2005年09月11日 21:06

北へ 其乃玖 東追分〜夕張〜札幌〜青森

aa5b7916.JPG 長月二日(金) 晴 時々 雨
 消防自動車訪問を終え満足したわかぞ〜、東追分駅に戻ります。ぐっしょり汗をかいたのでシャワーを浴びたいところですが、利用者がいるのかすら怪しい東追分駅、トイレどころか水道すらありません。くもの巣が張られた電灯も多分、切れて久しいのでしょう。わかぞ〜はすぐにやってきた追分行きに乗り、次の追分で降りて、折り返し夕張行きに乗ります。列車は新夕張から石勝線の本線を離れて夕張支線に入ります。石炭が取れた頃、沿線は賑わっていたらしいのですが、今は夕張メロンの直売所ばかりがやたら目立つだけです。しかし、思ったよりも寂れていません。車内も高校生が乗り込んできて賑やかです。程なく、終点の夕張に着きます。夕張の中心街に行けば賑やからしいのですが、JR夕張駅は町外れにあるので寂れています。石炭歴史館なんかを観に行こうかとも思ったのですが、しんどいので、駅近くの温泉に入ります。真新しくきれいな露天風呂は気持ちがよく、旅の疲れを癒せました。ああ、極楽……。曇った空からは早くも秋の冷たい雨が降り始めました。
 暗くなりかけた頃、追分行きの列車に乗り込みます。身体はさっぱりして気持ちがよく、このまま空も飛べそうです。で、新夕張で降ります。もう、辺りは真っ暗。駅の待合室と駅舎、近くのAコープやコンビニにぽつぽつと明かりが灯っているのみです。わかぞ〜、品物が異様に安いAコープでジュースを買って待合室で列車を待つのですが、飛んで灯にいる虫たちがぶんぶん……ああ、もう! ホームに出て待っていると、まもなく、札幌行きの特急「スーパーおおぞら10号」がやってきます。車内は大混雑でした。
 「スーパーおおぞら10号」は闇を突き抜けるようにして走ります。途中、東追分駅を通過するのですが、真っ暗で何もわかりませんでした。怒涛のようなスピードで走る「スーパーおおぞら10号」はほどなく、札幌駅に到着します。わかぞ〜が札幌駅に「到着」するのもこれで最後です。
 混雑した札幌駅の待合所で列車を待っていると、警官隊がやってきました。自殺志望の二十五歳の「女の子」がこの辺を徘徊しているとか……。わかぞ〜、二十五歳ってまだ「女の子」なん? と突っ込みたくなりましたが、黙っていました。その後、警官の無線を盗み聞きすると、その「女の子」は母親の説得で家に帰ったそうです。
 ちょうどいい時間になってきたので、ホームに上がります。北の都の夜はまだ始まったばかりで、次々に出て行く通勤電車は満員です。しばらくすると、わかぞ〜の乗る青森行き急行「はまなす」がホームに入ってきました。特急「オホーツク9号」と同じく、この「はまなす」もほぼ満席なのですが、「オホーツク9号」とは車内の様子が明らかに違います。大きな荷物を持った人がいても、サラリーマンやOL風の人はあまりいません。つまり、ほとんどの人が青森まで乗りとおすのです。
 まあ、眠ってしまえば、そんなことはどうでもいいのです。今日はよく歩いたので、即寝しました。ライトアップされた白鳥大橋が見えたような気がしますが、多分夢でしょう。気がつくと、いつの間にやら青函トンネルを抜けて、「はまなす」は早暁の津軽路を走っていました。窓を雨粒が伝います。もう一眠りしたいところですが、まもなく、終点の青森です。



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