下は、数年内の譲位を望まれているということで、天皇陛下自身が広く内外にお気持ちを表わす方
向で調整が進められています。
これについて関係者の1人は、「天皇陛下は、象徴としての立場から直接的な表現は避けられるかもしれ
ないが、ご自身のお気持ちがにじみ出たものになるだろう」と話しています。
海外では、3年前、皇室とも親交の深いオランダの女王やローマ法王などが相次いで退位を表明して注目
を集めました。
日本でも、昭和天皇まで124代の天皇のうち、半数近くが生前に皇位を譲っていますが、明治時代以降、天皇の譲位はなくされ、江戸時代後期の光格天皇を最後におよそ200年間、譲位は行われていません

皇室制度を定めた「皇室典範」に天皇の退位の規定はなく、天皇陛下の意向は、皇室典範の改正なども含
めた国民的な議論につながっていくものとみられます。
(引用終わり)

内田樹の研究室 2016年7月15日
ルモンドの記事から(天皇退位について)
 

(抜粋引用開始)
 天皇は退位の意向を持っていないと7月13日水曜日夕刻に宮内庁は断言した。同日の早い時間に、公
共放送NHKと共同通信は数年以内に明仁が退位する可能性があることを報じた。
 1989年に即位し、現在82歳になる天皇は、政府筋によると、以前から「この地位にあるものが果
すべき責務」を十全に担い得る者に譲位したいという意向を洩らしていた。
「退位はない」と同日夜に宮内庁の山本信一郎次長は述べた。だが、観測筋によると、これほどのニュースが確かな筋からの裏づけなしにNHKや共同通信から報道されることはありえないという。さきに五月に宮
内庁は君主の公務の削減を発表していた。
(略)
 皇室典範の改定には全党派が支持している。ただし、共産党は小池晃書記長が退位の声明はまだ公式な
ものではないと述べて態度を保留している。
 今上天皇は日本の125代天皇で、歴史上はじめて平民(日清製粉という食品業者の社長の娘)を皇后
に迎えた。彼は率直で国民に親しい天皇というイメージを作り上げて、日本国民には非常に人気がある。
(略)
 退位についての情報は7月10日の参院選における安倍晋三総理大臣陣営の圧勝の三日後にリークされた。参院選の当日、安倍氏は日本経済の難問への取り組みを後回しにして、1947年制定の平和憲法の
改定に言及した。
 2012年に起草された自民党の改憲草案によれば、天皇の地位は現行憲法における「国家と国民の統
合の象徴」から「国家元首」になる。
 天皇には政治的権威はないが、天皇は安倍氏の政策選択に必ずしも同意していない。
 第二次世界大戦時の役割についていまだに議論されている裕仁の後継者として、明仁は世界平和と、軍
国主義日本の犠牲となった国々とりわけ中国と韓国との和解をつよく求めて来た。
 2015年に明仁は終戦70年記念に際してさきの大戦に対する「深い反省」の意を表明した。後継者である徳仁皇太子も憲法に対する愛着と、「平和のはかりしれない価値を心に刻む」との意志を約束して
いる。
(引用終わり)

 次に、日本国憲法と「退位(譲位)」について。現行の日本国憲法には、旧皇室典範を引き継ぎ、生前退位に関する規定はありません。想定していないということですね。第2条に「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。」とありますので、普通の憲法
学説では、皇室典範を改正して「退位による皇位継承」を認めるかどうかは立法政策の問題だと解釈していると思いますが、憲法上生前退位は認められないという学説、ありますかね?(私は知らない)

日本国憲法(昭和二十一年十一月三日憲法)
  
第一章 天皇
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民
の総意に基く。
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する

第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ

第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
第五条 皇室典範 の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を
行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。
第六条 略
第七条 略
第八条 略

 皇位継承に関する現行の皇室典範の規定も読んでおきましょう。誰が皇位を継承するかを定めているのが1条~3条、どういう場合に皇位継承がなされるかを定めているのが4条です。

皇室典範(昭和二十二年一月十六日法律第三号)
最終改正:昭和二四年五月三一日法律第一三四号

  
第一章 皇位継承
第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
第二条 皇位は、左の順序により、皇族に、これを伝える。
一 皇長子
二 皇長孫
三 その他の皇長子の子孫
四 皇次子及びその子孫
五 その他の皇子孫
六 皇兄弟及びその子孫
七 皇伯叔父及びその子孫
2 前項各号の皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族に、これを伝える。
3 前二項の場合においては、長系を先にし、同等内では、長を先にする。
第三条 皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議に
より、前条に定める順序に従つて、皇位継承の順序を変えることができる。
第四条 天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。

 ここで、大日本帝国憲法下の皇室典範も読んでおきましょう。なお、戦前の皇室典範は法律ではなく、帝国議会は関与できませんでした。旧皇室典範63条「将来此ノ典範ノ条項ヲ改正シ又ハ増補スヘキノ必要アルニ当テハ皇族会議及枢密顧問ニ諮詢シテ之ヲ勅定スヘシ」の規定に基づき、2回増補がなされてい
ます。
 なお、現行皇室典範と旧皇室典範の皇位継承の部分を読み比べてみると、主な違いといえば、旧典範では、嫡出と庶子を区別して皇位継承の順位に差を設けていたことくらいでしょう。

旧 皇室典範
明治22(1889)年2月11日制定、明治40(1907)年2月11日増補、大正7(1918)年11月28日増補、昭和22(1945)年
5月3日廃止

  
第一章 皇位継承
第一条 大日本国皇位ハ祖宗ノ皇統ニシテ男系ノ男子之ヲ継承ス
第二条 皇位ハ皇長子ニ伝フ
第三条 皇長子在ラサルトキハ皇長孫ニ伝フ皇長子及其ノ子孫皆在ラサルトキハ皇次子及其ノ子孫ニ伝フ
以下皆之ニ例ス
第四条 皇子孫ノ皇位ヲ継承スルハ嫡出ヲ先ニス皇庶子孫ノ皇位ヲ継承スルハ皇嫡子孫皆在ラサルトキニ
限ル
第五条 皇子孫皆在ラサルトキハ皇兄弟及其ノ子孫ニ伝フ
第六条 皇兄弟及其ノ子孫皆在ラサルトキハ皇伯叔父及其ノ子孫ニ伝フ
第七条 皇伯叔父及其ノ子孫皆在ラサルトキハ其ノ以上ニ於テ最近親ノ皇族ニ伝フ
第八条 皇兄弟以上ハ同等内ニ於テ嫡ヲ先ニシ庶ヲ後ニシ長ヲ先ニシ幼ヲ後ニス
第九条 皇嗣精神若ハ身体ノ不治ノ重患アリ又ハ重大ノ事故アルトキハ皇族会議及枢密顧問ニ諮詢シ前数
条ニ依リ継承ノ順序ヲ換フルコトヲ得
  第二章 践祚即位
第十条 天皇崩スルトキハ皇嗣即チ践祚シ祖宗ノ神器ヲ承ク
第十一条 即位ノ礼及大嘗祭ハ京都ニ於テ之ヲ行フ
第十二条 践祚ノ後元号ヲ建テ一世ノ間ニ再ヒ改メサルコト明治元年ノ定制ニ従フ

 最後に、象徴天皇制に関わる議論の枠組みを考える上で、参考になる一つの見解として、首都大学東京教授(社会学)の宮台真司氏が、ビデオニュースドットコムにおいて、神保哲生氏と語り合った動画(ニュースコメンタリー)をご紹介しておきます。全面的に賛同するかどうかはともかくとして、避けては通れない問題が指摘されています。
 

(番組紹介引用開始)
 今上天皇が、生前に天皇の位を皇太子に譲る意向を示していたことが報道され、大きな議論を呼んでい
る。それは現在の象徴天皇制が、そのような事態を想定していなかったためだ。
 今上天皇は82歳とご高齢なうえ、過去に前立腺がんや心臓のバイバス手術などの病歴もあり、多くの公務を務めなければならない状態が大きな負担になっていた。一方で、長男の皇太子も既に56歳と、今上天皇が即位した時の年齢を超えている。そうした中で、今上天皇は天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生
前退位」の意向を宮内庁の関係者に示していたのだという。
 皇位継承などを定めた法律、皇室典範には生前退位に関する定めがない。そのため、今上天皇の意向に
沿って生前退位を可能にするためには、皇室典範の改正が必要になると考えられている。
 皇室典範とて法治国家日本においては法律の一つに過ぎない。国会の承認があれば、その改正は可能だ

 ところが、問題はそれほど簡単ではない。そもそも皇室典範に生前退位の定めがないのは、政府にでき
ればそのような事態を避けたい理由があったからだった。
 現在の皇室典範では天皇が崩御した時のみ、皇太子が世襲で即位することが定められており、それ以外の方法で退位や譲位が行われることは想定されていない。一般には生前譲位が可能になると、天皇が退位後も上皇や法皇などの地位から政治的な影響力を持つことになる恐れや、逆に本人の意思に反して強制的に天皇が退位させられることも可能になる恐れがあることなどが、指摘されている。また、天皇自身が退
位の意向を示すことは、それ自体が憲法が禁じた天皇による政治権力の行使につながるとの指摘もある。
 そうした懸念が、近い将来、現実に問題化することは考えにくいが、天皇に関する取り決めは国家百年の計にも関わる重い意味を持つ。一度それが可能になれば、何十年、何百年か先の将来に大きな禍根を残
すことになる可能性も真剣に考えなければならない。
 しかし、今回、今上天皇が「生前退位」、あるいは「譲位」の意向を示したことによって、それよりももっと重要な問題がわれわれに投げかけられたと考えるべきだろう。それはそもそも象徴天皇制という現在の制度が、元々孕んでいる大きな矛盾と言ってもいい。われわれは天皇を聖なる存在として尊んでいる。だからこそ、われわれの多くが天皇に対して強い尊崇の念を抱く。陛下が被災地に赴けば、被災者たち
は大きな勇気を与えられ、どんなスポーツでも天覧試合は歴史に残るような名勝負になることが多い。
 ところがわれわれは天皇がそのような聖なる超越的な存在であることを求めながら、もう一方で、政治
的な発言を一切封じたばかりか、事実上人権さえも認めていない。天皇は公務を拒否することもできないし、そもそも憲法で天皇は世襲と定められている以上、即位を拒むこともできない。職業選択の自由など何もない。しかも、一度即位してしまえば、退位もできず、亡くなるまで天皇としての役割を全うすることを義務付けられる。これがわれわれが象徴天皇制と呼んでいる制度の実態だ。
 これまでは今上天皇がそのようなある意味で理不尽な立場を甘受し、粛々と公務に勤されてきたからこそ、その問題は浮上してこなかった。しかし、同時にわれわれ日本国民はその間、その問題と向き合うことをせず、放置し続けてきた。今上天皇に聖なる存在として国民を包摂したり励ます役割を果たすことは
期待しながら、天皇ご自身がどのような問題を抱えているかについては、いたって鈍感だった。
 今回の問題はその矛盾が、今上天皇ご自身がご高齢の上に健康不安まで抱えるようになった今日、現実
的な問題として浮上したに過ぎない。 
 そもそも何が問題なのか。そして、この問題とわれわれはどう向き合えばいいのか。ジャーナリストの
神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
(引用終わり)

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2012年3月19日(2013年2月24日に再配信)
3/11天皇陛下の「おことば」とマスコミ報道
2013年4月4日
「主権回復の日」式典と天皇陛下
2013年10月30日
五日市憲法草案を称えた皇后陛下の“憲法観”
2014年1月6日
天皇陛下の“日本国憲法観”(付・「陛下」という敬称について) 
2014年1月14日
「日本傷痍軍人会」最後の式典での天皇陛下「おことば」と安倍首相「祝辞」(付・ETV特集『解散・日本傷痍軍人会』2/1放送予告) 
2014年8月30日
“平和主義と天皇制”~「戦後レジーム」の本質を復習する
2014年12月23日
天皇誕生日に皇后陛下の文章を読み天皇陛下の発言を聴く
2015年5月30日
内閣総理大臣の孤独な闘い~天皇制と日本の若者を救った幣原喜重郎(この仮説は知っておく価値がある
2015年8月15日
全国戦没者追悼式総理大臣「式辞」から安倍談話を読み返す(付・同追悼式での天皇陛下「おことば」について)


(付録)
『世界』 
作詞・作曲:ヒポポ田 演奏:ヒポポフォークゲリラ
 

由良登信(ゆら・たかのぶ)弁護士の“復活”~予告7/31緊急勉強会・自民党「憲法改正草案」を斬る!

 今晩(2016年7月16日)配信した「メルマガ金原No.2509」を転載します。

由良登信(ゆら・たかのぶ)弁護士の“復活”~予告7/31緊急勉強会・自民党「憲法改正草案」を斬る!

 「九条の会・わかやま」事務局の柏原卓さん(和歌山大学名誉教授)は、創立以来、同会ホームページの管理人をずっと続けておられます。
 ホームページの記録によれば、「since 2005年10月30日」となっており、10年9ヶ月更新続行中です。
 中でも特筆すべきは、憲法や平和を守る運動に取り組む和歌山県下の諸団体によって実施予定の企画が、同会ホームページ「県内の取り組み」コーナーに随時掲載され、私を含む多くの県民にとって、実に頼りになる情報センターとしての役割をはたしてくださっているということです。
 今日も、「九条の会・わかやま」ホームページの「県内の取り組み」に掲載された情報により、私も知らなかった「緊急勉強会」の開催を知りましたので、私のメルマガ(ブログ)でもご紹介することとしました(この原稿の下書きを書き上げて帰宅してみたら、私のところにも主催者からメールでチラシのPDFファイルが届いていましたが)。
 
 この「緊急勉強会」のタイトル「自民党「憲法改正草案」を 斬る!」自体には別に驚きませんでした。何しろ、私自身、参院選直前の6月15日に「自民党改憲案を斬る~いま主権者がなすべきこと~」という似たような演題で学習会の講師を務めていますしね(自民党「日本国憲法改正草案」批判レジュメ~2016年参院選直前ヴァージョン/2016年6月15日)。
 衆議院についで参議院でも、改憲勢力が議席の2/3以上を確保したという情勢を踏まえれば、あらためて自民党改憲案の「非立憲」ぶりを確認する緊急勉強会が開かれてもおかしくありません。

 けれども、私が驚いたのはその勉強会の講師です。何と、つい6日前まで参議院議員選挙和歌山県選挙区の事実上の野党統一候補であった由良登信(ゆら・たかのぶ)弁護士その人なのですから。
 もちろん、由良弁護士は、和歌山県下で行われる憲法学習会の講師を一番たくさん引き受けてきた弁護士であるばかりでなく、憲法学習会の講師を頼まれた他の弁護士に最新の資料を提供したり、憲法学習会講師養成講座の講師を務めるなど、この分野の第一人者ですし、自民党改憲案批判など、過去何回講演しているか分からないほどでしょう。
 けれども、あの熾烈な選挙戦が終わったばかりですからね。少しは休養するのかと思っていましたが、早速、新しい勉強会の講師を引き受けたことを知り、呆れるやら感心するやら。
 まずは、「九条の会・わかやま」ホームページに掲載されたチラシ文字データを引用します。

(引用開始)
緊急勉強会
自民党「憲法改正草案」を 斬る!

