弁護士・金原徹雄のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します。

「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介

 今晩(2017年1月16日)配信した「メルマガ金原No.2693」を転載します。

「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介

 今日は、1月13日(金)に、早稲田大学早稲田キャンパスで開催された立憲デモクラシー講座第Ⅱ期の第4回、山口二郎法政大学教授(政治学)による「民主主義と多数決」の動画をご紹介します(共催:安全保障関連法の廃止を求める早稲田大学有志の会)。
 「立憲デモクラシーの会」が主催する立憲デモクラシー講座については、第Ⅰ期12回、第Ⅱ期がこれまで4回の計16回全て(講師がインターネットでの公開に同意しなかった第Ⅱ期第2回-木村草太氏の回もいったんアップしながら後に削除)収録してYouTubeで公開してくれているのが、三輪祐児さんが主催するUPLANであり、私はその全てをブログで「拡散」させていただいてきました(巻末参照)。
 三輪さんが、連日(休みなしで!)アップされる動画は、原発関連にせよ、安保関連にせよ、誰もが見るべき、本当に重要な素材が取り上げられており、あまりにも多くの動画がインターネット空間に出回る中で、UPLANが取り上げたというだけで、「見るべき動画ではないか?」と私などは受け取っていました。
 その三輪さんが、年末年始にかけて約2ヶ月の休養をとられていましたが(その間も立憲デモクラシー
講座だけは収録・公開されていました)、ようやく活動を再開されました。
 Facebookに書かれた三輪さんの新たな決意を引用したいと思います。
 
【活動再開しました】2017年1月12日 19:53
(引用開始)
 約二か月におよぶ休養をいただきましたが、1月11日より従来通りの活動を再開いたしました。
 特に年末年始を挟んで24日間の沖縄旅行では、通算約1000キロにおよぶ自転車走行と海山に浸る幸福な
時間を過ごすことができました。この間に出会った多くの方々がUPLAN映像を見てくださっていること、そして「みわさんの創り出す映像に何人もの人が力をもらっています。」という有難い言葉を頂いたことは
、これからの活動の大きな励みになります。
 皆さまこれからもよろしくお願いいたします。
(引用終わり)

 UPLANの配信動画には、これからも沢山沢山お世話になると思いますので、こちらこそよろしくお願い致します。

 ところで、山口二郎さん(樋口陽一先生とともに「立憲デモクラシーの会」の共同代表を務めておられます)が「立憲デモクラシー講座」に登場されるのは2回目となります。
 前回は、2015年12月11日(金)、やはり早稲田大学早稲田キャンパスで行われ、講座のタイト
ルは「戦後70年目の日本政治:民主主義を再考する--参加、代表、多数決」というものでした。

20151211 UPLAN 山口二郎「戦後70年の民主主義」(民主主義を再考する――参加、代表、多数決)(1時
間58分)


 もう1年以上前のことになりますが、この動画をご紹介するにあたって私が書いた文章を再掲し
ます。

(引用開始)
 冒頭のマクラに振られていた講演案内のtweetで紹介した「樋口陽一先生からのお叱り」というのを引用しておきます。
 
山口二郎 260@yamaguchi 1:41 - 2015年12月9日
「明後日、立憲デモクラシー講座で講義をします。18時半から早稲田大学3号館、401教室です。以前、樋口陽一先生に、「民主党が政権なんか取るから安倍みたいなのが出てきた」という批判をいただき、これに対する私なりの答えの模索を話する予定」

 つまり、当初予告されていた「民主主義を再考する--参加、代表、多数決」という演題に、「戦後70年目の日本政治」が付け加わり、そちらの方がメインになったという訳です。
 民主党への政権交代の旗を振った山口教授としては、その「おとしまえ」をつけざるを得ない訳で、立憲デモクラシーの会や安全保障関連法に反対する学者の会での活発な活動も、その実践の一環ということだと思います。
 今回の講義は、安保法制成立という節目を迎え、また「戦後70年」が間もなく暮れる師走でもあることから、戦後民主主義の行き着いた先がなぜ「安倍政権」だったのか?ということについて、政治学者としての一応の総括をしようと決意されたのだろうと思います。
 その総括に納得できるかどうかはともかくとして、聴くに値する講義だろうと思います。
(引用終わり)

 そして、それから1年1ヶ月が過ぎた上での「民主主義と多数決」です。

20170113 UPLAN 山口二郎「民主主義と多数決」(1時間49分)


 山口さんは、冒頭で「今の日本に存在する、そして安倍政治を支える多数意思なるものは一体何なのか?ということを、後半でお話したいと思います」と言われています。
 それでは前半は?というと、パワポのボードから骨子だけを抜き出すと以下のとおりです。

1 2016年:終わりの始まり?
①アメリカ大統領選挙と多元的社会の否定
トランプ勝利の意味
アメリカの建前
②イギリスにおける国民投票
欧米の混乱が突き付けた課題
第3の道の破綻

 以上を踏まえ、27分ころから「後半」が始まります。少し長くなりますが、パワポデータから引用したいと思います。
 動画を視聴する際の参考としてください。

(引用開始)
2 アベ化する日本と政治制度
①アベ化とは何か
・自己愛の強い幼児的リーダーの跳梁跋扈
・批判に対する耐性の消滅
・虚言、デマをためらわない、ウソがばれても恥ずかしくない
・事実と虚構の区別ができない反知性
②安倍政治と権力の過剰
・あらゆる公的機関における「安倍的なるもの」の浸潤
・人事権を通した首相支配の拡大
・批判的言論の圧殺=メディアと学問への攻撃
・権力の暴走と無責任
・明示的に禁止されていないことは何をやってもいいという権力側の開き直り
③議院内閣制の陥穽
・議員内閣制における権力分立という幻想
・内閣における立法、行政の権力融合
・司法部に対する行政権の支配
・歯止めとしての政権交代
55年体制における立憲主義
・日本の統治機構における割拠主義の伝統
・多頭一身の怪物と決定核の不在
・派閥政治と自民党の多頭制
日本的内閣制度の特徴
・内閣における政治の不在
 ←伝統的憲法学説の罪
  国会の最高機関性を空文化
・与党と行政のインフォーマルな融合
・与党における分担管理と予定調和=政党名のに統治意志が不在
④制度改革と権力中枢の創設
・90年代における新たな政策課題の叢生
・予定調和の破綻と舵取り不在の政治
・政治的リーダーシップをめぐる欲求不満=官僚が反対、抵抗する政策課題の重大化
橋本行革がもたらした変化
・政策形成における視野の拡大
・権力中枢を支える組織体制
・自民党における求心力の強化
・政府の失敗と官僚制の威信低下
⑤2つの安倍政権の相違
・第1次安倍政権(2006-2007)
 小泉政権という比較対象
 世論コントロールの失敗
 多すぎたアジェンダ
・第2次安倍政権(2012-)
 民主党政権という比較対象
 世論統制と国民の期待水準のコントロール
 内閣官房を中心とした政府のグリップ
3 安倍コンセンサスと一強政治
①安倍政権はなぜ高支持率を維持するのか

・個別政策における大きな不支持
・政権全体としての支持
・他に代わりがないという理由だけか
・安倍政治というOSをとらえる必要
②新中間大衆と安倍コンセンサス
ⅰ新中間大衆という概念(村上泰亮)
・高度成長がもたらした均質的中間層
・職業、地域、階層を超えた生活様式の共有
・脱伝統主義
・個人主義と消費志向
・生活保守主義という政治態度
・1980年代の日本を説明するモデル
ⅱ新中間大衆の解体
・1990年代以降の経済社会の変容
・日本的企業の消滅
・グローバル化と格差、貧困
・周辺諸国の台頭と日本の劣位
・落ち目の時代の生活保守政治とは?
ⅲ共感の消滅と幻想分配政治
・近隣の脅威と安全保障幻想
・貧困、格差と生活安全幻想
・破綻回避という「実績」
分断社会の正当化論理
・ユニバーサルサービスの否定と「足を引っ張る者」の排除
・市場原理と公共サービスにおける「等価交換原理」の徹底:自分は足を引っ張る側ではないという思い
込み=落ち目の時代における生活保守政治
頑張る者に報いるという論理
・地方創生:一律の交付金から意欲のある地方に対する補助金へ
・大学教育:運営費交付金からプロジェクト補助金へ
・JR:鉄道からの撤退と収益事業の展開、そして株式上場へ
プロクルステスのベッド
不幸への対処における論理転倒
・正しい日常を脅かす不幸にどう対処するか
・正常な社会を維持するための救済政策の必要性
・正常な生活を送っている多数派の邪魔にならない程度の政策
安倍コンセンサスの中身
・他者に対する無関心と自己中心主義
・社会という視野の否定
・永遠に続く今にだけ目を向ける
・可能なかぎり幻想にしがみつく
(引用終わり) 

 様々な機会に山口二郎さんのスピーチを聞くことの(ネットを通じても)多い私たちですが、立憲デモクラシー講座のような場でこそ、政治学者としての本領に接することができるのだと思います。
 しっかりと聴講されることをお勧めしたいと思います。

(参考サイト)
 朝日新聞が運営するサイト「WEB RONZA」では、
立憲デモクラシー講座のテキスト(文字起こし)を掲載しています。概ね各回の講座が5~6回程度に分載され、第1回は誰でも無料で読めますが、第2回以降は全文読むためには有料会員登録が必要です。

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2015年11月15日
佐々木惣一が発見した「国民の存在権」(憲法13条)と自民党改憲案~石川健治東大教授の講義で学ぶ(11/13立憲デモクラシー講座 第1回)
2015年12月12日
山口二郎法政大学教授による「戦後70年目の日本政治」一応の総括~12/11立憲デモクラシー講座 第3回)
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座 第4回)
2016年1月31日
杉田敦法政大学教授による「憲法9条の削除・改訂は必要か」~1/29立憲デモクラシー講座 第5回)
2016年3月28日
立憲デモクラシー講座第6回(3/4三浦まり上智大学教授)と第7回(3/18齋藤純一早稲田大学教授)のご紹
2016年4月11日
立憲デモクラシー講座第8回(4/8)「大震災と憲法―議員任期延長は必要か?(高見勝利氏)」のご紹介(付・『新憲法の解説』と緊急事態条項)
2016年4月25日
立憲デモクラシー講座第9回(4/22)「表現の自由の危機と改憲問題」(阪口正二郎一橋大学教授)」のご紹介(付・3/2「放送規制問題に関する見解」全文)
2016年5月15日
立憲デモクラシー講座第10回(5/13)「戦争化する世界と日本のゆくえ」(西谷修立教大学特任教授)のご紹介
2016年6月16日
立憲デモクラシー講座第11回(6/3石田英敬東京大学教授)と第12回(6/10岡野八代同志社大学大学院教授)のご紹介
2016年10月22日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」スタート~第1回・白藤博行専修大学教授「辺野古争訟から考える立憲地方自治」(10/21)のご紹介
2016年11月21日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第2回・木村草太首都大学東京教授「泣いた赤鬼から考える辺野古訴訟」は視聴できないけれど
2016年12月17日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第3回・五野井郁夫高千穂大学教授「政治的リアリズムと超国家主義:丸山眞男の国際政治思想から現代世界を読む」のご紹介

予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦司和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)

 今晩(2017年月15日)配信した「メルマガ金原No.2692」を転載します。

予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦司和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)

 2016年4月、和歌山市の「ぶらくり丁商店街」にオープンした「almoギャラリー」(1階は野菜スイーツのお店「almo」)で、昨年8月から始まった地球塾。来る2月4日(土)に開催される第4回では、和歌山大学システム工学部教授で、NPO法人わかやま環境ネットワーク理事長でもある中島敦司先生に、エネルギーについて語っていただくことになったとのお知らせが道本みどりさんからありました。
 これまでの3回のうち、私が参加できたのは第1回の映画『祝福(いのり)の海』上映と東条雅之監督とのシェアリングだけなのですが、毎回とも環境や健康にまつわる興味深いテーマが設定されており、都合がつけば是非参加したい企画ばかりです。
講演「わかやまの妖怪」 次回のゲストである中島敦司先生は、上にご紹介した2つの公的肩書きの他に、「紀州の妖怪」博士、及び3人編成のユニット「五十五万石」のギタリストという顔もお持ちです。
 2月4日のお話のテーマは「エネルギー問題」ということで、「妖怪」との関連性が出てくるかどうかは不明ながら、きっと有意義なお話が伺えるものと思います。
 私としても、参加したいのはやまやまながら、この日の午後は、弁護士会の研修を欠席してでも参加しなければと考えている企画がアバローム紀の国であり(これも近々ご紹介します)、地球塾との掛け持ちができるかどうかやや心許ないところです。
 定員25名で、予約者優先ということなので、興味を持たれた方は是非お早めに予約ください。
 なお、掲載した写真は、NPO法人わかやま環境ネットワークの2015年総会で「わかやまの妖怪」という演題で記念講演をされた中島先生です。

(チラシから引用開始)
ロハスな暮らしを楽しむ 地球塾 vol.4

使うエネルギーから つくるエネルギーへ

環境や健康についてみんなで考え、ロハスな暮らしを体験する場を作りたい、と始まった地球塾。
第1回は、“自給的な暮らし方”をテーマに、草木染め体験と映画『祝福(いのり)の海』の上映、第2回は“私たちの食”をテーマに、映画『遺伝子組み換えルーレット』の上映と農家 小林元さんのお話を聞きながらのお食事会、第3回は、“災害と防災”について、4人の話し手たちによるトークセッションを行いました。
第4回目となる、今回の地球塾は、“エネルギー”をテーマに和歌山大学システム工学部教授の中島敦司先生にお話いただき、参加者の皆さんともこれからのエネルギーについて語り合う場としたいと思います。
 
話し手 中島 敦司 和歌山大学システム工学部教授

5年後の私の暮らしを考えてみる機会です。
もしかすると、今よりもっと人もお金もどんどん地域の外へ・・・
互いに寄り添っていくことがさらに必要になってくるかもしれません。
今回は、手作りエネルギーをきっかけに地球が動き出しているトピックについてお話しし、
さらに来場者同士が話し合う機会にしたいと思います。

《日 時》2017年2月4日(土)
            16:00-18:00(開場15:30)
《場 所》almoギャラリー(和歌山市匠町32/ぶらくり丁商店街内)
《料 金》1,000円(焼き菓子と1ドリンク付)
《定 員》25名
《ご予約・お問合せ》almoギャラリー
 twl:073-425-8583(紀州まちづくり舎内)
 mail:
kishu.machi@gmail.com
 ご予約優先とさせていただきます。

主催:almoギャラリー
共催:NPO法人わかやま環境ネットワーク
後援:NPO法人市民の力わかやま
協力:NPO法人にこにこのうえん、にんにこ被災者支援ネットワーク和歌山、NPO法人和歌山有機認証協会、紀州農レンジャー、ポポロハスマーケット

(引用終わり)

(参考書籍)


熊野の廃校
中島 敦司
南方新社
2015-04-27


沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止

 今晩(2017年1月14日)配信した「メルマガ金原No.2691」を転載します。

沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止

 昨年10月以来、沖縄平和運動センター議長の山城博治(やましろひろじ)さんが、再三にわたって不当に逮捕・勾留・起訴されていること、そして、起訴後も保釈が認められず、弁護士以外との接見も禁止されたままという異常な状況に心を痛め、何とかしなければと考えている方が多いことと思います。
 けれども、大手メディアが大きく取り上げることをしないため、十分な情報を得られず、基本的な事実の経過すら判然としないという方が大半かもしれません。であるならば、インターネットで集められる情報の内主要なものを整理してご紹介するだけでも、何ほどかの役には立てるかもしれないと考え、この情報のコラージュをお届けすることにしました。
 まずは、沖縄の地元2紙の報道などを基に、事実経過を振り返っておきましょう。
 
2016年10月17日(月)
器物損壊で逮捕
沖縄タイムス+プラス(2016年10月18日 07:39) 
「市民運動リーダー逮捕、有刺鉄線2本切った疑い 高江ヘリパッドに反対」

(引用開始)
 
沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内に設置された有刺鉄線を切断したとして、県警は17日、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を器物損壊の疑いで現行犯逮捕した。調べに対し、黙秘しているという。
 県警によると、山城議長は17日午後3時半ごろ、北部訓練場内で、ヘリパッド建設工事現場への進入を防ぐために設置されたフェンスの上に張られた有刺鉄線2本を、ペンチのようなもので切って壊した疑いがある。発生現場は、同訓練場メインゲートから北東に約1・8キロ離れた地点で、フェンスは沖縄防衛局が設置した。
 当時、現場周辺には山城議長のほかに十数人の市民らがいたため、防衛局職員が山城議長らに対し、訓練場内からの退去を要求。山城議長が鉄線を切ったのを防衛局職員が目撃し、県警に通報した。
 通報を受けて、訓練場内に駆け付けた捜査員らが山城議長を追跡し、県道70号に出たところで逮捕した。
 県警は「米軍の同意があれば基地内でも逮捕できる」とし、基地外で逮捕したのは「現場は足場も悪く、混乱を避けるために県道上で逮捕した」と説明した。
 9月22日からヘリパッド建設工事に反対する市民らが同訓練場内に入って抗議活動を始めて以降、逮捕者は2人目になる。
(引用終わり)
 
2016年10月20日(木)
傷害及び公務執行妨害で再逮捕
沖縄タイムス+プラス(2016年10月21日 09:38)
「山城議長を再逮捕 公務執行妨害・傷害容疑で」

(抜粋引用開始)
 
東村高江の米軍北部訓練場工事用道路で侵入防止フェンスを設置していた沖縄防衛局職員(42)に暴行を加えたとして、県警警備1課は20日、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)と神奈川県の牧師の男性(31)を公務執行妨害と傷害の容疑で逮捕した。
 逮捕容疑は8月25日、通称「N1裏地区」で工事現場への侵入防止フェンスを設置していた男性職員の腕を強くつかみ、肩をつかんで激しく揺さぶる行為などで頸椎(けいつい)捻挫と右腕打撲のけがを負わせた疑い。県警は2人の認否を明らかにしていない。
 山城議長は17日に器物損壊容疑で逮捕された。弁護人によると、検察は20日、同容疑で身柄を引き続き拘束する勾留請求をし、那覇簡裁は却下したが、那覇地裁が勾留を認めた。20日夜に山城議長と接見した三宅俊司弁護士は「警察は一般的に勾留満期で再逮捕する。今回は請求が却下されると見越して再逮捕したのだろう。(反対運動の中心人物を)何が何でも拘束したいのは明らか。極めて悪質な手段で、住民弾圧だ」と批判した。
(引用終わり)
 
2016年11月9日(水)
勾留理由開示手続(那覇簡易裁判所・上原宏光裁判官)が開かれる。
琉球新報(2016年11月10日 11:32)
「山城氏「大衆運動への弾圧」  勾留理由開示で捜査を批判」

(抜粋引用開始)
 山城議長は「もし傷害があったとしたなら、私たちの望むところではない。心からおわびしたい」とした。
 一方、「7月22日に多数の機動隊が私たちに襲いかかった事態を明らかにせず、私たちを毎日捜査するのは沖縄の抵抗、大衆運動に対する弾圧だ」と批判した。
(引用終わり)
 
2016年11月11日(金)
山城博治氏と神奈川県の牧師を傷害、公務執行妨害で起訴。山城氏については器物損壊でも起訴。
琉球新報(2016年11月12日 11:55)
「弁護士「運動弾圧だ」 山城議長ら2人起訴 北部ヘリパッド」

(抜粋引用開始)
 
那覇地検は11日、米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の工事用道路上で、沖縄防衛局の職員に揺さぶるなどの暴行を加えてけがを負わせ、公務を妨害したとして逮捕・送検された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を、傷害と公務執行妨害の罪で起訴した。米軍提供区域内で防衛局が設置した有刺鉄線を切断したとして、器物損壊の罪でも起訴した。ヘリパッド建設工事に反対する抗議運動のリーダーとして活動していた山城議長が起訴されたことを受け、弁護士から「政府が抗議運動の萎縮を狙ったものだ」との声が上がった。
 ヘリパッド建設への抗議活動中の逮捕者の中で、起訴されたのは山城議長で2人目。山城議長と共謀したとして、神奈川県の牧師の男性(31)も、傷害と公務執行妨害の罪で起訴した。地検は2人の認否を明らかにしていない。
(略)
 山城議長の弁護人を務める金高望弁護士は「必要性のない不当な起訴であり、現場の運動に対する弾圧だ」とコメントした。保釈請求する方針も示した。
(引用終わり)
  
2016年11月29日(火)
山城博治氏ら4人を威力業務妨害で再逮捕
琉球新報(2016年10月21日 09:38)
「威力業務妨害容疑 4人逮捕 県警、辺野古新基地建設で」

(抜粋引用開始)
 
県警警備一課と名護署は29日、名護市辺野古の米軍キャンプシュワブゲート前で、コンクリート製ブロックを積み上げて工事車両の進入を阻み、威力をもって沖縄防衛局の業務を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を含む計4人を逮捕した。県警は捜査に支障を来すとして、それぞれの認否を明らかにしていない。
 逮捕されたのは山城議長、職業不詳男性(66)=宜野座村、職業不詳男性(59)=名護市、職業不詳男性(40)=名護市。逮捕容疑は今年1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、米軍キャンプシュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを積み上げ、工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。
(略)
(引用終わり)
 
2016年12月12日(月)
威力業務妨害についての勾留理由開示手続(那覇簡易裁判所)が開かれる。
琉球新報(2016年12月13日 11:00)
「「運動への圧力」山城議長が陳述 那覇簡裁で開示手続き」

(引用開始)
 
名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前でコンクリート製ブロックを積み上げて沖縄防衛局などの業務を妨害したとして、威力業務妨害容疑で逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長ら4人の勾留理由開示手続きが12日、那覇簡裁で行われた。
 山城議長は意見陳述で「(発生から)10カ月も経過した事案であり、政治的な捜査であることを勘ぐってしまう。運動への圧力ではないか」と述べた。
(引用終わり)
 
2016年12月20日(火)
威力業務妨害で起訴
※報道記事は見つかりませんでしたが、12月28日付で発表された刑法研究者による緊急声明に「さらに山城氏は、③11月29日、名護市辺野古の新基地建設事業に対する威力業務妨害の疑いでまたしても逮捕され、12月20日、追起訴された。」とあります。

2016年12月26日(月)
名護署から拘置所に移監
※1月12日の記者会見前の照屋寛徳衆議院議員による報告で明らかに(照屋議員は弁護士資格があるので接見できます)。

 以上の経過を整理すると以下のとおりです。

2016年10月17日 第1回逮捕 
罪名 器物損壊(現行犯逮捕)
被疑事実 2016年10月17日、東村(ひがしそん)高江周辺の米軍北部訓練場内で、ヘリパッド建設工事現場への進入を防ぐために設置されたフェンスの上に張られた有刺鉄線をペンチのようなもので切ったとの疑い。

2016年10月20日 第2回逮捕
罪名 傷害、公務執行妨害
被疑事実 2016年8月25日、通称「N1裏地区」で工事現場への侵入防止フェンスを設置していた沖縄防衛局の男性職員の腕を強くつかみ、肩をつかんで激しく揺さぶる行為などで頸椎(けいつい)捻挫と右腕打撲のけがを負わせ、公務の執行を妨害したとの疑い。

2016年11月11日 第1回起訴
罪名 傷害、公務執行妨害、器物損壊
 
2016年11月29日 第3回逮捕
罪名 威力業務妨害
被疑事実 2016年1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、米軍キャンプシュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを積み上げ、工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。

2016年12月20日 第2回起訴
罪名 威力業務妨害

 この間、弁護団としては、2回の勾留理由開示請求の他、保釈請求却下に対する準抗告、接見禁止決定に対する準抗告、特別抗告など、あらゆる手段で山城さんの身柄を取り戻すべく努力しているようですが、いまもって接見禁止が付いたままの勾留が続くという異常事態となっています。
 
 それにしても、弁護士の目から以上の経過を見ると、10月20日の傷害と公務執行妨害による2回目の逮捕が、「あらゆる手段を使って反対派のリーダーを高江の現場から引きはがす」という権力の意思が明確になった分水嶺であるように思えます。三宅俊司弁護士もコメントしているとおり、「何が何でも拘束したいのは明らか」ですから。

 その後の経過の問題点については、12月28日に公表された刑事法研究者による緊急声明に詳しく述べられていますので、是非お読みください。
 前田朗東京造形大学教授のブログに掲載された声明を全文紹介します。

(引用開始)
プレスリリース「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」について 016.12.28
 日本政府は、民主的に表明される沖縄の民意を国の力で踏みにじっておきながら、日本は法治国家であると豪語する。法律を学び、教える者として無力感におそわれる。まことに残念ながら刑事司法もこれに追随し、非暴力平和の抗議行動を刑法で抑え込もうとしている。平和を守ることが罪になるのは戦時治安法制の特徴である。しかし、今ならば引き返して「法」をとり戻すことができるかもしれないので、刑事法学の観点から、山城氏の逮捕・勾留こそが違法であり、公訴を取消し、山城氏を解放すべきであることを説明する必要があった。
 10日前に海外識者らの「山城博治氏らの釈放を求める声明」が発表され、その後、沖縄県内の二紙が、勾留中の山城氏の「県民団結で苦境打開を」「未来は私たちのもの」とする声を伝えた。日本の刑事法研究者としても、刑事司法の側に不正がある、と直ちに応じておかねばならないと考え、別紙のとおり、「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」(2016.12.28)を発表する。

呼びかけ人(50音順) 
春日勉(神戸学院大学教授)、中野正剛(沖縄国際大学教授)、本庄武(一橋大学教授)、前田朗(東京造形大学教授)、森川恭剛(琉球大学教授)

賛同人(50音順) 
足立昌勝(関東学院大学名誉教授)、雨宮敬博(宮崎産業経営大学准教授)、石塚伸一(龍谷大学教授)、稲田朗子(高知大学准教授)、内田博文(神戸学院大学教授)、内山真由美(佐賀大学准教授)、梅崎進哉(西南学院大学教授)、大場史朗(大阪経済法科大学准教授)、大藪志保子(久留米大学准教授)、岡田行雄(熊本大学教授)、岡本洋一(熊本大学准教授)、垣花豊順(琉球大学名誉教授)、金尚均(龍谷大学教授)、葛野尋之(一橋大学教授)、黒川亨子(宇都宮大学講師)、斉藤豊治(甲南大学名誉教授)、櫻庭総(山口大学准教授)、佐々木光明(神戸学院大学教授)、笹倉香奈(甲南大学教授)、島岡まな(大阪大学教授)、鈴木博康(九州国際大学教授)、陶山二郎(茨城大学准教授)、関哲夫(國學院大学教授)、高倉新喜(山形大学教授)、寺中誠(東京経済大学非常勤講師)、豊崎七絵(九州大学教授)、新倉修(青山学院大学教授)、新村繁文(福島大学特任教授)、平井佐和子(西南学院大学准教授)、平川宗信(名古屋大学名誉教授)、福井厚(京都女子大学教授)、福島至(龍谷大学教授)、福永俊輔(西南学院大学准教授)、保条成宏(福岡教育大学教授)、本田稔(立命館大学教授)、前野育三(関西学院大学名誉教授)、松宮孝明(立命館大学教授)、松本英俊(駒澤大学教授)、三島聡(大阪市立大学教授)、水谷規男(大阪大学教授)、宮本弘典(関東学院大学教授)、宗岡嗣郎(久留米大学教授)、村井敏邦(大阪学院大学教授)、村田和宏(立正大学准教授)、森尾亮(久留米大学教授)、矢野恵美(琉球大学教授)、吉弘光男(久留米大学教授)他4人
以上 56人(2017/01/05現在)

