北へ 平成十七年度わかぞ〜の北海道旅行

2005年09月11日 21:09

38767ff1.JPG 長月四日(日) 晴
 福井駅で「きたぐに」から降立った青年。わかぞ〜に話しかけてきます。この青年はつくば大体育学部の二回生で、八尾の風の盆に行った後、新潟見物をして、宮崎に行って、まもなく廃止になる寝台特急「彗星」で東京に帰る途中だそうです。この青年の知り合いの「みなとや」とかいう定食屋の店主はZONEと知り合いで、家にサインがあるといいます。わかぞ〜、ためらわずに「下さい!」と頼みましたが、妹がZONEの大ファンで、そのサインを手放そうとしないのだでそうで、ダメでした。あな口惜し……。
 わかぞ〜が北海道に行った話や、その人がつくばエクスプレスに乗った話なんかをしていると、快速敦賀行きがやってきました。青年はこの先、青春18切符で宮崎まで行くそうで、もう、お別れです。まあ、縁があったらまた会えるでしょう。てか、メルアドとか、きいていたらよかった……。
 夜が明けた頃、わかぞ〜は大阪行きの特急「雷鳥4号」に乗り込みます。なんでわざわざ福井で降りてそんなのに乗ったのかと言うと、はっきりしない情報なのですが、「雷鳥」が全廃されて「サンダーバード」に一本化されるという話を聞いたからなのです。「雷鳥」は愛着がある列車なので、最後に乗っておきたいと思いました。
 列車は湖西線を轟々と走っていきます。徐々に、景色は見慣れたものになっていきました。もうすぐ、わかぞ〜の旅は終わりです。長い長い旅も本当に終わりです。
 大阪駅で快速に乗り換え、三ノ宮に着きます。
 人ごみの合間から見える細いレール。
 このレールは、札幌、網走、釧路、根室、そして、東追分にまで続いています。
 
 何とか書き終えた『北へ』。毎回読んでくれた人はありがとうございました。読んでいない人は、よかったら右のカテゴリーの「北へ 平成十七年度わかぞ〜の北海道旅行」をクリックしてください。今後の旅行でわかぞ〜がこんなことをするかどうかはわかりませんが、また、次回の旅で……。