2016年7月31日(日) 13:30~開場 / 14:00~開演
新橘ビル8階(和歌山市美園町5丁目1番地2)

講師
由良 登信

(元和歌山弁護士会会長、元日本弁護士連合会常務理事、元日本弁護士連合会消費者問題対策委員会副委員長、消費者ネットワークわかやま代表、反貧困ネットワー クわかやま代表、働くもののいのちと健康を守る和歌山県センター副理事長など。)

入場無料

参議院選挙では憲法について殆ど触れなかった自民党。安倍首相は、選挙が終わった途端、憲法「改正」の発言を声高にいいはじめています。しかも、自民党の憲法改正草案をベースにしてとまで言っています。戦争法や立憲主義の学習と同時に、「自民党改憲草案」が何をねらっているのか。改めて学習し、安倍政権の危険性を明らかにします

主催:憲法9条を守る和歌山市共同センター(略称:市9条センター)
連絡先:和歌山市湊通り丁南 1 丁目3-1 和歌山地区労内 Tel 073-436-3578
(引用終わり)

 そう言えば、7月10日の夜、由良さんがメディアの前で敗戦の弁を述べた後、事務所の前に集まった(事務所が狭くて中に入れなかった)多くの市民、支援者にお礼の挨拶をしている様子を眺めながら、私は、かたわらに居た由良さんの事務所(法律事務所の方です)の事務局長に、「いつから平常業務復帰ですか?」と尋ねたところ、「明日からですかね」と答えていたことを思い出しました。 
 また、同夜、選挙事務所での3分程度のスピーチを終えた後、由良さんは、記者からの質問に答えたのですが、どこの社の記者からだったか、今後の具体的な活動は?という質問に対し、憲法問題については、従来から行ってきた活動(講師活動は当然これに含まれます)を継続するとともに、各地で提訴されている安保法制違憲訴訟が和歌山でも提訴されることになれば、自分も必ず加わりたいという決意表明をされていました。
 それに、しばらくの間、実務は副委員長に委ねざるを得なかったと思いますが、由良さんは和歌山弁護士会の現役の憲法委員会委員長ですしね。こちらの方でもやる気満々でしょう。
 ということで、今日は由良登信弁護士“復活”をお知らせするとともに、緊急勉強会への参加をお勧めすべくご紹介しました。
 なお、付言すると、7月31日(日)は、「2016平和のための戦争展わかやま」(於:和歌山勤労福祉会館プラザホープ)の2日目ですが、同展は12時30分で終了するので、由良弁護士による緊急勉強会とはバッティングしません(予告7/30&31「2016平和のための戦争展わかやま」~半田滋さんの講演(7/30)もあります/2016年7月12日)。

(参考動画)
 参議院議員選挙への立候補により、「ゆら登信(たかのぶ)候補」としての演説動画がいっぱいYouTubeにアップされましたが、今度の「由良登信弁護士」による講演動画も是非撮影アップして欲しいですね。小谷さんに頼んでみようかな。
 なお、本文でもご紹介した7月10日選挙事務所での由良さんの挨拶(スピーチ)動画をご紹介しておきます。
ゆら登信開票後挨拶(3分17秒)



(付録)
『Don't mind (どんまい)』 
作詞・作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ
 

市9条センター由良講演会 

「第4回 和歌山民医連 東日本からの避難者健診」のご案内

 今晩(2016年7月15日)配信した「メルマガ金原No.2508」を転載します。

「第4回 和歌山民医連 東日本からの避難者健診」のご案内

 和歌山民医連(和歌山県民主医療機関連合会)事務局長の藤沢衛さんから、回を重ねて4回目となる「東日本からの避難者検診のご案内」をお送りいただきましたので、早速メルマガ(ブログ)でご紹介することにします。
 昨年は、私のブログを読んで避難者検診があることを知り、受診された方がおられるということも伺っていますので、今回も是非多くの和歌山に避難しておられる方々に受診していただけるよう、情報の拡散にご協力をお願いします。

 なお、以下の「ご案内」の内容について、私の方から若干の補足説明を付け加えておきたいと思います。
 昨年(第3回)の場合、「日時 2015年8月~10月の平日(午前9時~午後4時)ご希望の日を記載して申し込みください。」ということでしたから、受診する方も日程の都合がつけやすかったと思うのですが、今年の場合、「2016年8月25日(13時~17時) ご希望の時間を記載し申し込みください あらためて時間帯の相談の連絡をさせていただきます 上記日程が都合つかない方は、別紙申込書にその旨記載し送信してください」「申込〆切 8月1日」とあり、「8月25日の都合がつかなくても対応はしてもらえそうではあるけれど、本当に大丈夫だろうか?」と心配される方もおられるかもしれません。
 また、「申込書」に第1希望と第2希望の「検診希望時間」を書くことになっているけれど、13時~17時のどの時間帯までOKなのかよく分からず、どう書いたらいいんだろう?と悩まれる方がいるかもしれません。
 そこで、和歌山民医連に問い合わせたところ、以下の点を確認しました。
 
① 8月1日締切というのは、8月25日に受診される方を想定している。
② 「ご案内」には記載していないが、昨年と同様、8月から10月を一応の検診実施期間と考えているので、8月25日以外の日程での受診を希望される方については、8月1日を過ぎても対応させていただく。
③ 8月25日を統一検診日としたのは、NPO全日本企業福祉協会による「避難者サポート交流会」「子どもの学習サポート」を同時開催することにともなうものであり、昨年より避難者の方が受診しにくくなるというようなことが一切ないように配慮させていただくのは当然である。
④ なお、8月25日の希望時間を書き込む書式になっているが、13時から14時までの間に受付を済ませ、順次検診を受けていただくことを想定している。検診には2時間は要するので、遅い時間を希望される場合でも、15時まででお願いしたい。

 以上のとおり、8月25日は都合が悪いという方は、遠慮なく、8月~10月の期間内で都合の良い日時で受診したいと、和歌山民医連に相談していただければと思います。
 それから、8月25日の希望時間については、昨年の書式を踏襲したことにともなう混乱ではないかとも思われますので、無理に希望時間を2つ書く必要もないのではと思います。

 それでは、以下に「第4回 和歌山民医連 東日本からの避難者健診のご案内」「申込書」の内容を引用します。
 なお、以下のPDFファイルの1枚目が「ご案内」、2枚目が「申込書」となっていますので、2枚目をプリントアウトしてFAXで申し込まれるか、あるいは、メールにてお申し込みください。

(引用開始)
第4回 和歌山民医連 東日本からの避難者健診のご案内

                                  2016年7月吉日
                          和歌山県民主医療機関連合会
                             NPO全日本企業福祉協会

東日本からの避難者健診と学習サポートを下記のとおり、実施いたします。
別紙申込書に必要事項を記入し、指定の宛先までFAXかメールで送信してください。

1)日時 2016年8月25日(13時~17時) ご希望の時間を記載し申し込みください あらためて時間帯の相談の連絡をさせていただきます
 上記日程が都合つかない方は、別紙申込書にその旨記載し送信してください
2)会場 和歌山生協病院・和歌山生協病院附属診療所
      〒640-8390 和歌山市有本143-1 TEL:073-471-7711
3)対象 東日本大震災の影響から避難され、和歌山県内に住んでおられる方(年齢不問)
4)申込方法と〆切
  別紙の申込書にて、お申込み下さい。
  申込先は、和歌山民医連  TEL 073-441-5090
                        FAX 073-441-2550
                     申込項目をメール送信可
                         メールアドレス:
wa.min-iren@maia.eonet.ne.jp
  申込〆切 8月1日
5)健診内容
①身長・体重・腹囲(BMI)・血圧
②血液検査(赤血球数・ヘマトクリット・ヘモグロビン・血小板数・白血球分画)
③尿検査(尿蛋白・尿糖・尿潜血)
④血液生化学(AST、ALT、γ-GTP、TG、HDL-C、HbA1c、空腹時血糖、血清クレアチニン、eGFR、尿酸)
⑤心電図
⑥甲状腺エコー
*小学生未満は、血圧と心電図は希望者のみ実施いたします。
*上記にない検査以外は、オプション検査となり、別途料金が必要となります。
6)当日の流れ例
 1.問診
 2.診察・腹囲
 3.心電図   
 4.甲状腺エコー 
 5.採血    
 6.最終確認   以上、1~6は順不同です
7)費用 無料
8)結果説明
 健診結果表を郵送後、ご希望の方には避難者健診結果相談会を開催します。開催日、場所は別途お知らせいたします。
9)連絡先
  和歌山生協病院 担当:森岡 073-471-7711
  和歌山民医連   担当:藤沢 073-441-5090
10) 駐車場有。バスでお越しの方は南海和歌山市駅からの便があります。和歌山バス「有本」バス停。
11)健診会場2階会議室で、避難者サポート交流会を開催します。お時間ある方はお越し下さい。
 親御さんの健診時、子どもの学習サポートします。夏休みの宿題もってきてね。
「わかやま避難者検診ジョイント交流会のご案内」をご覧の上、申し込みはメールで。


第4回 和歌山民医連 東日本からの避難者健診の申込書

(申込者)
(ふりがな)
お名前
男女別  男 女 
生年月日(年齢)    年  月  日(  才)
ご住所
〒     

連絡先(電話番号)

健診希望時間
   月  日(  ) 午後(   )時頃
第2希望時間
   月  日(  ) 午後(   )時頃
来院日時は後日連絡いたします
※健診は受けたいが8月25日は都合が悪いという方は、下記欄にその旨記載して返送ください。ご相談いたします。
(                                                       )

健診ご希望の家族
(ふりがな)
お名前
男女別  男 女
生年月日(年齢)    年  月  日(  才) 小学生未満か否か
申込者との続柄
小学生未満の方で、血圧測定と心電図を希望される場合は○を

(ふりがな)
お名前
男女別  男 女
生年月日(年齢)    年  月  日(  才) 小学生未満か否か
申込者との続柄
小学生未満の方で、血圧測定と心電図を希望される場合は○を

(ふりがな)
お名前
男女別  男 女
生年月日(年齢)    年  月  日(  才) 小学生未満か否か
申込者との続柄
小学生未満の方で、血圧測定と心電図を希望される場合は○を

学習サポート参加希望
   する  しない  (いずれかに〇を入れてください)
            
申込先 和歌山民医連  
    TEL 073-441-5090
    FAX 073-441-2550
    メールアドレス
wa.min-iren@maia.eonet.ne.jp
(引用終わり)

(付録)
『ラブロング・フォー・ユー』 作詞・作曲・演奏:ヒポポ大王
 
『ラブソング・フォー・ユー(LOVESONG FOR YOU)』(歌詞字幕付き)
作詞・作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ
 

予告7/29猿田佐世氏(新外交イニシアティブ事務局長)講演会@大阪市中央公会堂

 今晩(2016年7月14日)配信した「メルマガ金原No.2507」を転載します。

予告7/29猿田佐世氏(新外交イニシアティブ事務局長)講演会@大阪市中央公会堂

 私の「弁護士・金原徹雄のブログ」「wakaben6888のブログ」は、「メルマガ金原」と題して200人余りの方にお送りしているメールマガジンを、その日のうちに転載するというシステムで運営してきまし
た。この前の参院選までは・・・。
 6月22日から7月9日まで、参院選の選挙運動期間中、和歌山における事実上の野党統一候補・由良登信(ゆらたかのぶ)弁護士を応援するため、毎日とはいきませんでしたが、かなりの数の由良さんへの投票を呼びかける原稿を書き、ダイレクトにブログにアップしました。そして、公選法において、電子メールによる文書図画の頒布が原則禁止となっていることから、その場合には「メルマガ金原」の配信はお休みにせざるを得ませんでした。2011年3月28日の創刊以来、5年以上にわたって続けてきた「毎日配信」の記録がこのようにして途絶えたのはやや残念ではありますが、市民連合わかやまの一員として自分に出来ることをやり抜こうと決意したその結果なので、仕方がないですね。
 
 そして、7月10日(この日は選挙運動はそもそも出来ません)から「メルマガ金原」もそれを転載する2つのブログも通常ペースに復帰した・・・はずなのですが、やはり、生活のリズムも、メルマガ(ブログ)のために文章を書くペースも、選挙モードから抜けきっておらず、完全復帰までまだしばらく時間がかかりそうです。
 最大の問題は、素材探しをしてもなかなか「これで書こう」という決断がつかないことですね。例えば、今日(7月14日)であれば、「宇都宮健児弁護士、都知事選から撤退」とか、「天皇陛下、退位のご
意向」とか、書きたくなる重要なテーマはあるのですが、いずれにしても、どういう切り口で取り上げたものか、考えがまとまらないのです。この分だと、何とか自分なりの意見を書けたころには、みんなそのニュースを忘れてしまっていそうです。

 ということで、選挙運動期間が終わった後、
「追悼・寺井拓也さん~小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる」(7月10日)、「投票日当日の自民党などによる新聞広告は憲法改正国民投票運動の前触れか?」(7月11日)と、我ながら力作と思える記事を連発したのは上出来でしたが、前者はほぼ1ヶ月かけてぼちぼちまとめてきていたもの、後者は自民党など改憲勢力の金にあかした新聞広告に大いに危機感を抱いたことがモチベーションとなって書けたもので、その後2日間は和歌山での行事案内が続き、そして今日は、大阪での行事案内です。
 
 私のメルマガ(ブログ)の読者にはお馴染みだと思いますが、今日ご紹介する企画は、新外交イニシアティブ事務局長の猿田佐世弁護士による講演会です。来る7月29日(金)夜7時から大阪市中央公会堂(今でも中之島公会堂と言った方が通りが良いでしょうか)での開催で、残念ながら、私自身は和歌山での仕事や会合のために行けそうもありませんが、ご都合のつく方には是非お勧めしたいと思います。
 以下に、ND(新外交イニシアティブ)ホームページに掲載された開催案内(の一部)を引用します


猿田佐世ND事務局長講演会(大阪)
外交のしくみを紐解く-安保・原発・TPP・沖縄基地と日米関係の実像-

(引用開始)
■開催日時:
2016/07/29 Fri. 18:30開場
19:00~20:45
■会場:
大阪市中央公会堂(中之島公会堂)3F小集会室
(大阪市北区中之島1丁目1?27)
安保法制、原発、TPP、沖縄基地などの問題は、日本とアメリカとの関係に密接に関わっています。この「アメリカ」とは誰を指し、実際の日米外交はどのような形で行われているのか――

「アーミテージ報告書は、2000年から日本に集団的自衛権の行使を求めていた」
「"沖縄の人口は2000人か"と聞くアメリカの議員」
「世界で一番多くのロビーイストをアメリカで雇っているのは日本」
「日本政府がアメリカ議会のTPP議員連盟を作った」
「アメリカ政府は日本に使用済み核燃料再処理をやめさせたい」など、

日米外交をウォッチし続け情報発信をしている弁護士 猿田佐世(ND事務局長)が、日米外交のしくみをわかりやすく紐解きます。
■プロフィール:
猿田佐世(ND事務局長・弁護士)
自らワシントンにてロビーイングを行う他、日本の国会議員等の訪米行動を企画・実施。二度の稲嶺進名護市長の訪米行動、そして2015年6月には翁長雄志沖縄県知事に随行する沖縄訪米団の企画同行を担当。
米議員・米政府面談設定の他、米シンクタンクでのシンポジウム、米国連邦議会における院内集会等を開催。
■参加費:
1000円(会員と学生は無料。当日入会可)
■定員:150名(先着)
当日参加も受け付けますが、できる限り事前申し込みをお願いいたします。
このページ下部の申し込みフォームをご利用ください。
(引用終わり)

 今日、私の事務所に届いた新外交イニシアティブからの「ゆうメール」には、この大阪講演会のチラシ
の他に、呼びかけ文も同封されていましたが、そこには以下のようなNDのあげた成果が書かれていましたのでご紹介します。
 
「大きな具体的な変化を外交に与えることもできました。米議会で審議されていた米国防権限法案(2016年度)には普天間基地移設について「辺野古が唯一の選択肢」との条文がありましたが、NDはこの条文を取り除くべく米議員への要請書の提出など米議会に積極的な働きかけを行い、結果、昨年10月、同法律からこの条文が外されました。米議会への日本からの働きかけで実際に米国の法案を変えた例は少なく、貴重な先例になるのではないかと自負しております。沖縄の情勢は予断を許しませんので、これからも尽力してまいります。」

 なお、「入会・更新・ご寄付申込み」以下のページから。

 さて、新外交イニシアティブでは、様々なシンポや講演会を開催していますが、直近では、去る5月2
0日(金)、衆議院第一議員会館において、今井高樹氏(日本国際ボランティアセンター(JVC)スーダン駐在スタッフ現地代表)による「自衛隊派遣のリスクを考える 南スーダン現地からの報告」が非常に注目されます。
 実は、この講演会だけでも記事が1本書けるかとも思うのですが、とりあえずここではその講演の要約
と動画をご紹介しておきます。南スーダン情勢が一層緊迫の度を増している現在、現地の状況を知る日本人の証言は貴重です。
 
今井高樹氏・講演要旨
'16/05/20 ND緊急企画【自衛隊派遣のリスクを考える―南スーダン現地からの報告―】(1時間42分)


(弁護士・金原徹雄のブログから)
2014年1月2日
急告・1/10 シンポ@名護市「普天間基地返還と辺野古移設を改めて考える」(新外交イニシアティブ)
2014年1月11日
柳澤協二さんの覚悟~1/10名護市でのシンポにて(辺野古をめぐる言葉に耳を澄まそう 3)
2014年3月27日
予告4/22新外交イニシアティブ(ND)シンポジウム「今なぜ、集団的自衛権なのか-安全保障の最前線から考察する-」 
2014年4月25日
映像のご紹介・NDシンポジウム「今なぜ、集団的自衛権なのか-安全保障の最前線から考察する-」(4/22)
2014年8月1日
猿田佐世ND(新外交イニシアティブ)事務局長から学ぶ米国でのロビー活動
2015年4月7日
佐藤優氏と柳澤協二氏のかみ合わない話が面白い~NDシンポの動画を視聴して

2015年4月18日
週刊文春「沖縄のタブー」と公安情報~あなどってはいけない
2015年12月8日
ここ半年のND(新外交イニシアティブ)シンポ・報告会動画のご紹介(付・12/18シンポ「宜野湾から沖縄の未来を考える―基地・経済・地方自治―」のご案内)
2016年1月29日
猿田佐世ND(新外交イニシアティブ)事務局長の講演で学ぶ~日米関係という文脈の中の「アメリカ」とは誰のことか?

