2017年8月9日配信(予定)のメルマガ金原.No.2899を転載します。
 
青井未帆氏「憲法に自衛隊を明記することの意味を考える」講演動画(8/5兵庫県弁護士9条の会)を視聴する 
 
 いよいよ内容が充実してきた(?)「安倍改憲メッセージ」シリーズの最新号は、去る8月5日(土)、神戸市立総合福祉センター(神戸市中央区)で兵庫県弁護士9条の会が開催した公開講座「憲法に自衛隊を明記することの意味を考える」での学習院大学の青井未帆教授(憲法学)による講演の模様が、IWJ兵庫によって中継され、アーカイブ動画が全編無料視聴できますので、ご紹介することにしました。
 
1分~ 主催者挨拶 羽柴修氏(兵庫県弁護士9条の会事務局長、弁護士)
9分~ 青井未帆氏講演(学習院大学法科大学院教授)
1時間53分~ 質疑応答
 
 私自身、まだ羽柴修先生による主催者挨拶と青井未帆先生による講演の冒頭部分を視聴しただけなので、「これから時間を作ってしっかり勉強したいと思います」ということなのですが、羽柴先生の主催者挨拶を聞いての感想を少し。
 巻末のリンク一覧にもありますが、羽柴先生は6月18日に「憲法をめぐる情勢と国民投票を意識した取り組み」という講演をされ、その模様を中継したIWJ兵庫の動画をブログでご紹介するにあたり、私が「羽柴先生が今でも兵庫県弁護士9条の会と9条の心ネットワークの切り盛りをしておられるのか、それとも優秀な後進にバトンタッチを果たされたのかは未確認ですが、少なくとも、ご自身がなお第一線で活動されていることは確認できました。」と書いたところ、すぐに羽柴先生から、後進に道を譲ることもかなわず(?)、頑張っておられるという近況をメールでお知らせいただいたのでした。
 5日の公開講座の主催者挨拶約8分間を聞くにつけても、全国の情勢を踏まえながら、兵庫県弁護士9条の会や9条の心ネットワークを中心として、兵庫県全体の運動がどういう方向を目指すべきかというグランドデザインを描き、指導力を発揮されているのだろうなあとあらためて実感しました。
 
 それから、青井未帆先生の講演内容はこれから視聴して勉強させていただこうと思っているところですが、これも巻末のリンク一覧でご紹介している立憲デモクラシーの会が5月22日に発表した「安倍晋三首相による改憲メッセージに対する見解」起草に、おそらく青井先生も加わっておられるはず(発表記者会見にも出席されています)ということを付け加えておきます。
 また、青井先生とは、昨年の青年法律家協会和歌山支部主催の憲法記念講演会の講師をお願いした際、講演会が始まる前に会場内の会議室でお昼の弁当をご相伴したというご縁(?)があるだけではなく、近く和歌山弁護士会が講演会の講師にお招きする予定であるという話が漏れ伝わってきたり、何かとお名前を目にする機会が多いのですが、最後に、昨日読んだばかりの青井先生の文章の一部をご紹介したいと思います。
 それは、ここ2日ほど、このブログでご紹介している『私たちは戦争を許さない-安保法制の憲法違反を訴える-』(安保法制違憲訴訟の会編/岩波書店刊)の巻末に収載された青井先生による解説「安保法制違憲訴訟と原告らの置かれた立場について法的な視点から」(197~201頁)という一文です。
(引用開始)
 居ても立っても居られずに反対の声を上げた者。そして本件訴訟の原告らのように裁判所に訴えざるをえなかった人々にとって、この間の権力の暴走は、まさに身を切られるような痛みと苦しみをもたらしているのです。原告らの心の叫びは、自由侵害のおそれへの警鐘であり、私たちが決して忘れてはいけない悲しい出発点であることに、改めて思いをいたしたいと思います。
 決して戦争を許さないという日本国憲法の出発点をいま一度実現するのに、これら原告が誰よりも適切に憲法における国民を「代表」するものです。これら原告の訴える利益は、それぞれの経験に支えられた、「ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存すること」に関わる人格的利益として、いわゆる平和的生存権の内実と重なるものと考えます。政府の憲法無視・憲法軽視の政治の結果、これらの者の、法的保護に値する人格的利益が損なわれてしまったというべきです。
(引用終わり)
 
 安保法制違憲訴訟の会には、多くの憲法研究者が協力してくださっていますが、青井先生もそのお1人として、大部の意見書を書かれたとか。
 なお、青井先生は、安保法制違憲訴訟について、今年の3月10日に開催された立憲デモクラシー講座の中で詳しく語っておられますし、その講演文字起こしに加筆修正されたものが、「WEB RONZA」に掲載されていますので、以下、動画とあわせてご紹介しておきます。
 
20170310 UPLAN 青井未帆「裁判所の果たす役割」(1時間43分)

 
立憲デモクラシー講座・青井未帆教授
[1]裁判所の果たす役割 
安保法制違憲国家賠償請求訴訟を題材に
[2]市民が憲法の実現を求めることは当然できる
違憲の事態に「待った」をかけるのは司法権の役割の一つ
[3]裁判所の裁量を使って市民が訴えかける
憲法秩序の維持は動態的力学の中で考えるべきだ
[4]重要なのは司法の役割の明確化
違憲訴訟により市民が外から立憲主義を統治の内部に注入する
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/安倍改憲メッセージ関連)
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(弁護士・金原徹雄のブログから/青井未帆氏関連)
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