457a2336.JPG 長月三日(土) 晴
 青森から特急「いなほ8号」で南下します。この「いなほ8号」は青森〜大阪間を走った伝説の長距離特急「白鳥」の末裔なので、なかなかの長距離列車で、新潟まで行きます。しかし、わかぞ〜は途中の酒田で降りてしまいます。酒田の手前には、象潟というところがあります。『おくのほそみち』で松尾芭蕉が訪れた頃、このあたりは宮城の松島のように、入り江に松を載せた小島がいくつも浮かぶ風光明媚なところだったそうです。それが、大地震で隆起して、現在では、田んぼの中に「小島」が浮かぶという奇妙な景色を作り出しています。わかぞ〜は、酒田訪問を終えた後、列車で戻ってくるつもりです。象潟を過ぎると、まもなく酒田です。
 酒田といえばSHIPというローカルアイドルがいることで有名です。ZONEも『GOOD DAYS』でメジャーデビューするまでは同じようなローカルアイドルでした。わかぞ〜、鐙屋という廻船問屋の豪邸を見て、御寿司屋でご当地寿司を握ってもらい、自転車を借りてお城や港を見て回るのですが、もう、体の節々が痛くなってきたので、早々に酒田駅に引き返します。やはり、こんな長旅は、ヘタレのわかぞ〜には無理なのでしょうか。たまたまやってきた電車で昼寝をしたりして時間をつぶます。ああ、もう象潟には行けません。酒田駅に戻ってきて、今度は新潟行きイベント列車「きらきら うえつ」に乗ります。やってきた列車はカラフルですが、車内は意外と地味です。ただ、なんか和菓子を出してくれるラウンジカーがありました。わかぞ〜は車内販売で買った「きらきら うえつ 弁当」とかいう、名前ばっかり素晴らしくてその実ただの幕の内弁当という弁当を喰らいながら日本海に没する夕日を眺めます。いや〜、優雅なんだか貧相なんだかわかりません。ほろほろと走って列車は新潟に着きます。
 新潟からは急行「きたぐに」大阪行きに乗るのですが、時間が履いて捨てるほどあります。しかし、新潟駅周辺に楽しい施設は一切ありません。仕方がないので待合室でテレビを観るのですが、このテレビ、奇妙なテレビで、一般放送は音声もなく隅に小さく出ているだけで、液晶大画面のほとんどを新潟県のローカル情報が占めています。全く面白くありません。それも、九時で終わりました。暇なので、MDに落としておいた『ZONE FINAL in 日本武道館』のDVDの音声を聴いて、一人ライブです。かなりヤバイのですが、それもつかの間、まもなく急行「きたぐに」大阪行きの入線時刻となります。
 やってきた列車は世界的にも有名な昼夜両用電車。昼は座席車、夜は座席の下からベッドが出てくるという器用な電車です。ただ、昼も夜も走りっぱなしで酷使されたためぼっろぼろになり、現在この電車で運転されている定期列車はこの「きたぐに」だけです。わかぞ〜は金がないので自由席車に乗り込みます。自由席車は夜になってもベッドを出してもらっていないJRからいぢわるされているような車輌ですが、「オホーツク9号」「はまなす」を征したわかぞ〜にとっては敵ではない……はずです。電車はのっそりと新潟の駅を出ます。わかぞ〜は今夜も即寝です。
 体がコーンスープの素だらけになって、うぁ〜! コーン臭いよ〜! という奇妙な夢から目が覚めると富山でした。口の中にはなぜかコーンの味が残っていて、体中から気持ちの悪い脂がねろねろ出ています。気持ちが悪いので顔を洗うと目が覚めてしまいました。時刻は午前三時、外は真っ暗で、一体何をしたらいいのでしょうか。ごろごろしていると、なんか、福井に着いてしまったので、降ります。本当は敦賀まで行きたかったのですが、コーンスープの素にまみれるのはもうまっぴらです。わかぞ〜は午前四時、まだ太陽さえ起きていない福井駅に降立ちます。こんな時間にこんな駅で降りる人はわかぞ〜くらいしかいないと思っていたら、もう一人、列車から降りた人が……。