2016年4月13日
ND(新外交イニシアティブ)シンポ・講演会動画で学ぶ「原発と核」「沖縄と基地」「外交のしくみ」~2015年11月から2016年1月まで

猿田佐世@大阪市中央公会堂20160714182028_00001 
 

予告8/6&7「紀南ピースフェスタ2016~つながるいのちのために」(紀南文化会館)~映画『広河隆一 人間の戦場』が上映されます

 今晩(2016年7月13日)配信した「メルマガ金原No.2506」を転載します。

予告8/6&7「紀南ピースフェスタ2016~つながるいのちのために」(紀南文化会館)~映画『広河隆一 人間の戦場』が上映されます

 昨日のメルマガ(ブログ)で、「2016平和のための戦争展わかやま」をご紹介したところですが、その末尾に(追記/和歌山県下の他の企画)として、8月初旬に行われる企画を3つご紹介しましたが、その
筆頭を飾る大型企画は、今年で7回目となる「紀南ピースフェスタ2016 つながるいのちのために」です。
 過去6回のうち、多分私はその半分(第2回、第4回、第5回)は参加させてもらっています(和歌山
市での企画と日程が重なることが多く、参加できても1日とか半日ですけど)。
 何しろ、田辺・西牟婁のすごいところは、平和・人権・環境など様々な問題に取り組んでいる個人や団体が、一緒になってフェスタを作り上げていることで、その結集力には、常々和歌山市から羨望の眼差しを送ってきたところです。
 
 今年の「紀南ピースフェスタ」は、紀南9条交流ネットが憲法記念日に別企画(宇都宮健児弁護士講演
会)を開催したこともあって、久しぶりに夏の開催(8月6日・7日)となりました。
 以下に、「九条の会・わかやま」ホームページに掲載されたリーフレットの文字情報を転記してご紹介
します。これを読むと、様々な展示が紀南文化会館1階の展示ホールに集約され(ステージコーナーも確保しなければならないのだから、どうやって各出展(店)者のスペースを割り振るのか心配になるほどで
す)、6日、7日の両日にわたり、盛り沢山過ぎるほどの企画が詰め込まれています。
 フェスタの中心はこの「展示ホール」企画だと言うべきでしょうが、今年の目玉企画は、やはり、映画『広河隆一 人間の戦場』上映会でしょう。
 和歌山県での上映は初めてのはずですし、日程さえ合えば何をおいても駆け付けるところなのですが、まことに残念なことに、6日(土)は、和歌山市で紀州おどりに「九条連」を結成して参加する日であり、
時間帯ももろにかぶっているため、両方への参加は不可能です。
 私自身、これまで「九条連」は一度も休むことなく参加してきましたし、ここ数年「九条連」で踊る人
の減少に悩んできたこともあり、やはり紀州踊りを優先せざるを得ません。
 まことに残念ですが、田辺でのご盛会をお祈りします。
 
(リーフレットの文字情報から引用開始)
紀南ピースフェスタ 2016 つながるいのちのために
Place 紀南文化会館

8月6日(土)
12:00~17:00 1階 展示ホール(入場無料)
 出展・出店・ワークショップなど
18:30~20:15 4階 小ホール(開場18:00)
 映画『広河隆一 人間の戦場』上映会 *チケットが必要です。
 
8月7日(日)
10:00~16:00 1階 展示ホール(入場無料)

開催にあたって
今年で7回目を迎える“紀南ピースフェスタ”。開催1日目の8月6日には、広島に原爆が投下されてか
ら71年目を迎えます。
しかし核兵器廃絶の願いは未だ実現されず、世界には15,000発以上の核弾頭が保有されています。
また2011年の福島原発事故では、広島原爆の168倍の放射性セシウム(原子力安全保安院試算)がまき散らされ、今も地下汚染水が流出するなど生物や環境への影響が懸念されます。
いのちを未来につなげていくために、わたしたちができることはなんでしょうか。ピースフェスタが、平和や持続可能な地球について考えたり、語り合う場所となりますように。多くの皆さまのご来場をお待ちしています。
 主催/紀南ピースフェスタ2016実行委員会
 

展示・その他

原爆写真展

広島・長崎に投下された原爆による被害の実相を広める写真展と平和委員会の紹介など。
企画/田辺市原水協、田辺・西牟婁平和委員会

紀南の戦跡Map2016+田辺の特攻基地と海兵団
昨年取り組んだ戦跡地図に、今年のプレイベント『紀南の戦跡めぐり』の成果などを盛り込みます。
*「原爆写真展」と「紀南の戦跡Map2016+田辺の特攻基地と海兵団」は、ピースフェスタ終了後8月15日まで(10時~17時)カトリック紀伊田辺教会ログハウスでも展示されます。
企画/紀南9条交流ネット、田辺・西牟婁平和委員会

広河隆一写真展『チェルノブイリ30年、福島5年』
チェルノブイリ原発事故から、私たちは今、何を学ぶべきか。
企画/つゆくさと大地の会

紀南地域の9条の会を紹介します!
紀南各地で9条を守る活動をしている会の紹介など。
企画/紀南9条交流ネット

要約筆記ってなに?

聞こえに障がいのある方への情報保障「要約筆記」の紹介など
企画/田辺市要約筆記会サム、パソコン要約筆記Friends9紀南支部

ライティングマラソン
世界各地で不当な人権侵害を受けて、囚われの身となっている人々への励ましや、その国、政府に対して、速やかな救済を求める手紙(ハガキ)を書き送ります。

『世界の難民は今 2015』写真パネル展
企画/アムネスティ田辺よんろく

沖縄の基地問題を考える展示
米軍基地の7割が集中している沖縄の現状を伝えます。
企画/白浜9条の会、上富田9条の会

フリーペーパーの展示や配布、ほか 

企画/Y's Factory

田辺市に男女共同参画条例を
性別に関わらず一人ひとりの能力や個性が発揮され、多様な生き方が尊重されるまちづくりをめざしています。
企画/田辺市に男女共同参画条例をつくる会

展示『くるみくるまれるいのち』
かつて国による隔離政策が行われたハンセン病療養所。その中で、強制堕胎が行われ闇に葬られた胎児が「胎児標本」として残されることもありました。そのいのちを記憶する取り組みとして縫われた産着を今回展示します。着られることのなかった小さな産着が、私たち一人ひとりにいのちの尊厳について問いかけます。
企画/『くるみくるまれるいのちのつどい』につながる有志

ピースフェスタ茶席(6日13時~15時、7日11時半~15時)
いこいのひとときをどうぞ。
*茶券(300円)は紀南文化会館窓口か事務局まで。
企画/紀南ピースフェスタ2016実行委員会

絵手紙展示・絵手紙体験
テーマは「絵手紙で平和を伝えよう」です。絵手紙体験(随時)は、材料費200円が必要です。
企画/新日本婦人の会西牟婁支部

出張鍼灸治療室ワイルドグラス(有料)
ヒトが生まれながら持つ自然治癒力を生かした治療です。今回はお手軽な体験治療をご提供します。ご希望に応じてマッサージ、鍼、お灸から選べます。
企画/橋本のぞみ

ステージコーナー *時間帯によって要約筆記による情報保障あり
 
8月6日(土)
12:00 オープニングコンサート
『平和の願いを琴の調べに乗せて』
(演奏/琴の会しおん)
12:30 手品と腹話術(笑腹会)
13:00 平和紙芝居①(新日本婦人の会西牟婁支部)
13:30 沖縄の歌を楽しもう!+沖縄報告(和歌山ネーネーズ)
14:00 リレートーク
『あなたの選挙への思い、聞かせてください』
今夏の選挙から選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げに。初めて1票を行使したあなた、投票体験何年目かのあなた、あなたの「選挙」への思い、聞かせてください。申し込み不要。当日会場に直接おいでください。(紀南ピースフェスタ2016実行委員会)
15:45 歌声広場~懐かしい曲をご一緒に。
 
8月7日(日)
10:30~11:30 『みんなで考える“電力自由化”』
ゲストスピーカー:安原克彦さん
(一般社団法人 南紀自然エネルギー理事/田辺市本宮町在住)
今年4月から電力の「小売り」自由化が始まり、大手電力会社以外にも、通信、ガス、石油会社などが電力小売会社として参入しています。自然エネルギーの観点からこれをどう考えればいいのでしょうか?地域貢献型共同発電に取り組まれている安原さんからお話を伺ったり、会場の皆さんからの質問や意見を通してご一緒に考えていきたいと思います。
企画/つゆくさと大地の会
13:00 平和紙芝居②(新日本婦人の会西牟婁支部)
13:30 「中村純さんのお話+交流会」
原発事故後、東京から京都に移住し、世の中の動きに対する想いを発信し続ける詩人中村純さんとの交流会です。
企画/9条ママnetキュッと
15:30~16:00 クロージングコンサート


アート&クラフト

「心」 山本拓也絵画展
見ていただく方の直感で感じとっていただければ幸いです。

-龍神村の生きものたち-
龍神村の3人の作家達による展覧会です。
・溝端秀章(新聞紙彫刻)
・みのむし(切り絵)
・奥野 誠(和紙造形)
企画/輝け九条龍神の会、龍神村アートセンター

楽しい木工体験コーナー
(6日/無料)
「ことり」を作ります。
教えてくださる方」/“きのこ のこのこ”木工制作 岩見さん

平和をテーマにした作品展
「辺野古の海-ジュゴン-」奥野 誠
「雲と鳩」奥野佳世 その他
 

ショップ&バザー

買い物で世界が変わる-フェアトレード
(7日は午前中のみ)
手工芸品などの他、環境にできるだけ負荷をかねないように作られた製品などを販売します。
*「フェアトレード」は発展途上国の小規模農家や女性など、社会的・経済的に立場の弱い人達に仕事の機会を作り、自立できるように支援する貿易の仕組み。
企画/フェアトレード&エコロジーショップ ぴーす

フィリピン支援等の手作りグッズ販売
フィリピンにおける「ロラの家」(性暴力被害者ケア)や「スタードール」(元ハンセン病療養所工房)などの支援グッズ販売
企画/カトリック紀伊田辺教会

リサイクルバザー
今年もやります。掘り出しものを探しにぜひお立ち寄り下さい。
企画/つゆくさと大地の会
 

Foods 詳しい出店情報はブログで☆
・かき氷(小川製菓)(*7日は12時~)
・沖縄発「オキネシア」のお菓子販売
 (和歌山ネーネーズ+田辺聖公会有志)
・手づくりお菓子とお総菜のお店(ながの・ふれんず)
・カフェコーナー
 

映画『広河隆一 人間の戦場』上映会
8月6日(土)小ホール
開場18:00 開演18:30~20:15

パレスチナ、チェルノブイリ、福島、沖縄・久米島へ-。
フォトジャーナリスト広河隆一の軌跡。
監督 長谷川三郎
(2015年/日本/制作 Documentary Japan Inc./98分)


前売り券 
  大人  1,000円(当日券1,200円)
  中高生   500円(当日券600円)
*前売り券は紀南文化会館窓口でお求めいただけます。
*小学6年生以下のお子さんはご遠慮ください。
企画/『広河隆一 人間の戦場』上映実行委員会
 

ビデオブース(展示ホール内)
マスコミでは取り上げられることの少ないドキュメンタリー作品などを観て学びます。
【上映予定作品】
8月6日(土)
12:30~ 
『戦後70年 忘れゆく戦争の記憶~地域に暮らす戦争体験者に聞く』
(富田林市人権政策課作成/2015年/60分)
行政による戦争を風化させない取り組み。
13:45~
『禁じられた声』
(監督:バーバラ・ミラー/2012年/スイス/ドキュメンタリー/96分)
言論統制のある国で人権侵害を告発する勇敢な女性たちの苦悩と闘いを描く。
15:30~
『太平洋戦争と東南アジア』
(東映株式会社教育映像部/2005年/29分)
加害の側面から戦争を考える。

8月7日(日)
11:30~ 
『憲法ってなあに?憲法改正ってどういうこと?』
(2013年/Workers For Peace/55分)
自民党憲法改正案の問題点とは?
12:30~
『一歩でも二歩でも』
(監督:有原誠治/2015年/54分)
日本の非暴力運動とも言える「平和行進」の記録。

◎イベント情報、詳細の確認はコチラ!
 ブログ→
http://blog.murablo.jp/peace2011/


プレイベント
『紀南の戦跡めぐり A・Bコース』
Aコース:『引揚者上陸記念碑-神子浜墓地-神子浜海兵団碑』
7月23日(土)(9:00~11:00) 講師 田所顕平さん
Bコース:『龍神村殿原B29乗組員慰霊碑』
7月31日(日)(13:30~15:30) 講師 古久保健さん
参加希望者は、A・Bコースとも7月17日までに「お名前」、「ご連絡先」、「参加希望コース」を書いて以下の申し込み先までお申し込みください。(先着20名様まで)小学6年生以下は、保護者同伴で
お願いします。
参加費300円(資料代)が必要です。
参加申し込み先:
mitsuo.t@ares.eonet.ne.jp
企画/紀南9条交流ネット、田辺・西牟婁平和委員会


参加グループ・個人(アイウエオ順)
アムネスティ田辺よんろく/「くるみくるまれるいのちのるどい」につながる有志/変えたらあかん憲法9条中辺路の会/輝け9条!芳養の会/輝け9条龍神の会/上富田9条の会/紀南9条交流ネット/9条ママnetキュッと/憲法9条を守る田辺西牟婁連絡会/白浜9条の会/新日本婦人の会上富田支部/新日本婦人の会西牟婁支部/すさみ9条の会/紀伊田辺カトリック教会/脱原発わかやま/田辺・9条の会/田辺市原水協/田辺市に男女共同参画条例をつくる会/田辺市要約筆記会サム/田辺・西牟婁平和委員会/つゆくさと大地の会/橋本のぞみ/パソコン要約筆記Friends9紀南支部/「広河隆一 人間の戦場」上映実行委員会/フェアトレード&エコロジーショップ ぴーす/溝端秀章/蓑虫(みのむし)/山本拓也/龍神村アートセンター/Y's Factory/和歌山県教職員組合西牟婁地方支部/和歌山ネーネーズ+田辺聖公会有志

