2005年09月11日 21:08

北へ 其乃拾 青森〜酒田〜新潟〜福井

457a2336.JPG 長月三日(土) 晴
 青森から特急「いなほ8号」で南下します。この「いなほ8号」は青森〜大阪間を走った伝説の長距離特急「白鳥」の末裔なので、なかなかの長距離列車で、新潟まで行きます。しかし、わかぞ〜は途中の酒田で降りてしまいます。酒田の手前には、象潟というところがあります。『おくのほそみち』で松尾芭蕉が訪れた頃、このあたりは宮城の松島のように、入り江に松を載せた小島がいくつも浮かぶ風光明媚なところだったそうです。それが、大地震で隆起して、現在では、田んぼの中に「小島」が浮かぶという奇妙な景色を作り出しています。わかぞ〜は、酒田訪問を終えた後、列車で戻ってくるつもりです。象潟を過ぎると、まもなく酒田です。
 酒田といえばSHIPというローカルアイドルがいることで有名です。ZONEも『GOOD DAYS』でメジャーデビューするまでは同じようなローカルアイドルでした。わかぞ〜、鐙屋という廻船問屋の豪邸を見て、御寿司屋でご当地寿司を握ってもらい、自転車を借りてお城や港を見て回るのですが、もう、体の節々が痛くなってきたので、早々に酒田駅に引き返します。やはり、こんな長旅は、ヘタレのわかぞ〜には無理なのでしょうか。たまたまやってきた電車で昼寝をしたりして時間をつぶます。ああ、もう象潟には行けません。酒田駅に戻ってきて、今度は新潟行きイベント列車「きらきら うえつ」に乗ります。やってきた列車はカラフルですが、車内は意外と地味です。ただ、なんか和菓子を出してくれるラウンジカーがありました。わかぞ〜は車内販売で買った「きらきら うえつ 弁当」とかいう、名前ばっかり素晴らしくてその実ただの幕の内弁当という弁当を喰らいながら日本海に没する夕日を眺めます。いや〜、優雅なんだか貧相なんだかわかりません。ほろほろと走って列車は新潟に着きます。
 新潟からは急行「きたぐに」大阪行きに乗るのですが、時間が履いて捨てるほどあります。しかし、新潟駅周辺に楽しい施設は一切ありません。仕方がないので待合室でテレビを観るのですが、このテレビ、奇妙なテレビで、一般放送は音声もなく隅に小さく出ているだけで、液晶大画面のほとんどを新潟県のローカル情報が占めています。全く面白くありません。それも、九時で終わりました。暇なので、MDに落としておいた『ZONE FINAL in 日本武道館』のDVDの音声を聴いて、一人ライブです。かなりヤバイのですが、それもつかの間、まもなく急行「きたぐに」大阪行きの入線時刻となります。
 やってきた列車は世界的にも有名な昼夜両用電車。昼は座席車、夜は座席の下からベッドが出てくるという器用な電車です。ただ、昼も夜も走りっぱなしで酷使されたためぼっろぼろになり、現在この電車で運転されている定期列車はこの「きたぐに」だけです。わかぞ〜は金がないので自由席車に乗り込みます。自由席車は夜になってもベッドを出してもらっていないJRからいぢわるされているような車輌ですが、「オホーツク9号」「はまなす」を征したわかぞ〜にとっては敵ではない……はずです。電車はのっそりと新潟の駅を出ます。わかぞ〜は今夜も即寝です。
 体がコーンスープの素だらけになって、うぁ〜! コーン臭いよ〜! という奇妙な夢から目が覚めると富山でした。口の中にはなぜかコーンの味が残っていて、体中から気持ちの悪い脂がねろねろ出ています。気持ちが悪いので顔を洗うと目が覚めてしまいました。時刻は午前三時、外は真っ暗で、一体何をしたらいいのでしょうか。ごろごろしていると、なんか、福井に着いてしまったので、降ります。本当は敦賀まで行きたかったのですが、コーンスープの素にまみれるのはもうまっぴらです。わかぞ〜は午前四時、まだ太陽さえ起きていない福井駅に降立ちます。こんな時間にこんな駅で降りる人はわかぞ〜くらいしかいないと思っていたら、もう一人、列車から降りた人が……。

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
らんきんぐ
ランキング
ぴっくあっぷ
◆記事
photo 1◎オリジナル・カプセルプラレール 総インデックス◎

↑1/8 「南海電気鉄道21000系」追加!




livedoor プロフィール

wakazoh2424