aa5b7916.JPG 長月二日(金) 晴 時々 雨
 消防自動車訪問を終え満足したわかぞ〜、東追分駅に戻ります。ぐっしょり汗をかいたのでシャワーを浴びたいところですが、利用者がいるのかすら怪しい東追分駅、トイレどころか水道すらありません。くもの巣が張られた電灯も多分、切れて久しいのでしょう。わかぞ〜はすぐにやってきた追分行きに乗り、次の追分で降りて、折り返し夕張行きに乗ります。列車は新夕張から石勝線の本線を離れて夕張支線に入ります。石炭が取れた頃、沿線は賑わっていたらしいのですが、今は夕張メロンの直売所ばかりがやたら目立つだけです。しかし、思ったよりも寂れていません。車内も高校生が乗り込んできて賑やかです。程なく、終点の夕張に着きます。夕張の中心街に行けば賑やからしいのですが、JR夕張駅は町外れにあるので寂れています。石炭歴史館なんかを観に行こうかとも思ったのですが、しんどいので、駅近くの温泉に入ります。真新しくきれいな露天風呂は気持ちがよく、旅の疲れを癒せました。ああ、極楽……。曇った空からは早くも秋の冷たい雨が降り始めました。
 暗くなりかけた頃、追分行きの列車に乗り込みます。身体はさっぱりして気持ちがよく、このまま空も飛べそうです。で、新夕張で降ります。もう、辺りは真っ暗。駅の待合室と駅舎、近くのAコープやコンビニにぽつぽつと明かりが灯っているのみです。わかぞ〜、品物が異様に安いAコープでジュースを買って待合室で列車を待つのですが、飛んで灯にいる虫たちがぶんぶん……ああ、もう! ホームに出て待っていると、まもなく、札幌行きの特急「スーパーおおぞら10号」がやってきます。車内は大混雑でした。
 「スーパーおおぞら10号」は闇を突き抜けるようにして走ります。途中、東追分駅を通過するのですが、真っ暗で何もわかりませんでした。怒涛のようなスピードで走る「スーパーおおぞら10号」はほどなく、札幌駅に到着します。わかぞ〜が札幌駅に「到着」するのもこれで最後です。
 混雑した札幌駅の待合所で列車を待っていると、警官隊がやってきました。自殺志望の二十五歳の「女の子」がこの辺を徘徊しているとか……。わかぞ〜、二十五歳ってまだ「女の子」なん? と突っ込みたくなりましたが、黙っていました。その後、警官の無線を盗み聞きすると、その「女の子」は母親の説得で家に帰ったそうです。
 ちょうどいい時間になってきたので、ホームに上がります。北の都の夜はまだ始まったばかりで、次々に出て行く通勤電車は満員です。しばらくすると、わかぞ〜の乗る青森行き急行「はまなす」がホームに入ってきました。特急「オホーツク9号」と同じく、この「はまなす」もほぼ満席なのですが、「オホーツク9号」とは車内の様子が明らかに違います。大きな荷物を持った人がいても、サラリーマンやOL風の人はあまりいません。つまり、ほとんどの人が青森まで乗りとおすのです。
 まあ、眠ってしまえば、そんなことはどうでもいいのです。今日はよく歩いたので、即寝しました。ライトアップされた白鳥大橋が見えたような気がしますが、多分夢でしょう。気がつくと、いつの間にやら青函トンネルを抜けて、「はまなす」は早暁の津軽路を走っていました。窓を雨粒が伝います。もう一眠りしたいところですが、まもなく、終点の青森です。