ご協力・ご支援いただいた皆さま(敬称略・アイウエオ順)
あおい法律事務所/AWAYA/きのこ のこのこ 木工制作 岩見/NPO法人かたつむりの会(町家カフェ上屋敷2丁目、ララ・ロカレ、ワークサポート・いこう)/紀伊田辺カトリック教会/熊野の森ネットワーク いちいがしの会/憲法を守りくらしに活かす田辺・西牟婁会議(憲法会議)/G WORKS/米喜/シオン幼稚園/茶腹会/studio noise/田辺聖公会/田辺・西牟婁母親大会連絡会/治安維持法国賠同盟西牟婁支部/年金社組合西牟婁支部/平和委員会/みなべ「九条の会」/良原栄三法律事務所/和音工房いろは/和歌山県高等学校教職員組合第4支部/和歌山県地方労働組合評議会西牟婁支部/和歌山県地域人権運動連合会
このほか多くの皆さまのご協力を頂きました。ありがとうございました。

事務局
 前田一彦
 木川田道子

紀南文化会館
〒646-0033
和歌山県田辺市新屋敷町1
TEL:0739-25-3033
(引用終わり)
 

(付録)
『この島~憲法9条のうた~』 作詞・作曲:からすのまさき 演奏:M&N

※“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama (2014)”での演奏。

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予告7/30&31「2016平和のための戦争展わかやま」~半田滋さんの講演(7/30)もあります

 今晩(2016年7月12日)配信した「メルマガ金原No.2505」を転載します。

予告7/30&31「2016平和のための戦争展わかやま」~半田滋さんの講演(7/30)もあります

 参院選が終わるまでは、選挙運動を最優先にせざるを得ないということで走り続けてきた人たちも、ようやく今日くらいから平常ペースを取り戻しつつある、というか、取り戻さなければ間に合わない企画が立て込んでいたりしているはずです。
 そのような企画の1つ、「2016平和のための戦争展わかやま」のチラシを、憲法九条を守るわかやま県民の会の(いや、和歌山県平和委員会のかな?)里﨑正さんが持ってきてくださいましたので、さっそくメルマガ(ブログ)でご紹介することとしました。
 「平和のための戦争展わかやま」も、もう始まって何年になるのでしょうか。私も、毎年という訳にはいきませんが、出来るだけ参加するようにしています。
 特に近年は、企画の中心である「展示」内容に工夫をこらすのと併行して、より多くの人に参加してもらいやすい企画を同時開催するようになっており、昨年は、「五十五万石」「星林高校軽音楽部」「みかんこ」などによるピースライブを楽しみに、会場のプラザホープを訪ねたものでした(「2015平和のための戦争展わかやま」(8/1)でピースライブを堪能する/2015年8月7日)。

 そして今年は?
 7月30日(土)・31日(日)の両日にわたって開催される今年の「平和のための戦争展わかやま」、昨年にも増して充実した企画が目白押しです。何しろ、1日目の午前10時から、東京新聞の半田滋さんの講演会があるのですから。その日の午後1時から4時までがピースライブで、1日中会場のプラザホープに居たいくらいなのですが、いかんせん30日の午後は、放送大学の現役学生である私としては、何より優先せざるを得ない単位認定試験があるので(「貧困と社会('16)」)、午後からは泣く泣くプラザホープをあとにしなければなりません。
 それでは、早速、今日いただいたチラシに基づいて、今年の「平和のための戦争展わかやま」の内容をご紹介します。
 チラシの文字情報を基に、私からの補足説明を若干付け加えたりしています。
 どうか、1人でも多くの方にご参加いただけますように。
 
2016平和のための戦争展わかやま

日程 2016年7月30日(土)/31日(日)
会場 和歌山勤労福祉会館プラザホープ
     (和歌山市市北出島1丁目5−47
主催 2016平和のための戦争展わかやま実行委員会
後援 毎日新聞和歌山支局、リビング和歌山、わかやま新報(6月28日現在)
連絡先 和歌山市湊通丁南1丁目1-3 名城ビル2F 平和委員会内 
      (電話)073-488-7355

みなさんへのお願い
●戦時中の資料を提供して下さい。
●半田滋さんの講演会を含め全ての企画は入場無料ですが、賛同募金にご協力いただけると幸いです。個人は1口500円、団体は6口3,000円から。
 
【パネル展示/2Fギャラリー】
7月30日(土)10:00~17:00
7月31日(日)10:00~12:30
・戦地からの手紙
・本土決戦-和歌山が「沖縄」になる日-
・ビキニ被災船(和歌山県公開資料より)
・戦争に抵抗した人々
※「戦地からの手紙」として、今年の“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2016”で展示された歌舞(にしでいづみ)さんのお祖父様がお祖母さまに戦地から送られた手紙が再び展示されるようです。5月3日の西の丸広場で見逃した方は是非お越しください(参照・写真レポートで振り返る“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2016”/2016年5月5日)。
 
【オープニング&講演会/4Fホール】
7月30日(土)10:00~12:00
オープニング
 生協コーラス み ら い
 紙芝居 池田光子さん
講演会
「戦争法」で変貌する自衛隊!!
 講師 半田 滋 氏(東京新聞論説委員・編集委員)

【ピースライブ/2F多目的室】
7月30日(土)13:00~16:00
歌とピーストーク
 ナツオ・みかんこ・TOYBOX 他
みかんこ@2015戦争展※この3組については和歌山の人には説明するまでもないと思いますが(昨年の「平和のための戦争展」出演時の「みかんこ」の写真を掲載しておきます)、この他にも、楽しみな出演者がチラシ作成後に決定しているそうです。里﨑さんからこそっと教えて貰ったところによると、“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama”に3年連続出演を果たしている親子バンド「M&N」が、ユニット名を変更して出演するとか。新ユニット名は?7月30日のお楽しみとしておきましょう。ちなみに、「M&N」には、「守ろう9条 紀の川 市民の会」が11月3日に河北コミセンで開催する第13回憲法フェスタでも歌っていただきたいとオファーし、快諾していただいています。
 
【市民参加企画/2F多目的室】
7月31日(日)10:00~12:30
・群読(アラオの会)
・朗読(つくしんぼ)
・語り部
  私の戦争体験(福井八千代さん)
  満州抑留体験(中井正晴さん)
  シベリア抑留体験(阪口繁昭さん)

(追記/和歌山県下の他の企画)
 8月初旬に県下で行われる企画の日程をご紹介しておきます。
●8月6日(土)/7日(日) 紀南文化会館
紀南ピースフェスタ 2016 つながるいのちのために
映画『広河隆一 人間の戦場』上映会など

詳細は「九条の会・わかやま」ホームページに掲載されたチラシを参照してください。
●8月6日(土) 第48回 紀州おどり 和歌山市
今年も「九条連」を結成して正調ぶんだら節の部に参加します。
●8月8日(月) 第26回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
正午に和歌山市役所前に集合。12時20分にスタートし、京橋プロムナードまで。

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年8月29日
自衛隊員等の「服務宣誓」と日本国憲法
2013年9月25日
半田滋さんの論説『条約無視して解釈改憲か』を読む
2014年4月26日
半田滋さんの講演から学んだこと(付・半田滋さんの論説『首相の奇妙な状況認識』を読む)
2014年7月3日
今あらためて考える 自衛隊員の「服務宣誓」
2014年11月7日
「じえいちょう」って何だ?~「とある地本の自衛帳」から考えたこと
2014年11月18日
半田滋氏著『僕たちの国の自衛隊に21の質問』を読む
2015年5月20日
半田滋さんの論説『よみがえる国家総動員』を読む
2015年5月31日
もう一度問う 自衛隊員の「服務の宣誓」~宣誓をやり直さねばおかしい
2015年7月6日
半田滋さんの論説『存立危機はいつ起こるか』を読む
2015年8月3日
自衛隊リクルートCM(2015年版)を見る~若者をだましてはいけない
2015年8月25日
半田滋さんの論説『「捕虜」になれない自衛隊』を読む
2015年11月20日
半田滋さんのミニ講演「安保法で自衛隊はどう変わるのか」(11/19)に注目した

2016年5月23日
「自衛隊を活かす会」協力シンポから学ぶ「憲法9条のもとで自衛隊の在り方を考える」(2/28仙台)
2016年5月24日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「「戦場における自衛官の法的地位」を考える」(2016/4/22)
2016年6月3日
半田滋さんの『新エンブレムに刀 陸自、こわもてイメージに』を読む


(付録)
『この島~憲法9条のうた~』 作詞・作曲:からすのまさき 演奏:M&N

※“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015”での演奏。

2016平和の為の戦争展わかやま・チラシ
 

投票日当日の自民党などによる新聞広告は憲法改正国民投票運動の前触れか?

 今晩(2016年7月11日)配信した「メルマガ金原No.2504」を転載します。

投票日当日の自民党などによる新聞広告は憲法改正国民投票運動の前触れか?

 参議院議員通常選挙の投開票が行われた昨日(7月10日)、全国紙に目を通す機会があった人は、安倍首相の顔をフューチャーし、「今日は、日本を前へ進める日。」「4年前のあの停滞した時代に、後戻りさせる訳にはいきません。これからも、さらにアベノミクスのエンジンをフル回転させることで、全国の皆さんに景気回復の実感をお届けします。さあ、日本を、力強く、前へ、進めていきましょう。」「この道を。力強く、前へ。」という4段広告に驚かれたのではないでしょうか?
 私は、事務所で購読している朝日新聞(大阪本社版)13版の16面(スポーツ欄)でこの広告に気がつき、「これってあり?」と驚きました。
 驚いた理由は、もちろん公選法の以下の規定があるからです。
 
(選挙運動の期間)
第百二十九条
 選挙運動は、各選挙につき、それぞれ第八十六条第一項から第三項まで若しくは第八項の規定による候補者の届出、第八十六条の二第一項の規定による衆議院名簿の届出、第八十六条の三第一項の規定による参議院名簿の届出(同条第二項において準用する第八十六条の二第九項前段の規定による届出に係る候補者については、当該届出)又は第八十六条の四第一項、第二項、第五項、第六項若しくは第八項の規定による公職の候補者の届出のあつた日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができない。

 条文は読みにくいですが、簡単に言えば、選挙運動が出来るのは、選挙が公示されて立候補の届出または比例名簿の届出のあった日から、その選挙の期日(まあ投票日のことですね)の前日までのみであって、その前(事前運動)も後(当日運動)も選挙運動をしてはならないということであり、これに違反すると刑罰による制裁があります(1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金/公選法239条1項1号)。
 ちなみに、公選法自体に「選挙運動」についての定義規定はなく、総務省ホームページに「判例・実例によれば、選挙運動とは、「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為」とされています。」とあるとおりです。
 そこで新聞広告です。「選挙運動」としての新聞広告については、公選法に規定があります。
 
(新聞広告)
第百四十九条 

2 略
3 参議院(比例代表選出)議員の選挙については、参議院名簿届出政党等は、総務省令で定めるところにより、参議院名簿登載者の数(二十五人を超える場合においては、二十五人とする。以下この章において同じ。)に応じて総務省令で定める寸法で、いずれか一の新聞に、選挙運動の期間中、総務省令で定める回数を限り、選挙に関して広告をすることができる。
4 衆議院議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙以外の選挙については、公職の候補者は、総務省令で定めるところにより、同一寸法で、いずれか一の新聞に、選挙運動の期間中、二回(参議院選挙区選出議員の選挙にあつては五回(参議院合同選挙区選挙にあつては、十回)、都道府県知事の選挙にあつては四回)を限り、選挙に関して広告をすることができる。
5 略
6 衆議院議員、参議院議員又は都道府県知事の選挙においては、無料で第一項から第四項までの規定による新聞広告をすることができる。ただし、衆議院(比例代表選出)議員の選挙にあつては当該衆議院名簿届出政党等の当該選挙区における得票総数が当該選挙区における有効投票の総数の百分の二以上、参議院(比例代表選出)議員の選挙にあつては当該参議院名簿届出政党等の得票総数(当該参議院名簿届出政党等に係る各参議院名簿登載者(当該選挙の期日において公職の候補者たる者に限る。)の得票総数を含むものをいう。)が当該選挙における有効投票の総数の百分の一以上である場合に限る。

 要するに、「選挙運動」としての新聞広告は、この公選法149条所定のものしか認められないという趣旨です。
 しかし、「新聞で各政党の広告を色々見たような気がするけどそれはいいの?」と思われるかもしれませんが、これは、「選挙運動」ではない「政治活動」なのでOKということになっているのです。
 ちなみに、政党が行う「政治活動」については、公選法上も特別の位置付けがなされていて、規制が多いのですが(公選法201条の5以下)、新聞広告による「政治活動」を規制した規定は見当たりません。
 従って、選挙期日(投票日)当日の政党による新聞広告は、「選挙運動」であればアウト(公選法違反)、「政治活動」であれば何とかセーフと一応解釈できると思います。
 それで、先にご紹介した自民党の広告について、皆さんはどう思われます?
 私は「アウト」説です。
 決め手は「今日は、日本を前へ進める日。」です。
 この文脈で言う「今日」とは、「第24回参議院議員通常選挙が行われる今日」以外ではあり得ません。明らかに、アベノミクス推進への支持を訴える「政治活動」の範疇を逸脱し、自民党及びその候補者への投票を呼びかける訴えだと誰でも受け取る内容です。

 まあ、これはあくまで私の個人的意見に過ぎませんが、早い段階でこの広告についての意見を発表した渡辺輝人弁護士(京都弁護士会)のブログにリンクしておきますので、是非お読みください。

自民党の選挙当日の新聞広告は選挙犯罪ではないのか
渡辺輝人 | 弁護士(京都弁護士会所属) 2016年7月10日 12時14分配信

(抜粋引用開始)
 自民党の今日の広告が許されるのなら、投票所の前で、各政党が、例えば消費税増税に反対する署名を集めたり、残業代ゼロ法案に反対するアピールを行うことも特に問題ないことになるはずです。安倍政権は、自ら、暗黙の了解を破ることで、選挙当日まで「事実上の選挙戦」(選挙の公示前にマスコミがよく使う表現ですね)が行われる途を開いてしまったように思われます。すでに述べたように、もともと、選挙運動のあり方について法律であれこれ規制すること自体がおかしなことなので、それはそれでありなのかもしれません。
 しかし、戦後、公職選挙法の選挙運動規制を強化し、他党の運動員を逮捕・起訴し、今回の選挙でも、一般国民に対して、選挙運動のあり方についてあれこれと規制を掛けてきた側にいるのが自民党です。私たち国民が、特に公示前や今日(選挙当日)のツイッターでのツイートのあり方について悩まなければならないのもそのためです。そのような自民党が、「選挙の公正」も「金権選挙の防止」も目もくれず、自分だけはその規制をないもののようにする行為をやったのは卑怯・卑劣というほかないでしょう。 
(引用終わり)
 
 とまあ、当初、今日のブログはここまでにするつもりであったのですが、ハフィントンポストに掲載された以下の記事に気がつき、昨日、新聞広告を出した政党が自民党だけではなかったことを知りました。
 もしかすると、まだ気がついていない人もいるかもしれなので、ご紹介しておきます。
 