以上 41人(12月28日13:00 第1回集約)
(注) 引き続き賛同を呼びかけ、2017年1月中旬に次回集約の予定。

         山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明

 沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)が、70日間を超えて勾留されている。山城氏は次々に3度逮捕され、起訴された。接見禁止の処分に付され、家族との面会も許されていない山城氏は、弁護士を通して地元2紙の取材に応じ、「翁長県政、全県民が苦境に立たされている」「多くの仲間たちが全力を尽くして阻止行動を行ってきましたが、言い知れない悲しみと無慈悲にも力で抑え込んできた政治権力の暴力に満身の怒りを禁じ得ません」と述べる(沖縄タイムス2016年12月22日、琉球新報同24日)。この長期勾留は、正当な理由のない拘禁であり(憲法34条違反)、速やかに釈放されねばならない。以下にその理由を述べる。
 山城氏は、①2016年10月17日、米軍北部訓練場のオスプレイ訓練用ヘリパッド建設に対する抗議行動中、沖縄防衛局職員の設置する侵入防止用フェンス上に張られた有刺鉄線一本を切ったとされ、準現行犯逮捕された。同月20日午後、那覇簡裁は、那覇地検の勾留請求を却下するが、地検が準抗告し、同日夜、那覇地裁が勾留を決定した。これに先立ち、②同日午後4時頃、沖縄県警は、沖縄防衛局職員に対する公務執行妨害と傷害の疑いで逮捕状を執行し、山城氏を再逮捕した。11月11日、山城氏は①と②の件で起訴され、翌12日、保釈請求が却下された(準抗告も棄却、また接見禁止決定に対する準抗告、特別抗告も棄却)。さらに山城氏は、③11月29日、名護市辺野古の新基地建設事業に対する威力業務妨害の疑いでまたしても逮捕され、12月20日、追起訴された。
 山城氏は、以上の3件で「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」(犯罪の嫌疑)と「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があるとされて勾留されている(刑訴法60条)。
 しかし、まず、犯罪の嫌疑についていえば、以上の3件が、辺野古新基地建設断念とオスプレイ配備撤回を掲げたいわゆる「オール沖縄」の民意を表明する政治的表現行為として行われたことは明らかであり、このような憲法上の権利行為に「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」があるのは、その権利性を上回る優越的利益の侵害が認められた場合だけである。政治的表現行為の自由は、最大限尊重されなければならない。いずれの事件も抗議行動を阻止しようとする機動隊等との衝突で偶発的、不可避的に発生した可能性が高く、違法性の程度の極めて低いものばかりである。すなわち、①で切断されたのは価額2,000円相当の有刺鉄線1本であるにすぎない。②は、沖縄防衛局職員が、山城氏らに腕や肩をつかまれて揺さぶられるなどしたことで、右上肢打撲を負ったとして被害を届け出たものであり、任意の事情聴取を優先すべき軽微な事案である。そして③は、10か月も前のことであるが、1月下旬にキャンプ・シュワブのゲート前路上で、工事車両の進入を阻止するために、座り込んでは機動隊員に強制排除されていた非暴力の市民らが、座り込む代わりにコンクリートブロックを積み上げたのであり、車両進入の度にこれも難なく撤去されていた。実に機動隊が配備されたことで、沖縄防衛局の基地建設事業は推進されていたのである。つまり山城氏のしたことは、犯罪であると疑ってかかり、身体拘束できるような行為ではなかったのである。
 百歩譲り、仮に嫌疑を認めたとしても、次に、情状事実は罪証隠滅の対象には含まれない、と考えるのが刑事訴訟法学の有力説である。②の件を除けば、山城氏はあえて事実自体を争おうとはしないだろう。しかも現在の山城氏は起訴後の勾留の状態にある。検察は公判維持のために必要な捜査を終えている。被告人の身体拘束は、裁判所への出頭を確保するための例外中の例外の手段でなければならない。もはや罪証隠滅のおそれを認めることはできない。以上の通り、山城氏を勾留する相当の理由は認められない。
 法的に理由のない勾留は違法である。その上で付言すれば、自由刑の科されることの想定できない事案で、そもそも未決拘禁などすべきではない。また、山城氏は健康上の問題を抱えており、身体拘束の継続によって回復不可能な不利益を被るおそれがある。しかも犯罪の嫌疑ありとされたのは憲法上の権利行為であり、勾留の処分は萎縮効果をもつ。したがって比例原則に照らし、山城氏の70日間を超える勾留は相当ではない。以上に鑑みると、山城氏のこれ以上の勾留は「不当に長い拘禁」(刑訴法91条)であると解されねばならない。
 山城氏の長期勾留は、従来から問題視されてきた日本の「人質司法」が、在日米軍基地をめぐる日本政府と沖縄県の対立の深まる中で、政治的に問題化したとみられる非常に憂慮すべき事態である。私たちは、刑事法研究者として、これを見過ごすことができない。山城氏を速やかに解放すべきである。
(引用終わり)

 以上の刑事法研究者による緊急声明により、刑事訴訟法学的観点からの問題点はほぼ網羅されていると思います。
 なお、上記プレスリリースで引用されている「海外識者らの「山城博治氏らの釈放を求める声明」」をご紹介しておきます。

 ところで、11月11日に第1回起訴、12月20日に第2回起訴なのだから、もう第1回公判期日が決まっているだろうと普通思いますよね。公判前整理手続をやるような重大事件ではないのですから。ところがどうもまだ第1回公判期日の日程すら決まっていないようなのです。
 目に付いたネットの記事を(情報の確実性については保証しかねますけど)ご紹介しておきます。
 
レイバーネット日本から
沖縄「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」から緊急署名のお願い

(抜粋引用開始)
 1月17日に、那覇地裁で三者(弁護士、検察官、裁判官)面談があり、そこで第一回公判の日取りが決まるようです。第一回裁判終了後に、被疑者は釈放(保釈)されるのが通例です。しかし、検察側の裁判日引き延ばしが予想されることから、それを許さないためにも、裁判所に早期釈放を求める署名を提出することになりました。このままだと微罪にも関わらず、4~6カ月も拘留されかねません。多く署名を集め、国=検察側の言いなりにならないよう裁判所に圧力をかける意味でも大変重要な闘いとなります。
(引用終わり)
 
 ところで、上記記事の中に「検察は体を養生するための靴下の差し入れもさせず」とある部分については、地元紙による以下のような記事がありました。

沖縄タイムス+プラス(2016年12月21日 06:00)
勾留中の山城議長へ、靴下の差し入れ実現 沖縄県警が認める

(抜粋引用開始)
【名護】新基地建設の抗議行動に絡んで起訴、勾留されている沖縄平和運動センターの山城博治議長への靴下の差し入れが20日、沖縄県警に認められた。全国的には認められる中、県警はこれまで「自殺予防」を理由に認めておらず、改善を求める声が上がっていた。
 東京の女性(68)が、「靴下を差し入れるため」に来県。名護署で長いものから短いものまで3種類を示して交渉し、短いものだけが認められた。「山城さんは大病を患ったばかりで足元の冷えが心配だった。大きな勝利だと思う」と喜んだ。
(略)
(引用終わり)
※後掲の院内集会動画の1時間21分~で、おそらくこの「東京の女性」の発言を聞くことができます。

 なお、上記「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」による署名とは別に、鎌田慧、澤地久枝、佐高信、落合恵子、小山内美江子の5氏が要請者となり、那覇地検及び那覇地裁宛の「山城博治さんらの釈放を求める要請書」へのインターネットを通じた賛同署名が呼びかけられており、既に多くの人が署名されたことと思います。普段はネット署名にはあまり積極的ではない私も署名しました。

 一昨日(1月12日)、上記要請人5名の内、鎌田慧さん、佐高信さん、落合恵子さんが出席して記者会見と院内集会が開かれました。
 しばらく休養されていた三輪祐児さん(UPLAN)が現場に復帰して中継動画をアップしてくださっていますのでご紹介します。

20160112 UPLAN【記者会見】山城博治さんらの釈放を(50分)

20170112 UPLAN【院内集会】山城博治さんらを救え!(1時間43分)

冒頭~ 司会 満田夏花さん
5分~ 落合恵子さん
6分~ 国会議員スピーチ(共産党、民進党、社民党)
23分~ 鎌田慧さん
38分~ 前田朗さん(東京造形大学教授)
45分~ 佐高真さん
51分~ (電話出演)伊波義安さん(山城博治さんたちの早期釈放を求める会)
57分~ 寺井一弘さん(弁護士)
1時間08分~ 藤本泰成さん(平和フォーラム)
1時間14分~ イイクラオサムさん(日本国際法律家協会)
「沖縄/琉球での政治弾圧に抗議する JALISA(日本国際法律家協会)声明」
1時間21分~ オオキセイコさん(年末に山城さんに靴下を差し入れに行った方)
1時間27分~ 会場発言

(再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 今晩(2017年1月13日)配信した「メルマガ金原No.2690」を転載します。

(再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 正月早々、YouTubeで聴取することができなくなっていた「自由なラジオ LIGHT UP!」も、ようやく新アカウント「jiyunaradio funclub」からアーカイブが再アップされ始め、昨日、
最新の4本(038~041)をご紹介したところです。
 今日は、昨日も予告したとおり、旧アカウントにリンクしていたため、いまやYouTubeで試聴できなくなっている私のメルマガ(ブログ)アーカイブのリンクをやり直します。とはいえ、一度に37回分のリンクをやり直すのも大変なので、過去6度の配信を、新しいものから古い方に順番に遡って再配信していくことにします。
 
(第1回)
2016年12月18日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん
平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
(第2回)
2016年11月26日
“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカ
イブを聴く(031~034)
(第3回)
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』
」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)
(第4回)
2016年10月1日
チェルノブイリ事故から30年目のベラルーシを訪ねた菅谷昭松本市長ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!
」最新アーカイブを聴く(023~026)
(第5回)
2016年9月5日
古賀茂明さん、泥憲和さん、望月衣塑子さん~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(02
0~022)
(第6回)
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた
※この001~019の19回分については、さらに何度かに分割して再配信するかもしれません。

 それではまず始めに、035~037のYouTubeへのリンクを新アカウントに変更して再配信します。
 なお、再配信にあたり、オリジナル配信では引用していなかった「Light Up! ジャーナル」の部分も補
充してご紹介するとともに、(参考動画)なども付け加えています。
 

 2016年12月18日に配信した「メルマガ金原No.2664」を再配信します。

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん
平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、今年の4月からスタートした
「自由なラジオ LIGHT UP!」。そのアーカイブがYouTubeとPODCASTで聴取することができますので、これまで5回にわたり、その全番組(34本)のアーカイブを紹介してきました。
 ここまで来れば、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全てのアーカイブを紹介するブログを目指すと前々回に披瀝した決意に従い、最新の3本(035~037)をご紹介します。

 3回のゲストそれぞれの興味深い話題に耳を傾けていただきたいのはもちろんですが、実は今日フューチャーしたいのは、パーソナリティのおしどりマコ・ケンのお2人なのです。
 おしどりマコ・ケンのお2人が、このたび、第22回平和・協同ジャーナリスト基金賞の奨励賞を受賞
されました。
 今年の受賞者は以下の方々です。

◆基金賞(大賞)(1点)
 毎日新聞夕刊編集部の「夕刊『特集ワイド』における平和に関する一連の記事」
◆奨励賞(7点)
★ノンフィクション作家、大塚茂樹さんの「原爆にも部落差別にも負けなかった人びと」(かもがわ出版)
★原爆の図丸木美術館学芸員、岡村幸宣さんの「≪原爆の図≫全国巡回――占領下、100万人が観た!」(新宿書房)
★よしもと所属の夫婦漫才コンビ・DAYSJAPAN編集委員、おしどりマコ・ケンさんの原発問題での情報発信
★金澤敏子、向井嘉之、阿部不二子、瀬谷實さんの「米騒動とジャーナリズム」(梧桐書院)
★上丸洋一・朝日新聞記者の「新聞と憲法9条」(朝日新聞出版)
★瀬戸内海放送制作の「クワイ河に虹をかけた男」
★森永玲・長崎新聞編集局長の「反戦主義者なる事通告申上げます――消えた結核医 末永敏事――」(長崎新聞連載)

 同基金ホームページに掲載された授賞理由と受賞者プロフィルを引用します。

(引用開始)
授賞理由
 原発問題も引き続き日本にとって重大な課題とあって、原発関係からもぜひと選ばれたのが、おしどりマコ・ケンさんの『原発問題での情報発信』です。お二人は漫才コンビですが、市民の立場から、原発事故に関し本当に必要な情報が出てこない状況に疑問を抱き、東電や政府の記者会見に出席したり、福島にも通って原発事故に関する情報を執筆、動画、講演などで発し続けています。こうした活動が「市民運動の支えなっている」と評価されました。
プロフィル
★原発問題での情報発信
 おしどりマコ・ケン
 マコとケンの夫婦コンビ。横山ホットブラザーズ、横山マコトの弟子。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。社団法人漫才協会会員。認定NPO法人沖縄・球美の里理事。フォトジャーナリズム誌「DAYSJAPAN」編集委員。
 東京電力福島第一原子力発電所事故(東日本大震災)後、随時行われている東京電力の記者会見、様々な省庁、地方自治体の会見、議会・検討会・学会・シンポジウムを取材。また現地にも頻繁に足を運び取材し、その模様を様々な媒体で公開している。
(引用終わり)

 マコさん、ケンさん、受賞おめでとうございました(一応マコさんとはFacebook友達だけど、しばらくタイムラインご無沙汰してたから、受賞知らなかった)。

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブの最新3回分(035~037)をご紹介し
ましょう。

035 2016.11.29
福島県双葉町現地ルポ(第1部)&
前西成区長が振り返る公募区長の3年8か月(第2部)
PERSONALITY いまにしのりゆき
GUEST 大沼勇治さん、小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所・電話出演)、臣永正廣さん(前大阪市西成区長)


Light Up!ジャーナル特別編:福島県双葉町ルポ・未だ続く帰還困難区域の高線量
出演:大沼勇治さん(双葉町ルポ・取材)小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所・電話出演)

「2部構成でお届けする今回の市民のための自由なラジオ“Light Up!”。第1部は、パーソナリティのいまにしのりゆきが、未だ帰還困難区域に指定されている福島県双葉町ご出身の大沼勇治さんと、双葉町を訪れたルポです。双葉町のシンボルとして町の玄関口にあったアーチ状の原発PRの看板、そこに書かれた標語「原子力明るい未来のエネルギー」を子どもの頃につくったご本人でいらっしゃる大沼さん。福島第一原発事故でふるさとを追われたことから、愚かな原子力政策に反対し続け、その看板のアーチを震災遺構として残す運動もして来られました。看板は、昨年の12月、老朽化を理由に取り壊されましたが、その双葉町は今、どうなっているのでしょうか?
 いまにしのりゆきが大沼勇治さんと歩きました。
第2部 前西成区長が振り返る公募区長の3年8か月
ゲスト:臣永正廣さん(前大阪市西成区長)
 橋下徹市長の肝入り改革のひとつで、公募区長として2012年8月から2016年3月31日までの3年8か月、大阪市西成区長を務めた臣永正廣さん。西成区といえば、大阪の下町も下町、日雇い労働者の町、あいりん地区を真っ先に思い浮かべる人も多いほど、さまざまな課題をかかえています。徳島の那賀川町長を務めた経験はあったものの、もとはジャーナリスト。そんな民間からの新しい血を期待され、西成区で汗を流した臣永さんの奮闘の日々を振り返ります。」
※金原注(参考動画)
見つめ続ける ひと、思い :大沼勇治さん (39)(毎日新聞)(2分26秒)

「今回は、特別企画です!パーソナリティの女優、木内みどりが、作家の澤地久枝さんの書斎におじゃましてじっくりとお話を伺いました。いつも通りのあたたかな笑顔で迎えてくださった澤地さん、本当に自然に、おだやかに、そしてあるときは熱を込めて、たくさんのお話をして下さいました。満州から引き揚げて、焼野原の東京・原宿のバラックから始まった澤地さんの戦後。心臓を患いながらも好奇心と強い信念をもって様々なことに挑戦を続けた若き日々。そしてその結果収斂されていく唯一無ニな作家としての才能。生命を何よりも尊び、深く戦争を憎み、また3.11以降は特に原子力政策と戦争、その両方を推し進めようとする安倍政権にも、強く反対の声を上げておられます。今回は、普段執筆活動をなさっているお部屋で、実に普段着の、素のままの澤地さんがにじみ出るような対談になりました。
 戦後この国が手に入れたもの、失くしたもの、そしてこれから未来へ手渡すべきもの。そんな大切なも
のの姿が、はっきりと見えてくる、そんな時間でもありました。そのお話の中身は、放送本編に、どうぞごゆっくり耳を傾けていただければと思います。」
■Light Up! ジャーナル「福島県沖地震で使用済核燃料プールの冷却停止、私たちが今考えるべきこと」
「11月22日の福島県沖地震では、東日本大震災以降最大の津波が発生し、あの悪夢が再び頭をよぎった方も多かったことでしょう。日本列島に頻発する地震。原子力発電所の危険極まりない現状を専門家の視点で元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんが解説します。 
 一方パーソナリティの木内みどりは、大きな企業や組織に所属するものとしての顔しか持たない者のする無責任な判断と行動が、この国のしくみになってしまっていることを嘆き、ひとりの人間の「個」が重
んじる社会こそが、脱原発の突破口だとこだわります。さて、その木内の思いに、小出さんはどう答えたのでしょうか? お楽しみに!」
 
「今回のゲストは、今年11月に東京電力を解雇された元社員の一井唯史さん。一井さんは、福島原発事故の賠償にかかわるお仕事に携わる中で、その激務のため体調を崩され会社を休職していました。その後、会社から休職の期限が過ぎるとして解雇されてしまいます。賠償に納得されない方との交渉などストレスが高い現場に加え、経験を考慮しない人員配置、慢性的な人手不足などで職場は劣悪な環境と化し、ピーク時には睡眠時間3時間半の日が連続したといいます。一井さんは、うつ病を発症したのは労災であると訴え、会社に社員の地位の確認を求める交渉を続けていらっしゃいます。大企業の労災封じはどのような構造から生まれるのか?電通の高橋まつりさんの過労自殺の記憶も新しい今、声を上げられず命を絶ったり、泣き寝入りをしている人たちのためにも、自分ががんばるのだと一井さんは奔走されています。今回は、そんな一井さんの胸の内をゆっくりと伺って参ります。」
■LIGHT UP! ジャーナル「少年の頃、原子力にかけた夢と、それから気づいた大きな矛盾と絶望。小出裕章さんが、原子力発電に徹底的に反対する理由とは?」
「今回のLight Up!ジャーナルは、小出裕章さんご自身のことについて伺いました。子どもの頃から、原子力に携わる科学者の道を志した小出裕章さんが、なぜ人生の大半を、反原発・脱原発のために費やして来られたのか?京都大学原子炉実験所を退官された今、その思いを、これまで歩んでこられた道を振り返りながら冷静に語ってくださいました。」

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年1月12日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

 今晩(2017年1月12日)配信した「メルマガ金原No.2689」を転載します。

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、昨年の4月からスタートした「自由なラジオ LIGHT UP!」。そのアーカイブがYouTubeとPODCASTで聴取することができますので、これまで6回にわたり、その全番組(37本)のアーカイブを紹介してきました。
 そして今年も、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全アーカイブ紹介を目指し、最新の3本(038~040)をご紹介します・・・と書くつもりで、番組ホームページにアクセスしたのが1月6日だったでしょうか。
 ところが、いつもご紹介しているYouTubeを開けようとしても、「この動画に関連付けられていたYouTubeアカウントが停止されたため、この動画は再生できません。」というメッセージが出てくるのみ。ホームページには、原因調査中で、復旧するまではポッドキャスト(PODCAST)配信でお聞き下さいという説明があるだけ、という状況が続きました。
 ポッドキャストを聴こうと思えば、まずiTunesをダウンロードしなければならず(結局やりましたけど)、それより、どうせYouTubeがすぐに復活するだろうから、と待っていたのですが・・・。
 1日経ち、2日経ち、3日経ってもYouTubeが復活しない!
 当然、過去6回取り上げた私のメルマガ&ブログからのリンクも無効になったままで、これはいよいよポッドキャストで聴くしかないかな、と思い始めた昨日(1月11日)、最近の回が「jiyunaradio funclub」という新たなアカウントで再アップされ始めたのです。
 手作業で(?)ぼちぼち再アップしているようで、同じ037を2つアップして036がないとか、まだまだ混乱しているようで、41本全部を新たなアカウントでアップし終えるまでにどれだけかかるか分かりません。が、とりあえず、私のメルマガ(ブログ)で未紹介だった038~041は無事再アップされましたので、今日ようやくそれらをご紹介できることになりました。
 「自由なラジオ LIGHT UP!」のスタッフの皆さん、「funclub」(?)の皆さん、本当にありがとうございます。
 それにしても、このトラブルの原因は何だったのでしょうね?

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブの最新4回分(038~041)をご紹介しましょう。
 過去の37本分についても、少なくともブログ版は全部リンクをやり直さなければ、と思っています。いつになるか分かりませんけど。

038 2016.12.20
アメリカにおけるトランプ勝利を分析する
PERSONALITY 西谷文和さん
GUEST 冨田宏治さん(関西学院大学法学部教授)


「世界中に大きな衝撃を与えたアメリカ大統領選挙から1ヶ月以上が経ちました。ドナルド・トランプ勝利によって、アメリカでは未だに抵抗運動が続いています。果たして、このトランプ勝利は何を意味するのか?大衆が彼の暴言を受け入れた背景には何があるのか?メディアはどのように機能したのか?関西学院大学教授の冨田宏治さんに伺います。」
■LIGHT−UPジャーナル〜「欧州に『安全な原発』ができたってほんと?」
「フランスやフィンランドなどで安全性の高い最新鋭の原子炉の建設が進んでいます。航空機の衝突などのテロや過酷な事故にも対応できるということですが、建設費が当初想定よりも大幅に膨らみ、逆風も強まっているようです。今回は、安全をうたう原子炉の行方について、今中哲二さんにお話を伺います。」
※金原注(参考サイト)
【動画・テキスト起こし】冨田宏治教授『「保革」を超え、転形期を切り拓く共同を-大量棄権層・社会保守・市民連合-」(市民社会フォーラム)

「今回のスタジオのお客様は、前新潟県知事の泉田裕彦さんです。4期目の知事選への出馬を断念し、今年の10月24日に退任されたばかりの泉田さんに、その胸の内をじっくりと伺いました。
 今回の知事選挙期間中に行われた報道各社調査による県民の県政評価率が、なんと8割を越えていたという泉田さん。マニュフェストは、自分がやりたいことではなく、有権者が望むことをそのまま採用し、愚直に県政を推進して来られました。番組前半では、そんな泉田さんに、忘れもしない2007年7月16日、知事1期目で遭遇した新潟県中越沖地震当時の記憶を振り返っていただきました。そのときは、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の3号機の変圧器から火災が発生。なんと県庁と現地のホットラインは不通。緊急対策室の扉が地震で開かなくなったためだったといいます。
 その反省から、泉田さんの働きかけもあって「免震重要棟」ができたわけですが、その後、福島第一原発の免震重要棟が出来たのは、なんと3.11の8月前だったといいます。もしかしたら東日本大震災による壊滅的被害から日本を救ったのは、泉田さんと言っても過言ではないでしょうか? そんなお話を前半で伺っています。
 番組後半では、今年の2月の段階では議会で4選目指して県知事選に立候補を表明されていた泉田さんが、なぜ告示の1か月前に突然撤退を決められたのか。地元の新聞社が、泉田県政を執拗に追い込んだかのように見える「中古フェリー購入問題」報道に関して、泉田さんの見解を伺いました。番組では、当該新聞社が掲載した反論も紹介。選挙の争点が、この問題だけになることで公益性が確保できないと判断し撤退した泉田さんの英断の裏には、いったいどんな真実があったのでしょうか?ハウスエージェンシーを経由して東京電力から大きな広告出稿を手にしていた地元新聞社。原子力ムラとメディアのつながりについて言及しながら、泉田さんの身辺で当時起こっていたことについて伺いました。」
■LIGHT−UPジャーナル〜「東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性」
「元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんに電話をおつなぎして、再稼働を急ぐとされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性について、泉田前知事とともに伺いました。」
「終戦から70年以上が経った今、戦争体験者の数は減少の一途を辿っています。中でも兵士として戦地に赴いた人の数は顕著です。
 そんな中、ここに攻撃機の整備兵として真珠湾攻撃に赴いた一人の元海軍兵がいます。瀧本邦慶さん(95)。
 瀧本さんはその後、北太平洋、ミッドウェイ海戦にも参加。負傷するも、九死に一生を得ます。また、続いて送られた西太平洋トラック島でも、餓死の恐怖と戦いますが、ひょんな偶然から死を免れます。
 終戦後、なんとか復員する瀧本さんですが、戦史などを調べるうちに、大きな怒りに震えたといいます。それは、自分が見てきた事実と、国(大本営)が発表している事実がまったく違うことが理由でした。「国は平気で嘘をつく」。果たしてどのような嘘だったのか?
 そして、10年前からそれらの戦争体験の語り部として小中高大学を回っていましたが、それもある理由から瀧本さんは止めることを考えます。その決意の理由とは?
 今回は、瀧本邦慶さんご本人をスタジオにお招きし、戦争で見てきたこと体験したことをつぶさに伺います。
◯瀧本邦慶さん講演依頼はこちらから
平和学習を支える会
http://heiwa.osaka/
新聞うずみ火 http://uzumibi.net/

「今回のスタジオのお客様は、映画監督のリンダ・フォーグランドさんです。完璧な日本語を話すリンダさんは、アメリカ人の宣教師の娘として日本で生まれ育ち、アメリカに渡った後は映画の字幕の翻訳で培った才能とそこで出会った人々との交流の中で、今度はご自身が監督となって衝撃的な映画の数々をリリースして来られました。
 敢えてアートに昇華させた「美しい映像」で、誰にも真似できないインパクトをもって表現する戦争の悲劇、人間の愚かさ……。
 リンダさんの映画には、戦争と平和への深いこだわりがたくさん詰まっています。それは、日本の地方都市で暮らした小学生の頃の記憶の断片、先生が「アメリカが広島に原爆を落とした」と教えたとき、教室中の日本人の友だちが一斉にリンダさんの方を振り向いたという、そんな原体験からだとおっしゃいます。言われのない罪の意識を、日米の文化のはざまにあった幼少期から引きずって来たとおっしゃるリンダさん。その後どんな作品を、どんな思いに重ねて生み出してきたのでしょうか? じっくりと語っていただきました。
作品の一部がご覧になれます。
http://lhoaglund.com/
■LIGHT−UPジャーナル:「息苦しい今の日本をどう生き抜くべきなのか?」
「今回のLight Up!ジャーナルは、落合恵子さんと電話でお話しします。求められれば声を届けるために休む暇なく全国を駆け巡っている落合恵子さん。様々なデモや集会に参加し、その行く先々での出会いの中でまた新しい価値を見つけながら、ご自身の思いを伝え続けていらっしゃいます。息苦しい今の日本をどう生き抜くべきなのか? 小さな声でも、心から湧く「伝わる言葉」をつなぎあわせて大きくしていくことの大切さを語って下さいました。若き日のラジオパーソナリティ時代の意外なエピソードも飛び出し、聴き応え満点のインタビューです!」
※金原注(参考動画)
映画『ANPO』予告編(1分37秒)
 