2005年09月10日 20:58

96704696.JPG 長月二日(金) 晴
 札幌で一夜を明かしたわかぞ〜、今日の朝は大分余裕があります。部屋でごろごろしているのももったいないこと山の如しなので、どっかでかけましょう。選択肢としては、函館本線札幌〜小樽と学園都市線があります。小樽には、運河プラザや、『最終兵器彼女』で重要な鍵を握る旭展望台、地獄坂など、見所多しなのですが、そこまで見物する時間はないので、学園都市線でお茶を濁します。札幌に帰った後、千歳線で新千歳空港まで行ってから千歳に戻ります。千歳から乗るのはたった一輌の気動車。通勤電車が行き交う千歳線には全く似合いません。
 気動車は南千歳から石勝線に入ります。途端に景色は札幌郊外の住宅地からヒグマが出そうな原生林に……。原生林を抜けると広い盆地に出ます。ここが追分。夕張線(後の石勝線)と室蘭本線が分岐することからこの地名がついたそうです。で、わかぞ〜は追分の次の東追分で下車します。駅の周りは牧草地で人家は片手で数え切れるくらいしかありません。駅の出口には巨大なくもの巣が張っていました。定期的に人の行き来があるところにこんなくもの巣はできません。ということは、少なくとも半年以上はこの駅を利用した人はいないということに……。こんな都会の感覚なんかまるっきり通用しない駅で下車したわかぞ〜、ついに頭がおかしくなったわけではありません! 実は、ここ北海道勇払郡追分町はZONEの名曲中の名曲といえる『secret base〜君がくれたもの〜』のPVの撮影地で、その多くはこの東追分駅周辺で撮られたものなのです。
 まず、第一のチェックポイント、駅の裏にあるサイロです。このサイロはPVで謎の少年たちが遊んでいたところなのですが、なんか、見当たりません。ここかなと思ったところにはブルーシートが置いてありました。もしかすると、取り壊されてしまったのかもしれません……。
 気を取り直して、第二のチェックポイント、冒頭で千歳バスが走ってくる田舎道に行きます。その道は、東追分駅のポイント設備を雪から守るスノーシェッドが途切れたところにある「東通り踏切」という踏切の近くにありました。道を境に左が牧草地、右がトウモロコシ畑です。なんか、妙に牧歌的な景色で、さだまさしでなくてもあ〜あ〜歌いたくなってきます。しかし、この道、未舗装のくせに大型ダンプカーがバンバン行き交います。ぐはっ! 砂埃が目に! わかぞ〜が乗ってきた普通列車は一輌ぽっきりでしたが、この石勝線は飛行機も道央自動車道もかなわないJR北海道の高速路線、帯広・釧路に向かう十輌編成くらいの気動車特急が怒涛のようなスピードで通過していきます。これも恐い……。
 その後、駅近くを通る道道462号線を東へと歩きますが、この道道、追分方面から夕張への抜け道になっているようで、乗用車だけでなく、道央自動車道に行けよ! というくらいの大型トレーラーなんかが轟々行き交います。あのタイヤに巻き込まれたら、わかぞ〜は ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪ も効果がないほど木端微塵の肉塊と化して北海道の大地に返っていってしまうことでしょう。そんなのは嫌なので、道道を外れて、田んぼの真ん中を行く農道を歩くことにしました。農道を歩いていると、ゴゴゴという音がします。雷でしょうか? これはまずいことです。周辺は広大な田んぼで、電柱すらまばらです。こんなところに突っ立っていたら、雷は間違いなくわかぞ〜目がけて落ちてきます。どうしようと思って空を見上げていると、飛行機が一、二、三……。どうも、ゴゴゴという音はあの飛行機の音のようですが、あれはどう見ても旅客機ではありません。紙飛行機みたいな三角形のシルエットは間違いなく戦闘機のものです。それが、旅客機ではありえないようなスピードで飛んでいきます。さ、札幌空襲!? いや、多分、千歳基地の空軍です。多分……。牧歌的な景色ですが、ここは間違いなく、空都・千歳の近郊なのです。よく考えると、札幌から鉄道で一時間ほどのところにこんな景色が残っていること自体、不思議な感じがします。大阪近郊なら「都心まで五十分」とかいう看板が立っているでしょうし、札幌近郊でも、札幌駅から一時間の石狩当別はベッドタウンになっていました。列車本数さえ増やせば十分、住宅地として売り出せるはずです。それなのに、この景色……。もしかすると、この田んぼの下に……。
 田んぼの中を一時間ほど歩いていると、ゴルフ場が見えてきました。目的の場所はもうすぐです。ゴルフ場の脇の山道に入ると、右に分かれる砂利道が見えてきます。「安平墓地」という案内が立っていて、お地蔵様が安置されていました。……墓地? インターネットで入手した地図にはここだとありますが、墓地……? とりあえず砂利道に入ってみます。わかぞ〜にはよくわからない種類の木や、笹なんかが生い茂っていて、なんか、激しく不気味ですが、歩いていくと、急に視界が開けました。あのゴルフ場の裏に出たのです。目標のものは……、……、……(汗)、ありました。本当にありました。あの、赤い消防自動車が!!
 『ZONE CLIPS 01』を持っている人はその『secret base〜君がくれたもの〜』をチャプターで観てください! 『夢ノカケラ』のCDがある人はジャケットを見てください! その消防自動車です!!ついに会えました……。
 ボロボロに錆びた消防自動車は草の中に埋もれるようにして停まっていました。季節は夏の終わり、蝶が戯れ、赤蜻蛉が朽ちかけたサイドミラーにとまります。
  この車はいつからここにあったのでしょうか?
  何で、こんなところにあるのでしょうか?
 ZONEのPVに出たからとか、そういう以上に、この車にはすごいものを感じました。無念……ではありません。死……でもありません。やすらぎ……? ちょっと近いような気がしますが、違います。消防自動車は何かを語りかけてきますが、それは「言葉」ではないので、無理やり「言葉」にすることはできません。写真を撮ったり、運転席に座って、「次は篠路一条八丁目〜」とか言ってみましたが、消防自動車は、拒絶することもなく、また、迎え入れてくれることもありません。この消防自動車にとっては、わかぞ〜、そして、ZONEの皆さんまで、蝶や蜻蛉と同じような存在なのだろうと思います。
 わかぞ〜は、消防自動車の前に座って、札幌駅北口のサンクスで買ったおにぎりを喰らいました。夏の終わりの空は、どこか寂しげで、雲の合間から見える青空を戦闘機が横切っていきました。涼しい風に夏草が揺れます。