自民党などの広告、参院選投票日の朝刊に掲載「これって違法?」調べてみた
The Huffington Post | 執筆者:泉谷由梨子 
投稿日: 2016年07月10日 13時32分 JST 更新: 2016年07月10日 14時26分 JST

(抜粋引用開始)
(略)
 ハフポスト日本版の調べでは、7月10日の東京都内で販売されている朝刊に広告を出している政党と新聞社は以下の通り。
  朝日、日経=自民党のみ掲載
  毎日、読売=自民党、公明党を掲載
  産経=自民党、幸福実現党を掲載
  東京=掲載なし
 このうち、自民党の広告には、安倍晋三首相の大きな顔写真とともに「今日は、日本を前へ進める日。4年前のあの停滞した時代に後戻りさせる訳にはいきません。これからも、さらにアベノミクスのエンジンをフル回転させることで、全国の皆さんに景気回復の実感をお届けします。さあ、日本を、力強く、前へ、進めていきましょう。この道を。力強く、前へ。」と書かれている。
 この中には、選挙を意識したフレーズが散りばめられているように見える。
(略)
▼総務省選挙課の見解は
 さて、では今回の広告は選挙運動なのか、それとも政治活動なのか、判断が難しい。ハフポスト日本版は総務省選挙課の担当者に電話インタビューを行った。担当者の見解は以下の通りだ
――広告は選挙運動に当たるのではとの指摘がありますが
この広告が選挙運動に当たるかどうかについては、判断の権限は総務省にはありません。取り締まりを行う警察当局、最終的には司法の場で判断されることになります。
――選挙運動と政治活動の境目を判断するのは困難にも思えます。ガイドラインのようなものはあるのでしょうか?
ありません。すべて個別判断になります。
(引用終わり)

 自民党、公明党、幸福実現党が選挙当日に新聞広告を出稿したことに加え、私が読んだ昨日の朝日新聞では、もう1つ安倍首相の写真をフューチャーした4段広告(幻冬舎による山口敬之著『総理』の出版広告)まで(自民党と示し合わせてでしょう。幻冬舎ですからね)見せられていたということも思い合わせ、さらに参議院でも改憲勢力が2/3の議席を確保したという状況を踏まえると、どうしても想起せざるを得ない法律の条文が浮かんできました。
 以下に引用します。
 
日本国憲法の改正手続に関する法律(平成十九年五月十八日法律第五十一号)
(投票日前の国民投票運動のための広告放送の制限)
第百五条
 何人も、国民投票の期日前十四日に当たる日から国民投票の期日までの間においては、次条の規定による場合を除くほか、放送事業者の放送設備を使用して、国民投票運動のための広告放送をし、又はさせることができない。

 これは、憲法改正国民投票期日前14日間におけるスポットCMの禁止規定であり、南部義典著『Q&A解説 憲法改正国民投票法』(現代人文社)によれば、「投票期日前の一定期間は、いわば国民が冷静な判断を行うための冷却期間として、スポットCMが規制されているのです。資金量の多寡によって、賛成・反対どちらかに偏った放送広告が氾濫することを防ぐため、間接的に総量規制を及ぼすという意義もあります。
」(98頁)と説明されています。


 しかし、押さえておかねばならないのは、国民投票運動には、普通の選挙のような運動期間の制限がありません。改正案が国会から発議された瞬間から国民投票運動は可能ということになります。もっとも、その前から、改憲・護憲の主張は自由にできるのですから、いつからいつまでという制限など無意味です。
 基本的に、選挙運動と国民投票運動とは似て非なるもので、国民投票運動には、期間だけではなく、運動の主体、内容・態様、費用についても規制はありません。
 この原則と「広告」との関係について、南部義典氏は、前掲書で以下のように述べています。

憲法改正案に対する意見広告の自由は、意見広告主の表現の自由の保障という観点からも、投票に臨む国民が幅広い情報と判断材料を得るという観点からも、最大限保障されるべきです。
 そもそも広告とは、テレビ・ラジオの放送広告、新聞広告、雑誌広告、インターネット広告、交通広告(電車内の中吊り、駅のホーム、バスのラッピングなど)、野外広告(サッカー場、野球場などの観客席に掲示されたもの)、ダイレクトメール、駅頭で配布するチラシなど、さまざまな媒体からなっています。
 国民投票法が規制対象としているのは、放送広告のみです。投票期日前の一定期間は、スポットCMが規制されます。
」(96頁)
 
 私が、昨日の自民党などによる新聞広告から、国民投票法105条を思い出したのは、憲法改正国民投票運動では、投票期日前14日間のスポットCMは出来ないけれど、それ以前のスポットCMは自由に打てるし、新聞広告に至っては、投票日まで自由に掲載できる(政党でなくてもです)ということにあらためて思い至ったからです。
 昨日の自民党、公明党、幸福実現党、幻冬舎による広告は、来たるべき憲法改正国民投票運動における改憲派による広告戦略の前触れ、あるいは試運転(お試し「改憲広告」)だったのではないか?と、私は疑い始めています。

追悼・寺井拓也さん~小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる

 今晩(2016年7月10日)配信した「メルマガ金原No.2503」を転載します。

追悼・寺井拓也さん~小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる

(はじめに)
 日本の運命が決定的に暗転した日として振り返られることになるかもしれない7月10日(日)、和歌山県選挙区の事実上の野党統一候補・ゆら登信(たかのぶ)さんの選挙事務所から帰宅したところです。まだ、今度の選挙についての私としての総括を書くような余裕も準備もありませんし、それはいずれ機会を見て、ということにしたいと思います。
 今日は、ここ1ヶ月ほどの間、少しずつまとめてきた寺井拓也さん追悼特集がようやく完成しましたのでお届けすることにします。4月に逝去された田辺の寺井さんは、お元気であれば、今度の選挙でも必ずや大きな力になってくれた方であったと残念に思う一方、寺井さんが残された言葉の数々には、これからの私たち市民の運動が目指すべき針路を指し示してくれる多くの輝きがあることに気付かされます。その意味では、7月10日に「追悼・寺井拓也さん~小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる」を読んでいただくのは、これ以上ない良いタイミングなのかもしれません。
 是非、多くの方に「拡散」してください。よろしくお願いします。
 

第1章 2011年9月19日 東京都 明治公園
【「異変」は東京駅1番線から】
 その日、朝一番のJR特急で紀伊田辺駅から新大阪駅へ、さらに新幹線で東京駅へ向かいました。東京駅で中央線快速電車に乗り換えるのですが、実はここから「異変」が起きていました。普段だったらがらがらのはずのこの電車。これがいやに混んでいるのです。祝日の正午すぎです。東京駅1番線からは4~5分間隔で電車は出て行きます。にもかかわらず「この混みようは何だ」。次に四谷駅で乗り換えた各停電車も同様の混みようです。そのほとんどの乗客がどっと降りたのは千駄ヶ谷駅でした。ここで気がつきました。みな、明治公園を目指していたのです。
【千駄ヶ谷駅はパニック寸前】
 千駄ヶ谷駅のホームに降り立つと、人の山です。階段の降り口が、まず詰まっています。この時間帯は、上下それぞれ5分間隔で電車が止まります。平均2分30秒ごとに吐き出されてくる人々を階段が吸収しきれないのです。階段を下りるとさらに大変。改札までのコンコースは、おそらく千人を超えるであろう人の波です。「押すな!押すな!」。パニック寸前の駅の改札を抜け出ると、待ち受けていたのはいくつもの団体のノボリ旗でした。
 ここで私も準備です。駅前で、ノボリ旗を組み立てます。「脱原発わかやま」と書かれた60×180㎝の旗がなびきます。旗でPRしながら、人の洪水に流されて明治公園へ。途中「和歌山から来られたんですか」。見知らぬ人から声がかかります。「そうなんですよ」。和歌山県ではかつて4箇所もの原発計画があったことや、激しい攻防の末、今は1基も原発がないことなどを話します。すると「ホーッ。そうですか。」東京の人がまるで知らないのは当然かもしれません。
【入りきれない会場】
 明治公園に到着したのは13時すぎ。開会は13時半です。「間に合った!」。しかし、会場は、すでに人で埋め尽くされていました。約束の場所へ行くのも一苦労。日本青年館側の高台に向います。携帯で打ち合わせようやく、ノボリをみつけて寄ってきて下さったのは、和歌山市から夜行バスでかけつけたKさんら3人の女性でした。まもなく、同じくノボリを目印にやってきた和歌山市のMさんとも会うことができました。これで和歌山組は5人です。しかし、田辺市から来るはずのH夫妻の姿を、とうとう最後まで見つけることができませんでした。あとで事情を伺うと、超満員のため会場へ入ることすら出来なかったそうです。20日付東京新聞(1面)に掲載された空撮写真を見ると、膨れ上がった参加者が会場の出入り口からはみ出し、周辺道路へ、さらに隣接地へも拡がっている状況を知ることができます。
 かつて東京在住の時、幾度となく駆けつけたこの明治公園なのですが、ベトナム反戦運動の高揚期でさえもこれほど膨れ上がった集会を、私は見たことがありませんでした。主催者発表で6万人という数字は実態に近いのでしょう。
(以下略)
 
※2011年9月19日に東京の明治公園で開かれた「さようなら原発5万人(6万人)集会」に参加された寺井拓也さんと松浦雅代さんの参加記を並べて「メルマガ金原No.569」に掲載させていただいたのは、2011年9月23日のことでした。後に、私の第2ブログ「あしたの朝 目がさめたら(弁護士・金原徹雄のブログ 2)」)に転載したヴァージョンから、その前半部分を引用しました。
 寺井さんは、2010年から汐見文隆氏に代わって「脱原発わかやま」の代表に就任されていましたが、その翌年に東京電力福島第一原発事故が発生し、責任感の強い寺井さんとしては、その職責をしっかりと果たさなければという思いが強かったのではないかと推測します。

 
第2章 2012年3月11日 和歌山県田辺市 
 和歌山における20年の闘いが問いかけるものは何か。闘いで一貫して掲げられた言葉は「いのちの大切さ」であった。いのちを守ろう。いのちの源である海、山、川を守ろう。それを子や孫に残そう。振り返ってみれば、和歌山の原発反対運動はそのことを訴え続けていた。
 たとえば「和歌山県原発反対住民連絡協議会」は結成総会を前に「空青し、山青し、海青し紀州を子々孫々に引き継ぐために」(1981年6月)と呼びかけた。「日置川町原発反対連絡協議会」は結成時の大会宣言で「子供や孫たちが安心して生活できるよう」と訴えた(昭和61年12月)。日高浦漁協は原発を「世界最大の危険物」であり「人類の抹殺、かつ沿岸漁民を餓死に導く」ものとして県知事らに抗議した(昭和43年3月)。
 反原発の闘いは生と死の闘いだった。これはフクシマ以前も以後も変わらない。原発を再稼働させてはならない。原発を輸出してはならない。放射能と人間は共存し得ない。だからこれからは脱原発社会しかない。福島での事故はそのことをあらためて示しているのではないか。
(略)
 今回の我々の試みは、和歌山県の原発の歴史のごく一部に過ぎない。このほかに知られざる幾多の闘いがあり、多くの人々の活動があったであろう。はなはだ不十分な記録であることは否めないが、明日の「脱原発社会」のために役立つことを願って世に出すことにしたものである。
 最後に、本書の執筆・編集に際してご協力をいただいた和歌山県をはじめとする全国各地に散らばる仲間と関係者の皆様に謝意を表する次第である。
     2012年3月11日   寺井拓也   
 
 
※2012年5月11日に刊行された『原発を拒み続けた和歌山の記録』(汐見文隆監修、「脱原発わかやま」編集委員会編、寿郎社刊)の編集者を代表して寺井拓也さんが執筆した「あとがき」の一部を引用しました。

 

第3章 2012年10月7日 和歌山県和歌山市
 
本日(10月7日)午後4時から、和歌山城西の丸広場をスタート・ゴール地点として、「Twit No Nukes 和歌山」(代表:奥野亮平さん)主催による「原発さよなら行進@和歌山市2」が行われました。
 7月22日の第1回に続く2回目の今回、心配された前夜来の雨もすっかり上がり、気持ちの良い秋空の下、約150人の参加者を得て成功裡に実施されました。
 人数だけでいえば、前回(約200人)より少なくなっているとはいえ、3連休の中日という日程、様々な行事が重なる秋の休日、学校の運動会シーズンとバッティングしたことなども考え合わせれば、よく集まったと言えると思います。
 なお、参加者の内の子どもさんの数は、実は前回(20人)よりも多い24人であったことを付け加えておきます。
 以下、今回のエピソードを箇条書き風に・・・。
(略)
和歌山城を行く○田辺市の寺井拓也さんをはじめ、本メルマガ読者の方が何人も参加してくださいました。ありがとうございました(寺井さんは、今度の金曜日、国会・官邸前行動に参加するため東京に行かれるそうです。頑張ってきてください)。
(略)
○今回のデモの主催者として、段取り一切を取り仕切っていただいた奥野亮平さんと奥様の麻美さんですが、Facebookのプロフィールによると、亮平さんの誕生日が「10月8日」、まみさんの誕生日が「9月27日」ということです。おめでとうございます。
 これからもよろしくお願いします。

※2012年10月7日(日)、奥野亮平さんが個人で企画して呼びかける手作りデモ「原発さよなら行進@和歌山市2」(和歌山城西の丸広場を出発して関西電力和歌山支店前を通過し西の丸広場に戻る約1時間の行程)が開かれ、その模様をその日のうちに「メルマガ金原No.1130」として配信し、後にブログ「あしたの朝 目がさめたら(弁護士・金原徹雄のブログ 2)」に転載したものから一部引用しました。
出発前(田辺からも参加) この日の和歌山市でのデモに参加すべく、寺井拓也さんも田辺市から駆け付けてくださっていましたが、寺井さんは、黄色い幟を持参されており、デモの間中、その目立つ幟を翻しながら行進されていました。当時、私は「脱原発わかやま」が作った幟かな?程度の認識で、寺井さんに詳しく幟制作の経緯や意図などをお尋ねすることもしなかったのですが、今回の追悼特集のために当時の写真を確認したところ、黄色地に黒く大きな文字で「子どものいのちを守れ」と染め抜かれ、下の方には横書きで何と書いてあるのでしょう?「・和歌山」は分かるのですが、その前の文字が確信を持てません。「市民」と書いてあるようにも読めるのですが、そうすると「市民・和歌山」ということになります。寺井さんは、翌週には、首相官邸前の金曜抗議行動や「10・13さよなら原発集会in日比谷」への参加を予定されていましたから、「和歌山からやってきた一市民」という心意気で作られたのでしょうか?もっと詳しくお聞きしておけば良かった。
 しかし、『原発を拒み続けた和歌山の記録』の「あとがき」を読み返してみて、「子どもたちのいのちを守れ」という、ごく当たり前の言葉に込められた深い祈りに全然気がついていなかったのかもしれない、という思いや切なるものがあります。
 なお、当日、出発前に私が撮影した写真も1枚ご紹介しておきます。向かって右から寺井拓也さん、松浦攸吉さん、花田惠子さんで、思わず「大物そろい踏み」と紹介してFacebookに投稿したことを思い出します。


第4章 2012年10月12日 東京都 経産省前、首相官邸前
 寺井拓也さんは、和歌山市での「原発さよなら行進@和歌山市2」に参加した5日後の10月12日(金)、新幹線で東京に向かいました。目的の一つ目は「経済産業省前のテントひろば訪問」、二つ目は「首相官邸前の金曜抗議行動への参加」、三つ目は「翌日の「10・13さよなら原発集会in日比谷」への参加」でした。
 几帳面な寺井さんですから、当初から、ご自分が所属する「つゆくさと大地の会」や「脱原発わかやま」の仲間に文章で報告することを考えておられたと思うのですが、私の「メルマガ金原」への掲載も快くご了解いただきました。
 『経産省前テントひろば訪問と首相官邸前デモ報告記』と題された寺井拓也さんの手記は、2012年10月22日「メルマガ金原No.1145」として配信し、同日、「wakaben6888のブログ」に転載しましたが、以下には、後に「あしたの朝 目がさめたら(弁護士・金原徹雄のブログ 2)」に掲載したヴァージョンで「寺井拓也氏の『10/12経産省前テントひろば訪問と首相官邸前デモ報告記』」をご紹介します。