院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2016年12月14日)を試聴する

 今晩(2017年1月11日)配信した「メルマガ金原No.2688」を転載します。

院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2016年12月14日)を試聴する

 昨日、「パブコメ締切まであと1週間!~原発事故費用・廃炉費用⇒東京電力が責任を取らないまま国民負担に!」と題し、「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめに対する意見公募」に応募しようと呼びかけましたが、今日はその続編(というか補充)です。
 昨日は、パブコメを書くための参考資料として、以下のサイトをご紹介しました(リンクを再掲します)。
 
2017年1月8日 IWJ兵庫 
政府は原発救済費用を電気代に上乗せするな!福島事故の賠償はまず東京電力に払わせよう!「原発負担金はお断り!神戸集会」 2017.1.8

 今日補充してご紹介しようとするのは、12月14日に衆議院第1議員会館で開かれた院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」の中継動画です。集会の主催は、原子力市民委員会、原発ゼロの会、国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム、市民電力連絡会、eシフト、パワーシフト・キャンペーン、環境エネルギー政策研究所の7団体、後援は全国消費者団体連絡会でした。
 集会の開催趣旨は以下のように説明されていました。

「電力自由化のもとで相対的に不利となる原発に対する「事業環境整備」の議論が新たな局面を迎えています。
 2016年9月以降、原発の廃炉費用の一部、および福島第一原発事故の事故処理・賠償費用の一部を「託送料金」のしくみを利用して回収できるようにする議論が、12月中旬にも取りまとめられようとしています。
 原発事故の責任追及、原子力政策の国民的議論なく、国会での議論もなく、拙速に決めてしまうことに対し、多くの市民・消費者、新電力会社、国会議員、専門家から異議が上がっています。
 そこでこのたび、国会議員や専門家、消費者団体、環境団体などの共同により、院内集会と資源エネルギー庁ヒアリングを開催します。
 当日は、「原発コスト転嫁の前に責任の明確化と政策見直しを」とうったえる賛同署名も、経済産業省に提出予定です。どなたでもご参加いただけます。」
 
 2時間を超える動画ですから、パブコメ締切(1月17日)までに試聴することは難しい人も多いでしょうが、パブコメはさておくとしても、見る価値のある集会だと思います。
 試聴の目安時間及び関連資料と併せてご紹介します。
 
院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング 「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2時間05分)

冒頭~ 開会
 

3分~ 署名提出「原発コスト安」は嘘だった 国民への8.3兆円負担転嫁の前に政策転換を

※金原注 
(引用開始)
 福島第一原発の廃炉費用などのために新たに8.3兆円を国民に負担させる形で政府が調整に入ったとの報道が、新電力・消費者に衝撃を与えました。9月16日の報道によれば、内訳は廃炉費用4兆円、賠償費用3兆円、さらに福島第一以外の原発の廃炉費用として1.3兆円というものです。事故の責任があいまいなまま、また原子力政策の見直しを伴わない国民への負担転嫁は、新電力事業者や国民を説得できるものではありません。
 福島第一原発事故の賠償・被害最小化を最優先として、東京電力の責任を明らかにし、莫大な費用がかかることが明白となった原子力発電については、これまで利益を得てきた事業者が責任を持って安全な廃炉に向けた対策を取るべきです。経済合理性を欠く原発を、維持を前提として国民負担で支えることは、電力自由化の理念にも反し受け入れられるものではありません。
 パワーシフト・キャンペーンは、福島第一原発事故の廃炉・賠償については東京電力の責任で、また今後の廃炉費用をめぐっては、政策転換の議論を行うことを強く要請します。
1.事故の責任があいまいなままに、国民負担は許されない
 東京電力福島第一原発事故については、東京電力に一義的な責任があるとされながらも、原子力損害賠償支援機構を通じて他の電力会社と政府が賠償費用を支援しています。東京電力が責任を取っているとは言えない一方で、東京電力の2015年度の営業利益は3400億円を超えています。一民間企業の起こした甚大事故について、企業を事実上「救済」しながら国民負担を求めることについて、倫理的にも経済的にも、理解を得られるものではありません。
2.「原発の事故費用・廃炉費用は莫大」明らかに-政策変更なき国民負担は許されない
 2014年の「エネルギー基本計画」をはじめ、各電源のコスト検証において、原子力については、事故処理・賠償費用を勘案してもなお、「コストが低廉な電源」と位置づけられてきました。しかし今回、東京電力福島第一原発事故の廃炉・賠償費用は東京電力だけでは負担できないこと、また他の原発の廃炉費用も、原発を保有する電力会社では支払いきれないことが公にされたと言えます。そうであれば、まずは新規原発の建設可能性について撤回し、また既存の原発の廃炉も早急に検討する方向で、具体的に政策転換を行うべきです。
 原発のリスク、費用、事故被害の大きさについての国民的議論なしに、国民負担に転嫁することは、電力自由化の趣旨にも反しています。
 原発の費用負担と、原発電気の卸電力市場での取引や「非化石電源」としての扱いなど、市民・消費者に受け入れがたい政策に反対し、9月20日に新たに設置された「東京電力改革・1F問題委員会(東電委員会)」および「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を注視していきます。
(引用終わり) 
 
8分~ 河野太郎衆議院議員(原発ゼロの会/自民党)
※金原注
原発ゼロの会「東電賠償・廃炉費用、老朽炉廃炉費用の託送料金上乗せについて(談話)」
(談話の「ポイント」を引用開始)
■ポイント
【総論】
1.既に東電賠償・廃炉費用は国民負担に転嫁されはじめている
2.東電債務超過回避のために費用見積りを隠すべきではない
3.老朽炉の廃炉関係費用の見積りを明らかにすべき
【東電賠償・廃炉費用について】
4.原賠機構一般負担金「過去分」はあり得ない
5.「使用済燃料再処理等既発電費」の前例を悪用すべきではない
6.1F廃炉費用の託送料金上乗せの根拠がない
7.1Fへの廃炉会計制度(廃止措置資産)適用には歯止めがない
8.東電破綻処理、株主・貸し手責任の完遂が前提
【老朽炉の廃炉費用について】
9.「安全神話」の反省がない
10.ベースロード電源市場とのバーターにすべきではない
11.廃炉促進の特別法で分割償却を担保すべき
12.託送料金上乗せは電力会社に不当な損益改善効果
13.会計制度を歪めるべきではない
14.「原発は安い」というコスト計算に意味はない
(引用終わり)
22分~ 近藤昭一衆議院議員(原発ゼロの会/民進党)
24分~ 阿部知子衆議院議員(原発ゼロの会/民進党)

29分~ 新電力各社へのアンケート結果についての報告
※金原注

35分~ 資源エネルギー庁ヒアリング
 司会 飯田哲也氏(認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)
 36分~ 大島堅一氏(立命館大学国際関係学部教授) 論点整理
 57分~ 竹村英明氏(市民電力連絡会会長、EGパワー) 問題点指摘
 1時間01分~ 資源エネルギー庁からの説明と討論 

パブコメ締切まであと1週間!~原発事故費用・廃炉費用⇒東京電力が責任を取らないまま国民負担に!

 今晩(2017年1月10日)配信した「メルマガ金原No.2687」を転載します。

パブコメ締切まであと1週間!~原発事故費用・廃炉費用⇒東京電力が責任を取らないまま国民負担に!

 先月来、気にはなりながらメルマガ(ブログ)で取り上げてこなかったテーマがあります。それは、原発事故の処理費用や廃炉費用を国民に負担させるための枠組みを作ろうという国の方針であり、様々な団体が反対のアピールを出していますし、どういう風に取り上げたものか迷っているうちに時が経過し、気がついてみると、「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめに対する意見公募」なる長ったらしいタイトルのパブコメ募集期間が、あと1週間(1月17日まで)と迫っていました。
 そこで、とりあえず、このパブコメの募集要項と、その対象となった「中間とりまとめ」をご紹介することにしたいと思います。

総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめに対する意見公募要領
(抜粋引用開始)
 経済産業省では、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に設置された「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」(小委員長:山内弘隆一橋大学大学院商学研究科教授)において、競争活性化の方策と競争の中でも公益的課題への対応を促す仕組みの具体化に向け、検討してきました。
 本小委員会の検討結果を中間報告書としてとりまとめるにあたり、広く皆様からも御意見をいただきたく、以下の要領で意見の募集をいたします。
1.意見募集対象
 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめ
2.資料入手方法 略
3.意見募集期間(意見募集開始日及び終了日)
平成28年12月19日(月)~平成29年1月17日(火)
(郵送の場合は平成28年1月16日(月)必着)
4.意見提出先・提出方法
別紙の意見提出用紙に日本語で記入の上、以下いずれかの方法で送付して下さい。
(1)電子政府の総合窓口( e-Gov )意見提出フォーム
※(金原注)意見提出フォームへのアクセスはこちらのページから。
(2)郵送
(3)FAX
(4)電子メール
(引用終わり)
 
「電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめ(案)」
※2016年12月16日に開催された小委員会で提案されたもの。実際にパブコメに際して公表された
「中間とりまとめ」から(案)が外れていますが、どこか修正されたかどうかは未確認ですので、引用される場合には、「パブリックコメント:意見募集中案件詳細」から「中間とりまとめ」をダウンロードされることをお勧めします。

 ただ、いきなり「中間とりまとめ」(PDFファイルで34ページもある)を「読んでください」と言っても、何が特に問題なのか訳が分からないと思いますので、信頼するに足る団体の声明をまず2つお読みいただければと思います。
 1つは、「原子力市民委員会」が12月2日に発表した「声明:新たな東京電力救済策・原子力発電会社救済策は正当化できない」です。この12月2日というのは、「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」が「中間とりまとめ」を了承した12月16日よりも前ですが、大筋は明らかになっていたため、緊急に公表した声明です。声明自体は相当に長いものなので、同時に公表された声明の要旨を引用します。
 

同声明(要旨)
(引用開始)
原子力市民委員会 
 座長:吉岡 斉           
 座長代理:大島堅一、島薗 進、満田夏花 
 委員:荒木田岳、大沼淳一、海渡雄一、後藤政志、筒井哲郎、伴 英幸、武藤類子  
 2016年9月に入って経済産業省は、新たに2つの審議会を設置した。経済産業省に置かれる「東京電力改革・1F問題委員会」(略称:東電委員会)と、同省の総合資源エネルギー調査会に置かれる「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」(略称:貫徹委員会)である。前者は東京電力救済を目的としている。後者は東京電力のみならず、全ての原子力発電会社(旧電力9社および日本原子力発電、ならびに将来原子力発電所を保有する電力会社)の救済を目的としている。
 2つの審議会は、2016年内にも、新たな東京電力救済策と、原子力発電会社救済策の骨子を定めることを目指している。もしそれが実現すれば、2つの深刻な事態が発生することになる。
 第1に、2011年3月の福島原発事故に係る事故対策費の支払いの大半を、事故対策活動を続けるために今後追加されていく支払いも含めて、国民負担に転嫁する仕組みが整うこととなる。ここで重要なのは電気料金(当面は新電力も含めた電気料金、2020年からは送電会社の託送料金)への上乗せによって東京電力救済資金が調達されることである。これにより国会の承認なしに際限なく値上げしていくことが可能となる。
 第2に、東京電力だけでなく全ての原子力発電会社が抱える原子力発電固有のコストを、同じように将来追加される支払いも含めて電気料金に上乗せし、国民負担に転嫁する仕組みが整うこととなる。当面予定されているのは廃炉コストだけだが、この仕組みを他の費目にも当てはめていくことは簡単である。今後も次々と巨額の国民負担を求める事案が浮上してくると見込まれる。しかも国会の承認なしに、新たな国民負担を、際限なく追加していくことが可能となる。
 たとえば使用済み核燃料再処理コストについては、2006年より再処理等積立金が電気料金に上乗せされ、現在までに5兆円余りが積み立てられたが、すでに半分以上が日本原燃に注入され、しかも日本原燃の再処理実績はほとんどない(425トン)。六ヶ所再処理工場では新規制基準適合のための工事が続いており、今後の再稼働の見通しも立っていない。この状態が続けば、再処理が進まぬまま積立金が枯渇し、新たな国民負担が求められる事態となる恐れが濃厚である。たとえ将来再処理が廃止されても、今までの国民負担は返還されない。
 今まで述べてきた2つの原子力発電会社救済策が導入されれば、福島原発事故の対策コストと原子力発電固有のコストを、簡単に国民に転嫁するメカニズムが完成することとなる。つまり単に今回限りの救済策ではなく、永続的な救済策が導入されることに相当する効果をもつこととなる。こうした深刻な事態を踏まえて原子力市民委員会は、原子力発電にともなう国民の犠牲を最小限にとどめるため、2つの提案をしたい。
 第1は、福島原発事故の対策費について、電気料金からの上乗せによる東京電力への追加注入の仕組みの導入を見送ることである。東京電力は、2011年の福島原発事故によって深刻な経営危機に陥ったが、同年6月の東京電力を債務超過にさせないという閣議決定にもとづき、手厚い政府主導の支援策により今日まで生き延びてきた。しかし早期に経営破綻させるべきだった。福島原発事故を引き起こした企業として3月期に債務超過に陥ることを防ぐ必要はない。東京電力延命という政府の努力目標を記載した2011年6月の閣議決定も見直す必要がある。なお東京電力を破綻処理しても支払えない事故対策コストが、国民負担となることは止むを得ない。東京電力や原子力関係者は、そのような結果をもたらす恐れのある原子力発電事業を進めたこと自体が誤りだったことを謝罪し、原子力発電廃止を決定すべきである。
 第2は、原子力発電固有のコストは、数ある発電手段の中から原子力発電を選んだ電力会社が負担すべきである。今になって原子力発電コストが割高であることが明らかになったからといって、新電力会社に背負わせるべきではない。しかも原子力発電会社はすでに原子力発電施設解体引当金を積み立てている。廃炉コスト見積りが上昇した場合は、引当金の増額で対応するのが筋である。
                                           以上
(引用終わり)

 もう1つは、「原子力資料情報室」が12月19日に発表した「福島原発事故の損害を消費者転嫁する前に東電の破産処理をすべきだ」という声明です。これは、3日前の「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」での取りまとめの結果を承けた声明です。

原子力資料情報室 2016年12月19日
福島原発事故の損害を消費者転嫁する前に東電の破産処理をすべきだ

(引用開始)
 福島第一原発事故の損害費用を広く消費者に転嫁するという本末転倒した制度の導入が目論まれている。ことの発端は10月に東京電力がこのままでは債務超過になり経営破綻する恐れが出たことを理由に政府の救済を求めたことにある。政府は東電を破産から救済するために、「新制度」を導入して消費者転嫁をいっそう進めようとしている。私たちは、なし崩し的かつ上限のない青天井の救済策より、東電を破産処理した上で出直すことを求めたい。
 「新制度」の導入は2020年、総括原価方式が終了した時点である。損害費用は、現在は東京電力が電気料金を通して調達している。損害賠償費用が被災者目線で支払われていない問題があるが、それはともかく、例えば、発送電が法的に分離される2020年以降は、送電会社を通して損害費用を確保しようとするのが「新制度」である。こうすることで東電と契約解消した消費者も費用を支払わされることになる。4年も先に導入する制度をいま決めているのだが、いったん消費者転嫁の「新制度」が導入されれば、今後、増えていく損害費用に容易に対応できる。
 東電の損害額は賠償費用8兆円、除染・中間貯蔵5.6兆円、廃炉費用7.9兆円という。経産省が改めて見積もりをした結果だ。ただし、廃炉費用の金額は廃炉支援機構からのヒアリングを転記しただけで、経産省自身が見積もったものではないと、無責任な対応をしている。廃炉に要する金額はさらに膨らむ可能性が高い。不透明なのは、費用のうち事故炉の廃炉技術の開発費用は政府が負担していて、東電負担がどの割合かが明らかになっていない点だ。上記見積で廃炉費用がヒアリング結果を吟味せずにそのまま載せているのは、あえて政府負担分と東電負担分を明らかにしないために違いない。
 損害額のうち、除染費用4兆円は政府が購入した東電株(1兆円)の売却益を充てる皮算用だ。中間貯蔵1.6兆円は電源三法交付金から支出する。税金で賄うことになる。
 問題は賠償費用と廃炉費用だ。賠償費用は送電部門を通して確保したいという。いわゆる託送料金に加えるのだ。
 本来なら、東電が身を切って支払うべき賠償を消費者に転嫁することを合理づけるために、経産省は「過去分」という概念をひねり出してきた。「受益者負担の公平等の観点から、事故前に確保されておくべきであった賠償への備え(=過去分)」という。否応無しに原子力の電気を使わされてきた消費者も負担するのが「公平」だというのである。通常では考えられない理屈を振りかざしている。屁理屈さは次のように考えると明瞭だ。レストランが火災になり保険では支払いきれないので、これまでに食事をした方全員に不足分の負担を求めているのと同じようなものだ。
 理屈にならない屁理屈をとおすのだから、金額の根拠も数字合わせそのもので、2015年度の原発の設備容量と1966年から2011年までの設備容量を比較して3.8兆円とし、2020年までには1.4兆円を電気料金から徴収するから残り2.4兆円を託送料金に上乗せするという。
 また、廃炉費用は送電会社の利益で賄うという。合理化を進めその分も廃炉費用に充てる。これが「新制度」の内容だ。
 負担を消費者転嫁する「見返りに」、原発の電気を市場で取引できるように「ベースロード電源市場」を創設することも経産省は目論んでいる。一部の新電力が「安い」原発の電気を卸電力市場に出すことを求めていることへの対応だ。一般消費者はそんなことを望んではないだろう。むしろ原発の電気を使いたくないと考えている方たちが多数だ。それはともかく、すでにある日本卸電力取引所に既存の原子力事業者(大手電力会社)が原発や石炭火力などの「安い」電気を出さないからだといって、ベースロード電源市場を創設すれば機能するとは限らない。詳細は今後決めるというから、結局は市場創設に失敗し、損害費用の消費者転嫁だけが残る恐れが強い。
 東電を破綻させないことを前提に場当たり的な救済策を後付けしているから、理屈にならない論理を押し付けることになるのだ。菅直人元総理大臣が国会エネルギー調査会(準備会)(11月)の席上、2011年当時は事故の最中にあり東電救済が止むを得ないと考えたが、今なら東電を破産処理しても大きな問題は起きないので破産処理をするべきだと述べている。河野太郎衆議院議員は過去分をいうなら過去に原発であげてきた利益をまず差し出すべきで、また、火力など設備を売却して損害に充てるのが真っ当な対応だと主張する。
 東電経営陣や大株主が懐を痛めず、消費者に損害費用を転嫁することは認めがたい。東電の破産処理を行うことが先決だ。
                                       以上
(引用終わり)

 また、パブコメを書くための手引きとして、以下のサイトがよく推奨されています。

 最後に、この問題を考えるための参考動画です。

2016年12月20日 BSフジLIVEプライムニュース ハイライトムービー
『廃炉・賠償21.5兆円 なぜ従来試算の2倍に』
ゲスト 山本拓氏(自民党資源・エネルギー戦略調査会会長)、石川和男氏(社会保障経済研究所代表)、大島堅一氏(立命館大学国際関係学部教授)

※まもなくこのハイライトムービーは見られなくなり、代わってテキストアーカイブが公開されることになります。
  
2017年1月8日 IWJ兵庫 
政府は原発救済費用を電気代に上乗せするな!福島事故の賠償はまず東京電力に払わせよう!「原発負担金はお断り!神戸集会」 2017.1.8

※一昨日(1月8日)、「さよなら原発神戸アクション」が神戸市勤労会館で開いた集会です。環境経済学が専門の朴勝俊(パク・スンジュン)氏(関西学院大学教授)が、経産省が求める原発事故処理・賠償などの費用負担の仕組みと問題点を分かりやすく解説してくれています(チラシ参照)。

再放送に注目!ハートネットTV(Eテレ)シリーズ 暮らしと憲法「第一回 女性」(1/11)&「第二回 外国人」(1/12)

 今晩(2017年1月9日)配信した「メルマガ金原No.2686」を転載します。

再放送に注目!ハートネットTV(Eテレ)シリーズ 暮らしと憲法「第一回 女性」(1/11)&「第二回 外国人」(1/12)

 私が、定期的にホームページを閲覧して興味深いドキュメンタリーの放送予定がないかと確認する主な番組は、NHKスペシャル(総合)、ETV特集(Eテレ)、NNNドキュメント(日本テレビ系)、テレメンタリー(テレビ朝日系)、映像(毎日放送)ですが、地上波に限っても、これ以外にも見るに値する番組は少なくないと思います。けれども、そうそうテレビばかり見ている時間もないですし、とりあえず5番組をフォローするのが精一杯です。
 ということで、漫然とテレビのスイッチを入れてあちこちのチャンネルをのぞいてみるという習慣がなくなり、インターネットであたりをつけた番組を録画した上でDVDにダビングして視聴する(テレビはほぼモニターとしてしか使わない)生活が定着してしまいましたから、なかなか新規の番組に目が行かないようになっています。
 従って、「新規」どころか、既に放送開始から10年が経過したNHK・Eテレの「ハートネットTV」(毎週月曜~木曜午後8時00分~8時29分、再放送翌週月曜~木曜午後1時05分~1時34分)も、「障害や病のある人、悩んでいる人、支える家族や共感する人。現代社会には、さまざまな「生きづらさ」と向き合っている人がいます。そんな「生きづらさ」を抱える全ての方々のために、ハートネットTVはスタートしました。“当事者の目線”を大切に、ほかのメディアやニュースとは違う視点で「生きづらさ」を掘り下げ、シリーズ化して放送しています。」(番組ホームページから)という番組であることは、何となく聞き知っていたように思いますが、積極的に録画・視聴することはなかったのです。

 そんな私が、ハートネットTVで新春4日と5日に放送され、まだ再放送を視聴するチャンスがある「シリーズ 暮らしと憲法」の2本の存在に気がついたのは、志田陽子さん(武蔵野美術大学教授・憲法学)がFacebookタイムラインでシェアされていたのが目にとまったからです。Facebookもやり過ぎると時間の浪費になる恐れが十分にあるので要注意ですが、自分では気がつかなかった良質な情報に気付かせてくれる機会も多いので、要は使い方次第ですね。ちなみに、Twitterは、1日1回ブログ更新情報をツイートするだけで、情報収集には全く利用していません(そんなことをやり出したらブログを書く時間がなくなる!)。

 今のところ2本放送された「シリーズ 暮らしと憲法」ですが、憲法施行70周年の5月3日まであと4ヶ月近くあるのですから、まさかこの2本で終わりということはないでしょう。もっとも、第3回以降の予定は探し出せませんでした。
 ところで、「第二回 外国人」に百地章さん(国士舘大学大学院客員教授)が出演されたそうですが、一体どんな発言をしたのでしょうね。名城大学の近藤敦さん(法学部教授)も出演されたのですから、お2人が同じことを言っているはずはないでしょうけど。
 
NHK・Eテレ 2017年1月11日(水)午後1時05分~1時34分
再放送)ハートネットTV「シリーズ 暮らしと憲法 第一回 女性」

(番組案内から引用開始)
放送内容
今年は、日本国憲法が施行されてから70年の節目の年。戦後日本は、憲法を道しるべに社会を築いてきました。しかし、憲法のことを普段は、あまり意識しないのではないでしょうか?ハートネットTVでは、シリーズで暮らしの現場から憲法を見つめていきます。
第一回 女性 
第24条・婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し……
法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければなりません。
男女平等がうたわれたこの第24条は、当時、世界でも類を見ない高い理想を掲げた内容でした。この条文の草稿を書いたのが、GHQのスタッフだったベアテ・シロタ・ゴードンさん(当時22歳)。幼少期に10年ほど日本で暮らしたベアテさんは、財産権・選挙権などの「権利」を持たず、結婚も本人の意思だけでは決められない日本女性たちの状況を見聞きしていました。70年前に生まれた憲法の男女平等の理念をもとに戦後女性が獲得した権利と、いまなお抱え続ける生きづらさ。貧困や様々な困難を抱える女性の暮らしから憲法を見つめます。
関連情報
ベアテ・シロタ・ゴードンさんについて
1923年オーストリア・ウィーン生まれ。1929年5歳の時にピアニストの父に伴い来日、その後10年を日本で過ごす。1945年、GHQ民政局のスタッフとして再来日。日本国憲法の草案作成に携わる。人権、特に女性の人権について担当する。戦後、アメリカでアジア文化の普及に努める。2012年逝去、享年89歳。
番組で紹介した非正規職シングル女性の実態調査について
2016年3月に報告された「非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査」。横浜・大阪・福岡にて非正規職で働くシングル女性を対象に、ウェブアンケート調査及びグループインタビューを実施した調査結果。
※詳しくは、(公財)横浜市男女共同参画推進協会ホームページに報告書の概要が公表されています。
※(金原注)
 報告書【概要版】を発行しました!  報告書概要版(PDF) 
無戸籍者への対策について
法務省民事局のホームページに「無戸籍の方が自らを戸籍に記載するための手続等について」として、相談窓口や手続きについての詳細が掲載されています。
民間の支援団体『民法772条による無戸籍児家族の会』では電話相談を受け付けています。
無料相談ホットライン 03-6428-0728

出演者情報
ベアテ・シロタ・ゴードンさん(元GHQ民政局スタッフ)
白藤 香織さん(公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会)
辻村 みよ子さん(明治大学法科大学院教授)
山浦 善樹さん(弁護士、元最高裁判所判事)
山田 賢治アナウンサー
(引用終わり) 
 
(番組案内から引用開始)
放送内容
第二回 外国人
第11条・国民はすべての基本的人権の享有を妨げられない…
第14条・すべて国民は法の下に平等であって…
第25条・すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
様々な理想的な権利が記された条文。改めて読んでみると、主語は「国民」であって、日本に暮らす外国人についての記述はありません。外国人の権利はどうなっているのでしょうか?いま、学説や判例では、「国民」と書かれていても、権利の内容によって「外国人にも権利がある」とされています。しかし、どの権利を認めるかについては議論が分かれます。特に第25条の「生活保護」や第26条の「教育の権利と義務」は、どこまで認めるかは諸説あり、福祉や学校の現場では混乱が生まれています。いま、日本に暮らす外国人はおよそ230万人、国は今後も外国人の受け入れを増やしていく方針です。様々な課題に直面している外国人の暮らしから憲法を見つめます。
出演者情報
柴田 圭吾さん(豊橋市役所)
ピッチフォード 理絵さん(NPO法人青少年自立援助センター定住外国人子弟支援事業部 多文化子ども・若者日本語教室)
近藤 敦さん(名城大学法学部教授)
百地 章さん(国士舘大学大学院客員教授)
山田 賢治アナウンサー
(引用終わり)
 