2005年09月09日 22:02

2555f40b.JPG 長月朔日(木) 霧
 釧路の異様に設備の悪いホテルで、久しぶりに揺れないベッドで寝たわかぞ〜、今日は根室と納沙布岬に行きます。根室東線の快速「はなさき」で着いた根室はごっつい霧で、納沙布岬も霧、北方領土なんか影も形も見えず、霧笛が鳴るばかりです。大馬鹿なわかぞ〜は霧笛の発信源である灯台に近づいてみると、霧笛というものは異様に身体に響くもので、内臓が吹き出しそうです。これはまずいと灯台から離れると、急に空襲警報のようなサイレンが大音響で響きます。あのまま灯台のところに居たら確実に鼓膜がはじけ飛んでいました。ああ、危ない……。
 で、根室の駅前バスターミナルでおもろいものを発見しました。写真をご覧ください。マツケンですか……? いや、「マツリダサンマ供廚辰董一体何者!?

 ♪ホーレホレ マツリダサンマ
  ああ 恋せよ ネムーロ
  食べよう ハングリーダ
  時間さえ忘れて 食べつくそう
  サンマ ビバ サンマ
  マ・ツ・リ・ダ サンマ ホレッ
 
 『マツケンサンバ供戮寮律で歌ってみるとなかなか奇妙です。どうも、根室のお祭りの宣伝のようで……。松平健には許可とってあるのでしょうか? いや、それ以前に、このイラストの人物は誰?
 
 根室から釧路に戻ったわかぞ〜はJR北海道が誇る高速気動車特急「スーパーおおぞら8号」で札幌へと戻ります。札幌では、アルペジオさんに再訪問しようとしたのですが、再び西16線に行ってみると、「OPEN」という札がかかっているにもかかわらず、閉まっています。おじ様の車もありません。営業、終わったっぽいです。仕方ないのですすきののラーメン横丁でバターコーンラーメン味噌味を喰らいます。昨日、テレビを観ていたら、「お夜食ラーメン」というのが新しく出たというのでラーメンを喰らいたくなったわかぞ〜です。しかし、喰らった直後からものすごい腹痛です。慌てて麻生行きの地下鉄に飛び乗り、札幌駅前のホテルに帰ろうとしますが、堪えきれず、地下鉄さっぽろ駅近くのトイレに行きました。わかぞ〜、前回ラーメン横丁でラーメン食べたときもお腹痛くなりました。おいしいのに、何ででしょうか……?

d84483b3.JPG 葉月卅一日(水) 晴
 「オホーツク9号」で網走に着いたわかぞ〜、今度は釧網線に乗り換えます。わかぞ〜、オホーツク海を見ながらコーヒーを楽しめるという北浜駅で途中下車しようと思っていたのですが、なんか、『北の国から』に出てきそうなぼっろぼろの駅舎だったのでやめて、次の原生花園駅で降りました。駅のすぐ傍の小清水原生花園には珍しい花々が咲き誇り、オホーツク海や濤沸湖も楽しめるので、大満足です。しかも、朝早く、誰も居ないので気持ちがいいです。オホーツク海岸に出てみると、遠くに網走の町が見えました。それにしても、このオホーツク海の寒々しさはなんでしょう。砂浜は須磨や久米島のものとは違って黒く、天気がいいのにもかかわらず海は鉛色で、太陽のKissなんか全然感じられないどころか、入れば最後、北極まで連れて行かれそうな海です。やはり、北国の海です。ZONEのいる北海道とは別の北海道に居るような気がしました。その後、濤沸湖岸を歩いたりしたのですが、突然、駅近くに観光バスが横付けされて、観光客がわらわら出てきました。静かな湖畔は一気に興ざめ観光地に変化します。もう、嫌になったわかぞ〜は次に来た列車で網走に引き返します。
 網走に戻ったわかぞ〜は釧路行きの快速「しれとこ」で折り返します。たった一輌の列車はオホーツク海を見たり、知床連山を眺めたりして走ります。老後はこんなところにすんでみたいものです。長いこと走って、列車は釧路湿原の玄関口・塘路に着きます。わかぞ〜はここで降りて、釧路湿原最大の湖である塘路湖を見下ろすサルボ展望台へと向かいます。展望台までの湖畔に沿った国道を歩いていると、衆議院議員立候補者の選挙カーが現れました。黄色のスーツに身を包んだ年増の女性が数人、軽ワゴン車に箱乗りをして候補者の名前を連呼します。なんか、げんなりしてきました。しかし、展望台からの眺めはごっついです。苦労して上った甲斐がありました……。
 塘路駅に戻り、今度は釧路湿原駅に向かいます。駅近くの細岡展望台からはおなじみの景色が見られるのですが、なんか、作り物っぽい眺めで、サルボ展望台からの眺めと比べると見劣りがします。サルボ展望台からの眺めのすごさは、湿原の中で人が生活しているということがわかることにあるのかもしれません。
 釧路湿原駅から名物のトロッコ列車「釧路湿原ノロッコ号」で塘路へ戻り、そのまま折り返して釧路へ向かいます。日本一遅いのが売りの「ノロッコ号」ですが、なかなか快速です。せっかくの珍列車なのですが、揺れに身を任せているとなんか、眠くなってきました……。
 釧路では、晩御飯に名物の勝手丼を喰らいます。勝手丼とは、お惣菜屋でご飯を買い、市場を廻って、自分の好きな海鮮を盛り付けていく料理です。ほしいものを適当にチョイスしていると、ウニや花咲ガニ、鯨肉を満載したエゲツない丼が出来上がっていました。値段? さて、いくらだろう……?
 