第5章 2013年9月20日~24日 青森県大間町、福島県
あさこはうす 2013年9月20日の夜に和歌山を車で出発した5人のグループが、青森県大間町の「あさこはうす」に小笠原厚子さんを訪ね、その後、福島県に立ち寄り、浪江町の「希望の牧場」や福島市の「ふくしま共同診療所」を見学し、佐藤幸子さんらと交流して帰途についたツアーについては、参加した寺井拓也さん自身、「こんな強行ツアーは自分の人生において、前にもあとにもないだろう。」と述懐されたとおりのスケジュールだったようです。
 寺井さんが「つゆくさと大地の会」の会報「つゆくさ頼り」に掲載するために執筆された『青森~福島「反原発」ツアー』を、私の「メルマガ金原No.1521」(2013年10月23日配信)とブログに転載することを寺井さんからご快諾いただき、ご紹介しました。
 なお、写真は、このツアーの際に「あさこはうす」で撮影されたもので、向かって左から、寺井拓也さん、小笠原厚子さん、西郷章さんです。


第6章 2013年10月27日 鳥取県米子市
 2013年10月27日、鳥取県米子市において、「ブックインとっとり実行委員会」が主催する「第26回 地方出版文化功労賞」の表彰式が行われ、奨励賞を受賞した「脱原発わかやま」編集委員会編・汐見文隆監修『原発を拒み続けた和歌山の記録』(寿郎社)の編集者を代表して寺井拓也さんが受賞記念スピーチをされました。
 時間の都合で、草稿の一部はカットしてスピーチされたとのことでしたが、今読み返してみても、寺井さんが、脱原発にかけた自らの人生を振り返り、一種の「総括」を試みたのではないかという気がします。
 2013年11月15日に「メルマガ金原No.1544」として配信し、その当日に「弁護士・金原徹雄のブログ」に転載しましたが、寺井さんの訃報に接した今年の4月16日、追悼のためにこの受賞記念スピーチ草稿を再配信しました。
 この草稿は、後にご紹介する2016年5月28日に田辺市の「ララロカレ」で開催された「寺井拓也さんを偲ぶ会」でも、プログラムの一部として式次第などとともに印刷され、参加者に配布されたそうです。
 是非、何度でも繰り返してお読みいただければと思います。
2013年11月15日
寺井拓也氏『原発を拒み続けた和歌山の記録』第26回 地方出版文化功労賞 奨励賞 受賞記念スピーチ(草稿)
2016年4月16日
追悼・寺井拓也さん(再配信・『原発を拒み続けた和歌山の記録』地方出版文化功労賞 奨励賞 受賞記念スピーチ(草稿))


第7章 2014年3月11日 福島県郡山市
 日本の原発の歴史を振り返りますと、敗北の連続でした。しかし、原発立地計画を止めたところがないわけではありません。福島県の浪江・小高をはじめ、全国でその数は30を超えます。和歌山県もその中に入ります。
 和歌山県では、1967年から20年を超える激しい攻防の末、5箇所の立地計画全てを拒むことができました。(拍手)
寺井拓也さん(3.11反原発福島行動2014) 中でも最も激しく闘われたのは、日高原発でありました。1988年3月のことです。漁協は、満を持して臨時の総会を招集致しました。3月30日午後1時、総会が始まります。質疑が始まるやいなや、総会は混乱を始めます。途中で議長は、質疑打ち切りを宣言します。すると会場内は、椅子を振り上げる者、あるいは議長席に詰め寄る者、大混乱に陥ります。ついに、待機していた県警機動隊約30名が会場に入ります。そして、いったんは静まった会議は、またまた紛糾をいたします。このさなか、1人の反対派理事が、壇上に駆け上がるや、その議長である組合長の顔をめがけて拳を思い切りぶつけた訳であります。(拍手)その一発のパンチが引き金となって、組合長は廃案を宣言し、役員総辞職になった訳であります。(拍手)結局、これをもって、日高原発は、事実上白紙撤回となりました。(拍手)
 ところで、漁協内の反対派理事は、長い間少数で闘ってまいりました。理事の構成は、推進派10名に対し、反対派は2名から3名、10対3という圧倒的少数でもって長い間闘い抜き、大多数の漁協の幹部たちに対して闘った訳であります。(拍手)
 このことは、少数でも多数に勝利することができる。(拍手)小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる。そのことを、こらからの私たちの運動に教えるものではないでしょうか。(拍手とかけ声)
 日本政府は現在、200万福島県民を放射能に晒し、福島を切り捨てるという、いわば人道に対する罪を犯しています。その上、反省も謝罪も全て放り去り、モラルというモラルをかなぐり捨てて、今開き直って再び私たちに「再稼働」を突き付けています。悪辣な政府を打ち倒すのは容易ではありません。
 しかし、少数であっても多数に勝利することができる。小さな蟻でも巨大な象を倒すことができる。この希望をもって前進しようではありませんか。(拍手)
 そして、古くは大逆事件、あるいは足尾鉱毒事件、あるいは水俣病事件など、かつて国家犯罪に立ち向かった我々の先人たちに学び、人類の歴史、その勝利を確信して、孤立を恐れず、共に歩もうではありませんか。(拍手)

※2014年3月11日に郡山市の郡山総合体育館で開かれた「3.11反原発福島行動’14」での寺井拓也さんのスピーチを、金原において文字起こししました。なお、掲載した写真は、実行委員会ホームページに掲載されていた写真を、同委員会のご了解を得て転載させていただいたものです。
 文字起こしのベースは、寺井さんと同行して大会に参加した西郷章さんが撮影し、Facebookに投稿された動画(の録音)を使用しました。寺井さんのスピーチを撮影した動画は他にも複数ありますが、西郷さんが撮影されたものが一番クリアに聴き取れます(画像は遠景ですけど)。


第8章 2016年4月14日 和歌山県田辺市 ご逝去
 
新緑がまぶしい季節を迎えました。お元気でお過ごしでしょうか。
 お便りをさし上げますのは、夫 寺井拓也のことで、悲しいご報告をしなければならないからです。夫は、4月14日午前2時31分、他界致しました。
 昨年7月、精密検査で大腸がんのステージⅣであることがわかり、8月手術、退院後はゲルソン療法を基調とした食事療法をしながら、自宅療養をしておりました。今年2月頃まではずっと小康状態で、今までにない(病に倒れる直前まで市民活動に奔走していましたので)家族との穏やかな日々を過ごしておりましたが、転移性肝臓がんが進行していることがわかり、1月末よりカテーテルによる肝臓への抗がん剤治療を始めました。しかし、その効果はなく、ついに肝不全となって息を引き取った次第です。
 肝臓がんの進行が週単位でなく日単位で早いだろう、と医師から告げられた3月23日の夜、夫がどんなにショックを受けているだろうと胸を痛めている私に向かって、夫はニコニコとさわやかな笑顔で申しました。「生まれてきたのも自分の意志ではない。全ては何か大きなものの意志が働いているのだと思う。こうして痛みがなく過ごせたこと、そして、今までの人生、自分はとても幸せだった。」、という意味のことを。また、腹水がたまって4月に入って入院し、そのまま自宅に帰らぬまま旅立ったのですが、病院のベッドの傍に置いているメモ帳に記していたのは「人生は感謝なり 喜びなり 祈りなり」という短い言葉でした。若き頃に内村鑑三の著書に感銘を受けた、無教会派の敬虔なクリスチャンであった夫の心の在り様が伝わってきて、哀しみの中にも安堵を与えられた私でした。
 寂しさと無念さは拭えませんが、自宅療養の7ヶ月は、不安を抱えながらも夫を中心に家族として濃密な幸せな時間を過ごすことができたことが、今は遺された私と娘たちの慰めとなっています。
 最後に、故人生前にいただきましたご厚情に心よりお礼申し上げます。
     2016年4月23日
                   寺 井 秋 代  
  

※奥様(寺井秋代様)が知友に送った死亡通知をご了解を得て転載しました。


第9章 2016年5月28日 和歌山県田辺市 寺井拓也さんを偲ぶ会
ご挨拶

 去る4月14日、私たちが敬愛してやまない寺井拓也さんがご逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
 寺井さんは、長年、平和や人権、環境といった課題に関わってこられ、当地方での草の根の市民たちによる運動の中心的な役割を担ってきてくださいました。またルポライター“長岡拓也”としても数冊の著書を出されています。
 私たちが運動を進める上で、理論的、精神的支柱として頼りにしていた寺井さんは、同時に事務仕事やこまごまとした雑用を引き受けられることも多く、縁の下から地道に運動を支えてくださる方でもありました。また、社会の中で疑問を感じ、行動を起こそうとする人たちからの相談をいつも真摯に受け止め、的確な助言をしてくださったり、必要だと思われるものは惜しみなく提供してくださったりしました。特に若い方々のチャレンジに対して、温かい支援と励ましを送られ、活動の中心は紀南であっても、その視線の先は、未来へ、世界へとつながっていました。寺井さんの日々行動される姿から、社会構造の中で権力によって痛めつけられ、声を上げられずに苦しんでいる人の怒りや思いへの共感、そんな社会を作ってきてしまった大人の一人としての責任感、より良い社会を次の世代に渡さなければという強い思いを、その誠実さと共に受け取ってこられた人は多いと思います。
 平和な世界をつくるために全力で人生を駆け抜けられた寺井さんを偲び、これまでに関わりがあったさまざまな方々と思い出を語り合う機会を持たせていただくことを計画致しました。
 短い時間ですが、寺井さんが私たちに残してくださったものをご一緒に分かち合うひとときにできればと願っております。
呼びかけ人一同
  つゆくさと大地の会  奥野佳世
  脱原発わかやま    冷水喜久夫
  田辺・9条の会    田所顕平
世話人 浅里耕一郎(脱原発わかやま)、笠松美奈(フェアトレード&エコロジーのお店ぴーす/9条ママnetキュッと/なつおmeets南風)/木川田道子(つゆくさと大地の会/田辺・9条の会/紀南9条交流ネット/紀南ピースフェスタ実行委員会)/西郷章(9条ネットわかやま)、中西仁士(脱原発わかやま)
協力 RaRa Locale
 
※ご逝去から1ヶ月半が経った5月28日(土)午後2時から、田辺市の RaRa Locale(ララロカレ)2階において、「寺井拓也さんを偲ぶ会」が開かれました。『原発を拒み続けた和歌山の記録』を出版した寿郎社代表の土肥寿郎さんご夫妻が北海道から駆け付けてくださった他、寺井さんゆかりの約70人の方々が集まり、故人の思い出を語り合う素晴らしい会になったようです。
寺井拓也さんを偲ぶ会 私も、何とかして参加したかったのですが、どうしても日程の調整がつかずに断念しました。その代わり、司会の木川田道子さんが、椎名千恵子さん(福島共同診療所世話人)と私からのメッセージを読み上げてくださったというご報告をいただきました。木川田さん、ありがとうございました。
 なお、掲載した当日の写真は、「原発がこわい女たちの会」公式ブログに掲載されたものを、ご了解を得て使用させていただきました。
(付記)「偲ぶ会」にも参加してスピーチをされた「原発がこわい女たちの会」代表の松浦雅代さんによる追悼文『寺井拓也さんを偲ぶ』が同会ブログに掲載されていますので、是非お読みください。

 
第10章 2016年5月31日 西郷章さんによる追悼文
『寺井拓也さんとともに歩いて』
(書き下ろし)
 寺井拓也さんとは、11年前の「9条ネットわかやま」の準備会が発足したころに、同じ呼びかけ人でしたから何度か会っているはずなのに思い出せず、はっきりと記憶しているのは奥さん(寺井秋代さん)との出会いからでした。
 今から9年前に、私は、天木直人さんの選挙を手伝う機会があり、その時に、天木さんのファンということで奥さんと田辺で会ったのが最初だったと思います。奥さんの第一印象は、ハキハキと物を言う理知的な人というものでした。
 奥さんとバトンタッチをするように、拓也さんとは、その後すぐに親しく交際するようになりました。その当時、私は現役の労働者でしたから、和歌山から田辺まで行って直接会うことはめったにありませんでしたが、「憲法を生かす会・和歌山」としての市民運動を少し手掛けていましたから、その関係の資料等が定期的に手に入るため、それを郵送しますと、どんなつまらない資料でも、かならず返礼の手紙が送られてくる大変礼儀正しい人でした。
 ところで、2010年は大逆事件100周年記念の年でした。私は偶然にもそれより2~3年くらい前に、紀南に初期社会主義の動きがあったとの噂を聞いて、非常に関心を持ち、レポートを書きたいと思っていましたので、拓也さんに「紀南での社会主義者の動きのことを知らないですか?」と尋ねますと、元田辺図書館長・杉中浩一郎先生の『紀南雑考』があることを教えてくれました。そこで早速『紀南雑考』に目を通すと、全体としては大逆事件での紀南の犠牲者のことが書かれているものの、「平民社」にかかわった荒畑寒村や菅野スガなどの人物が登場しており、知りたかったことの手掛かりになると思い、私が書くレポートのベースとなる参考文献として使わせていただくことを、拓也さんを通じてお願いしました。すると、杉中先生は快く許可してくださいました。
 私の拙いハンドブックが完成した後、拓也さんの自宅のお近くにある杉中先生宅にお礼に伺いますと、体調が思わしくないと伺っていたにもかかわらず、大変喜んでくださり、こちらが長居を気にするほどの長時間、和歌山の大逆事件とそこに登場する本宮町の成石平四郎のことなどを話して下さり、すっかりお邪魔してしまいました。
 また、その後、拓也さんに大正ロマンを彷彿とさせるレストランに案内してもらい、おいしい食事をごちそうになりました。このレストランは残念ながら、今はもう閉店してしまっています。
 その後、特に印象深いのは、やはり2011年の3.11以降の脱原発のための意欲的な活動の多くを共にできたことでした。
 私は、「原発事故は戦争より始末が悪い」と思い、一念発起して自分にもできる「さよなら原発1千万署名活動」に打ち込みました。2011年の8月頃から署名集めを始め、2012年の花見シーズンも過ぎた5月中旬ころまでに2500筆以上を集めることができました。
 その過程で(700~800筆ほど集まったころに)、たくさん集めていることを拓也さんに報告しますと、拓也さんから「その活動のありさまをレポートに書いて仲間の皆さんに知らせてあげれば、いい刺激になりますよ」というアドバイスを受けましたので、おりおりに署名活動のレポートを書きました。当時、私はまだFacebookを始めていませんでしたので、知り合いの金原弁護士にお願いして、「メルマガ金原」に掲載していただきました。
 すると、私の署名集めに触発されてかどうか分かりませんが、寺井さんの奥さん(秋代さん)が頑張って、短期間に800筆~900筆近くも集められたと聞き、これにはさすがの私も驚きました。
 そして同じころ、拓也さんは拓也さんで、3.11に遭遇したことによって、まとめ上げることを決意した「脱原発わかやま」の仲間との共書である『原発を拒み続けた和歌山の記録』の仕上げのために、2012年の正月を返上して、徹夜で作業することもあったと聞きました。拓也さんたちが頑張ったおかげで、歴史的な著作が私たちに残されました。
14573f18-s 私たちの交友がさらに濃密なものとなっていったのは、何といっても、2013年9月に総勢5名で訪れた大間・福島交流ツアー以降でした。本州最南端の串本から最北端の大間までの往復3千キロ近くを4泊5日の間に2か所で交流をしながらに車で駆け抜ける強行スケジュールで、ただ車に乗っているだけの私でも一生に一度きりにしたい非常に疲れる旅でした。
 けれども、その交流ツアーを機に、小笠原厚子さんや椎名千恵子さんにも和歌山に来ていただいて現地の苦労話なども報告していただくことになりましたし、それとは前後しますが、2013年以来、「3.11反原発福島行動」に参加するようになっていた拓也さんとともに、私も2014年から参加させてもらうことになり、拓也さんの病気が発見されて療養生活に入る前の「3.11反原発福島行動’15」まで、大集会後のデモには必ず2人で加わりました。
 そのような折りに、拓也さんはこんなことを何回か私に言いました。「人生60年だ。あとの人生は儲けものの人生だ。」と。その時は、その意味が漠然としか分かりませんでした。拓也さんは70歳で亡くなり、それまでの儲けた人生を人々の幸せのために余すことなく燃焼させた生きざまから、彼は人々に尽くすために生まれてきたことに喜びを感じていたのだと思い、儲けた人生を何に使わなければいけないかを教えられた思いでした。
 その拓也さんに、私は時として背中を押してもらったおかげで、人間的に一回り大きく成長したと思っています。そして、私にとっては人生二度と出会うことのない、掛けがえのない親友となりました。
 いよいよ体調が思わしくなく入院をするときに、拓也さんから一枚の「戦争法阻止」と黄色の生地に黒字で書かれた旗が手渡されました。この旗は、今となっては、拓也さんが今日まで歩んできた道の誇らしさが刻まれた旗であり、果たせなかった夢を託す希望の旗であり、私は特別なこの旗を高く掲げて歩む決心をしました。
 拓也さんが亡くなってしばらくして、奥さんから一通の挨拶状が送られてきました。そこには、生前の拓也さんが奥さんを気遣う様子などが書かれており、お医者さんの宣告に拓也さんが「どれほどシヨックを受けているのだろうか」と奥さんが心配したのに対し、拓也さんが死の寸前まで、にこにことさわやかな笑顔で奥さんに向かい、「生まれてきたのも自分の意志ではない、すべては何か大きなものの意志が働いているのだと思う。こうして痛みがなく過ごせたこと、そして、今までの人生、自分はとても幸せだった」とご家族と仲間の皆さんへの感謝の気持ちを語ったのだそうです。最後となった病院のベットの横に置いたメモ帳には「人生は感謝なり、喜びなり、いのりなり」と崇高な人生観を書き残した拓也さんは、内村鑑三氏を敬愛し、自らも無教会派の敬虔なるクリスチャンでした。
 内村鑑三。私はその人を調べて驚きました。明治の日露戦争開戦前に勤務していた新聞社『万朝報』(よろずちょうほう)が非戦論から開戦論へと転換したため、内村鑑三は、同じ非戦論を唱える堺利彦や幸徳秋水らとともに同社を退社しました。その後、内村は、『東京独立雑誌』『聖書之研究』『無教会』などを発刊して非戦論を貫きます。一方の堺や幸徳は「平民社」を立ち上げて、非戦論を展開しました。そして、拓也さんは内村鑑三を師と仰いでその人に学び、私は社会主義者の堺利彦を尊敬してきました。この二人の非戦論を学んだ者同士がここで出会ったのは不思議な縁というよりも、偶然にして必然的な出会いであった、と大きく感動しました。
 拓也さんは、今も私たちの心の中に生きており、これからも人々の幸せを願って私たちとともに歩き続けます。
 私も、拓也さん同様に儲けた人生を余すことなく燃焼したいと思います。
 拓也さん、これまで長年、本当にお世話になりました。安らかにお眠りください。
              2016年5月31日 記  西郷 章