司法に安保法制の違憲を訴える意義(9)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告(田中煕巳さんと小倉志郎さん)による意見陳述

 本日(2017年1月8日)配信した「メルマガ金原No.2685」を転載します。

司法に安保法制の違憲を訴える意義(9)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告(田中煕巳さんと小倉志郎さん)による意見陳述

 昨日は、昨年12月21日(水)に開かれた安保法制違憲・差止請求事件の第2回口頭弁論から、被告・国の答弁書に対して反論した「準備書面(1)」についての古川(こがわ)健三弁護士、平和的生存権の権利性・被侵害利益性について主張した「準備書面(2)」についての黒岩哲彦弁護士の各陳述をご紹介しました。

 今日は、同口頭弁論で意見陳述されたお2人の原告、長崎原爆被害者で被団協事務局長の田中煕巳(てるみ)さんと元原発技師の小倉志郎さんの陳述内容を、裁判後の報告集会で配布された資料から引用して
ご紹介します。
 
 田中煕巳さんは、元東北大学工学部助教授、元十文字学園女子大学短期大学部教授、工学博士。昨年のオバマ米大統領の広島訪問を前に被団協事務局長として日本記者クラブで会見し、記者の質問に答えたことを記憶しておられる方もいるかもしれませんね。
 

田中煕巳 被団協事務局長 「オバマ広島訪問」① 2016.5.19(1時間21分)



 また、元東芝の原発技術者であった小倉志郎さんは、3.11後、国会事故調の協力調査員として事故原因の究明に協力されたりしていますが、実は、3.11の4年前である2007年に、「リプレーザ」という季刊誌に山田太郎という筆名で『原発を並べて自衛戦争はできない』という論文を発表したことで
知られています・・・と言っても、正直、広く知られるようになったのは3.11後のことでしょうが。
 3.11後、安全保障の観点から原発の即廃炉を主張する言説は多くの人が口にするようになりましたが(私もそうですが)、2007年の時点で、原発技術者としての長年の経験・知識に裏打ちされたこれだけの論考が書かれていたというのは驚かざるを得ません。筆者の了解の下、インターネットに転載されたものがいくつかあるようですが、3.11から1ヶ月余り後という時点で「ちきゅう座」に掲載された
ものが、最も読みやすいと思います。
 

 原発が存在するということ自体、日本が絶対に「戦争ができない国」であることの最も重要な根拠の一つであることを非常に説得力豊かに解き明かした論考として、全国民必読と言っても言い過ぎではないと思います。

 なお、東京地裁での安保法制違憲訴訟の資料(訴状、答弁書、準備書面など)は、「安保法制違憲訴訟の会」ホームページの「裁判資料」コーナーに、「国家賠償請求訴訟」「差止請求訴訟」に分けて収録
されています。

 また、差止請求訴訟の「請求の趣旨」(原告が求めている結論)及び被告・国の「請求の趣旨に対する答弁」は、昨日のメルマガ(ブログ)に引用していますのでご参照ください(
司法に安保法制の違憲を訴える意義(8)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告訴訟代理人による陳述)。

 それから、当日午後1時から参議院議員会館において行われた報告集会の動画を、もう一度ご紹介しておきます。

2016年12月21日 『安保法制違憲訴訟差し止め請求訴訟』傍聴&報告集会(1時間35分)

冒頭~ あいさつ 寺井一弘弁護士
8分~ 古川(こがわ)健三弁護士 「準備書面(1)」について
15分~ 黒岩哲彦弁護士 「準備書面(2)」について、法廷でのマイク問題について、口頭弁論での
原告意見陳述について
21分~ 原告・田中煕巳(てるみ)さん(長崎原爆被害者、被団協事務局長)
33分~ 原告・小倉志郎さん(元原発技師)
42分~ 原告・東京大空襲被災者
52分~ 原告・父が関東軍で悲惨な体験
58分~ 原告・船員(外洋航路)
1時間05分~ 福田護弁護士 差止訴訟の現状と今後
1時間17分~ 原告・志田陽子さん(憲法研究者・武蔵野美術大学教授)
1時間27分~ 原告・飯島滋明さん(憲法研究者・名古屋学院大学教授)
1時間33分~ 閉会 司会・杉浦ひとみ弁護士
 


1.私は、1932(昭和7)年生れで、84歳になります。
 2000(平成12)年から現在まで日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の事務局長をしています。
 私の父は元軍人で満州へ赴任したため、私は満州で生れましたが、父が、昭和13年に奉天(瀋陽)で亡くなったので、母は私と兄、妹2人を連れて長崎に帰りました。
 長崎へ原爆が投下された1945年8月9日、私は13歳で旧制中学1年生でした。自宅は爆心から3.2キロ離れた山影の地形の所にありました。
 木造2階建の家で、私は2階に居て、突然、真っ白な強い光を感じ、慌てて2階から下に降りて伏せましたが、気を失ってしまいました。強い爆風が襲ったと思いますが、どうして気を失ったかわかりません。母子4人は、奇跡的に誰も傷を負いませんでした。家は爆風でかなり傷みましたが、修理して住むことができました。
 爆心地から1キロ以内に父方と母方の2軒の伯母の家があり、5人の親戚を亡くしました。爆心地と私が住んでいた街との間に大きな金比羅山という山がありましたので、私は原爆直後の惨状は知りませんでしたが、3日後に爆心地帯に入ったときには、亡くなった方が何百何千と散乱し、重症をおったままの方たちもあちこちにいました。これは本当に人間の世の出来事かと思いました。

2.終戦後、母子家庭の我家の生活は苦しく、働いて生きることで精一杯でした。私は、進学したかったのですが、高校卒業後1年間は市の保健所の臨時職員として働き、その後、上京して4年間働き、東京理科大学理学部に入学し、原子物理学を専攻しました。長崎では、被爆者が白血病で後になってどんどん亡くなっていくのを見ていました。原爆がどんなものか知りたかったのです。
 卒業間際に、東北大学工学部の助手の募集があり、幸い採用され、研究者と教育者の道に進み、その後埼玉の大学に移り、70歳まで勤務しました。私は、幸運にも無傷で生き残ったので、被爆者のためにできることを精一杯しようと考えて活動してきました。

3.原爆の被害が何だったのかを振り返るとき、特異な事としてまず思い出すのは、終戦直後から現地にアメリカが設置したABCC(原爆傷害調査委員会AtomicBomb Casualty Commission)が被爆データを収集していたことです。子どもはすべて連れて行かれ、ABCCで検査されました。妊婦がいるというと、助産婦協会が協力して、妊婦は連れて行きました。検査をするのです。被爆に苦しむ人が行っても治療をしてくれるところではありません。遺伝子レベルでの調査をしていたのです。私たちは嫌なところだと思っていましたが、占領下ですから私たちに「否」はありませんでした。私たちはモルモットだったのです。
 また、国内では被爆者であることによる根深い差別偏見がありました。長崎を出た者は「長崎出身」は口にすることができませんでした。イコール被爆者というレッテルが貼られるからです。被爆者の子ども世代の結婚にあたっても、親が被爆者であることや長崎出身であることは隠さなければいけないことでした。
 私たちは原爆によって体内に入った放射能のためにこのような苦しみをずっと負い続けています。力に
よる紛争解決は核兵器に行きつく可能性をはらみ、またこの日本では原発は格好のテロの対象になっています。70余年前の被爆の苦しみが解決されていないのに、再びその危険に踏み出す事になった安保法制は、私自身の平和的な生存も、私たち被爆者の人格としての尊厳も顧みないことです。そして、被爆者の一人として生きてきた自分の人生を振り返ると、同じ苦しみを誰にも味合わせたくありません。
 また戦後一貫して平和と被爆者の救済のために戦ってきた私にとっては、私たちの声を聴くことなく、
憲法9条を踏みにじる法律を制定した事に対して、主権者としての強い怒りを感じます。
                                        以上
 


1.私の人生と原子力発電所とのかかわり
 私は1941年(昭和16年)5月に生まれ、3歳の時に現在の大田区でB29による大空襲の真下にいました。たった一晩のことですが、いまだに我が家の地域が大火災になった光景が鮮明な記憶として残っています。
 その後は、食料をはじめ物資の不足する中を家族の努力のおかげで、無事に大学院(修士)までの教育を受けることができました。
 1967年(昭和42年)4月に日本原子力事業株式会社(後に東芝に吸収合併される)に技術者として入社し、原子力発電所の建設に携わることになりました。まさに日本の高度成長期で、エネルギー資源の乏しい日本は、原子力発電所(以下、原発)の導入を始めたばかりで、先行する米国産業界とライセンス契約を結び、原発の技術を学ぶのに必死でした。私は最先端技術を学び、日本の安定したエネルギー源確保に貢献できることに生き甲斐を感じていました。
 原子炉の炉心の安全を守るシステムに13年関わり、その後、柏崎・刈羽原発1号機の建設現場で働きました。岩盤まで掘り下げた地面の上に一個の巨大で複雑な原発が姿を現してくるのを目の当たりにして、圧倒される思いでした。ここで3年を過ごした後、既に稼働をしていた福島第二原発の現場に移動となり、原発の定期点検、修理工事、運転中の原発内のパトロールも行いました。パトロールは原子炉建屋、タービン建屋、屋外、中央制御室など人が近づける部分は全部観て回り、運転状態に異常がないことを自分の感覚を使って確認します。原発は1基でも一日では回りきれない大きさです。原発は海水温度や大気温度などに敏感に反応して、炉心の出力が変わり、建屋の空調設備の運転が周期的に変動するなど自動制御によって行われるために、現場にいると原発が巨大な生き物であるかのような錯覚を覚えるほどでした。

2.原発の危険性と平和の関係
 2002 年(平成14年)3月に定年退職をしました。高度成長期に仕事に埋没していた私は、自分が安全に、平和に生きることへの危機感など持たない生活を送ってきましたが、この間に、1979年(昭和54年)のスリーマイル島、1986年(昭和61年)にチェルノブイリ原発事故がおこり、原発が人間や生態系に想像を絶するような打撃を与えるものでありながら、あまりに脆弱なものであることを知りました。退職してからは、その危険性については強い危機感を抱くようになりました。そして、原発にかかわる仕事に携わった者の責任として、この国に、健康で安全に暮らせる環境を残さなくてはいけないという、強迫観念に近いような強い思いにとらわれるようになりました。季刊誌に「原発を並べて自衛戦争はできない」という論文を投稿したのは2007年のことでした。その内容は、①武力攻撃に対して脆弱な原発を海岸線に50基余りも並べた日本は、これを軍事力などでは守れない。②一たび原発が武力攻撃されたら、日本の土地は永久に人が住めない土地になり、再び人が住めるように戻る可能性がない、ということです。
 この結論は、3.11で震災による福島第一原発が大事故を起こしたことで証明されてしまいました。
 原発は、ミサイルなどの巨額な兵器によらなくても携帯可能な小型の兵器により原子炉を冷却する電源系統、あるいは海水系統を破壊すれば、炉心損傷のような過酷事故にいたる脆弱なものなのです。昨年11月にフランスでテロが起こった時、フランス政府は原発への攻撃を恐れ、警戒したと報道されたのはその証左です。

3.私たちの声を聞かない憲法違反の法制定
 昨年の秋、「成立したとされる」安保法制法は、多くの憲法学者たちも「違憲」だと明言しました。ま
た、国会内で十分な議論もされないまま多数派による強行採決によって成立させられました。平和でなければ原発は守れません。この法律は、他国との間に憎しみを生み、原発への攻撃の危険性を招くものです。私のような経験を持つ者の声や、大勢の知恵が全く反映される機会もなく、しかも憲法違反の法律が作られたことは許せません。今、この日本に住む私たちだけでなく、将来生まれて来る子どもたちが安全に、健康に暮らせなくなるのです。もっともっと議論されるべきだったはずです。原発の実情を知る私は、このまま刻々と過ぎる時間は、ちょうど時限爆弾を抱えたような感覚で、激しい焦燥感に駆られ、苦しんでいるのです。
                                        以上
 

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2016年9月3日
東京・安保法制違憲訴訟(国賠請求)が始まりました(2016年9月2日)
※過去の安保法制違憲訴訟関連のブログ記事にリンクしています。
2016年9月6日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年9月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(2)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述

2016年10月4日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(3)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年10月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(4)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述

2016年12月9日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(5)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告代理人による意見陳述
2016年12月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(6)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告による意見陳述

2017年1月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

2017年1月7日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(8)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告訴訟代理人による陳述

司法に安保法制の違憲を訴える意義(8)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告訴訟代理人による陳述

 今晩(2017年1月7日)配信した「メルマガ金原No.2684」を転載します。

司法に安保法制の違憲を訴える意義(8)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告訴訟代理人による陳述

 昨年12月21日(水)午前10時30分から、東京地方裁判所103号法廷において、安保法制違憲・差止請求事件(原告52名)の第2回口頭弁論が開かれました。
 今回は、9月29日の第1回口頭弁論で陳述された被告・国の答弁書に対する原告の反論(準備書面(1))と平和的生存権の権利性・被侵害利益性についての具体的な主張(準備書面(2))が行われました。
 当日は、上記2本の準備書面の概要について、古川(こがわ)健三、黒岩哲彦両弁護士が法廷で陳述した他、お2人の原告、長崎原爆被害者で被団協事務局長の田中煕巳(てるみ)さんと元原発技師の小倉志郎さんが意見陳述されました。

 これまでの裁判資料や報告会で配布された資料(法廷での陳述用原稿など)は、「安保法制違憲訴訟の会」ホームページの「裁判資料」に(「国家賠償請求訴訟」「差止請求訴訟」に分けて)収録されています。

 今日は、原告訴訟代理人である古川弁護士と黒岩弁護士による陳述を全文ご紹介しようと思いますが、それに先立ち、本件差止請求訴訟の「請求の趣旨」及び被告・国の「請求の趣旨に対する答弁」をまずお読みください。
 
東京地方裁判所(民事第二部) 
平成28年(行ウ)第169号 安保法制違憲・差止請求事件
原告 志田陽子、石川徳信ほか(計52名)
被告 国

「訴状」から
請求の趣旨
1 内閣総理大臣は,自衛隊法76条1項2号に基づき自衛隊の全部又は一部を出動させてはならない。
2 防衛大臣は,重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律の実施に関し,
(1) 同法6条1項に基づき,自ら又は他に委任して,同法3条1項2号に規定する後方支援活動として,自衛隊に属する物品の提供を実施してはならない。
(2) 同法6条2項に基づき,防衛省の機関又は自衛隊の部隊等(自衛隊法8条に規定する部隊等をいう。以下同じ。)に命じて,同法3条1項2号に規定する後方支援活動として,自衛隊による役務の提供を実施させてはならない。
3 防衛大臣は,国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律の実施に関し,
(1) 同法7条1項に基づき,自ら又は他に委任して,同法3条1項2号に規定する協力支援活動として,自衛隊に属する物品の提供を実施してはならない。
(2) 同法7条2項に基づき,自衛隊の部隊等に命じて,同法3条1項2号に規定する協力支援活動として,自衛隊による役務の提供を実施させてはならない。
4 被告は,原告らそれぞれに対し,各金10万円及びこれに対する平成27年9月19日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
5 訴訟費用は,被告の負担とする。
との判決並びに第4項につき仮執行の宣言を求める 

「答弁書」から
請求の趣旨に対する答弁
1 請求の趣旨第1項ないし第3項の請求に係る訴えをいずれも却下する
2 請求の趣旨第4項の請求をいずれも棄却する
3 訴訟費用は原告らの負担とする
との判決を求める。
 なお,請求の趣旨第4項につき仮執行の宣言を付することは相当でないが,仮にこれを付する場合には、
(1)担保を条件とする仮執行免脱宣言
(2)その執行開始日を判決が被告に送達された後14日を経過した時とすることを求める。

 当日は、午後1時から、参議院議員会館において報告集会が行われました。その動画がアップされていますので、併せてご紹介します。

2016年12月21日 『安保法制違憲訴訟差し止め請求訴訟』傍聴&報告集会(1時間35分)

冒頭~ あいさつ 寺井一弘弁護士
8分~ 古川(こがわ)健三弁護士 「準備書面(1)」について
15分~ 黒岩哲彦弁護士 「準備書面(2)」について、法廷でのマイク問題について、口頭弁論での原告意見陳述について
21分~ 原告・田中煕巳(てるみ)さん(長崎原爆被害者、被団協事務局長)
33分~ 原告・小倉志郎さん(元原発技師)
42分~ 原告・東京大空襲被災者
52分~ 原告・父が関東軍で悲惨な体験
58分~ 原告・船員(外洋航路)
1時間05分~ 福田護弁護士 差止訴訟の現状と今後
1時間17分~ 原告・志田陽子さん(憲法研究者・武蔵野美術大学教授)
1時間27分~ 原告・飯島滋明さん(憲法研究者・名古屋学院大学教授)
1時間33分~ 閉会 司会・杉浦ひとみ弁護士
 


1 本案前の答弁について
 被告は、本案前の答弁として、本件集団的自衛権の行使等の処分性を争い、訴えの却下を求めている。しかし、被告が処分性を否定する論拠とするのは1960 年代、70 年代頃までの古い議論である。平成16 年の行政事件訴訟法改正は「国民の権利利益のより実効的な救済」を目指すものであった。最高裁判所は行政事件訴訟法改正前後から、処分性概念を拡大することによって、国民の実効的権利救済を図るスタンスを明確にしており、学説も概ねこれを好意的に評価している。
 本年12 月8 日、厚木基地航空機騒音訴訟の上告審判決が言い渡されているが、その原審である東京高裁判決は、自衛隊機の運航という事実行為が国民に騒音被害の受忍を強いているという観点から処分性を認め、最高裁も処分性についての判断を維持した。集団的自衛権の行使等は、国民を戦争に巻き込み、またはその危険に晒すことにより、国民の権利・利益を侵害する事実行為であり、自衛隊機の運航について処分性が認められるのと同一の構造により、処分性を肯定すべきである。
 さらに、集団的自衛権の行使等がなされた場合には、相当程度の確実さをもって武力攻撃事態等に発展する蓋然性が高く、武力攻撃事態等においてはいわゆる有事法制の実施により国民は多面的かつ強力な権利制限と義務付を受けることになる。それは原告らの生命・身体財産を根底から奪いかねないものであり、一旦集団的自衛権の行使等が行われた場合にはもはや取り返しのつかないことになる。したがって、集団的自衛権の行使等は十分個別具体的な権利侵害性を有するし、抗告訴訟としての差止め訴訟による救済の道を閉ざしてはならない。
 
2 被告の答弁態度について
 被告は、請求原因に対する認否において、違憲性の主張についての認否をことごとく避けている。すなわち、新安保法制法の違憲性についての主張、集団自衛権の行使の違憲性についての主張、新安保法制法の制定過程において立憲主義が否定され、国民の憲法改正決定権が侵害されているという主張、そして後方支援活動・協力支援活動の違憲性についての主張のいずれについても、「事実の主張ではなく、争点とも関連しないので、認否の要を認めない」として認否を明らかにしない。
 しかし、これらの明白かつ重大な憲法秩序の破壊こそが、原告らの具体的な権利を踏みにじり、原告らを不安と苦悩に陥れた根本的・直接的な原因である。これらが争点と関係しない、などというのは詭弁というほかはない。特に、国家賠償請求との関係では、侵害行為の態様と被侵害利益の種類や内容との相関において不法行為の違法性が判断されることになるのだから、憲法の破壊そのものが侵害行為を構成する本件で、違憲性の争点を回避して判断することはあり得ない。
 
3 憲法破壊の重大性について
 新安保法制法は、憲法が拠ってたつ基本原則である平和主義を、根本から破壊した。それも、閣議決定と法律の制定という方法によって。このことを、石川健治東京大学教授は、「クーデター」と呼んでいる。
 また、濱田邦夫元最高裁判所判事は、参議院平和安全法制委員会公聴会に公述人として出席し、集団的自衛権の行使が容認される根拠についての政府の説明に触れ、「法匪」という言葉を用いて厳しく非難した。新安保法制法は制定手続きにおいてもその内容においても著しく違憲性を帯びたものであることは、多数の憲法学者、有識者が指摘するところである。
 私たちが戦後70年間の永きにわたり平和を享受し、平和の礎の上に基本的人権の尊重を受けることができたのは、まさに憲法が徹底した平和主義を謳い、私たちがこれまでそれを守ってきたからであった。その道は平坦ではなく、幾多の試練もあった。
 しかし、今ほど憲法が重大な危機に瀕しているときはない。激しい戦闘の現場である南スーダンへ、新安保法制法にもとづく駆けつけ警護任務が付与された陸上自衛隊の派遣が11月20日から始まっている。私たちは、憲法制定以来はじめて、自衛隊が積極的に日本の領域外で外国の戦争に参加し、加担しようとする国家意思に直面している。一旦銃弾が放たれたら、もはや後戻りはできない。原告らの権利侵害はもちろん、差止め請求との関係においても、憲法の破壊の重大性は、重大な損害を生じるおそれや原告適格の内容をなしている。
 被告は、違憲性の主張に対する認否を明らかにし、議論に応じなければならない。
                                        以上
 


1 原告らは、新安保法制法によって侵害される原告らの権利・法的利益として、第1に平和的生存権を主張するものであるが、これに対し、被告は、答弁書において、原告ら主張の被侵害利益は、いずれも具体的な法的利益ではなく、国家賠償法上保護された権利ないし法的利益の侵害をいうものでもないから、主張自体失当であると主張している。そこで、本準備書面では、平和的生存権の権利性・被侵害利益性について主張を補充するものである。
 平和的生存権は、平和のための世界的な努力(平和的生存権の根拠1)、憲法前文、9条、13条をはじめとする第3章の諸条項の憲法の規定(平和的生存権の根拠2)、憲法学説の研究の成果と裁判例(平和的生存権の根拠3)、平和を守るための動き(平和的生存権の根拠4)により、平和的生存権の具体的権利性・裁判規範性は認められる。

2 被告は答弁書で平和的生存権の具体的権利性・裁判規範性を否定する根拠として札幌高裁昭和51年8月5日判決から最高裁判所平成元年6月20日第三小法廷判決まであれこれの14の判決を引用している。しかしこれらの判決は時代遅れのものである。平成元年最高裁判所判決後に①自衛隊イラク派遣差止等請求事件の名古屋地裁判決(平成19年3月23日・いわゆる「田近判決」)②自衛隊イラク派遣差止等請求事件の名古屋高裁判決(平成20年4月17日・いわゆる「青山判決」)③自衛隊イラク派遣違憲確認等請求事件の岡山地裁判決(平成21年2月24日・いわゆる「近下判決」)が出されている。
 名古屋高裁判決・青山判決は確定判決であることは重要である。青山判決は「この平和的生存権は、局面に応じて自由権的、社会権的又は参政権的な態様をもって表れる複合的な権利ということができ、裁判所に対して保護・救済を求め法的強制措置の発動を請求し得るという意味における具体的権利性が肯定される場合がある」としている。本件差止請求は、平和的生存権に基づき裁判所に対して保護・救済を求め法的強制措置の発動を請求しているのである。
 「市民平和訴訟」平成8年5月10日東京地裁判決が、「政府は、憲法九条の命ずるところに従い、平和を維持するよう努め、国民の基本的人権を侵害抑圧する事態を生じさせることのないように努めるべき憲法上の責務を負うものということができ、この責務に反した結果、基本的人権について違法な侵害抑圧が具体的に生じるときは、この基本的人権の侵害を理由として裁判所に対して権利救済を求めることは可能といえよう。」と判示した点は軽視すべきでない。

3 平和的生存権は、憲法前文と9条及び第3章の人権規定から基本的人権の基底的権利として具体的権利性があり、裁判規範であること認められ、原告ら主張の平和的生存権は不法行為法上の被侵害利益性があることも明らかである。新安保法制法の制定によって、前文及び憲法9条とこれらに依拠する平和的生存権は、平和主義そのものと一緒に破壊され、葬られようとしている。今般のように内閣と国会が暴走する場合、立憲民主主義の観点からこれを合法的に牽制するのは、司法の責務である。
 原告らは、違憲の新安保法制法による被侵害利益の第1に平和的生存権を主張するものである。裁判所は、憲法の要請と国民・市民の声に真摯に向き合い、平和的生存権を正面から認め、新安保法制法の違憲判断と原告らの被害の回復を宣言されることを強く要請するものである。
                                        以上
 

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2016年9月3日
東京・安保法制違憲訴訟(国賠請求)が始まりました(2016年9月2日)

※過去の安保法制違憲訴訟関連のブログ記事にリンクしています。
2016年9月6日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年9月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(2)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述

2016年10月4日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(3)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年10月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(4)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述
2016年12月9日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(5)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告代理人による意見陳述
2016年12月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(6)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告による意見陳述
2017年1月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

アンコール放送1/21『原発に一番近い病院 ある老医師の2000日』(ETV特集)~高野英男院長の死と高野病院の現在

 今晩(2016年1月6日)配信した「メルマガ金原No.2683」を転載します。

アンコール放送1/21『原発に一番近い病院 ある老医師の2000日』(ETV特集)~高野英男院長の死と高野病院の現在

 2016年の大晦日、インターネット上に流れた火事のニュースに目が吸い寄せられました。福島県双葉郡で唯一入院受け入れを続けている民間病院として、10月にETV特集で取り上げられたばかりだった広野町(ひろのまち)にある高野(たかの)病院敷地内の院長宅で火事があり、男性が遺体で見つかったが、高野英男院長(81歳)と連絡がとれないというものでした。
 私自身は、ETV特集で知った以上の知識がある訳ではありませんでしたが、どれだけ地域の方々が大きな衝撃を受けられただろうかと心が痛みました。
 このような事態になることなど想定せず、もともと1月21日(土)午後11時から、ETV特集「原発に一番近い病院 ある老医師の2000日」がアンコール放送されると予告されていましたので、今日、あらためてその番組案内をご紹介するとともに、高野病院をめぐる現在までの情報をいくつか引用しました。
 最新の情報については、「高野病院を支援する会Facebook」に随時掲載されますので、注目してください。
 最後まで地域医療につくされた高野英男院長と同病院スタッフに心から敬意を表したいと思います。
 
NHK Eテレ 
2017年1月21日(土)午後11時00分~午前0時00分
ETV特集 アンコール「原発に一番近い病院 ある老医師の2000日」

(番組案内から引用開始)
 原発に最も近い高野病院。復興作業に携わる“新たな住民”や居場所を失ったお年寄りの最後のとりでです。奮闘する院長の高野英男さん(81)の2000日を見つめます。
 福島第一原発から22キロ離れた双葉郡広野町の高野病院。院長の高野英男さん(81)は現役の医師として診療を続けている。5年前の原発事故で、病院を取り巻く環境は大きく変化した。原発周辺の病院が休止しているため、救急車が殺到。地域医療が崩壊する中、除染など復興作業に携わる“新たな住民”や、原発事故によって居場所を失ったお年寄りたちの最後のとりでとなっている。孤軍奮闘する老医師、その2000日を見つめる。
(引用終わり)
 