2005年09月08日 13:39

f46a651f.JPG 葉月卅日(火) 晴
 札幌駅に戻ってきたわかぞ〜ですが、次に乗る特急まで、かなり時間があるので札幌近郊でどこかに行ってみることにしました。ということで、学園都市線こと札沼線に乗ります。学園都市線は、札幌の通勤路線で、あんまし旅情を感じませんでした。しかも、外はもう、真っ暗です。わかぞ〜は通勤客にもまれながらひたすら耐えます。こんなことなら、南千歳のおばさんが言っていたテレビ塔の喫茶店に行けばよかったと後悔します。
 満員の列車の中、もしかしたらこの列車に乗っているかも……と探しますが、乗っている人はみんなZONE似の道産子なので、みんな舞衣子さんに見えてくる疑心舞衣子に陥ってきました。これはまずい……。列車はしばらくして石狩当別に着きます。ここで、みんな先に発車する浦臼行きに乗り換えるので、列車にはわかぞ〜一人だけになりました。車掌が北海道医療大学までなら浦臼行きに乗ったほうがいいと言うのですが、わかぞ〜は乗り続けました。で、北海道医療大学に着きます。駅を出ると、大学の施設以外、何にも見当たりません。コンビニすらありません。こんなところで一体何をしろと!? 仕方ないので、列車に戻り、「スーパー北斗」で買った長万部の「かにめし」を喰らいます。
 折り返しの列車で、ZONEの「O」を聴いていると、あいの里公園駅で『Sae Zuri』を流すと、ちょうど、篠路で『GO!』が流れました。
 
 学園都市線で札幌駅に到着したわかぞ〜、今度は特急「オホーツク9号」に乗り換えます。壮大な列車名ですが、別にロシアのOkhotskまで行くわけではなく、あくまで網走行きです。「オホーツク」シリーズは基本的に昼間走るのですが、「オホーツク9号」と札幌行きの「オホーツク10号」だけは夜行列車なので、網走到着は明日の朝です。
 「オホーツク9号」に乗るべくホームで待っていると、ものすごい人人人……、みんな「オホーツク9号」に乗るのですか!? ……みんな乗りました。もう、満席です。こんなに大勢で網走に押しかけて一体何をするのかと疑問に思ったのですが、なんか、岩見沢とか、美唄(びばい)とか、札幌の近くの駅で早速降りていきます。どうも、「オホーツク9号」は通勤ライナーとして利用されているようです。旭川ではほとんどの人が降りて、わかぞ〜の車輌に乗っている人は五人だけになりました。わかぞ〜は座席を向かい合わせにして、着替えが入ったビニール袋を枕に身体をL字形にして眠りました。なかなか快適です。気がつくと、白滝でした。まだ真っ暗ですが、星がごっついきれいです。一度目が覚めてしまうとなかなか眠れません。丸瀬布(まるせっぷ)やら、遠軽(えんがる)やらを過ぎて、夜が明けると北見に着きます。北見から原野の中をゆっくりと走ります。女満別を過ぎて網走湖なんかを見ながら走ると、終点の網走です。