※早い段階で西郷さんからこの追悼文をお送り戴いていながら、ここまで掲載が遅くなってしまったことを深くお詫びします。主たる要因は、西郷さんの追悼文だけではなく、私の手元にある寺井さんに関わる素材をコラージュし、とりわけ3.11以降の寺井さんの脱原発に捧げた活動の全体像の一端なりともご紹介したいという希望が頭をもたげ、その構想をまとめるのに時間がかかったこと、そうこうするうちに参院選にゆら登信(たかのぶ)弁護士が立候補することになり、いよいよ寺井さん追悼特集をまとめ上げる時間がなくなってしまったことによります。
 しかし、次の「終章 寺井さんに導かれて」に書いたとおりの事情から、何とか7月中には間に合わせようと、毎日のメルマガやブログの発信のかたわら、少しずつまとめてきたものです。
 なお、掲載した写真は、2013年9月の大間・福島交流ツアーの途次、「希望の牧場」を訪問した際のもので、向かって右から寺井拓也さん、「希望の牧場」代表の吉沢正巳さん、西郷章さんです。 


終章 2016年6月15日 和歌山県田辺市 寺井さんに導かれて 
 2016年6月15日(水)、私(金原)は、夜の7時から田辺市朝日ヶ丘の西牟婁教育会館で行われる「憲法をまもりくらしに活かす田辺・西牟婁会議」総会後の憲法学習会の講師を依頼され、自民党改憲案についての話をすることになっていました(その講演用のレジュメは、メルマガ(ブログ)で配信しました)。
 ところでその日、私は午後から御坊市で仕事があり、そこからいったん和歌山市にとって返して午後4時からの会議に出席し、5時には再び車を運転して田辺市を目指すという、なかなかタイトなスケジュールを組んでいました。
 ところが、午後最初の御坊市での仕事(地域包括支援センターで講師を務めていました)が予定よりも長引き、とても4時までに和歌山市に戻るのは無理となりましたので、4時からの会議はキャンセルし、御坊から直接田辺に向かうことにしました。
 ところが、いくらゆっくり地道を走っても、御坊から田辺は1時間弱、5時前には目的地に着いてしまいました。
 講演開始まで2時間以上もあるのでどうしようか?と困惑し、結局、どこかで時間をつぶすしかないと思ったのですが、選択肢はいくらもありました。例えば、
① 車で田辺市内の適当な複合施設にでも行き(オークワのパビリオンシティとか)時間をつぶす。
② 田辺市内に住んでいる知り合いに電話して、都合が良ければ訪問する。
③ 田辺市内に住んでいる親戚に電話して、都合が良ければ訪問する。
④ 教育会館の付近を散策し、商業施設でもあれば時間をつぶし、簡単な夕食でも済ませる。
という風に。
 結局、夕食時ということもありましたので、適当な思いつきで④を選び、教育会館が高台にあったため、歩いてぶらぶらと道を下りて行きました。そして、カーナビ便りで車で通ってきた道の方に曲がるかどうか考えたのですが(元来た道を下れば、坂を下りきった付近に商業施設もレストランもあることが分かっていました)、自分でもなぜそうしたのか不明ながら、元来た道の方には曲がらず、まっすぐ坂を下りて行ったのです。下りきったところがどこかも全然分かっていませんでしたが、時間もたっぷりあるので、しばらく田辺の市街を散策するのも悪くはないと思ったのでしょう。
 そして、ようやく広い道に出たところ、向かいに「オークワ オーシティ田辺店」を発見し、とりあえずそこに行くつもりで交差点を渡ったのです。
 すると、原付にまたがった女性から「金原先生!」と声をかけられて驚きました。振り返ってみると、何と見覚えのある寺井秋代さんだったのです。寺井拓也さんの奥さん・秋代さんは、ご主人と一緒に私の講演会に来てくださったこともあり、多分、2~3回はお会いしています。
 最初は交差点の付近で立ち話をしていたのですが、私が7時からの講演会までの時間つぶしに坂を下りてきたことを知ると、「自宅は、今先生が下りてきた坂の途中を右に入ってすぐのところなので、是非寄ってください」とお誘いいただきましたので、お言葉に甘えることにしました。
 かくして、私の初めての寺井さん宅訪問がこのような偶然の結果実現したのです。
 ご自宅には、18歳の猫ちゃんが出迎えてくれただけですが、お嬢さんがよく様子を見に来てくれるとか。
 寺井拓也さんの遺影に、無教会派キリスト教の作法など全く分かりませんので、ただ頭を下げただけでしたが、久しぶりにお会いできたという懐かしさでいっぱいになりました。
 また、奥様は、5月28日の「偲ぶ会」にはとても慰められたと喜んでおられました。
 寺井さんの思い出の他、ご自宅に飾っておられる絵画の話から、美術の教師をされていた奥様のお父様(田上實様)の死後、その画集を自費出版されたことなど、6時半ころまでゆっくりと奥様とお話することができました。
 寺井さんが亡くなられた後、何をする気力もなくしていた奥様でしたが、「偲ぶ会」もきっかけとなり、徐々に日常の生活を取り戻しつつあるそうで、その日も、奥様が参加しておられるアマチュアオーケストラ(第二ヴァイオリンとか)の友人が、寺井さん方に来て一緒にパート練習をしていたとかで、居間に譜面台などが置かれていました。
 私からは、「偲ぶ会」のプログラムに掲載された鳥取でのスピーチ原稿が素晴らしい文章で、多くの人(これから和歌山の脱原発運動に加わる人を含め)に感銘を与え続けるだろうということ、また、2014年3月11日に郡山の集会で行った寺井さんのスピーチを、西郷章さんが録音・録画してFacebookにアップしており、寺井さんの肉声で素晴らしいスピーチを聞くことが出来る貴重な記録が残されていることなどをお話しました。
 それにしても、私が6月15日の夕方5時15分ころ(だったと思います)に、田辺の「オーシティ」前に立っていたというのは、偶然も偶然、私自身がその直前まで全く想像すらしていないことでした。
 そもそも、御坊の仕事が長引かなければ、私はいったん和歌山にとって返して4時からの会議に出席し、その後、5時から再び車で田辺を目指すつもりだったのです。
 また、5時前に田辺に着いてしまい、どうやって時間をつぶそうかと考えた際にも、いくつかの選択肢の中から、「教育会館の付近を散策する」ことにしたのも偶然なら、会場からまっすぐ坂を下るというルートを進んだのも、初めて通る道で、どこに通じているのかも全然分からぬながら、「つい何となく」選んだ結果です。
 私も奥様も、「お導き」というのはあるのだ、と思わないわけにはいきませんでした。
 寺井さん、本当にお世話になりました。
 寺井さんの「3.11反原発福島行動’14」でのスピーチの末尾「かつて国家犯罪に立ち向かった我々の先人たちに学び、人類の歴史、その勝利を確信して、孤立を恐れず、共に歩もうではありませんか。」という呼びかけが、まさに切実に身にしむ現在の日本の状況ですが、その呼びかけに呼応して、なし得る限りの努力をすることを誓い、この追悼特集を終えることとします。
 

(付録)
『ラブソング・フォー・ユー(LOVESONG FOR YOU)』 
作詞・作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ

ゆら登信(たかのぶ)候補(和歌山県選挙区・無所属)からの最後の訴え~最終日(7/9)和歌山市・パームシティ前にて

ゆら登信(たかのぶ)候補(和歌山県選挙区・無所属)からの最後の訴え~最終日(7/9)和歌山市・パームシティ前にて
(配信日:2016年7月9日)

 第24回参議院議員通常選挙の投票日を明日に控えた7月9日(土)、朝方から強い雨に見舞われた和歌山市では、各陣営・各候補の最後の訴えが行われています。
 ここでは、午前11時30分ころから、スーパーセンターオークワ パームシティ和歌山店向かい、和歌山市民体育館前で行われた野党統一候補・ゆら登信(たかのぶ)さんによる街頭演説の内容を文字起こししてご紹介します。
 ゆらさんは、最終日のこの場所では、平和と憲法に力点を置いて訴えました。

 なお、文字起こしは、「九条の会・きし」の貴志公一さんが撮影してFacebookにアップしてくださった動画を視聴しながら行いましたが、冒頭の収録されていない部分は、私の記憶に基づく再現であり、また、途中何カ所かどうしても聴き取れない部分がありましたが、そこを飛ばしても文意が通じると判断しましたので、一々(聴取不能)の箇所は明示していません。

ゆら登信(たかのぶ)候補(和歌山県選挙区・無所属)からの最後の訴え
2016年7月9日(土)午前11時30分~
スーパーセンターオークワ パームシティ和歌山店向かい、和歌山市民体育館前にて
(文字起こし開始)
 みなさん、こんにちは。私は、参議院選挙和歌山選挙区の候補者、ゆら登信(たかのぶ)です。明日の投票日を控えて、その最後のお願い、訴えにあがりました。しばらくの間お時間いただきまして、ご協力のほどよろしくお願い致します。
 私は、市民連合わかやまが擁立し、そして野党に支えられて選挙戦を闘ってまいりました。民進党にも協力いただいて、私を候補者とすることに協力くださいました。また、日本共産党、社民党、生活の党、緑の党も、私を推薦して頑張っております。

 私は、市民連合わかやまの熱い気持ちを引き取って、候補者となりました。市民連合わかやまは、今の安倍政治は危ない、その暴走を何としても止めなければならない、この熱い思いで立ち上がりました。
 去年9月に強行した安保関連法という名前の戦争する国づくりの法律、これは、これまで70年間、自衛隊が海外で人を殺すこともなく、また、殺されることもなかった、それがこれからはがらっと変わります。日本を守るための法制度ではないんです。それは、日本が攻められてもいないにもかかわらず、アメリカと一緒になって、海外に自衛隊を出していく、そして、武器の使用も含めた武力行使をする。戦闘行為の間近で支援活動をする、そのための法制度を整えたものなんです。
 「だれのこどもも殺させない」ママの会が各地で今声を上げています。
 この憲法9条に違反して強行した法律、これを直ちに止めさせなければなりません。日本もやっぱりアメリカと同じように侵略行為をしてくる国なんだ、そして、テロの対象国と、そういうふうに見られてしまう。そういうことになってきます。テロ行為を心配しなければいけない日本にさせていいのか?若い自衛隊員にも、日本を守りたい、災害救助のために志願して入ってきた若い自衛隊員も、命令で海外に送り込んで、そこで戦闘行為を命じて、命を落とさせていいのか?そこが問われています。
 明日の参議院選挙で、この憲法違反の戦争法に賛成して、成立に手を貸した自民党の候補に、鶴保候補に投票しないでください。戦争への道を認める、そういう投票になります。
 私、ゆら登信(たかのぶ)は、市民連合(わかやま)から、安倍政治による戦争への道をストップしたいという思いで擁立されました。私は、この熱い思いで、戦争法を廃止する、戦争への道をストップするため、全力を尽くします。どうか、ゆら登信(たかのぶ)に投票してください。そして、国会に押し上げてください。よろしくお願い致します。