朝日新聞デジタル 2016年12月31日 15時32分
原発事故後もとどまった院長死亡か 福島県広野町の火災

(抜粋引用開始)
 福島県広野町下北迫の高野病院の関係者から30日午後10時半ごろ、病院敷地内にある院長宅で「煙が充満している」と119番通報があった。県警双葉署によると、高野英男院長(81)が1人で暮らす木造平屋建て住宅の一部が焼け、中から男性の遺体が見つかった。火災後、高野さんと連絡がとれていないという。
 高野病院は東京電力福島第一原発から約20キロの場所にある民間病院。原発事故後も避難せず、双葉郡で唯一、入院医療を続けている。
 原発事故当時、約100人の患者がいたが、避難に耐えられないとみられる重症患者もいたため、町にとどまった。2人いた常勤医は事故後、高野さんだけになっていた。
(引用終わり)
 
医療法人社団養高会 高野病院 ホームページ 2017/01/03
高野病院病院長死去につきまして

(引用開始)
みなさまへ
先日テレビ、新聞等で報じられましたように、
平成28年12月30日夜間の火災により
高野病院病院長 高野英男が死去いたしました。
ここに生前のご厚誼を感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申しあげます。
院長高野英男は、昭和55年に高野病院を開設以来、
地域医療にその身をささげてきましたが、
平成23年3月11日の福島第一原子力発電所事故以降は
双葉郡にたった一つ残った医療機関として、まさに身を削るように
地域医療の火を消してはいけないと、日々奮闘してまいりました。
院長 高野英男が私たちに遺した、「どんな時でも、自分の出来ることを粛々と行う」
この言葉を忘れずに、院長の意志を受け継ぎ、職員一丸となり、
これからも地域の医療を守っていく所存です。
今後も高野病院への温かいご支援、そして時には厳しいご指導を
よろしくお願い申し上げます。
なお、葬儀等は、生前の本人の強い希望によりとり行いません。
また、誠に勝手ながらご弔電、ご供花、ご香典等の儀は固くご辞退申し上げます。
平成28年1月3日
医療法人社団養高会
理事長 高野 己保
(引用終わり)
 
NHKニュースWEB 2017年1月3日 19時14分
院長が火事で死亡の高野病院 広野町が存続支援へ

(抜粋引用開始)
 
東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で一時、ほとんどの住民が避難した福島県広野町で、町内にとどまって診療を続けてきた病院の院長が火事で死亡し、広野町は地域に欠かせない医療機関を存続させるため、常勤医師の確保など支援に乗り出すことを明らかにしました。
 東京電力福島第一原発の半径20キロから30キロの範囲にある広野町では、原発事故のあと、町役場やほぼすべての住民が一時避難しましたが、町にある民間の高野病院は診療を続けました。
 この病院の院長、高野英男さん(81)の自宅で先月30日に火事があり、見つかった男性の遺体が3日、高野院長と確認されました。高野院長は高野病院唯一の常勤医師でしたが、亡くなったことで、病院の設置に法律上必要となる常勤の医師がいなくなりました。
 広野町の遠藤智町長は3日役場で会見を開き、地域に欠かせない医療機関を存続させるため、支援に乗り出すことを明らかにしました。
 具体的には高野病院の常勤医師確保のため、福島県への協力要請や全国への呼びかけを行うとともに、診療の一部を担うボランティアの医師を募る窓口を町役場に設けるということです。また、非常勤などの医師が町を訪れる際の交通費や宿泊費の補助も行うということです。
(引用終わり)
 
高野病院を支援する会 ホームページ
「団体について」より引用開始)
 
高野病院を支援する会会長の広野町長遠藤智と申します。
 メディアで報道が行われている通り、2016年12月30日の深夜に高野病院院長でおられる高野英男氏がご自宅での火事にて逝去されました。高野病院は広野町唯一の入院施設であり、高野院長が唯一の常勤医として、震災後も1日も休まず地域医療の砦となってきました。今回高野医師が亡くなられたことで、現在の高野病院は院長・常勤医がいない状態であり、広野町周辺の医療は危機的な状況に陥っています。
 12月31日より浜通り地方の自治体、また医療機関に支援要請を行なってきました。 これまでに、大町病院、公立相馬総合病院、常磐病院、相馬中央病院、ひらた中央病院、南相馬市立総合病院(五十音順)が支援に手を挙げてくださっています。また全国の医師においてボランティアによる支援の輪も広がっております。結果として、高野病院における1月の診療体制は徐々に整いつつあります。会としては引き続き精神科診療体制の構築に全力を尽くしております。
 この会の最も大きな目的は双葉地方の地域医療を守ることです。短期的にはボランティア医師の支援を受けて高野病院の診療を維持しつつ、中長期的な医療体制の展望を県や国に特段の支援を求めて参ります。
団体概要
名称  高野病院を支援する会
連絡先
 
takanohospital.volunteer.dr@gmail.com
会長  遠藤智(広野町町長)
メンバー 尾崎章彦 事務局長
坪倉正治、嶋田裕記、山本佳奈
(引用終わり)
「高野病院を支援する会Facebook」

JB PRESS 2017.1.6(金)
地域医療より箱物行政の福島県、高野病院を見殺し
あきれた行政の対応に立ち上がったボランティア医師グループ

(抜粋引用開始)
 
しかし、震災後の高野病院の歩みは困難の連続だった。最大の理由は人口減少である。
 震災後、広野町の人口は、震災前の5400人から約3000人まで減少した。2015年9月に警戒区域が解除された隣の楢葉町においても約8000人の人口のうち楢葉町に戻ったのは約400人にとどまっている。富岡町は現時点で帰還が始まっていない。
 人口減少が著しい「限界集落」において医療を民間病院だけで維持するのは大変困難である。実際、震災後の高野病院においても、従来の雇用を維持しながら診療を継続することが非常に難しい状況となっていた。
 しかし、高野院長の次女である高野事務長が福島県に、「地域医療を安定的に提供するために力を貸してほしい」と支援を依頼しても、民間病院であることを理由に「高野病院を利するための支援は不公平である」と告げられ、全く取り合ってもらえなかったと言う。
 その一方で、広野町を含む双葉郡の救急医療を充実させる目的で「ふたば医療センター(仮)」30床の建設準備が24億円という予算を使い双葉郡富岡町で進んでいる。初期投資は一床あたり8000万円という多額の税金を投入する。
 それ以上に衝撃的なのが、現在避難区域で休止している県立病院を再開した際には、この医療機関を潰すことが最初から決まっていることだ。現在の見通しでは5年以内に避難指示が解除される予定である。
 これは果たして多くの国民が納得できる税金の使い方なのだろうか。少なくとも私には、主要な病院機能が存在している高野病院を拡充して2次救急の体制を整えた方がよほど効率的な投資に映る。重症患者に関しても、南相馬市やいわき市に搬送することで対応可能である。
(略)
 私は福島県南相馬市にある南相馬市立総合病院の一勤務医である。福島第一原子力発電所から10~30キロに位置する南相馬市において、この2年あまり被災地の医療に携わってきた。
 あいにく高野院長には直接お目にかかったことはなかったが、高野院長の超人的な活躍、そして高野病院の震災後の窮状は耳に入っていた。悔やまれるのは、「何か自分にできることはないだろうか」と悠長に考えている間に今回の惨事が起きてしまったことだ。
 12月30日火事が発生した直後にその知らせを聞いたが、高野病院の再三のSOSにもかかわらず危機感なく過ごしていた自分を本当に情けなく思った。
 火事翌日の12月31日、縁あって高野医師の最期に立ち会うこととなった。その体験は、「高野病院の窮状をなんとかしたい」と私に思わせるには十分だった。
 幸いだったのは、同日広野町町長遠藤智氏がいち早く浜通り地区の自治体と医療機関に医療支援の要請を行ってくれたことだ。
 これまでに、大町病院、常磐病院、相馬中央病院、南相馬市立総合病院が病院として支持を表明している。全国の医師に支援の輪が広がっている。
 その中で、私と浜通りの有志の医師は「高野病院を支援する会」を立ち上げることになった。現在も、会のフェイスブック(
https://www.facebook.com/savepatientakano/)、会のホームページ(http://savepatientakano.sakura.ne.jp/)を介して情報発信に努めている。
 この会の最も大きな目的は短期的に高野病院の診療を継続させることである。2016年12月31日現在102人の患者が高野病院には入院している。また、病院を受診する外来患者や緊急搬送される患者も少なくない。
 ある程度の見通しがつくまでの間、浜通り地区の有志医師、また、全国からのボランティア医師を高野病院につなぎ、その医療をサポートしたいと考えている。
 また少しずつだが全国の医師や仲間にも支援の輪が広がっている。私自身の力は微々たるものだが、皆の力を借りることでなんとかこの窮状をしのぐ手助けをできればと考えている。
 1月3日には広野町遠藤智町長が記者会見を開き、町として全面的な支援を表明した。また、同時に町長が高野病院を支援する会の会長を引き継いでくださることとなった。今後は町長や広野町のスタッフをサポートしながら県や国に支援をお願いしていくこととなる

 
私たちは、今一度高野病院の窮状を顧みて一刻も早い支援をお願いしたいと考えている。広野町、また、双葉郡にとって、震災後も被災地の地域医療を守り続けてきた高野病院は地域の財産なのだ。
(引用終わり)

司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

 今晩(2017年1月5日)配信した「メルマガ金原No.2682」を転載します。

司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

 これまで、「司法に安保法制の違憲を訴える意義」と題し、「安保法制違憲訴訟の会」が昨年4月に東京地方裁判所に提訴した国家賠償請求訴訟と自衛隊出動差止訴訟における、口頭弁論での原告及び代理人弁護士による陳述の内容をご紹介してきました。
 いずれも、昨年9月に第1回、12月に第2回の口頭弁論が開かれており、この内、国賠訴訟の2回分及び差止訴訟の第1回での陳述をご紹介済みであり、差止訴訟の第2回口頭弁論における陳述も近く「安保法制違憲訴訟の会」のホームページにアップされるでしょうから、すぐに転載しようと思っています。

 本格的な原告団、弁護団を結成しての安保法制違憲訴訟は、昨年4月26日の東京地裁(上記2件)及び福島地裁いわき支部での提訴を皮切りに、その後も、高知、大阪(国賠&差止の2件)、長崎、岡山、さいたま、長野、東京(女性訴訟)、横浜、広島、福岡、京都の各地裁への提訴が続き、最新は年末12月26日に提訴された山口です。今後も、1月10日に大分地裁、1月16日に札幌地裁への提訴が予定されており、他にも、安保法制法施行1年となる今年3月29日までの提訴を目指しているところもあるようです。
 各地とも、ホームページ等を開設しているところも多く、「安保法制違憲訴訟の会」のトップページに、各地のホームページにリンクするコーナーが設けられています。

 この内、既に第1回口頭弁論が開かれた長崎国賠訴訟(昨年11月8日)と岡山国賠訴訟(昨年11月24日)については、それぞれのホームページに、当日の意見陳述の原稿が全て掲載されており、訴訟にかける原告や代理人弁護士の意気込みをひしひしと感じることが出来ますので、是非お読みいただければと思います。
 

 それぞれ、多くの方が意見陳述されていますが、そのうち、長崎訴訟では寺井一弘さん、岡山訴訟では吉岡康祐さんという2人の弁護士の意見陳述を転載してご紹介したいと思います。
 寺井先生は、既に東京国賠訴訟の第1回口頭弁論での陳述をご紹介しており
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述/2016年9月6日)、「安保法制違憲訴訟の会」の共同代表を務めておられる重鎮ですが、幼い頃、両親に連れられて満州から長崎に引き揚げ、高校卒業まで長崎で育ったご自身のこの訴訟にかける思いが真率に語られており、東京国賠訴訟の際の陳述と基本的には同じものではありますが、是非何度でも多くの方にご紹介したく、取り上げました。
 また、岡山の吉岡康祐先生は、昨年3月まで岡山弁護士会の会長を務められた方ですが、なぜ原告訴訟代理人ではなくあえて「原告」となったのかを力強く語られており、一読、非常に勇気を与えてくれる(特に弁護士に)ものとして、是非ご紹介したいと思いました。
 それと、お2人なら、私のメルマガ(ブログ)への転載について、個別のご了解をいただかなくてもお許しいただけるだろうということもあって選んだということがあります。吉岡先生とは「Facebook友達」ですし、寺井先生からは、昨年の御用納めの日に「是非和歌山でも安保法制違憲訴訟を提起していただきたい」という要請というか叱咤激励の電話が直接私の事務所にかかってきましたので。
 

(長崎国賠訴訟 第1回口頭弁論にて)
                                         弁護士 寺井一弘

 私は、「安保法制を違憲とする国家賠償請求訴訟」の代理人の一人である寺井一弘であります。
 私は現在東京弁護士会に所属して弁護士の仕事に携わっている者でありますが、18歳まで爆心地にある高校で学んだ長崎出身であることから、長崎訴訟の代理人に加えさせていただきました。本件訴訟の第一回期日に私に意見陳述の機会を与えていただきましたことに深く感謝しております。

 私からは、本件訴訟にかける私自身の思いとなにゆえに全国の多くの市民と弁護士がこの裁判を何故提訴したか、それについて率直な考えを述べさせていただきたいと思います。
 ご承知の通り、安倍政権は昨年9月19日にわが国の歴史上に大きな汚点を残す採決の強行により集団的自衛権の行使を容認する安保法制を国会で成立させ、3月29日にこれを施行いたしました。そして安倍首相は憲法改正に着手することを明言し、7月の参議院選挙では与党を中心とした改憲勢力が3分の2を占めるという結果となりましたが、今日の事態はわが国の平和憲法と民主主義を守り抜いていくにあたって、きわめて深刻な状況であると言わなければなりません。
 私は昨年9月19日の夜、集団的自衛権行使容認の閣議決定の具体化としての安保法制の採決が強行された時、国会周辺に集まった多くの市民の方々とともにわが国の平和憲法が危機に瀕していること、70年間以上にわたって「一人も殺されない、一人も殺さない」という崇高な国柄が一夜にして崩壊していくのではないかということを強く実感させられました。300万人もの尊い犠牲の上に制定された平和憲法の第9条がなし崩し的に「改正」させられていくことへの恐怖と国民主権と民主主義が最大の危機に陥っていることを憂える市民の方々、老人、女性、労働者、若者たちの表情の一つ一つは今も私の脳裏に焼きついております。そして、私はその場で戦前、戦中、戦後の時代を苦労だけを背負って生き抜いた亡き母のことを想い出しておりました。

 私ごとでまことに恐縮ですが、私の生い立ちと母のことについて若干お話しすることをお許しいただきたいと思います。私の生き方の原点につながり、今回の違憲訴訟の代理人になったことに深く関わっているからです。
 私は日本の傀儡国家であった中国満州の「満州鉄道」の鉄道員だった父と旅館の女中をしていた母との間に生まれ、3歳の時にその満州で終戦を迎えました。8月9日のソ連軍の参戦により、満州にいた日本人の生命の危険はきわめて厳しくなり、私の父も私を生かすため中国人に預ける行動に出たようです。しかし、私の母は父の反対を押し切り、残留孤児になる寸前の私を抱きしめて故郷の長崎に命がけで連れ帰ってくれました。
 引揚者として原爆の被災地である長崎に戻った私ども家族の生活は、筆舌に尽くせないほど貧しく、母は農家で使う縄や筵をなうため朝から晩まで寝る時間を削って働いていました。最後は結核になって病いに伏せてしまいましたが、母はいつも私に「こうして生きて日本に帰ってこれたのだからお前は戦争を憎み平和を守る国づくりのため全力を尽くしなさい」と教え続けてくれました。その母も今やこの世を去ってしまいましたが、若し9月19日の参加者の中に母がいたならば、涙を流しながら私の手を握りしめて悲しい表情をしていたのは間違いないだろうと考えていました。
 私はこうした母の教えを受けて弁護士となり、これまで憲法と人権を守るためささやかな活動をしてきましたが、今回の明らかな憲法違反である安保法制の強行は私の母と同じような生き方をしてこられた多くの方々と私自身の人生を根底から否定するものであると痛感して、残された人生を平和憲法と民主主義を踏みにじる蛮行に抵抗するための仕事に全てを捧げようと決意して代理人を引き受けることにいたしました。おそらくこうした思いは本日裁判所に出頭されている方々を含めて多くの原告や代理人が共通にされていると思います。

 ところで私どもは、昨年9月に「安保法制違憲訴訟の会」を結成してこれまで全国の憲法問題に強い関心を持つ弁護士仲間と平和を愛する市民の皆様に対して、共に違憲訴訟の戦いに立ち上がるよう呼びかけて参りました。その結果、本日までに全国すべての各地から1200名近くの弁護士が訴訟の代理人に就任し、訴訟の原告となられた方は現在までに全国で3500名となっております。この勢いは今後もさらに広がっていき、全国的に怒涛のような流れになっていくことは間違いありません。
 そして私どもはまず本年4月26日に「国賠訴訟」と「差止訴訟」を東京地方裁判所に提訴しましたが、その後福島、高知、大阪、長崎、岡山、埼玉、長野、女性グループ、横浜、広島からの提訴が相次ぎ、札幌、仙台、群馬、茨城、山梨、名古屋、京都、山口、愛媛、福岡、熊本、宮崎、大分、鹿児島などで提訴に向けた準備が進められています。
さらに安保法制に反対してその廃案を求める国民の署名は現在約1600万となって衆参の国会議員に提出されております。

 私どもは圧倒的多くの憲法学者、最高裁長官や内閣法制局長官を歴任された有識者の方々が安保法制を憲法違反と断じている中で、行政権と立法権がこれらに背を向け、国会での十分な審議を尽くすことなく安保法制法の制定を強行したことは、憲法の基本原理である恒久平和主義に基づく憲法秩序を根底から覆すものだと考えております。このような危機に当たって、司法権こそが憲法81条の違憲審査権に基づき、損なわれた憲法秩序を回復し、法の支配を貫徹する役割を有しており、またその機能を発揮することが今ほど強く求められているときはないものと確信しています。私どもは、裁判所が憲法の平和主義原理に基づく法秩序の回復と基本的人権保障の機能を遺憾なく発揮されることを切に望むものです。

 最後に、現政権はこの安保法制問題について国民が「忘却」することをひたすら期待しながら、4年後の東京オリンピックに向けて国威を発揚して「憲法改正」の道を前進しようとしていますが、私どもは、こうした策動に屈することなく、これからのわが国の未来のために平和憲法を死守することを絶対に諦めてはならないと考えて今回安保法制の違憲訴訟を提起いたしました。
 裁判所におかれては平和を切実に求める被爆者を中心とした長崎市民の方々の心からの願いと真摯に向かい合われることを切望して、私からの意見陳述とさせていただきます。
 

(岡山国賠訴訟 第1回口頭弁論にて)

平成28年11月24日

                   意 見 陳 述 書
               
                                 (原告番号 88) .
                                  原告 吉 岡 康 祐
1 序~自己紹介~
 私は岡山弁護士会に所属する弁護士の吉岡康祐と申します。弁護士なので原告本人になる必要はなかったかもしれませんが、私にとっては、単に、安保法制の違憲性を問うだけの裁判ではなく、法律家の精神的支柱ともいえる憲法を軽視あるいは無視というより憲法を蔑視する安倍政権に対する弾劾訴訟であると思っており、どうしても一国民として、国家権力に対する抵抗権行使をしたいと思い、原告になりました。
 
2 憲法会議
 私は、早稲田大学法学部に入学後、憲法改悪阻止各界連絡会議早稲田支部、通称「憲法会議早稲田支部」というサークルにはいり憲法の勉強をしました。当時の私に、憲法改正反対あるいは護憲という明確な思想があったわけではありませんが、憲法を勉強するにつれて、何となく9条についてはもやもやとした疑問を抱くようになりました。
 そのような折、たまたま、高石友也と言う歌手の曲を聴く機会がありました。「拝啓大統領殿」「腰まで泥まみれ」「ベトナムの空」等のいわゆる反戦歌を聞いた瞬間に、私は、大きなカルチャーショックを受け、頭の中で理屈として考えていた9条、平和主義が、瞬間的に、感覚的に自分の中にストンと落ちてきました。「戦争は嫌だ。平和が一番」。以降、私は、9条原理主義者になってしまいました。
 
3 弁護士の使命
 その後、32歳で弁護士になるわけですが、弁護士法1条には、弁護士の使命として「基本的人権の擁護と社会正義の実現」が明記されています。その中の「社会正義」とは、「憲法理念」あるいは「憲法価値」の実現と読むべきと私は考えています。そして、弁護士は、憲法で規定されている人権の擁護を中心に、立憲主義憲法のもとで、司法の一翼を担ってゆく職能集団であるべきと考えます。私は、そのような考えの下で、弁護士会の活動を一生懸命やってきました。
 
4 岡山弁護士会会長として
 その一環として、私は、昨年度(2015年度)、岡山弁護士会の会長をさせていただきました。2012年に、自民党がとんでもない憲法改正草案を出したこと、安倍政権の下で、2014年7月に集団的自衛権行使容認の閣議決定がなされたこと等から、2015年は、いよいよ憲法にとって極めて厳しい年になることは予想できました。憲法上問題点の多い安保法制案が国会で審理されようとしている2015年度に、弁護士会の会長に就任したということは、全身全霊をかけて憲法を、9条を守るために戦ってくれと、「憲法」から言われたような気持ちでした。
 また、昨年の6月、高校時代の後輩である政治学者の山口二郎氏と東京で会い、意見交換をしました。その際、彼から、「自分はこれまで学生に政治学を教えてきたが、何をしていたのかわからなくなった。このまま、安倍首相のやりたい放題を見逃し、安保法制案が成立し、さらには憲法が変えられてしまったら、後世の人に申し訳がたたない。僕は学者生命をかけて憲法を守るために闘う。吉岡さん一緒に闘いましょう。」と言われました。彼の誠実な学者魂がひしひしと伝わり、私も弁護士生命をかけるつもりで憲法理念・憲法価値の実現を図るべく全力を尽くすことを、彼に約束しました。その一環が、本件訴訟です。
 
5 安倍政権の憲法軽視行為
 ところで、昔の自民党の首相経験者の中には、現憲法に対して、特に9条に対して敬意を払って政治を行っていた方もおられ、自民党政権が長く続いていても、9条が改正されることなく、日本も戦争に巻き込まれることなく、平和な状態で繁栄することができました。この点については、私は自民党の支持者でありませんが、それなりに、自民党の歴代首相の功績には一定の評価をします。
 しかし、安倍首相をはじめとし、現在の自民党の政治家には、憲法及び9条に対する畏敬の念が全く感じられません。第一次安倍政権誕生以降、安倍政権下の自民党等がやってきたことを見ると明らかです。防衛庁から防衛省への昇格、教育基本法改悪、国民投票法の制定、私的諮問機関である安保法制懇に集団的自衛権を研究・報告させたこと、内閣法制局長官に集団的自衛権容認派の外務省出身の小松氏を就任させたこと、特定秘密保護法を制定させたこと、度重なる報道機関に対する干渉、武器輸出禁止の緩和、国立大学に対する国歌斉唱・国旗掲揚の要請、自民党改正憲法草案の底流に流れている前近代的思想、そして何よりも、現憲法はアメリカに押し付けられたみっともない憲法なので改正すべきとする安倍首相の憲法蔑視、憲法99条違反発言等、挙げればきりがありません。このままゆくと、安倍首相をはじめとする一部の支配者層の極めて不当な憲法観の下で、日本は確実に危険な方向に向かってゆきます。いや、もう向かっています。私の憲法観の破壊どころではすみません。
 
6 平和的生存権・後方支援活動は武力行使そのもの
(1)平和的生存権の権利性
 さて、平和的生存権の権利性については、あとで山崎弁護士が述べますが、一言だけ言わせてもらいます。安倍首相は、集団的自衛権が憲法違反でないことの根拠の一つに、「憲法前文の趣旨と憲法13条」をよく引き合いに出します。つまり、国民の平和的生存権と幸福追求権を守るためには、自国の平和を維持し存立を全うする必要があり、そのための必要な措置を憲法は禁じておらず、個別的自衛権はもとより集団的自衛権も否定されないと説明するのです。
 しかし、集団的自衛権や安保法制が合憲であることの説明の中で、国民の平和的生存権や幸福追求権を持ち出しながら、他方で、この訴訟においては、平和的生存権の権利性を否定するのは、明らかに矛盾しており、ご都合主義としか言いようがありません。テロの危険性が高まる現代社会においては、平和的生存権の権利性を否定するのは時代遅れも甚だしいと思います。
(2)後方支援活動の違憲性
 さて、裁判官。戦争で重要な任務は何かわかりますか。前線で戦う戦闘員の確保、作戦、情報、いろいろあると思いますが、私は、地味ではありますが、前線の戦闘員に武器弾薬食料等を供給するいわゆる兵站行為、すなわち後方支援活動も極めて重要な任務の一つに挙げられると思います。その違憲性については、あとで藤川弁護士が述べますが、一言だけ。豊臣秀吉が小田原城を長期間にわたって包囲し落城に成功したのは、小田原城への補給路を断ち、かつ、20万ともいわれる豊臣方の兵士の兵糧を確保したからです。秀吉が天下統一を果たせた裏には、何よりも石田三成と言う兵站行為のエキスパートがいたからです。また、太平洋戦争で、アメリカが効果的に行ったことは、前線にいる日本兵のため武器弾薬食料等を輸送する船団を攻撃し、補給路を断ったことです。それによって、日本兵は、無残な闘いを強いられたのです。武器弾薬のみならず食料医薬品等、前線に必要な物資を運ぶ行為は、まさしく戦争行為そのもので、相手からすれば、補給を手伝っている者も敵と同じです。攻撃対象になることは子供でも分かります。したがって、政府がどのように説明しようが、後方支援活動は、武力行使そのもので、憲法9条に反します。
 