2005年09月05日 21:03

31ff1d63.JPG 葉月卅日(火) 晴
 無事、札幌に着いたわかぞ〜は地下鉄に乗り換えます。札幌の地下鉄は世界でも珍しい、ゴムタイヤの地下鉄です。まあ、言ってしまえば特大のポートライナーが地下に潜ったようなものなのですが、クーラーがないらしく、地下線内にもかかわらず窓が全開で、車内はかなりうるさいです。前に乗ったときは、暑さを紛らわすためか、つり広告の間に風鈴までぶら下がっていたのですが、今日はさすがにありませんでした。
 わかぞ〜は次の大通で降りて、写真をバチバチ撮ります。テロ対策なのか、「写真の撮影はご遠慮ください」という張り紙があったのですが、無視します。大通から地上に上がって、今度は路面電車に乗ります。わかぞ〜が毎号愛読している『北海道ウォーカー』誌には、停留所二つ三つだったら走ったほうが速いと酷評されていた札幌市電ですが、確かに遅い。信号だらけで激しく遅いのですが、わかぞ〜は電車に乗るのも目的の一つなのであまり気にはなりません。路面電車でほろほろと走って、西線16条に着きます。ここはZONE地帯らしく、電停の近くにはわかぞ〜にファンクラブからの手紙を送ってくれる山鼻郵便局があり、遠くには、『ユメハジマッタバカリ』でTOMOKAさんがバイトをしていたスーパーのものと思われる看板が見えます。わかぞ〜はここでZONEのメンバーが考案したという幻のケーキ「ミル・フォー・ユー」を喰らおうと思っているのですが、お店が見つかりません。あたりは住宅街なので、あんまりうろうろしていると今の時勢、不審者として通報されてしまうかもしれません。必死で探していると、なんと、電停のすぐ傍にありました。何で気がつかなかったのでしょうか……?
 で、お店に入ります。お店の名前は「ケーキサロン アルペジオ」といい、マンションの一階にあります。赤い骨組みのビニールハウスみたいな庇があり、なかなかおしゃれな店です。店に入ると、スーツ姿のちょっとダンディーなおじ様が出てきました。全然ケーキ屋っぽくない格好なのですが、この店の店主のようです。店内は大きな窓に木の椅子と、いい雰囲気なのですが、客はわかぞ〜以外誰も居りません。
 さて、まずは水が出てきます。びっくりするほどおいしい水です。おじ様は、北海道の水は日本一おいしいと胸を張ります。そして、あの「ミル・フォー・ユー」が出てきます。わかぞ〜の家はUHB北海道文化放送が映らないので、このケーキを作ったいきさつは詳しく知らないのですが、つぶれかけたケーキ屋を再興するためにZONEのみなさんが協力してできたものだそうです。食べてみると、ブルーベリーや苺、バナナなどの果物をカスタードクリームと一緒にパイ生地に挟み込んだものを何層も重ねたようなもので、ちょっとしつこいのですが、かなり美味です。これは、四百三十円払う価値があります。そのことを、机一杯に書類を広げて何か仕事をしているおじ様に言うと、おじ様はうれしそうでした。それにしても、なんか、一人で店を切り盛りしているおじ様に心が打たれます。今度は「ZONEのケーキ」としてではなく、「アルペジオのケーキ」として、何か食べに行きたいものです。ちなみに、おじ様の携帯はわかぞ〜のと機種も色も一緒でした。
 「アルペジオ」を出て、路面電車に乗ります。電車の窓から見える札幌静修高校は至って普通の学校で、グラウンドではなんか、サッカーっぽいのが部活していました。北海道の夏休みはお盆までらしいです。夏休みは日本全国平等に四十何日与えられていると思っていたわかぞ〜は数年前、叶泰弘氏の漫画『プリティフェイス』を読んで初めて知りました。そういえば、長野県でも、夏休みは異様に短かったような気がします……。

