2017年12月6日配信(予定)のメルマガ金原.No.3008を転載します。
 
日弁連・院内学習会「カジノ解禁(実施法の制定)に反対する」(2017年12月5日)を視聴する
 
 約1か月ぶりにカジノ問題をお送りします。この前、カジノ問題を取り上げたのは、11月30日に「カジノ問題を考える和歌山ネットワーク」が創立総会を開くというご案内でした(11/30カジノ問題を考える和歌山ネットワーク・創立総会のご案内(記念講演:井上善雄弁護士)/2017年11月3日)。
 私は、創立総会には所用のために出席できませんでしたので、その模様を伝えた報道を1つご紹介しておきます。
 
わかやま新報 17年12月02日 18時59分
IR誘致の阻止へ 反対組織が発足記念講演
(抜粋引用開始)
 県と和歌山市が進める統合型リゾート(IR)の県内誘致を阻止しようと、弁護士や市民らで構成する反対組織「カジノ問題を考える和歌山ネットワーク」が11月30日に発足した。ホテルや国際会議場とともにIRを構成する目玉施設のカジノについて、ギャンブル依存症の拡大や地域からの消費流出につながることを懸念し、反対の署名集めや市民集会の開催などを通じて、誘致反対の世論形成を目指すとしている。
 県と市が目指す和歌山マリーナシティ(同市毛見)へのIR誘致に反対する市民らは5月に同準備会を結成し、7月には市民集会も開いてきた。県がIRの制度設計を㈱トーマツに委託し、地元経済界も誘致に前向きな動きを見せる中、組織を正式に発足させ、発信力の強化を目指すことを決めた。
 和歌山市の県民文化会館で開かれた創立総会では、代表に弁護士の岡正人さん、副代表に多重債務の問題に取り組む市民団体「あざみの会」の新吉広さんの就任が決定。消費者問題に詳しい岡代表は「経済界の動きを見て組織の正式発足を決めた。多くの人にカジノの危険性を知ってもらい、誘致断念に追い込みたい」と話した。
 総会後は、ギャンブル依存の問題に詳しい井上善雄弁護士が「ギャンブルによる消費者被害とカジノ」と題して講演。
 候補地のマリーナシティについて「視察したが、面積はマカオやシンガポールのIRと比較にならないほど狭く、周辺に遊び場も少ない」と分析。カジノ区域への入場を外国人に限るとする県と市の方針については「経営が成り立たないのは明らか。地域経済の活性化に取り組んでいると住民に思ってほしい行政のパフォーマンスではないか」と疑問を示した。(後略)
(引用終わり)
 
 以上は、私の地元和歌山での動きですが、全国的には、昨年12月15日に成立したカジノ解禁推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)第5条「政府は、次章の規定に基づき、特定複合観光施設区域の整備の推進を行うものとし、このために必要な措置を講ずるものとする。この場合において、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内を目途として講じなければならない。」に基づく「実施法」の制定阻止が焦眉の課題でしょう。ちなみに、同法の施行日は、電子政府の総合窓口「e-Gov」で検索したところ、「平成29年3月24日」とありますが、これは第三章「特定複合観光施設区域整備推進本部」の部分についてでしょうね。附則によれば、第三章以外の規定は公布日(平成28年12月26日)から施行するとなっていますから。
 従って、本来であれば、カジノ「実施法」は、秋の臨時国会で成立を目指すということが当然と考えられていたのでしょうが、モリカケ問題の追及を逃れるために、政府が憲法53条を無視してまで臨時国会を回避し続けようとは、さすがのカジノ推進勢力も想定外だったでしょう。ということで、カジノ解禁推進法第5条の規定にかかわらず、「実施法」については、
来年の通常国会が勝負ということになりました。
 
 ところで、かねてカジノに反対してきた日本弁護士連合会が、日本司法書士会連合会の後援を得て、昨日(12月5日)午後5時から、参議院議員会館において、院内学習会「カジノ解禁(実施法の制定)に反対する」を開催し、UPLANがその模様を収録してアップしてくださいましたので、日弁連の事前告知と併せてご紹介します。これからはカジノ「実施法」制定阻止の気運を盛り上げるため、世論に働きかけていかねばと思います。
 
(引用開始)
 2016年12月15日未明「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(以下「カジノ解禁推進法」という。)が成立しました。
 法案および、本年7月31日に公表された特定複合観光施設区域整備推進会議における同会議取りまとめにおいては、2017年内をめどにカジノを設置するための詳細な法整備が行われ、その後、カジノ誘致を希望する地方自治体等の申請を受け、国が認めた場合にその区域にカジノを含んだ「IR」が開設されるとされています。
 日本弁護士連合会は、これまで意見書および3つの会長声明において、繰り返しカジノ解禁推進法に反対する旨の意見を述べてきました。また、上記取りまとめに対しても、本年8月23日付け意見書において、この取りまとめの内容ではカジノ解禁に伴う弊害は除去されず、解禁することに反対し、この法律は廃止するべきである旨の意見を表明しております。
 本学習会において、実施法上の問題点、実施法についての懸念を共有することにより、幅広く、カジノ解禁の問題点を明らかにしていきたいと考えています。
(引用終わり)
 
20171205 UPLAN カジノ解禁(実施法の制定)に反対する(1時間54分)

1分~ 主催者挨拶(日本弁護士会連合会副会長)
4分~ 後援者挨拶(日本司法書士会連合会理事)
8分~ 各議員からの挨拶
42分~ 
 報告「新しい公益」とカジノの合法性
  静岡大学 鳥畑与一教授
1時間13分~
 報告「カジノ問題とギャンブル依存症対策」
    吉田哲也弁護士(日弁連カジノギャンブル問題検討ワーキンググループ委員)
1時間27分~
 各消費者団体からの報告
1時間47分~ 総括と閉会挨拶
  新里宏二弁護士(日弁連カジノ・ギャンブル問題検討ワーキンググループ座長)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/カジノ問題関連)
2016年12月8日
カジノ推進法案をめぐる和歌山の現状と読売新聞による徹底批判
2017年2月27日
和歌山弁護士会「いわゆる「カジノ解禁推進法」の成立に抗議し、同法の廃止を求める会長声明」(2017年2月27日)と和歌山でのカジノ誘致の動き
2017年3月10日
「カジノで観光・まちづくり!?ちょっと、おかしいんとちゃうか!緊急トーク集会」3/13@プラザホープのご案内と4月・5月の「予告編」
2017年3月26日
「カジノあかん3・25大阪集会」動画のご紹介と12/12参議院内閣委員会での新里宏二弁護士と鳥畑与一静岡大教授の反カジノ意見陳述
2017年4月5日
「カジノ実施法案」作成作業が始まりました~クリーンなカジノの実現を目指して(!?)
2017年6月21日
和歌山でのカジノ誘致に反対する動き~和歌山弁護士会「会長声明」(6/16)とカジノ問題を考える和歌山ネットワーク準備会「市民集会」(7/19)
2017年7月5日
2017年8月18日
2017年8月19日
2017年8月30日
2017年9月1日
2017年9月3日
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2017年11月3日