7 司法権の役割~憲法の番人たれ~
 ところで、政府が政策決定をする場合や法案を提出しようとする場合、過去の法令や判例に齟齬がないか、憲法に違反しないか等について、内閣法制局で厳格に検討し、問題がないとなって初めて、その政策や法案の合法性や合憲性が担保されます。しかし、この集団的自衛権行使容認を認めた閣議決定等については、政府の憲法解釈の番人と呼ばれている内閣法制局で、厳格に審査・検討された形跡がありません。したがって、本閣議決定で行った憲法9条の解釈変更には合憲性の推定は及ばないと私は考えます。しかも、日本国中のほとんど全ての憲法学者、元内閣法制局長官、元最高裁長官、日弁連、全ての単位弁護士会等の法律専門家が憲法違反であると言っていることから、集団的自衛権行使容認の閣議決定およびそれを前提とした新安保法制は、いずれも「一見極めて明白に違憲」です。これだけの多数の法律専門家が、公に、国民に向かって「憲法違反だ」というのは前代未聞です。それだけ違憲性が明白なのです。
 これまで裁判所は、自衛隊の問題については、百里基地一審判決以外、憲法判断をしていません。自衛隊について積極的に合憲とも違憲とも何も判断していません。しかし、自衛隊が合憲か否かについての憲法判断を回避することと、現行9条のもとで集団的自衛権行使が認められるか否かについての憲法判断を回避することは、次元が違います。罪の重さが違います。なぜなら、自衛隊のこれまでの政府の公式解釈すなわち「規範」であった「専守防衛・個別的自衛権」を堅持する限り、自衛隊員は海外での戦闘行為で戦死者が出ることは法理論上はないと言えますが、集団的自衛権行使を前提とする新安保法制の下では、近い将来、自衛隊員が国外での戦闘行為によって殺されたり、あるいは自衛隊員が外国の軍人や民間人を殺してしまう事態の発生の確率が格段に上がるからです。先日、南スーダンでの駆け付け警護に自衛官が派兵されましたが、この裁判中にも戦死者が出るかもしれません。
 裁判所が憲法判断を回避して、何らの司法的判断をしない場合、裁判所は、内閣や国会の行為を追認することとなり、国民から見れば、他の二権に加担したとみられます。司法権を担う裁判所としては、集団的自衛権を認めた閣議決定及び新安保法制は違憲無効であるという判決を出し、他の二権と共犯関係にならないことを、そして、三権分立のシステムが機能していることを、国民に示して下さい。
 最後に、同じ司法試験を合格してきた者として一言。まがりなりにも司法試験の受験で、憲法を真剣に勉強してきた仲間として、私は個々の裁判官の健全な憲法感覚を信じたい気持ちで一杯です。裁判官におかれましては、権利性の有無や権利侵害性の有無と言った間口の問題で訴訟を終わらせることなく、憲法判断に踏み切り、違憲判決を出されることを切に願います。
 学校の社会科の授業で、裁判所は憲法の番人であると教わりますが、もしここで裁判所が違憲判断をしない場合は、裁判所は、「憲法の番人」ではなくなってしまいます。教科書の内容を変更しなければなりません。裁判所が、名実ともに「憲法の番人」であることを、国民に対し気概をもって示して下さい。
 

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2016年9月3日
東京・安保法制違憲訴訟(国賠請求)が始まりました(2016年9月2日)
※過去の安保法制違憲訴訟関連のブログ記事にリンクしています。
2016年9月6日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年9月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(2)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述

2016年10月4日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(3)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年10月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(4)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述
2016年12月9日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(5)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告代理人による意見陳述
2016年12月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(6)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告による意見陳述

放送予告・拡散希望1/29『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』(MBSドキュメンタリー映像’17)

  今晩(2017年1月4日)配信した「メルマガ金原No.2681」を転載します。

放送予告・拡散希望1/29『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』(MBSドキュメンタリー映像’17)  

 世間では、大晦日・紅白歌合戦の「ここがよくなかった」などということがいまだに話題となっているようですが、私自身は、紅白を見なくなってから10年どころではなく、仮に、出場歌手の歌唱部分に限定し、その半数以上の歌手(1曲全部でなくても一部を試聴すればよいことにする)を見れば「紅白を試
聴した」ことになると定義したとしても、間違いなく20年以上、もしかしたら30年くらいは「試聴していない」ことになるかもしれません。
 とはいえ、テレビやNHKを全く見なくなった訳ではなく、12月にも、四夜連続で放送されたNHKスペシャル『ドラマ 東京裁判』は、しっかりと録画して試聴しましたよ。オランダのプロダクションが共同制作に参加しているからか、オランダのベルト・レーリンク判事をやや理想化している傾向がありましたが、十分に見応えはあったかと思います。ただし、東京裁判についてほとんど予備知識のない者が試聴したとして、どのような感興を持ち得たかにはやや疑問もありますが。

 ということで、このメルマガ(ブログ)で時々(たびたび?)ご紹介してきたように、テレビで見る番組は、ほとんどがドキュメンタリー番組となっており、それ以外の番組は本当に見なくなりました。和歌山県の九度山が舞台の一つにもかかわらず、『真田丸』を1回も試聴せず、そもそも主演俳優が誰かもいまだに知りません(何かの雑誌で主人公の父親役を草刈正雄が演じたというのを読んだような気がします
が)。『べっぴんさん』も『逃げ恥』も見たことがなく、どんなストーリーかも知りません。中学生や高校生がこういう生活を送るのは難しいとは思いますが、還暦を過ぎればまあ怖いものはないので、残された貴重な時間をどう使うかには、自分なりの基準・原則を打ち立てるべきでしょう。

 私がメルマガ(ブログ)で取り上げる番組の放送予定は、半ば以上、私自身が忘れてしまわないようにという「備忘録」を兼ねているのですが、たまたまそれを目にして「自分も見てみよう」と考えてくださる方が少しでもおられれば幸いです。

 さて、今日ご紹介するのは、関西ローカルではありますが、月に1本のペースで質の高いドキュメンタ
リー番組を放送してくれる大阪の毎日放送(MBS)「映像」(今月からは「映像’17」)の最新作です。『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後』という仮題が予告されています。
 
毎日放送 2017年1月30日(月)午前0時50分~1時50分(29日・日曜深夜)
MBSドキュメンタリー 映像’17
100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)
  
(番組案内から引用開始)
 2016年の師走。目まぐるしく事態が動き続ける沖縄で、住民がもっとも恐れていたことが現実とな
った。名護市辺野古から遠くない浅瀬に米軍輸送機オスプレイが墜落したのだ。日本政府は米軍に抗議したが、わずか6日後に米軍の意向に沿って飛行再開を受け入れ、東村高江地区を取り囲むように建設を進めていたオスプレイ用の新ヘリパッド(着陸帯)を完成させて、米軍に引き渡した。
 「ボケ、土人が」。この高江で10月、大阪府警機動隊員が工事に反対する住民に放ったこの言葉に沖縄県知事はじめ県をあげて反発がひろがった。しかし、この発言に対し「差別とは断言できない」、「差別用語かどうか、一義的に述べることは困難」という趣旨の閣議決定がなされ、その後、基地に反対する人々への冷たい非難が増幅したかに見え、むしろ基地に反対する住民たちの振る舞いこそが「問題である」との声が広がった。インターネットで検索すると沖縄の市民運動そのものを「過激」「違法」とする書き込みが続々登場。オスプレイなどこれ以上の基地負担に抵抗する声は、戦後71年を経てもなお、米軍
と米軍の意向のまま動く日本政府によって、押さえつけられている。
(略)
 「土人」発言をきっかけに広がった沖縄ヘイトといえる現象。基地反対運動に関し、これまで以上に虚実が入り交じる言論空間。私たちが見つめるべき真実は、どこにあるのだろう。番組では、日本全体の100分の1にあたる沖縄の声をめぐり、インターネットを中心にデマやバッシングが広がり、沖縄の人々
の1の声が、いかに消されようとしているのか、その裏側と構図に迫りたい。
(引用終わり)
 
 「土人」発言の張本人(大阪府警機動隊員)を沖縄に送り出した大阪の放送局として、取り上げざるを得ないと考えた企画でしょう。また、大阪に隣接する和歌山県民(私がそうですが)としては、記者会見や国会答弁で、「土人」という言葉が差別であるとは断言できないと繰り返した鶴保庸介沖縄及び北方対策等担当大臣(参議院議員)を国会に送り出した選挙民の責任として、これは見なければいけないでしょう(ちなみに、同議員は大阪市出身です)。

 MBSの「映像」は、2015年9月に『なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち』(第59回JCJ賞受賞)という優れた番組を作っており、ディレクターが同じ斉加尚代さんかどうかは分かりませんが、『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』も大いに期待できま
す。 
 放送エリアは基本的に近畿圏であり、試聴できない方には申し訳ありませんが、近畿圏にお住まいの方は、是非とも情報拡散にご協力いただいた上で、1人でも多くの方が試聴されるよう、よろしくお願いします。

 以下には、「土人」問題についての基礎的資料のみいくつかご紹介しておきます。番組案内に書かれた「インターネットを中心にデマやバッシングが広がり」については、ご自分で確認してみてください。
 

動画(目取間氏撮影/41秒)


(参考サイト2 鶴保庸介国務大臣国会答弁)
第192回国会 参議院 内閣委員会 会議録(第4号)
平成二十八年十一月八日(火曜日)

(抜粋引用開始)
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 法案への質問の前に、鶴保大臣にお聞きをしなければならない問題があります。
 沖縄県東村高江で、ヘリパッド建設に反対する市民に対して、大阪府警から派遣をされた機動隊員が土
人、シナ人という言葉を発したことが大きな問題となっています。
 鶴保大臣は、十月二十一日の記者会見で、大変残念な発言としつつ、殊更これが人権問題と騒ぐのではなく、県民感情を損ねているのかどうか虚心坦懐に見ていきたいと述べられ、さらに三十一日には沖縄県
内で、本当に差別かどうかということになるといろんな問題が出てくると思うと述べられています。
 言論の自由ということにも触れた発言ですが、一般に国民がこういう言葉を使ったというのとは違いま
す。公務員が、しかも逮捕権を持つ警察官が、その公務の行為として、土人、シナ人という言葉を使って市民を侮蔑した、これが人権問題ではないということなんでしょうか。
○国務大臣(鶴保庸介君) 人権問題調査会というのが自民党内にございまして、そこの私は事務局長を長らく務めさせていただきました。人権問題に関しての議論を大変深く、そして広範にわたってこれまで議論をしてきた経験上、人権問題であるかどうかの問題について第三者が一方的に決め付けるというのは
、これは非常に危険なことであります。
 言論の自由は、もちろんどなたにもあることでありますし、そして状況的判断がやっぱりあるものでございます。その人権問題のやっぱり一番のポイントは、被害者、その差別発言を受けた方の感情に寄り添うことであることは論をまたないわけでありますけれども、その感情に対して、どうして、誰がどういう理由でこれが差別であると判断するかについては、大変けんけんがくがくの議論があるところであります

 そうした重い判断を私個人が大臣という立場でこれが差別であるというふうに断じることは到底できな
いことでありまして、まだ今もその議論は続いておると私は認識をしておるからこそ、そういう発言をさせていただきました。
○田村智子君 土人、シナ人という言葉は、自分よりも劣る民族、人種という意味で差別的な侮蔑用語と
して使われてきた、それ以外に使われた例なんて私聞いたことないですよ。
 沖縄県では選挙で何度も米軍基地建設を拒否する意思が示されてきたにもかかわらず、沖縄担当大臣だった島尻氏が参議院選挙で落選した翌日から大量の警察官、機動隊員を動員して高江のヘリパッド建設が強行された。沖縄には民主主義がないのかという猛烈な怒りの声が起こる中で、沖縄県民に対するヘイト
とも言えるような発言が飛び出したわけですよ。
 これ、官房長官も国家公安委員長も遺憾であるという言葉しか述べていない中で、鶴保大臣が、人権問題かどうかとか、こういう事の重大性を薄めるような発言をすると。私は、これはいかがなものかという
ふうに思うんですけれども、もう一言いただきたいんですけれども。
○国務大臣(鶴保庸介君) 今委員がくしくも御発言なさった、土人という発言が差別以外の何物でもないとおっしゃったけれども、それこそが、申し訳ないけれども、私は判断のできるものではないというふ
うに思っています。
 過去に、その土人という言葉の経緯でありますとか、その言葉が出てきた歴史的経緯でありますとか、様々な考え方があります。また、今現在は差別用語とされるようなものであったとしても、過去には流布しておったものも歴史的にはたくさんございます。そんな事例もたくさんございます。そういう意味におきましても、それを、土人であるということが差別であるというふうに、私は個人的に自分がこれは差別
であるというふうには断定はできませんと、このことを強調しておきたいと思います。
(略)
○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち改め、自由党の山本太郎です。社民党との会派、希望の会を代表いたしまして、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律案と衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律案について質問に入る前に、一つだけ
質問させてください。
 宇宙政策担当大臣として来られている鶴保大臣、沖縄北方担当大臣でもいらっしゃいます。沖縄県東村高江、米軍ヘリパッド建設現場、このことに関しましては田村委員からも御指摘がありましたけれども、抗議活動中の市民に対し、機動隊員が、ぼけ、土人が、シナ人と罵声を浴びせた問題についてお聞きした
いと思います。
 大臣は、十月二十一日、記者会見で、我々がこれが人権問題だというふうに考えるのではなくて、これが果たして県民感情を損ねているかどうかについてしっかり虚心坦懐につぶさに見ていかないといけないと、そのようにおっしゃられました。あの会見から二週間以上、細かく言うと十九日目ですか、本日で、
鶴保大臣が虚心坦懐につぶさに見ていかれた結果、お聞かせ願えますか。
○国務大臣(鶴保庸介君) 先ほど来申し上げておりますとおり、私の立場でこれを断定するべきものではありません。まず、議論を整理したいと思いますが、先ほど田村先生の方からも御指摘がございました。私たち、この差別問題については慎重に、本当に慎重に議論をしないと、これは間違った方向に行く私
は懸念があると心の底からそう思っております。
 威圧的言辞、ぼけとおっしゃったから申し上げますが、こういう威圧的言辞の問題と、またそれが差別
であるかどうかというのはまた違う種類の話でありますから、私としてはこのことについて立場を変えるつもりはございません。
○山本太郎君 全然お答えになってないんですよね。県民感情を損ねているかどうかについてしっかり虚心坦懐につぶさに見ていかないといけないということで、十九日間たったんですけれども、これ、県民感
情を損ねているということにならないんですか。
 県民に対して土人、県民に対してシナ人という言葉を、逮捕権を持つ機動隊員が、特権を持っているということですよ、これ、権力者ですよね、権力者側からそのような発言が行われたということ自体、これ、県民感情を損ねているというふうには十九日たった今でも感じられないということでよろしいですか、
感じられていないということで。
○国務大臣(鶴保庸介君) お答えを繰り返しになって大変恐縮でありますが、県民感情を損ねていると私が断定するものではありません。また、しないと、していないというふうに断定もできません。私は、
そのことについてはこれを申し上げる立場にないということを強調しておきたいと思います。
(引用終わり)
 
動画 2016 11 08 参議院内閣委員会(2時間51分)

※田村智子議員(日本共産党)の質問は1時間23分から、山本太郎議員(自由党)の質問は2時間02分からです。
 
(参考サイト3 「土人」問題に関する質問主意書と内閣答弁)
~「土人」発言自体について~
長妻昭衆議院議員(民進党・無所属クラブ) 提出日:平成28年10月20日
「機動隊員の沖縄における暴言に関する質問主意書」

※この長妻議員の質問主意書は、基本的な事実関係の確認を求めるものでしたから、それに対する内閣答弁書は、この問題の事実関係の基本的前提(政府が公式に認めたもの)となるものですから、以下に引用
しておく価値があるでしょう。
(答弁本文を引用開始)
 沖縄県警察によると、平成二十八年十月十八日、大阪府警察の管区機動隊隊員として同県警察に派遣された巡査及び巡査部長それぞれ一名が、北部訓練場のヘリコプター着陸帯の移設工事に反対する個人に対し、それぞれ「シナ人」又は「土人」と発言したとのことであり、同府警察によると、同月二十一日、同府警察において、当該発言が、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三十二条等の規定に違反することから、これらの警察官に対し、同法第二十九条第一項第一号、第二号及び第三号の規定に該当するとして戒告の処分(以下「本件処分」という。)を行ったとのことである。また、同府警察によると、これらの警察官については、いずれも「感情が高ぶる」などした結果当該発言をしたとのことであるが、お尋ねの「沖縄の人を見下していた」との認識はなかったとのことである。内閣としては、本件事案は極めて遺憾であると考えており、警察庁において、全国の警察に対し、適切な警備実施を確保するための指導教養の確実な実施等を指示したところである。なお、お尋ねの「沖縄における警察の警備において、警察官が暴言を吐いたり、暴力をふるったりした事例」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同庁として把握している限りでは、本件処分を除き、沖縄県内における警備活動を実施中の警察官の行
為について懲戒処分が行われた事例はない。
(引用終わり)
 
仲里利信衆議院議員(無所属) 提出日:平成28年10月25日
「沖縄県東村高江のヘリパッド建設工事に反対する住民・県民を警備するため派遣された大阪府機動隊員
による差別発言に関する質問主意書」

※仲里議員によるこの1回目の質問主意書では、鶴保大臣による(参院内閣委員会での発言はまだ飛び出していなかったので、その前の)記者会見における発言を取り上げていますので、その部分の質問主意とこれに対す
る内閣答弁をご紹介します。
(抜粋引用開始)
仲里議員質問主意
四 質問三に関連して、鶴保庸介沖縄担当大臣は差別発言に対して「果たして県民感情を損ねているかど
うかにしっかり虚心坦懐、見ていかないといけない」とし、さらに「言論の自由、社会の自由が著しく損ねられているという論争に今もなっている。今のタイミングで「間違っている」「正しい」ということでもない。答えられるのは、これはつぶさに見ていかざるを得ない」と述べ、人権問題には当たらないとの認識を示している。これらの発言は一見すると慎重な対応を心掛けたいとの発言であるかのように見受けられるが、その実、問題をすり替え、ことさら矮小化しようとする発言に他ならない。鶴保沖縄担当大臣は、なぜ沖縄県民や沖縄県議会、市町村議会、市町村が相次いで抗議の意思を表示し、謝罪と撤回を求めているか真摯に考えるべきである。特に沖縄担当大臣であればこそ沖縄県民の思いに寄り添い、今回の差別発言がいかに沖縄県民の心を傷つけ、政府への不信感と怒りを増大させているかについて率先して配慮
すべきであると思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。
内閣答弁
 御指摘の「今回の差別発言がいかに沖縄県民の心を傷つけ、政府への不信感と怒りを増大させているか
」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、御指摘の鶴保国務大臣の発言については、本件発言を人権問題と捉えるかどうかについては、言われた側の感情に主軸を置いて判断すべきであり、本件発言が沖縄県民の感情を傷つけたという事実があるならばしっかりと襟を正していかなければならず、また、人権問題と捉えるかどうかも含め、個別の事案についてはつぶさにこれを注視していくことが重要であるとの趣旨を述べたものであり、「問題をすり替え、ことさら矮小化しよ
うと」したものではなく、自らの見識に基づき適切に判断し発言したものと承知している。
(引用終わり)
 

※大西、初鹿、仲里各衆議院議員に対する内閣答弁は、いずれも11月18日付でなされており、ここで
は大西議員の質問主意書に対する答弁を引用します。
(引用開始)
 お尋ねの「差別用語」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難であるが、「土人」という語は、例えば、広辞苑(第六版)によれば、「①その土地に生まれ住む人。土着の人。土民。②未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた。③土でつくった人形。土人形。泥人形。」とされているものと承知しており、この語がどのような意味合いで用いられているかについて、一義
的に述べることは困難である。
 この点、鶴保国務大臣は、平成二十八年十月十八日、大阪府警察から沖縄県警察に派遣された警察官が、北部訓練場のヘリコプター着陸帯の移設工事に反対する個人に対し、「土人」と発言したこと(以下「本件発言」という。)については、警察官のように逮捕権を有し、公権力を行使する者がかかる言動を行ったことについては許すまじきことと考えている一方で、本件発言を人権問題と捉えるかどうかについては、言われた側の感情に主軸を置いて判断すべきであり、本件発言が沖縄県民の感情を傷つけたという事実があるならばしっかりと襟を正していかなければならず、また、人権問題と捉えるかどうかも含め、個別の事案についてはつぶさにこれを注視していくことが重要であるとの趣旨を述べており、菅内閣官房長官からも政府の見解として同様の趣旨を述べているところであり、鶴保国務大臣が謝罪し、国会での答弁
を訂正する必要はないと考えている。
(引用終わり)
 

「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など

 今晩(2017年1月3日)配信した「メルマガ金原No.2680」を転載します。

「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など

 気がつけばあっという間に年末年始休暇も終わり、明日から仕事再開ということで、あまり休んだとい
う気がしないという人も少なくないかもしれません。
 その最後の休みの今日、インターネットで私が調べていたのは、昨年に引き続き、今年も初詣客を対象
として神社で改憲賛同署名を集めているという情報がヒットするのではないか?ということでした。
 けれども、今のところ、「初詣/改憲/署名」というようなキーワードで検索してみても、上位に来る
のは1年前の記事ばかりなのです。私の検索の仕方がまずいだけなのかもしれませんが、もしかしたら、神社本庁や美しい日本の憲法をつくる国民の会の方針が変化したのかもしれません。しばらく情報をフォローしてみようと思います。
 
 ということで、今日のメルマガ(ブログ)の素材は別のものを探すことにしました。以前も取り上げたことがありますが、BSフジで毎週月~金の午後8時から生放送されている「プライムニュース」です。
 
2015年4月8日
テレビ報道番組のあり方を考える~例えば「BSフジLIVE プライムニュース」とそのテキストアーカイブ

 
 私がこの番組をメルマガ(ブログ)で取り上げる趣旨は、1年9ヶ月前の上記記事でほぼ言い尽くしていると思いますので再掲します。
 
「BSフジが毎週月曜日から金曜日までの夜8時から9時55分まで生放送している「BSフジLIVE プライムニュース」という報道番組の中の「テキストアーカイブ」のページです。
 「BSフジLIVE プライムニュース」という番組は、2009年から放送が始まり、反町理氏(そ
りまちおさむ/フジテレビ報道局政治部編集委員)が一貫してメインキャスターを務めている番組です。
 番組自体の傾向、そして反町氏個人の政治的見解は、フジサンケイグループの(反町理における)看板番組にふさわしいもののようですが、それにもかかわらず、私がこの番組のテキストアーカイブをご紹介
しようと考えた理由は以下のようなことです。
 まず、この2時間近い番組で、ゲストは1人もしくは少数であり、じっくりと時間をかけて、反町氏が
話を引き出すというスタイルをとっているため、視聴する者にとっても、ゲストの意見に賛成か反対かはともかくとして(今日4月8日のゲストの1人は石原慎太郎氏、明日9日のゲストの1人は櫻井よし子氏ですからね)、その主張を正確に理解しやすいという点が優れています。この点において、「朝まで生テレビ」のような「ショー」とは根本的に異なるのは当然として、NHKの「日曜討論」のような、ぶつぎりの一言コメントの連なりのような討論番組とも違います。
 さらに特筆すべきは、2014年10月以降、放送済みの番組の内容がテキスト化されて公開されていることです。各放送局ともオンデマンド放送に力を入れていますが、基本的に120分の番組を視るためには120分が必要ですから、既に放送された番組を振り返ろうとする時、テキストデータの無償配信は
非常に価値が高いものです。
 テーマやゲストの選択については、番組の編集長を兼ねるキャスターの反町理氏の意向が強く働いているのだろうと思いますし、その取り上げ方の傾向に必ずしも賛同はできないのですが、自分とは意見が違
うはずのゲストに対しても、反町氏の態度は出しゃばりすぎず、フェアだと思います。
 政治・経済等をテーマとするトーク番組として、一つのスタイルを作り上げた「プライムニュース」は
、このテキストアーカイブの掲載によってさらに価値を高めたと思います。
 ・・・と、フジサンケイグループの報道番組をなぜ私が褒めなければならないのか、我ながら不思議で
すが、良いものは良いと言うべきですからね。」
 
 これに付け加えるとすれば、以下のようなことでしょうか。

〇テキストアーカイブに掲載されるのは、ゲストが出演して発言した部分のみで、ニュースコーナーなど
は当然ながら対象外です。
〇直近に放送された10番組は「ハイライトムービー」が試聴できますが、古いものから順次テキストに
置き換えられていきます。
 本日(2017年1月3日)時点では、2016年12月12日~12月23日までの10本のハイラ
イトムービーが試聴できます。
 私はこの中では、12月20日(火)に放送された『廃炉・賠償21.5兆円 なぜ従来試算の2倍に』に
興味がありますね。 
 ゲストは、
  山本拓(自民党資源・エネルギー戦略調査会会長)
  石川和男(社会保障経済研究所代表)
  大島堅一(立命館大学国際関係学部教授)
の皆さんです。
〇以前、私が紹介した時点でどうであったかはっきり記憶していないのですが、現在は、放送されてから
半年以内(本日現在は、2016年7月分以降)のテキストアーカイブのみが公開されているようです。
 もっとも、それ以前に公開されていたテキストアーカイブが読めなくなってしまうということでもないようで、たとえば、私が以前のメルマガ(ブログ)で紹介した以下の回のテキストは、今でも閲覧できま
す。
2014年12月18日(木) 総選挙結果で現実味? “憲法改正論”を議論
ゲスト 百地章(日本大学法学部教授)、小林節(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)、石川健治(東京大
学法学部教授)
 http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt141218.html
 要するに、上記URLの末尾の日付部分「141218」を入れ替えれば、その日に放送されたテキストが読めるようなのですよね。ということは、放送日と放送内容さえ何らかの方法で保存しておけば、古いテキストでも読めるということでしょうが、それくらいなら、テキスト化したものは全部一覧から検索できるようにしておいて欲しいけれど。

 過去半年分に限っても、「なぜ櫻井よし子氏がこんなに頻繁に出演するのか?」というような疑問はあ
りつつ、興味深いテーマとゲストの組み合わせがいくつも目に付きます。
 それは皆さん各自で探していただくとして、とりあえず私が特に関心を抱いた2回分だけご紹介しておきましょう。
 
2016年11月3日(木) 日本国憲法公布70年 岡本行夫×石川健治
ゲスト 岡本行夫(外交評論家・マサチューセッツ工科大学シニアフェロー)、石川健治(東京大学法学部教授)

(抜粋引用開始)
反町キャスター「憲法解釈で同じ9条の解釈をしても、1972年の憲法解釈、政府見解においては集団的自衛権の行使は憲法上許されない。一方、2014年のところにおいては憲法上許される、許容されるという話がありました。石川さん、両方とも、政府見解を、内閣法制局は是というか、了というか、認めているわけ
です。内閣法制局というのは、これはどういうものだと感じているのですか?」
石川教授「1番のポイントから言いますと、2014年の閣議決定をオーソライズした法制局と、それ以前の法
制局は別ものであると言っていいのだろうと思います」
反町キャスター「同じ組織ですよね?」
石川教授「ええ。ですけれども、言ってみれば、精神的な連続性が断たれたということなのだと思うんで
す。ですから、2014年の段階で、法制局OBは体を張って抵抗をしたんです。つまり、OBはそうです。ですから、それが、要するに、かつての法制局の姿であると。そうだとすれば、実際、法制局長官の山本さんは、最高裁に左遷されたわけですよね。そういうことがあって、ご存知の通りの変化がある。それ以降の法制局というのは少なくとも精神的な連続性が断たれてしまっている」
反町キャスター「断たれたという意味は、どういう意味ですか?どういう原因によって断たれたのですか?」
石川教授「それは結局、政治的な介入によって断たれたわけです。善し悪しは別にして」
反町キャスター「法制局長官の人事に関して、時の政権が、安倍政権が介入したことによって、それによって法制局とい
うものが変わったということですか?」
石川教授「それ以前の法制局というのは譲れない一線というものを持っていた。つまり、専門家として、譲れない一線というものを持っていて、実際にはドンドン譲ってきているわけです。たとえば、日米安保条約というのは、日米同盟の実質を持ってきたわけですね。ですけれども、建前上、同盟にはなっていないという
首の皮1枚の一線を法制局は懸命に守ってきたわけです」
反町キャスター「2014年以前までは、内閣法制局の見解というのは、日米同盟というのは同盟を認めていなかったのです
か?」
石川教授「そういうことになります」
(略)
石川教授「先ほどの話題に補足をしますと、法制局というのは譲歩に譲歩を重ねて、9条を変えなくてもここまでできるのだということを搾り出してきた役所なわけですよ。ところが、搾り出す以上、これ以上は譲れないという一線があるはずです。そこが決め手で、だから、搾り出してきた。その一線を易々と超えられたから法制局OBは怒ったわけですよね。その一線というのが9条の論理的な限界だと思います。と言うことは、憲法96条の手続きに乗せなければいけない話だったのだと。もちろん、いろんな立場があって、
そもそも政策的な内容がけしからんというものもあるだろうし」
(抜粋引用開始)
 