 そして今、安倍さんは、今度の参議院選挙で2/3以上改憲勢力が議席を占めて、憲法を改正する、こう言い出しました。公言してます。公約の中に憲法改正は入れてますが、安倍さんはずるいです。どこを、どう変えたいんだ。だからこの選挙の時に、皆さんに議論していただいて、選挙で審判をあおぎたい、これが本来の政治のありかたですよ。政治の根本である憲法を変えようという訳ですから、そういうふうにきちっと、選挙で信を問うべきなんです。
 しかし、皆さん、安倍さんは逃げてます。答弁じゃ「ない」なんて言ってます。「選挙終わってから考える」なんて言ってます。しかし、これは嘘です。自民党は既に、自民党大会で憲法改正草案を決定してるんです。自民党党首である安倍さんは、党大会決定を実行するに決まってるじゃないですか。
 皆さん、この自民党の憲法改正草案の内容はひどい内容です。非常に恐ろしいものです。目を疑うようなものです。まず、天皇は「元首」であると憲法に書き込むんです。その上、憲法9条2項、陸海空軍、その他一切の戦力を持たない、交戦権は認めない、この規定をばっさり削る。そういう案です。このように、外国に出て行く制約をなくしておいて、国防軍という正式の軍隊を憲法上設けることにしています。これによって、何の制約もなく軍隊を外国に送り出していく、そんな国家が、国家の制度が憲法上完成してしまいます。軍事国家の完成です。
CIMG6303 また、皆さんの人権についても、この12条、13条の中に、国家社会の公の利益に反する、そういう自由や人権は制約できるんだという規定を置こうとしています。これ、総則規定と言いまして、全ての、自由を保障するというような人権保障規定の前に置いて、全部にかぶさります。だから、もしこんな自民党の改憲案が通ってしまったら、大変なことになります。時の政府が、権力が、この新聞、テレビ、ラジオの報道が公の利益に反してる。秩序を乱している。そう思ったら、いつでも制約できる。こんな憲法上の根拠を書き込んでしまおうとしてるんです。
 思想、信条、表現の自由、また、学問の追究の自由、こういうもの全部に規制がかかってくる国家。非常に恐ろしいです。息苦しいです。
 皆さん、これは戦前の日本と同じじゃないですか。人権や自由が制約され、軍隊を持ち、外国に出て行く。そういう国家を、安倍さんは「美しい国」として描いているんです。
 安倍さんのポスターには、「この道を。力強く、前へ。」(進める)と書いてますが、こんな国家を作るのを進められたら困ります。今度の参議院選挙で、自民党公認候補に投票することは、鶴保さんに投票することは、この自民党改憲草案、憲法改悪を許すことにつながります。市民連合わかやまが、「戦争する国はアカン。ストップしよう」として擁立した、選んだこの私、ゆら登信(たかのぶ)にご投票ください。そして、皆さん、一緒にこの平和の憲法、世界の宝の憲法9条を子どもや孫たちに引き継いでいきましょう。どうか明日の選挙、ゆら登信(たかのぶ)へ投票、お願い致します。国会へ送ってください。勝たしてください。お願い致します。

 また、明日の選挙で、皆さん、アベノミクスで本当に恩恵があったのか、したたり落ちてきたのか、生活は苦しくないのか、この実感を、怒りを明日の選挙にぶつけてください。大企業が儲かれば、国民にも恩恵がそのうちしたたり落ちてくるだろう、だから待っておれ、というのがアベノミクスです。しかし、皆さん、したたり落ちてなんかきやしないじゃないですか。逆に、実質賃金は5年連続下がっています。年金引き下げをされました。これからもされます。消費税は5%から8%に上げられました。物価は上がりました。これは円安誘導のせいです。
 そして、大学の授業料は高く、奨学金に現在苦しんでいる学生、たくさんいます。皆さん、今こそ市民が、国民が豊かになる政治へ、転換する時です。アベノミクスを、アクセルを踏んで強く推し進められては困ります。これをもう止めよう。そして、直接国民が幸せになるような政策をとらせましょうよ。実質賃金の引き下げではなく、最低賃金を引き上げていく。国で基準を設けて、時給1,000円、1,500円にしていく。非正規雇用が4割になりました。正規職員、36万人減りました。しかし、正規雇用が原則でしょう。非正規の拡大ではなく、非正規は規制していきましょう。臨時的、どうしようもない場合だけにする。そんな法制度にしましょう。そして、年金の引き下げを止める。これを上げていく。中小企業への振興予算が少ない。1,800億円台から1兆円台に大幅に上げて、中小企業を豊かにする、活発化する。そこで働く労働者も、働く人たちも安心できる。そういう政策への転換を、皆さん、この参議院選挙の投票でなし遂げましょう。ゆら登信(たかのぶ)へ投票してください。 そして、私を国会にお送りください。そういう仕事をさせてください。どうかよろしくお願い致します。

 明日が投票日です。この明日の選挙結果で、和歌山が変わります。そして、日本が変わります。どうか皆さん、ゆら登信(たかのぶ)にご投票ください。お願い致します。この場をお借りしましての、ゆら登信(たかのぶ)の最後の訴えを終わらせていただきます。あと一歩に迫っております。どうかよろしくお願い致します。
 雨の中、応援された皆さん、ご苦労様でした。ありがとうございました。遠くでご静聴いただきました皆さん、ありがとうございました。
(文字起こし終わり)

 ちなみに、動画の中で、街宣車の右の方で、青い傘をさしながら(終わりの方ではたたんでしまいましたが)
、道行く車に向かって手を振っているのが私です。
 やっぱり、ただボードを持って立っているだけよりも、手を振った方が、見ている方もやっている方も気持ちがいいですよね。最初は何だか気恥ずかしかったのですが、慣れてくるとこれが当然という気分になってきました。
 まだ一度も選挙運動に参加したこいとがないという人にも(次の機会には)是非お勧めしたいですね。

ゆら登信(たかのぶ)さんへの支援を訴える最後の1日~7月9日のスケジュール

ゆら登信(たかのぶ)さんへの支援を訴える最後の1日~7月9日のスケジュール
(配信日:2016年7月8日)

 いよいよ選挙運動が出来るのも明日(7月9日)だけとなりました。
 第24回参議院議員通常選挙の和歌山県選挙区、野党統一候補・ゆら登信(たかのぶ)さんへの投票を訴えるブログの更新も、今日、明日の2日間で最後となります。
 まずは、明日のゆら登信候補のスケジュールをご紹介しますから、どこか1箇所で良いので、お近くに候補者が来た時には、ご近所連れ立って聴きに行ってくださいませんか?よろしくお願いします。
 
街かど演説会のご案内です。
7月9日(土)(いずれも和歌山市内)
11時05分 西ノ庄・デイリーヤマザキ前
11時25分 パームシティ前
14時10分 大浦街道「加納町」交差点
14時40分 「県庁前」交差点・吉宗像前
15時40分 大浦街道「和工前」交差点
16時10分 南海和歌山市駅前
16時30分 JR和歌山駅前
《ゆら候補 最後の訴え》
19時45分 南海和歌山市駅前
《最後の最後のスタンディング》
20時30分 田中町5丁目交差点付近

ゆら・若者街宣 さらに、明日の最終日には各所で最後の「ひまわり大作戦」が行われ、「選挙に行こうよ」「ゆらさんよろしく」とアピールする予定です。
 私は、11時から、自宅に一番近い「オーストリート和歌山北バイパス店」前でスタートするアピール行動に参加しようかと思っています(ゆらさんが来るというパームシティ前も魅力的ですが)。ご近所の皆さん、ご一緒しませんか?出来れば黄色いものを身につけて。
 ただし、天気予報がかんばしくないのが難点ですけど。オーストリートの百均で雨合羽を買ってスタンディングするとしようか。
 
 あと、日本の公選法は、戸別訪問は禁止、電子メールも原則禁止なのに、電話はかけ放題という不思議な規制の仕方をしています。
 そこで、泥憲和さんのFacebookから、(泥さん自身も他の方の智恵を借用したそうですが)電話掛けの極意を借用します。

(引用開始)
【さあ終盤の電話かけ】
 電話かけ。
 どこもそろそろターボかかってると思う。
 私がベテラン電話師(?)に習って使ってるのは、名簿見ながら
「○○が大変苦戦しております。ここは××町の△△様のお力をお借りしなくては、と失礼ながらお電話差し上げました」というヤツ。
 特に年配の人は「そこまで言うなら、私の秘めた力を見せてやろうかね」でノッてくれる人が少なくない。
 ついでに。 
 必ず、どこで私の番号を?と言う人が出るけど、
「まとまった名簿をいただいてますが、おそらく町内会のほうじゃないでしょうか」で良いです。
 いわゆるテレデータのソースには町内会名簿(マンション自治会)も含まれています。
 @I_hate_camp さんのお知恵でした。

(引用終わり)

 最後の1日、頑張りましょう。

 比例についても一言。
 私のお勧めは、もちろん、「日本共産党」(公式の略称「共産党」)、「民進党」(民進)、「社会民主党」(社民党)、「生活の党と山本太郎となかまたち」(生活の党と山本太郎)です。お奨めする順番もこの順番です。
 和歌山県連に言いたいことは山ほどありますが、民進党自体には頑張ってもらわなければならないと思っています。
 本来なら、共産党と民進党は同列のつもりでしたが、共産党和歌山県委員会には和歌山県選挙区で大変お世話になっていますので、「日本共産党」が一番のお勧めに浮上しました(当然ですよね)。
 
 私のブログをわざわざ閲覧してくださる方の中に、自民党、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党に投票しようという人などいるのか?と思いますが、全国的にはそういう人が多いとメディアは伝えていますし、実際そうなのでしょう。
 18歳、19歳という新たに有権者となった若者に特にそういう人が多いと伝える報道の根拠は何?と思いますが、たしかに、60年安保や70年安保を経験したり、そこまでの年齢に達していなくても、同じ空気を中学生や高校生として吸っていた世代(つまり私たちの世代)とは違うのだろうなあと思いますよね。
 その世代に対する働きかけをどうするか、今後の課題ですが、今日、明日の2日間について言えば、「自民党に入れて後悔するのは君たちだよ」ということに尽きます。

 最後に和歌山県選挙区の皆さんへ。
 選挙公報、読みました?実は私も読んでいなかった!和歌山県選挙管理委員会事務局のホームページから、選挙区と比例の選挙公報がPDFで読めます。投票日前に、一度は目を通してみませんか?

 
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ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その5~どれだけ短く訴えるか(架空実況中継)

ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その5~どれだけ短く訴えるか(架空実況中継)
(配信日:2016年7月7日)

 いよいよ第24回参議院議員通常選挙の運動期間もあと2日、3日後の7月10日には投開票を迎えます。
 ここまで来れば、長い言葉を費やす余裕はなく、短い言葉でいかにアピールするかにかかってきます。
 和歌山県選挙区の野党統一候補・ゆら登信(たかのぶ)さんを応援する架空実況中継を想定し、いかに短いフレーズでゆらさんへんの投票をアピールするか、これまでの演説で訴えてきたことのうち、私が特に強調したいと考えている3点のショートヴァージョンを考えてみました。あと2日、これをどれだけの人に伝えられるでしょうか。
 
1 憲法を守る人、それがゆら登信さん
 昨年の安保法制(戦争法)の強行成立にあれだけ多くの国民が反対したのは、権力者が憲法を踏みにじったからです。自民党の候補に投票するということは、彼らの憲法無視の姿勢を認めたことになります。そうでしょう?ありえないことです。
ゆら・必勝パン ゆらさんは、現在、和歌山弁護士会憲法委員会の委員長、ということはさておくとしても、和歌山の弁護士の中で、ゆらさんほど憲法学習会の講師を数多く務めてきた弁護士は他にいません。ゆらさんは、講師を頼まれれば、日程が合う限り絶対に断らず、県下どこへでも駆け付けて、憲法の価値を説いてきた人です。
 そのゆらさんだからこそ、憲法無視の暴政から、憲法を取り戻すことができます。憲法を大事だと思う人は迷わずにゆら登信さんに投票してください。
 改憲4党(自民党、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党)に参議院で2/3の議席を確保させては絶対になりません。そのためには和歌山県選挙区ではゆら登信さん、比例では、上記4党以外で当選者を出す可能性のある(極力死票を作らない)政党(またはその比例候補者)に投票しましょう。
 それから、和歌山の有権者が、いくらネットで感心したからといって、東京都選挙区に立候補している三宅洋平さんの名前を比例の投票用紙に書いたりしないでくださいね。貴重な1票が無駄になってしまいますから。
 
2 平和な日本であり続けたい、それならゆら登信さん
 安保法制(戦争法)が国民を守るなどというのが大嘘であることは、バングラディシュ(ダッカ)でのテロ事件を見ても明らかです。安倍政権のおかげで、どれだけ日本人が安全になったというのでしょうか。全く逆です。
ゆら・トウモロコシ 自民党候補に投票するということは、安保法制のおかげで日本人の安全がより良く守られるようになったという嘘八百に加担することに他なりません。ありえないでしょう。
 ゆら登信さんは、憲法違反の安保法制の廃止を目指します。
 さらに、広島、長崎の犠牲をも顧みず、日本の核武装を本気で主張する候補者がいることに注意してください。いるどころではありません。和歌山県選挙区の3人の候補者のうち、日本の核武装についての意見を問われ、「将来にわたって検討すべきでない」と答えたのはゆら登信さん1人だけでした。
 自民党の現職は「国際情勢によっては検討すべきだ」、幸福実現党新人は「核兵器を保有すべきだ」と主張しています(毎日新聞候補者アンケート)。
 あなたが、ゆら候補に投票しない場合、核武装を検討すべきだ、あるいは核武装すべきだという候補を支持することになるのですよ。そのことをよくよく理解してください。
 
3 若者が希望を持てる日本であって欲しい、それならゆら登信さん
ゆら・素麺 ゆら登信さんは、高等教育の授業料も無償化の方向を目指すべきであり、給付制の奨学金制度を拡充し、若者が家庭環境のいかんにかかわらず、その意欲と能力に応じた教育を等しく受けられるようにすべきだと強く主張しています。
 これに対し、自民党現職は、公開討論会において、奨学金を返さなくても良いという制度が「世の中のあるべき姿なんだという風に、そう若者が思ってらっしゃるとしたら、私は悲しい思いをするんですね」と堂々と主張して聴衆を唖然とさせました。
 さらに、驚くことには、この討論会の2日前、地元紙からのアンケートに答えた際には、この自民党現職はゆら登信さんと同じような回答をしていたのですよ。おそらく、その回答は議員が書いたのではなく、地元のスタッフが代作したのでしょうが、それにしても、メディアからのアンケートに対する回答が、そんないい加減な態度でなされていたこと自体、候補者の資質を疑わせる事実だと思います。
 日本の将来を担う若者に対する重点的な予算配分を主張するゆら登信さんを支持しますか、それとも、時代遅れの自己責任論を振り回し、しかもアンケートに真摯に答えない、そういう候補を支持しますか。答えは明らかですね。
 
4 ゆら登信さんの政策
 これ以外にも、ゆらさんの重点政策を知り合いに訴えるため、自分ならこのテーマをこういう言葉でアピールするというヴァージョンを考え、あと2日間、頑張りましょう。
 その参考とするため、ゆら登信さんの公式サイトに掲載されている「政策」を引用しておきます。

アベ政治を本気で止める!!ゆら登信の政策
(引用開始)
憲法違反の安保関連法を廃止し、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回し、日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻す。
安倍政権による憲法改悪を許さない。
ゆら・スイカアベノミクスによる国民生活の破壊を許さず、拡大した格差の是正と貧困の根絶をめざす。
消費税増税を見直し、不公平税制の抜本的是正を進める。
人間らしく働ける雇用のルールを確立し、最低賃金の底上げと均等待遇を進める。若者の正規雇用を促進する。
子どもの貧困をなくし、子供を安心して育てられる保育の仕組みをつくり、国の責任で子どもの医療費の無料化を進める。
就学前から大学までの教育を無償化すると共に、給付型奨学金を創設する。
社会保障を拡充し、高齢の方、障がいのある方が地域で安心して暮らせる仕組みをつくる。
中小企業への支援を強化し、農林水産業を振興し、地方で住み続けられる社会をつくる。
国会決議と政府与党の公約に違反するTPPの批准に反対する。
再生可能エネルギーを促進し、原発に依存しない社会を実現する。
南海トラフ・中央構造線地震に備え、ハード面の防災対策と非難体制などソフト面の対策を一体で進める。
産業廃棄物最終処分場の許可要件を、安全性を確保できるものに改正する。
一人ひとりが人として尊重され、安心して暮らせる社会をめざして!!
(引用終わり)

 
(付記)
 使用した写真は、いずれも「ゆら登信公式Facebook」から借用しました。「必勝パン」、「トウモロコシ」、「そうめん」、「スイカ」と食べ物との取り合わせばかりになったことに特別な意図はありません。適当なアップの写真を探したら、なぜか食事中の写真ばかりだったからに過ぎません。
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