2016年12月1日(木) 駆けつけ警護のリアル PKOのリスクと大義
ゲスト 柴山昌彦(首相補佐官・自由民主党衆議院議員)、伊勢﨑賢治(東京外国語大学教授)

(抜粋引用開始)
反町キャスター「99年のアナンさんの告示のポイントですが、目的は住民の保護であると。国際人道法に基づいて武器使用が可能になっているのであると。ただし前提として現場に派遣されている国連、この場
合で言ったらPKO部隊が紛争の当事者になってしまうんですよという前提のもとでという…」
伊勢﨑教授「そうです。国連は伝統的に紛争当事者にならないという前提があったわけですよ、以前は。ところが、そういう場面に遭遇したらどうするか。武力を持って行っているのに、武力を使うか、使わないか。使ったらその時点で紛争の当事者になってしまう。人道法を守らなければいけない。それで悲劇が起きてしまった。任務中にそういう場面に遭遇したら、つまり、紛争に遭遇したら、住民保護含む、国連の任務遂行のために武力の行使が必要である時はやりなさい、ただし、それは国際人道法に基づいてやりなさいということはどういうことかと言うと、国連自体が紛争の当事者になることです」
反町キャスター「紛争の当事者として、第3者として立ち会うということ?」
伊勢﨑教授「そうです。概念的にはそういうふうに決心したんです。だけど、政治的に受け入れてくれた
政権と本当に交戦するかというのは政治的な判断ですよ。だけど、概念的には国際法の組み立て、解釈は、こういうふうになったわけです。それを前提として、この行使は全加盟国に対し、その時、僕は現場にいたのですけれども、全てのPKO要員に対してこれが伝わったわけです。これは命令書なんです、国連トッ
プからの」
反町キャスター「この国連トップからの命令書を受けると、9条の話で言うと交戦権ですよね、国の交戦権
を認めていないということを書いている9条を持っている日本が、紛争の当事者になれるのかどうか?」
伊勢﨑教授「なれませんよ」
(略)
伊勢﨑教授「だから、切実感がまだ伝わっていないですね。住民の保護が筆頭任務になっているというのはどういうことかと言うと、つまり、中立な立場を厳守して、停戦監視、割って入るという仲裁の立場で、それを押してまで他国の国民を保護しなければならない。つまり、主権国家の主権責任のところまで国
連がそれを筆頭任務にしなければならない事情を理解しなくてはならない」
(引用終わり)

新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長出版記念シンポジウム(2016/11/26)~白井聡氏、中島京子氏とともに~を視聴する

 今晩(2017年1月2日)配信した「メルマガ金原No.2679」を転載します。

新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長出版記念シンポジウム(2016/11/26)~白井聡氏、中島京子氏とともに~を視聴する

 昨年11月26日に行われた新外交イニシアティブ(ND)主催の「新しい日米外交を切り拓く 沖縄・安保・原発・TPP、多様な声をワシントンへ」という、猿田佐世事務局長の新刊書籍(集英社)と同タイトルの出版記念シンポジウムの動画が、NPJによって早々とアップされていることに気は付いていたのですが、肝心の猿田さんの著書を読んでから紹介しようと考え、同書はすぐに入手はしたものの、なかなか読む時間がとれず、年を超してしまいました。
 今年の年末年始はどうも長期の休暇がとりにくい並びとなっており、実は猿田さんの本も完全には読み切っていないのですが、それを待っていたらいつのことになるか分かりませんので、とりあえずこの段階で動画をご紹介することにしました。
 NPJによる動画の紹介と併せ、NDホームページに掲載されたシンポジウムの開催案内を引用します。
 
新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長 出版記念シンポジウム(2時間13分)

冒頭~ 開会 NDプロモーションビデオの上映
5分~ 基調講演 白井聡氏(京都精華大学人文学部専任講師)
53分~ 対談 中島京子氏(小説家)×猿田佐世氏(ND事務局長・弁護士)
2時間06分~ NDによる活動報告

開催案内から引用開始)
猿田佐世ND事務局長出版シンポジウム
「新しい日米外交を切り拓く 沖縄・安保・原発・TPP、多様な声をワシントンへ」
 ~過去・現在・そしてアメリカ大統領選挙を経て~ 白井聡/中島京子/猿田佐世

■開催日時:
2016/11/26 Sat. 18:00開場
18:30~20:30
■会場:
星陵会館ホール
住所:東京都千代田区永田町2‐16‐2

ドナルド・トランプ氏がアメリカの次期大統領に選ばれました。
今後、日米関係はどうなるのか、日本の米国追随路線に変化があるのか。
11月26日に予定している猿田佐世ND事務局長の出版記念シンポジウムは、急遽、トランプ大統領就任後の日米関係に焦点を当てたものへと変更します。
ベストセラー『永続敗戦論』著者の白井聡氏、「創られたアメリカ像」に翻弄されることに警鐘を鳴らす直木賞作家の中島京子氏と猿田ND事務局長で、今後の日米関係について議論したいと思います。是非、ご参加ください。
 
■プログラム:
第一部:基調講演
白井聡 氏(京都精華大学人文学部専任講師)

第二部:対談
中島京子 氏(小説家)×猿田佐世 (ND事務局長・弁護士)


■登壇者プロフィール:
白井聡 氏(京都精華大学人文学部専任講師)
1977年、東京都生まれ。博士(社会学)、専攻は政治学・社会思想。日本学術振興会特別研究員などを経て現職。著書に『未完のレーニン─「力」の思想を読む』、『「戦後」の墓碑銘』、『戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ』など。『永続敗戦論─戦後日本の核心』で第4回いける本大賞、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞を受賞。
 
中島京子 氏(小説家)
1964年、東京都生まれ。2003年『FUTON』で作家デビュー。2010年『小さいおうち』で直木賞、2014年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、2015年『かたづの!』で柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。最新作は『彼女に関する十二章』

猿田佐世(ND事務局長・弁護士)
1977年、東京都生まれ。2002年に日本にて弁護士登録。2008年にコロンビア大学ロースクールにて法学修士号を取得し、2009年にアメリカ・ニューヨーク州弁護士登録。2012年にアメリカン大学国際関係学部にて国際政治・国際紛争解決学修士号を取得。2013年にシンクタンク「新外交イニシアティブ」を設立。各外交・政治問題について米議会等で自らロビイングを行うほか、日本の国会議員や地方公共団体等の訪米行動を実施。2015年6月の沖縄訪米団、2012年・14年の稲嶺進名護市長の訪米行動の企画・運営を担当。

※猿田ND事務局長は本年、白井氏、中島氏とそれぞれ雑誌で対談を行っています。下記よりご覧ください。
・白井聡氏との対談
【季刊誌kotoba 2016年秋号(集英社発行)】
・中島京子氏との対談
【月刊『本の窓』(小学館)5月号】
(引用終わり)

 2時間を超える動画にいきなりチャレンジするのは少ししんどいと思いますので、上記開催案内の末尾で紹介されている猿田さんと白井聡さん及び中島京子さんとの各対談に、流し読みでよいのでざっと目を通された上で動画を視聴されることをお勧めします。
 それから、「シンポジウムは、急遽、トランプ大統領就任後の日米関係に焦点を当てたものへと変更します。」とあるのは、第2部の対談においてよりはっきりと意識されているかなと思います。基調講演は、さすがに当初の予定をそう簡単に方向転換できないでしょう。

 なお、本シンポの動画を視聴して、日米関係というこの悩ましい対象を考える上で、白井聡さんの『永続敗戦論』と猿田佐世さんの今回の新刊は、まさに「対」として読み込むべきかもしれないと思いました。この2著をじっくり読み比べた上で(そういえば『永続敗戦論』は文庫になりました)、またメルマガ(ブログ)で取り上げられればいいなと思いました。

 ところで、猿田さんの新刊を読んで(まだ読み終わっていませんが)、猿田さんがワシントンのアメリカン大学大学院に留学中、教員(准教授)1人、学生13人による沖縄スタディツアーを企画し、大学の承認を得て2010年12月に沖縄に行った経緯を詳しく知ったのは有益でした(このツアーに猿田さんが関与されていたことは何かの機会に知りましたが)。この時の経験が、猿田さんのその後の活動の原点の1つであることがよく分かります。
 そのスタディーツアーに先立つ事前準備として、学生たちが国務省の日本部長、ケビン・メア氏からレクチャーを受けた際に飛び出した「沖縄の人はゴーヤも作れないなまけもの」「沖縄は基地を使って東京から金をもらうゆすりの名人」などという発言を、その後学生がメディアにリークし、メア氏が更迭される騒ぎになったことを記憶している方もおられるでしょう。
 日本のメディアがこの問題を取り上げたのは、たしか2011年3月、3.11の直前だったと記憶します。私も思わず頭に来て、入手したメア発言の英語原文(アメリカン大学学生の再現メモ)から「部分訳」して、9条ネットわかやまMLに投稿したくらいです。当時使っていたパソコンが壊れてしまい、自分の「翻訳」が呼び出せないのは残念ですが、代わりに「ピープルズ・プラン研究所」サイトに掲載された翻訳から、私が最も注目した末尾の部分を引用します(このサイトから原文も閲覧できます)。私は、それまで、これほど率直な憲法9条擁護論を聞いたことがありませんでした。

(抜粋引用開始)
 私は、日本国憲法9条は改定されるべきだと思っていない。そもそも改定は起こりそうにない。日本の憲法が改定されることは米国にとってよくないことだろう。なぜなら、そうなれば日本は米軍を必要としなくなるだろうから。日本の憲法が改定されることがあれば、米国は米国の利益を増進するため日本の土地を使うことができなくなるだろう。日本政府が現在支払っている接受国支援は米国のためになる。われわれは、日本できわめて有利な取引をしてきたのだ。
(引用終わり)

 最後にもう1つ、新外交イニシアティブが力を入れている「日米原子力エネルギープロジェクト」の章から、特に注目した箇所を引用します(160・161頁)。沖縄プロジェクトと並び、このプロジェクトにも注目していかねばと思います。

(抜粋引用開始)
 アメリカでは、原発には積極という人たちでも、使用済み核燃料の再処理には多くの人が反対している。NEI(Nuclear Energy Institute 原子力エネルギー協会)ですら直接処分した方がいいという立場であり、再処理は勧めていない。
 「原子力は安全保障の問題だ」という意識が日本に比べて格段に強く、アメリカの核不拡散の専門家は口をそろえて日本の再処理政策を問題視する。現職のアメリカ政府高官も、日本のプルトニウム蓄積に連続して懸念を示している。
 日本に伝えられる時、こうしたアメリカの声がどこかに置き去りにされてしまっている。なぜなのか。
 日本側が自らの声をワシントンを使って拡大するだけでなく、ワシントンで発声されている「アメリカの声」も、実は日本が選択しているのではないか。「日本」側が届いてほしくないと思う声は届けていないのではないか。日本に都合のいい声だけを日本に届けているのではないか。そんな疑念がますます深まった。
(引用終わり)


(参考動画)
NDプロモーションビデオ(2分22秒)

'16/01/26 猿田佐世講演会【外交のしくみを紐解く -安保・原発・TPP・沖縄基地と日米関係の実像-】(2時間03分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その1/3 2016年6月18日(48分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その2/3(38分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その3/3(1時間01分)
 

補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題

 今晩(2017年1月1日)配信した「メルマガ金原No.2678」を転載します。

補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題

 新年、明けましておめでとうございます。
 いまだに年賀状を出し続け、日本郵便の売り上げに貢献している私ですが、事務所から出す年賀状はともかく、個人的に出す数量限定の年賀状はさすがに少なくなりましたね。おまけに、メルマガ(ブログ)「毎日配信(更新)」に追われ(?)、年賀状を書いている時間がなかな
かとれず、今年も50枚にも満たない年賀状を郵便局まで持って行ったのが12月29日の夜でした。
 ということで、メルマガ(ブログ)を読んでくださる大半の方には、私の年賀ハガキは届きませんので、Facebookとブログで年賀状をご紹介し、新年のご挨拶に代えることにしました。本年もよろしくお願い
します。

年賀状2017テキスト部分を引用開始)
謹賀新年 2017年1月
 ここ何年か“激動”の1年を回顧するのが恒例になってきました。2016年は、夏の参院選で「市民
連合わかやま」が推薦した由良登信弁護士の応援に駆け回り、その前後には憲法学習会の講師活動に力を入れました。
 しかし、憲法違反の安保関連法が3月末に施行され、11月には新任務を付与された陸上自衛隊が南スーダンに派遣されました。日本政府は、どのような大義をもって戦後初の「戦死者」の帰国を出迎えよう
としているのでしょうか。私には理解できません。
 1人の法律家として出来ること、なすべきことを模索し続けるのみです。
 私の通常業務以外の活動は、「弁護士・金原徹雄のブログ」で日々発信中です。是非ご覧ください。 
 
http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/
(引用終わり)

 ところで、昨日の「憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る」を書きながら(配信の
1週間くらい前から少しずつ書いていました)、また、昨日手間のかかるブログへのリンク先の埋込作業をやりながら、憲法問題に限定するということで、原発問題に特化した企画は除外しているけれど、考えてみれば、原発問題も憲法問題の一種だよね、と気になっていました。

 そこで、昨日の「補遺」として、私が何らかの形で関わった(参加だけとか広報に協力しただけという
のもあります)原発関連企画を補充しておきます。
 昨日も書きましたが、「私自身が関わっていない(原発問題についての)企画について情報を集積してくれているサイト(憲法問題についての「九条の会・わかやま」のような)が見当たらず、包括的な「回顧」になりそうもない」のは仕方がありません。実際、和歌山県全体の原発問題への取組を知ろうとすれば、「脱原発わかやま」や「つゆくさと大地の会」の動きを逸することはできないでしょうが、それらに全然関与していない私には直接の情報が届いていませんので、書きようがありません。

 その点をいくらかでも補充するものとして、「原発がこわい女たちの会」公式ブログをこまめにチェックしていた
だくのが良いかと思います。
 また、同会のニュースを私のメルマガ(ブログ)に転載させてもらっていますので、2016年中に発
行されたバックナンバー(97号、98号、99号)もご紹介しておきます。
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第97号(2016年3月31日発行)
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第98号(2016年7月3日発行)
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第99号(2016年10月11日発行)

 以下に参考サイトとしてリンクする際は、
 「原発がこわい女たちの会ニュース」第97号→「女ニュース97」
と略称します。
 また、「弁護士・金原徹雄のブログ」は「金原」と略します。
 それでは、「補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題」をお送りします。
 なお、以下にご紹介した動画は全て小谷英治さんが撮影されたものです(汐見文隆先生インタビューは未確認ですが)。小谷さんには、昨年10月22日の私の講演も撮影していただいています。小谷さん、
ありがとうございます。
 ところで、リストアップしてみて「何だか上半期に企画が偏っているな」と思ったのですが、これは偶
然でしょうか?
 

【2016年 和歌山県における原発問題への取組】
1月17日(日)13時30分~ 和歌山ビッグ愛9階会議室A
講演 崎山比早子氏(高木学校)「身近な放射線と健康被害について」
主催 子どもたちの未来と被ばくを考える会
協賛 生活協同組合 コープ自然派和歌山/にんにこ被災者支援ネットワーク和歌山/上岩出診療所/原発がこわい女たちの会
 金原(1) 金原(2)

3月2日(水)~7日(月)9時~17時 和歌山県民文化会館 中展示室
中筋 純 写真展 The Silent Views. 流転 福島&チェルノブイリ(全国巡回)
 金原(1) 金原(2)

3月5日(土)14時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
講演 大島堅一氏(立命館大学教授)「電力自由化で何がどう変わるのでしょうか」
主催 原発がこわい女たちの会
 女ニュース97 金原(1) 金原(2)


3月13日(日)10時00~ 和歌山城西の丸広場
フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016
メインゲスト 吉沢正巳氏(希望の牧場・ふくしま代表)
主催 フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016実行委員会
 金原(1) 金原(2) 金原(3)


4月29日(金・祝)13時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
原発がこわい女たちの会結成29年のつどい
講演 今中哲二氏(京都大学原子炉実験所研究員)「チェルノブイリ30年・福島5年を考える」
主催 原発がこわい女たちの会
 女ニュース98 金原


5月22日(日)10時00分~、14時00分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
映画『日本と原発 4年後』上映
主催 映画『日本と原発 4年後』和歌山上映実行委員会
 金原

5月28日(土)14時00分~ ララ・ロカレ2階(和歌山県田辺市)
寺井拓也さんを偲ぶ会
 女ニュース98 金原(1) 金原(2)

11月3日(木・祝)14時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
第167回公害教室・最終章「汐見文隆氏をしのぶ会」
 女ニュース98
 参考動画「低周波音公害と現在医療~汐見文隆~」(15分29秒)



(付録)
『東電に入ろう(倒電に廃炉)』 
演奏:ヒポポフォークゲリラ

※3月13日(日)、「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016」(和歌山城西の丸広場)のステージでもヒポポフォークゲリラによって演奏されました。

年賀状2017 

憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る

 本日(2016年12月31日)配信した「メルマガ金原No.2677」を転載します。

憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る

 年末に、この1年間を振り返り、和歌山の市民が憲法問題にいかに取り組んだかという目録を初めて作ったのは一昨年のことでしたから、この試みも今年で3回目を迎えます。
 過去2回の「まとめ」は以下のとおりです。
 

 2014年回顧の冒頭で私はこう書いています。「“激動の”という形容句が今この時だけではなく、これから先も使われる可能性が十分にある2014年が暮れようとしています。」と。
 2014年7月1日に集団的自衛権の行使を容認する憲法違反の閣議決定がなされ、2015年9月19日には、その閣議決定を実現するための安保関連法案が国会を通過し、2016年は、3月29日にその新安保法制が施行されるとともに、7月10日の参院選の結果、日本国憲法成立後初めて改憲勢力が衆参両院で2/3を超える議席を確保するに至りました。
 まだまだ2016年は“激動”の通過点に過ぎないようです。
 従って、私の「和歌山の地から」「憲法をめぐる激動」を「振り返る」クロニクルも、当分の間、続けざるを得ないでしょう。

 余談ながら、このクロニクルを書くたびに和歌山県の人口を確認するくせがついてしまっていますので、その点にも触れておきます。
 まず、過去2年分を引用します。

2014年12月
「人口97万人(年明けには96万人台になっている可能性が高い)の和歌山県の人々が、この危機にどのように立ち向かったのかを思い出すよすがとして~」
2015年12月「ちょうど1年後の今、これは「人口96万人(年明けには95万人台になっている可能性が高い)の和歌山県の人々」と改訂する必要があります(2015年12月1日現在の人口速報値960,682人)。」

 和歌山県のホームページで、2016年12月1日現在の人口(速報値)を調べてみたところ、「952,725人(男性448,153人、女性504,572人)」となっており、前年同月比7,957人の減少でした。
 対前月比では県全体で672人の減少であり、県下30の市町村のうち、対前月比で人口が増えたのは、岩出市(32人)、日高町(1人)、印南町(13人)、上富田町(16人)、北山村(5人)だけでした。
 このペースを考えると、2017年中に94万人台となるのは確実でしょう。
 人口問題に取り組むための抜本的な政策転換こそ、次の政権交代に向けた最大の戦略であるべきだと思うのですけどね。

 さて、例年通り、以下の記録を作るにあたっては、九条の会・わかやまホームページの中の「県内の取り組み」をベースとしつつ、適宜、会紙「九条の会・わかやま」や私自身が書いたブログFacebookなどを参照しました。
 「九条の会・わかやま」事務局の柏原卓さん(ホームページ担当)、南本勲さん(会紙担当)のたゆみないご努力に、今年も深甚なる敬意を表したいと思います。「九条の会・わかやま」による情報の収集と集積なくしては、とてもこのような作業は出来ませんでした。
 以下の各項目について参考となるサイトにリンクをはる場合、
  「九条の会・わかやま」ホームページ内「県内の取り組み」→県内
  「九条の会・わかやま」ホームページ内「会紙『九条の会・わかやま』」→会紙
  「弁護士・金原徹雄のブログ」→金原
  「金原徹雄Facebook」→金原F
という略称を使用しました。
 
 なお、毎年お断りしていることですが、私個人のことで言うと、「憲法問題」と併せて「原発問題」についても様々な行事に参加したり企画に関与したりしていますが、それらも書き出すときりがなくなるし、私自身が関わっていない企画について情報を集積してくれているサイト(憲法問題についての「九条の会・わかやま」のような)が見当たらず、包括的な「回顧」になりそうもないので、「憲法問題」についての取組に絞って振り返ることにします。
 また、「九条の会・わかやま」にしても、全県下から多くの情報が寄せられているとはいえ、全ての企画を網羅している訳でないのは当然です。
 それから、毎月特定の日に行動を行っている団体もありますが、その一々について取り上げることもできませんでした。毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」を取り上げているのは、たまたま私が全回参加しているからです。
 さらに、私自身が講師を務めた学習会は極力取り上げていますが、それ以外の学習会(由良登信弁護士など私よりもはるかにたくさんやっています)は、「九条の会・わかやま」に掲載されたもの以外は取り上げようがありませんでした。
 以上のとおり、様々な「漏れ」があることは否めませんが、このクロニクルが、憲法問題に取り組む皆さんにとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
 

【2016年 和歌山県における憲法問題への取組】
1月10日(日)11時00分~ 和歌山ビッグホエール前
12回目の新成人アンケート
和歌山市成人式会場前での新成人意識調査(安保法制と原発再稼働について)
主催:平和と憲法を守りたい市民の声
 金原

1月17日(日)13時30分~ 田辺市万呂コミュニティーセンター
田辺・9条の会 第10回(2015年度)総会
第1部:総会 第2部:フリートーキング「9条と私、それに今後」
 県内

1月18日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第19回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内 金原F

1月30日(土)14時00分~ 和歌山県勤労者福祉会館プラザホープ2階多目的室
安保法制の廃止を求める和歌山の会 第1回賛同団体・賛同者の集い
 県内(1) 県内(2)

2月11日(木・祝)13時30分~ 和歌山県勤労者福祉会館プラザホープ2階多目的室
2016年 平和・人権・民主主義 2・11和歌山市集会
講演 堀内秀雄氏(和歌山大学名誉教授)「「戦争法」廃止のために、いま何をなすべきか!?~立憲主義・民主主義の救国政府をつくる道~」
主催 2016年 平和・人権・民主主義 2・11和歌山市集会実行委員会
 県内

2月14日(日)13時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
ワカモノ憲法交流会
主催 ワカモノ憲法集会実行委員会(わかけん)
 県内

2月15日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第20回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

2月20日(土)13時30分~ 白浜町立児童館2階大ホール
講演 金原徹雄(弁護士)「戦争法を廃止するために今すべきことは・・・」
主催 「戦争法」に反対する退職教職員の会
 金原

2月21日(日)13時00分~ 和歌山市あいあいセンター
和歌山障害者・患者九条の会学習会
講演 由良登信氏(弁護士)「戦争法をめぐる情勢と今後の闘いの展望」
 会紙 金原

2月27日(土)13時30分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
講演 山本隆司氏(沖縄県教職員組合中央執行委員長)「沖縄から日本の平和・未来~在沖米軍をめぐる4つの都市伝説~」
主催 和歌山県平和フォーラム・戦争をさせない和歌山委員会・日教組和歌山
 金原 

2月28日(日)14時00分~ 海南保健福祉センター2階多目的ホール
海南海草平和の集い ママが歌い若者と弁護士が語ります
歌とトーク 前田佳世氏(ソプラノ歌手)
トーク 和歌山大学学生、金原徹雄(弁護士)
主催 9条守れ「戦争法」廃止海南海草共同センター
 金原

2月29日(月)17時30分~ 和歌山大学教育学部棟L-101教室
パネルディスカッション「民主主義ってなんだろう? ~TALK with SEALDs~」
主催 安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会(略称:WAASA)
 WAASAサイト

3月6日(日)13時30分~ 田辺市芳養公民館1階
輝け9条!芳養の会 結成9周年のつどい―平和の願いを未来へつなごう―
歌とトーク 前田佳世(ソプラノ歌手)
 県内

3月6日(日)15時00分~ 畑浦公民館(有田川町)
みんなで学ぶ平和のための学習会
講演 金原徹雄(弁護士)「戦争法(安全保障関連法)って何だ?」
主催 きび9条の会
 金原

3月14日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第21回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

3月19日(土)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階大ホール
シンポジウム「憲法についてあらためて考えよう~安全保障法制の施行にあたって~」
基調報告 芝野友樹氏(和歌山弁護士会憲法委員会委員)「安保法成立の経過と問題点 これまでの反対運動とこれからの取り組み」
リレートーク
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 県内
 金原 

3月20日(日)13時00分~ 串本町文化センター2階会議室B
くしもと9条の会 記念講演会及び総会
講演 泥憲和氏(元自衛官)「戦争のつくり方と平和の築き方~日本のこれからについて考える~」
 県内 会紙

3月26日(土)13時30分~ 印南町公民館2F大ホール
憲法大好き町民のつどい
ドキュメンタリー映画「轟音」上映
講演 古久保健氏
主催 九条の会いなみ
 県内(1) 県内(2) 会紙

3月27日(日)12時30分~ 和歌山城西の丸広場(フェスタ&抗議集会)
14時45分~ サウンド・ウォーク
主催:サウンド・ウォーク・フェスタ実行委員会(構成団体:安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会(WAASA)/安保関連法に反対するママの会@わかやま/WAVEs/9条ネットわかやま/憲法九条を守るわかやま県民の会/憲法9条を守る和歌山弁護士の会/戦争をさせない和歌山委員会/平和と憲法を守りたい市民の声/ワカケン
 県内 会紙 金原

4月2日(土)午後2時00分~ 河北コミュニティセンター2階多目的ホール
守ろう9条 紀の川 市民の会 第12回総会
記念講演 石埼学氏(龍谷大学法科大学院教授・憲法学)「戦争法は廃止、憲法9条が輝く日本を取り戻そう ~今、私たちにできること~」
 県内 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 会紙(4) 金原(1) 金原(2) 金原(3)

4月11日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第22回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

4月16日(土)14時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
安保法制の廃止を求める和歌山の会 第2回賛同団体・賛同者の集い
 金原

4月26日(火)17時00分~ 和歌山大学教育学部講義棟L-101教室
WAASA Open Event ⅲ 
講演 西谷文和氏(フリージャーナリスト)「戦争のリアルと、安保法制のウソ」
主催 WAASA(安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)
 県内 金原

4月30日(土)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階ホール
青法協憲法記念行事
講演 青井未帆氏(学習院大学法科大学院教授)「違憲無効な安保法制にどう立ち向かうか~法律施行という状況をふまえて~」
主催 青年法律家協会和歌山支部
 会紙(1) 会紙(2) 金原

5月3日(火・祝)10時00分~ 和歌山城西の丸広場
HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2016
主催 HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2016実行委員会
 県内(1) 県内(2) 金原(1) 金原(2)

5月3日(火・祝)14時00~ 紀南文化会館小ホール
憲法記念日のつどい 70th Constitution Day 2016
講演 宇都宮健児氏(日本弁護士連合会元会長)「どこがあかんの?戦争法(安保法制)-戦争法と憲法改悪を許さないために-」
主催 紀南9条交流ネット(田辺9条の会、輝け9条!芳養の会、かえたらあかん中辺路9条の会、輝け9条!龍神の会、上富田9条の会、白浜9条の会、すさみ9条の会、9条ママネット「キュッと」、田辺・西牟婁9条連絡会)
協賛 戦争する国づくりストップ田辺・西牟婁住民の会、2016ピースフェスタ実行委員会、みなべ9条の会、平和委員会、憲法会議、戦争法反対退職教職員の会
賛同 田辺西牟婁地評、和教組、高教組、年金者組合、新婦人の会、他多数
 県内(1)  県内(2)

5月11日(水)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第23回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

5月14日(土)13時30分~ 和歌山市民会館大ホール
アベを叱る!小林節氏講演会
講演 小林節氏(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)「「野党統一 独裁政治の終焉を!」主催 小林節さんの講演会を成功させる和歌山の会
 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 金原(1) 金原(2) 金原(3)


6月11日(土)13時00分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
2016年 平和講演会と映画上映 放射線を浴びたX年後
①映画『放射線を浴びたX年後』上映、②映画『放射線を浴びたX年後2』上映、③伊東英朗監督(南海放送ディレクター)講演
主催 核戦争防止和歌山県医師の会
 金原(1) 金原(2)

6月11日(土)14時30分~ 和歌山市役所前→元寺町通り経由→南海和歌山市駅前
GO VOTE SOUND WALK -DEMO-(選挙に行こうサウンドウォーク・デモ)
主催 GO VOTE -It's time to change-××-実行委員会
 県内 会紙 金原(1) 金原(2)

6月12日(日)11時00分~ 和歌山市ふれ愛センター
和歌山障害者・患者九条の会 10周年の集い
記念講演 松尾隆司氏「今、見つめ直す憲法九条、そして明日へ」
 会紙 金原

6月12日(日)15時30分~ 新橘ビル8階A会議室(JR和歌山駅前)
ゆら登信氏と市民連合の政策協定調印式・街頭報告演説会
西谷修氏(立教大学特任教授・市民連合・立憲デモクラシーの会)、大野至氏(関西市民連合・SEALDs KANSAI)を迎え市民連合及び関西市民連合との間において政策協定調印
 金原

6月13日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第24回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

6月15日(水)19時00分~ 西牟婁教育会館2階会議室
憲法会議<学習会>
講演 金原徹雄(弁護士)「自民党改憲案を斬る~いま主権者がなすべきこと」
主催 憲法をまもりくらしに活かす田辺・西牟婁会議
 金原(1) 金原(2)

6月18日(土)13時00分~ 由良町中央公民館2階ホール
第12回 戦争体験と平和への思いを語り継ぐ会
主催 九条の会ゆら
 県内
 
6月19日(日)15時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6F文化ホール
講演 伊藤真氏(日弁連憲法問題対策本部副本部長)「緊急事態条項と日本国憲法~緊急事態条項の新設で何が変わるのか?~」
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 金原

6月21日(火)17時30分~ 和歌山大学教育学部講義棟L-101教室
WAASA 4th Open Event - "WHY" & "HOW" We VOTE(WAASA第4回公開イベント「なぜ、どうやって投票するの」)
主催 WAASA(安保法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)
 WAASAサイト 

6月25日(土)13時30分~ 田辺市ひがしコミュニティセンター大会議室
元自衛官が語る 戦争の作りかた 平和の築きかた
講演 泥憲和氏(元自衛官)
主催 9条ママnetキュッと
後援 紀南9条交流ネット
 県内 金原 


6月26日(日)10時00分~ 田辺市万呂コミュニティーセンター
映画『不思議なクニの憲法』上映
主催 9条ママnetキュッと
 県内

6月26日(日)13時30分~ 那智勝浦町立体育文化会館2階大集会室
憲法と戦争を考える講演会 元自衛官が語る。
講演 泥憲和氏(元自衛官、防空ミサイル部隊)「戦争の作り方と平和の築き方~日本のこれからについて考える~」
主催:くまの平和ネットワーク(紀南9条の会/しんぐう九条の会/紀宝9条の会/宝来9条の会/年金者組合新東支部9条の会/新日本婦人の会東牟婁支部/ほんぐう9条くらぶ/御浜九条の会/なちかつ・たいじ九条の会/くしもと九条の会)
 金原

7月1日(金)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第25回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内

7月3日(日)14時00分~ 新宮市福祉センター
第3回 くまの平和の風コンサート2016
主催/平和の風コンサートの会
 金原

7月30日(土)・31日(日) 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ
2016平和のための戦争展わかやま
講演 半田滋氏(東京新聞論説委員・編集委員)「『戦争法』で変貌する自衛隊!!」(30日午前/4階ホール)
ピースライブ(30日午後/2階多目的室)
パネル展示(両日/2階ギャラリー) 他
主催 2016平和のための戦争展わかやま
 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 会紙(4) 金原(1) 金原(2)

7月31日(日)14時00分~ 新橘ビル8階(和歌山市美園町5丁目1番地2)
緊急勉強会 
講演 由良登信氏(弁護士)「自民党「憲法改正草案」を斬る!」
主催 憲法9条を守る和歌山市共同センター(市9条センター)
 金原(1) 金原(2) 
 

8月6日(土)・7日(日) 紀南文化会館
紀南ピースフェスタ2016 つながるいのちのために
映画『広河隆一 人間の戦場』上映(6日/小ホール) 他
主催 紀南ピースフェスタ2016実行委員会
 会紙 金原 

8月6日(土)第48回紀州おどり(正調ぶんだら節の部)に「九条連」が参加(通算11回目)
呼びかけ:憲法9条を守る和歌山弁護士の会、9条ネットわかやま
 金原

8月8日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第26回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F 

9月8日(木)13:00~ 和歌山ビッグ愛12階
講演 石埼学氏(龍谷大学法科大学院教授・憲法学)「日本を治安維持法の時代に戻させない~自民党改憲草案の目指すもの~」
主催 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟和歌山県本部

9月10日(土)10:00~、14:00~
ドキュメンタリー映画『ザ・思いやり』上映
主催 安保県民会議・県革新懇・県平和委員会
 金原

9月12日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第27回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内

9月19日(月・祝)10時00分~ 和歌山城西の丸広場(アピール行進は和歌山城ほぼ3/4周コース)
採決強行から1年 違憲立法・安全保障法制(戦争法)ただちに廃止! 和歌山アピール行動
呼びかけ団体 9条ネットわかやま/安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会/戦争をさせない和歌山委員会/ワカケン/平和と憲法を守りたい市民の声/安保関連法に反対するママの会@わかやま/憲法9条を守る和歌山弁護士の会/憲法九条を守るわかやま県民の会
 県内 会紙 金原

9月25日(日)14時00分~ 印南町公民館大ホール
おはなしの会~これからを生きるあなたに、今、伝えておきたいこと~
群読(グリムの会)、紀州ばなし(朝木善一郎)、体験談(中家弘之、朝木善一郎)、ピアノ演奏(早田咲)
主催 グリムの会
共催 9条の会いなみ
 県内 会紙

9月29日(木)18時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ2階多目的室
講演 俵義文氏(子どもと教科書全国ネット21事務局長)「日本会議のすべて~安倍政権を支える草の根「改憲」のうごき~」
主催 憲法改悪阻止和歌山県各界連絡会議、憲法九条を守るわかやま県民の会
 金原
 

9月30日(金)18時30分~ 和歌山ビッグ愛1F大ホール
講演 長谷部恭男氏(早稲田大学大学院法務研究科教授)「立憲主義と民主主義を回復するために」 
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 県内 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 金原

10月6日(木)19時00分~ 和歌山県高校会館4F
講演 金原徹雄(弁護士)「自民党の憲法改正草案批判~「緊急事態条項」を中心に」
主催 憲法九条を守るわかやま県民の会
 県内 金原

10月15日(土)14時00分 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ
戦争する国づくりを許さない!県教研プレ集会・市9条センター秋の憲法学習会
講演 久保田弘氏(フォトジャーナリスト)「ISの出現と難民問題。世界はどうなっている。われわれ日本人にできることは?」
 県内

10月17日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第28回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

10月20日(木)19時00分~ 和歌山県教育会館4階大会議室
日本機関紙協会和歌山県本部第40回総会
記念講演 北村肇氏(「週刊金曜日」発行人)「安倍政権の暴走を止める「平和な武器」~すべてのメディアに求められるもの~」
 金原

10月22日(土)14時00分~ 和歌山市中央コミュニティセンター3階多目的ホール
講演 金原徹雄(弁護士)「参院選後の改憲の動きと私たちの課題」
主催 憲法を生かす会和歌山
共催 原発を止めよう和歌山市民の会
 金原(1) 金原(2) 
 

10月29日(土)11時00分~、13時00分~ 橋本市産業文化会館「アザレア」3F会議室 / 19:00~ 岸上 丸九食堂
映画『標的の村』上映
主催 個人(草島氏ほか)
 金原(1) 金原(2)

10月29日(土)16時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階ホール
和歌山県保険医協会 第39回定期総会 
記念講演 木村草太氏(首都大学東京 都市教養学部法学系教授)「テレビが伝えない憲法のはなし 今起きていることを、憲法学者はどのように捉えるか」
 会紙 金原(1) 金原(2) 

10月30日(日)14時00分~ 和歌山市東部コミュニティセンター多目的ホール
和歌山市ひがし9条の会 第3回平和コンサート
 県内(1) 県内(2) 会紙

11月3日(木・祝)14時00分~ 和歌山市河北コミュニティーセンター2F多目的ホール(他の部屋でも多彩な催し)
第13回 憲法フェスタ 9条をまんなかに~えがこう平和への道~
第1部 親子バンド「クロウフィールド」ライブ
第2部 憲法漫談 コバヤンこと小林康二氏(お笑い集団「笑工房」代表)「これがアベさんの本音だ」
主催 守ろう9条 紀の川 市民の会
 県内 会紙 金原(1) 金原(2)

11月5日(土)11時00分~ 橋本市立高野口小学校体育館
伊都・橋本 第8回 9条まつり ~憲法9条でゆるぎない平和を~
主催 憲法9条を守る伊都・橋本連絡会
 県内

11月9日(水)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第29回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

11月12日(土)14:00~ 和歌山市河西コミュニティセンター2F多目的ホール
前田佳世ソプラノコンサート 祈り、平和。そして希望へと
主催 前田佳世コンサートを成功させる会
 金原

11月20日(日)10時00分~ 紀南文化会館小ホール
戦争する国づくりストップ!住民の会 結成3周年記念企画
講演 由良登信氏(弁護士)「憲法9条2項を削除し国防軍を創設、人権思想を否定する自民党憲法草案と、たたかいの方向」
主催 戦争する国づくりストップ!田辺西牟婁住民の会
 県内

11月20日(日)11時00分~ 那賀スポーツレクレーションセンター
第12回 那賀9条まつり ~好きなんよ9条! 憲法9条を世界の宝に!~
主催 「九条を守ろう」那賀郡の会
 県内 会紙 金原

11月23日(水・祝)14時00分~ カトリック屋形町教会
講演 松浦悟郎氏(カトリック名古屋教区司教)「平和の道しるべ・憲法9条―日本の危機的状況の中で―」
主催 ピース9の和歌山の3グループ(①シャルル・ド・フコー②パープル③MKN)
共催 キリスト者9条ネット和歌山
 県内

11月23日(水・祝)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ2階多目的室
市民連合わかやま 第3回賛同団体・賛同者の集い
 金原

12月8日(木)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第30回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F
 

(付録)
『君こそは友』 
作詞:藤村直樹 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「自衛隊は尖閣を守れるか」(2016/12/24)①動画編

 今晩(2016年12月30日)配信した「メルマガ金原No.2676」を転載します。

「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「自衛隊は尖閣を守れるか」(2016/12/24)①動画編

 「自衛隊を活かす会(自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会)」が主催したシンポジウムは、他団体主催シンポへの「協力」を含め、2014年6月7日開催の「自衛隊の可能性 国際貢献の現場から」以降、最新(2016年12月24日)の「自衛隊は尖閣を守れるか」まで、この2年半の間に実
に14回にもなります。
 全て動画が公開されており(シンポ動画集)、しばらくしてから文字起こしされたテキスト(
活動の予定と記録)が公開されます。
 そして、このように積み重ねられた議論の成果は、これまで2冊の書籍にまとめられています。
 
 巻末の(弁護士・金原徹雄のブログから)にまとめておいたとおり、私もしつこく(?)「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ・シリーズを続けており、ここまで来たら全回紹介しなければ仕方がないですよね。
 1冊目の『新・自衛隊論』がまとめられたころから、シンポの動画はすぐに公開し、テキストは後れてアップされることになり(それまではまとめて公開されていた)、私も、動画とテキストを別々に紹介するか、それともテキストがアップされた後にまとめて1本で紹介するかを考えることになったのですが、今回の「自衛隊は尖閣を守れるか」は、迷わず2分割作戦でいくことにし、本日はまず動画をご紹介しよ
うと思います。
 その最大の理由は、動画の収録時間が「4時間51分」という長大なもの(「自衛隊を活かす会」シンポ史上最長)ですから、テキストがいつ完成するのか見当がつかないということであり、ついでに言えば、長時間動画を視聴する時間を(人によってはですが)確保しやすい年末年始休暇の間に紹介する意義も
あるだろうということです。
 以下に、開催を予告したチラシ記載情報の一部を転記します。

(引用開始)
シンポジウム 自衛隊は尖閣を守れるか

2016年12月24日(土)10:30~16:30(開場 10:00)
千代田区立日比谷図書文化館(日比谷公園内)

尖閣諸島周辺において、現状を力で変更しようとする中国の活動が活発化している。南シナ海で中国が行った過去の実績も報道されており、日本の領土が侵されるのではないかと、国民の不安が高まっている。
アメリカは尖閣を日米安保条約第5条の対象地域だと述べているが、実際に日中間の紛争が起きたとして、その時にどう動くかは不明である。そのような状況下で、陸海空の自衛隊が尖閣を守れるのか、政治の役割はどこにあるのかを議論し、国民のなかに提示できるようにしたい。

Ⅰ. 報告 10:30~12:30(予定)
渡邊  隆元陸将・東北方面総監
織田 邦男元空将・航空支援集団司令官
伊藤 祐靖元2等海佐・特別警備隊先任小隊長
柳澤 協二元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長・自衛隊を活かす会代表

Ⅱ. 討論 13:30~16:30(予定)
自衛隊を活かす会呼びかけ人 伊勢﨑 賢治 東京外大教授、加藤 朗 桜美林大学教授 を交え討論

Ⅲ. 関連企画
2016クリスマスイブ♪伊勢崎賢治ジャズヒケシ
18:30 open 19:00~21:00
伊勢﨑賢治(Tp)& 坂本千恵(p)& 田中洋平(b)
fee:2,000円(ワンドリンク付き・シンポジウム当日受付にてお支払い下さい)
place:喫茶茶会記(新宿区大京町2-4 1F)
(引用終わり)

 それでは、シンポジウム「自衛隊は尖閣を守れるか」の動画をご紹介します。なお、残念ながら、伊勢
﨑賢治さんのトランペット演奏は収録されていません。

自衛隊は尖閣を守れるか|自衛隊を活かす会(4時間51分)

Ⅰ. 報告
 
冒頭~ 開会挨拶(司会) 松竹伸幸氏(自衛隊を活かす会・事務局)
2分~ 伊藤祐靖氏(元2等海佐・特別警備隊先任小隊長)
10分~ 織田邦男氏(元空将・航空支援集団司令官)
1時間05分~ 渡邊隆氏(元陸将・東北方面総監)
1時間43分~ 柳澤協二氏(元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長・自衛隊を活かす会代表)
-昼休憩-
2時間19分~ 伊藤祐靖氏 補足
2時間35分~ 柳澤協二氏
Ⅱ. 討論
2時間39分~ 伊勢﨑賢治氏(東京外国語大学教授、自衛隊を活かす会呼びかけ人)
3時間01分~ 加藤朗氏(桜美林大学教授、自衛隊を活かす会呼びかけ人)
3時間15分~ 討論

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2014年7月4日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」
2014年7月30日
補遺「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」~伊勢﨑賢治氏
2014年8月25日
補遺その2「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」~会場からの発言と質疑応答
2014年9月22日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(2)「対テロ戦争における日本の役割と自衛隊」
2014年11月4日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(3)「防衛のプロが語る15事例のリアリティ」 ※追加映像あり
2015年1月13日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~今回はまず予告編
2015年1月14日
小原凡司氏が語る中国海軍・空軍の現在~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その1
2015年1月15日
植木千可子氏が語る東アジアにおける日米中関係~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その2
2015年3月8日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~いよいよ本編(その1)
2015年3月11日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~これが最終(動画付)
2015年4月3日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(5)「現代によみがえる「専守防衛」はあるか」(動画付
2015年6月21日
「自衛隊を活かす会」三題~6/20関西企画、6/19柳澤協二氏講演(神戸)、5/18提言発表記念シンポ
2015年9月8日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「新安保法制にはまだまだ議論すべき点が残っている」
2016年1月1日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南シナ海―警戒監視のための自衛隊派遣をどう見るか」①動画編(付・札幌企画(1/30)のご案内)
2016年2月14日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南シナ海―警戒監視のための自衛隊派遣をどう見るか」②テキスト編(付・札幌シンポ(1/30)の動画紹介)
2016年3月3日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南スーダン─。駆けつけ警護で自衛隊はどう変わるのか」(1/30@札幌)
2016年5月23日
「自衛隊を活かす会」協力シンポから学ぶ「憲法9条のもとで自衛隊の在り方を考える」(2/28仙台)
2016年5月24日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「「戦場における自衛官の法的地位」を考える」(2016/4/22
2016年9月16日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「北朝鮮は脅威なのか、どう対応すべきか」(2016/5/20)


(付録)
『コップ半分の酒』 作詞:森川あやこ 作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

横田耕一九州大学名誉教授が日本記者クラブで語った「生前退位」(2016年11月16日)~憲法学の観点から

 今晩(2016年12月29日)配信した「メルマガ金原No.2675」を転載します。

横田耕一九州大学名誉教授が日本記者クラブで語った「生前退位」(2016年11月16日)~憲法学の観点から

 天皇生前退位問題については、政府の「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」が、どこが「有識者」か?と疑わしい人物を多数含む「有識者」からのヒアリングを終え、特例法での退位容認という違憲の疑いが濃厚な方針で答申をまとめるのではとされる一方、民進党は12月21日、党内に設置した皇位検討委員会による「皇位継承等に関する論点整理概要版」を公表し、特例法ではなく皇室典範の改正によるべきと主張し、漫画家の小林よしのり氏が民進党案を全面的に支持するなど(今日、野田幹事長と小林氏がネット対談している)、風雲急を告げているかに見えます。

 私自身、この問題について色々思うところはあるのですが、メルマガ(ブログ)で取り上げることは躊躇してきました。それは、端的に言って「憲法」との関係をどう理解すべきかについての自分の立ち位置が、残念ながら確固としたものではないという自覚があるせいでした。

 従って、今日ご紹介する横田耕一先生(九州大学名誉教授・憲法学)による日本記者クラブでの会見動画及び会見詳録(テキスト)も、とても勉強になることは疑いなく、是非皆さんにも視聴(もしくは通読)していただきたいと思ってご紹介したのですが、だからといって、私自身が「横田説」に全面的に賛成か?と問われれば、「いやあ」と、まだまだ考え込まざるを得ないのです。
 ただ、最初にご紹介した、特例法で今上天皇の生前退位をさっさと片付けたがっている安倍・菅政権とそのお先棒をかつぐ有識者会議、そして彼らを「逆賊」と決めつけて全面対決を主張する小林よしのり氏などの今上天皇支持派(?)という2極対立というような単純な問題ではないのだ、ということに気付かせてくれる、まっとうな憲法研究者である横田耕一先生の憲法解釈に耳を傾けることは、この問題について「複眼的思考」を働かせるためのとても重要な視点を提供してくれると思います。
 
「天皇による「生前退位」の意向表明は前代未聞の出来事として大きな衝撃を与えた。横田教授は、象徴天皇制を長年研究してきた憲法学者。今回の「お言葉」問題に関して、憲法学の諸学説などを紹介しながら、横田教授自身の見解を語ってもらった。
 政府見解では、天皇の行為には、国事行為、公的行為、私的行為の3 種類がある。しかし、横田教授は、憲法に根拠を持たない天皇の公的行為を認めた場合、①範囲・責任の所在が不明確②内閣による政治利用の危険性③天皇の意思で政治が左右されるなどの懸念があるので、「公的行為は違憲」と自説を展開した。
 今回の退位問題については、「生前退位自体には問題はないが、今回は、天皇の意思で政治が動いており、憲法的には大きな問題がある。天皇の意思を忖度して政府が主導すべきだった」と語った。」

 上記「要約」の最後の部分(下線を引きました)、会見での横田先生の発言は、以下のようなものでした。

「だから、何で宮内庁が、いろいろ理由はあるでしょうけれども、リークしてしまったか。あれが問題の間違いの元ですね。だから、ああやってザーッと動いてしまった。本来、ああいうことは内々の議論を踏まえて政治が考えることなんですね。天皇の発意で、天皇のお言葉だから大事にしなければいけない、早くしなければいけないなんていう動きになっているでしょう。これ自体が問題なんですよ。何で天皇の意思で日本が動くのか。国民の意思で動けばいいんです。
 天皇の意思を無視しろとかなんとか言っているわけではございませんよ。天皇の意思を忖度することは当然あり得るわけです。けれども、天皇の意思で、「お心をお心としてやらなければいけない」みたいな形で動いていく。これ自体が問題だというのが私が憲法学者として危惧する基本です。天皇の意思で日本の政治が動く、これが問題なんです。」

 しかし、毎日新聞が熱心に伝えているところによれば、今上天皇の生前退位の意向は数年前から周囲に伝えられ、さらに、昨年のうちに「おことば」案が官邸に打診されていたということからすれば、少なくとも安倍・菅政権には「忖度」しようというようなつもりが全くなかったことだけは間違いないのでしょうけどね。
 

(付録)
『希求』 作詞・作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

「集中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選」(12/29~1/10/日本映画専門チャンネル)のご紹介

 今晩(2016年12月28日)配信した「メルマガ金原No.2674」を転載します。

「集中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選」(12/29~1/10/日本映画専門チャンネル)のご紹


 この前、このメルマガ(ブログ)でTV番組をご案内したのは、ちょうど1週間前でした(
期待して放送を待つ12/24「こんにちは!動物の赤ちゃん2016」(NHK総合)~白浜の良浜(ラウヒン)・結浜(ユイヒン)親娘も登場/2016年12月21日)。この記事のブログ更新情報をFacebookに投稿したところ、「金原先生のブログにパンダの赤ちゃんって、なんだか意外でおもしろいです。」というコメントを書き込んでくださった方もおり、なかなか好評(?)でした。
 それに味をしめて、という訳でもないのですが、今日もテレビ放送のご紹介です。
 ただし、いつもは地上波の番組に限っているのですが、今日はその例外として、日本映画専門チャンネルの新年の特集をご紹介しようと思います。ケーブルテレビやスカパー!と契約している方も少なくないと思いますし、そうしょっちゅうお目にかかれるという特集でもないので、まとめてのご紹介です。

 メルマガ(及び熱心なブログ)の読者は、今年の正月(1月8日)に、
「映画『ヤクザと憲法』(東海テレビ)を観たいと思いませんか?」という記事が配信されたことをご記憶かもしれません。
 自社制作のドキュメンタリー番組の劇場映画化を積極的に推進する東海テレビ放送の最新作『ヤクザと
憲法』(土方宏史監督/96分)を「観てみたい」と思って思わず書いてしまったものでした。
 その後、和歌山で自主上映されるというような動きも全くなく、忘れるともなく忘れていたところ、ふと、12月29日(木)23時から日本映画専門チャンネルで『ヤクザと憲法』が放映されるということ
に気がつき、「これは録画予約しなければ」と思ったのです。

 もっとも、それだけのことであれば、私が自分のために録画予約をするというだけのことで、メルマガ(ブログ)で取り上げるつもりはなかったのですが、これまたふとしたことから、12月29日から1月10日にかけて、東海テレビ放送が制作したドキュメンタリー映画(一部劇映画を含む)の特集放送(
中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選)が行われるということを知ったのです。
 その特集ページに書かれた「本企画のここがすごい!」という惹句にはこうあります。

「取り扱う題材に禁止事項を設けない。むしろ、難しいことこそトライする。その方針通り〈ヤクザ〉〈戸塚ヨットスクール〉〈死刑弁護人〉といったテーマに挑む姿勢は、映画業界にも多数のファンを生みだしている。独自の“道”を貫く東海テレビ制作のドキュメンタリー映画全9作品を日本映画専門チャンネルだけで集中放送!」

 どうですか?これを目にしたら、日本映画専門チャンネルを視聴できる環境がある限り、「全部録画したい!」と思いませんか?
 
『ヤクザと憲法』 土方宏史監督 2016年 100分
放送日① 2016年12月29日(木)23時00分~
放送日② 2017年1月9日(月)21時00分~
公式サイト

 
『平成ジレンマ』 齊藤潤一監督 2011年 101分
放送日① 2016年12月29日(木)深夜00時50分~
放送日② 2017年1月10日(火)21時00分~
公式サイト

 
『神宮希林 わたしの神様』 伏原健之監督 2014年 99分
放送日① 2016年12月29日(木)深夜02時40分~
放送日② 2017年1月10日(火)深夜00時55分~
公式サイト

 
『ふたりの死刑囚』 鎌田麗香監督 2016年 88分
放送日 2017年1月9日(月)深夜02時50分~
公式サイト

 
『青空どろぼう』 阿武野勝彦/鈴木佑司監督 2011年 98分
放送日 2017年1月10日(火)深夜02時45分~
公式サイト

 
『死刑弁護人』 齊藤潤一監督 2012年 100分
放送日 2017年1月9日(月)22時50分~
公式サイト

 
『長良川ド根性』 阿武野勝彦/片本武志監督 2012年 83分
放送日 2017年1月10日(火)深夜04時30分~
公式サイト
 
                                              
『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』 齊藤潤一監督 2013年 123分
放送日 2017年1月9日(月)深夜00時40分~
公式サイト

 

(付録)
『めぐり逢い』 作詞・作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
 
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギャラリー
  • 「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介
  • 「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介
  • 予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦司和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)
  • 予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦司和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)
  • 沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止
  • 沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止
  • (再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
  • (再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
  • (再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
最新記事
livedoor プロフィール
  • ライブドアブログ