7ba642fe.JPG 葉月卅日(火) 晴
 函館から、特急「スーパー北斗9号」札幌行きに乗ります。「スーパー北斗」は、怒涛のようなスピードであっという間に函館の街を出て、大沼小沼駒ケ岳を見ながら北海道の尻尾を横断し、噴火湾に沿って走ります。わかぞ〜は函館の駅弁をもしゃもしゃ食べ、さらに、薄目で見ると井上和香に似ている客室乗務員の方に長万部名物の「かにめし」を注文します。薄目で見ると井上和香に似ている客室乗務員の方が「こいつ、まだ喰らうのか?」という感じでふっと冷たい目で見たのが辛かったです(泣)。
 通路を挟んだ隣の席のおばさんが話しかけてきます。もともと世話好きなのか、それとも、わかぞ〜があまりに情けなく見えるのか、札幌に着いたらとか、景色はどこがいいとか、やたらアドバイスしてきます。わかぞ〜はなぜか、いつも、おばさんにばかり気に入られるのです……。
 牛がも〜も〜、馬がもしゃもしゃ……(?)で渡島半島を駆け抜け、苫小牧に着きます。ちらりと、渦中の駒大苫小牧が見えたのですが、速すぎてよくわかりませんでした。南千歳でおばさんとさいならして、北日本一の高さを誇るJRタワーが見えてくると、終点の札幌です。


c05314e4.JPG 葉月廿九日(月) 晴
 神戸の片田舎から神戸最大の繁華街三宮に行きます。いや、はるばる来ました三宮……、まだ早いか……。JR三ノ宮から東海道線に乗るのですが、わかぞ〜は終日ラッシュの新快速が嫌いなので快速でとろとろと大阪駅に向かいます。途中、電車の窓からわかぞ〜の大学が見えました。あばよ、です。あばよ○大! 舞衣さんかわいい!(?)
 はい、JR大阪駅です。JR大阪駅でプラプラしながら列車を待ちます。基本的に、わかぞ〜は駅に来るのが早すぎるのです。駅でぼへ〜っと待っていると、ピンク色の機関車に引かれた青い列車がやってきます。ついに来ました、寝台特急「日本海1号」函館行きです。わかぞ〜は二号車に乗ります。お隣の一号車はA個室寝台でとても豪華ですが、わかぞ〜は安くて(といっても、一晩六千三百円もする!)ぼろいB開放寝台に乗ります。
 列車は夕方の大阪の街をぼうぼうと走っていきます。この「日本海1号」には食堂車がないので、わかぞ〜は弁当をもしゃもしゃ喰らって、ベッドでごろごろします。「今頃、A個室寝台ではウェルカムドリンクなんかが出てるんかな〜?」(←あくまでわかぞ〜の想像です) 京都を出ると、琵琶湖岸を走るのですが、近江舞子(!)を出るともう、真っ暗です。景色が見えなくてはつまりません。わかぞ〜はそそくさとベッドメイキングして、早くも寝る体勢に入ります。

 葉月卅日(火) 晴
 寝たり起きたりを繰り返していると、気がつけば、羽後国は本荘に着いていました。黄金色の田んぼの中をほろほろと走ると、青森に着きます。青森では進行方向が逆になる上に、編成の三分の二をぶった切ります。身軽な編成になって、列車はもそもそと津軽線を走ります。青函トンネルを挟んだ、俗に言う「津軽海峡線」は日本の大動脈なので、やたら貨物列車が多いです。怒涛のような長さの貨物列車とばんばん行き違います。ほろほろすると、青函トンネルに入ります。世界最長のトンネルというのは感慨深いのですが、四十分も真っ暗なのでつまりません。トンネルを抜けると北海道なのですが、牛も、ZONEも、北海道らしいものは何も見えないので、なんともいえません。津軽海峡の向こうに函館山が見えてくるとまもなく函館です。
 路面電車で名所の自由市場に行き、慌しく買い物を済ませたわかぞ〜は、また、路面電車に揺られます。ふと、ケンタッキーが目に入りました。函館も日本の大都市の一つなので、ケンタッキーがあるのは当たり前なのですが、なんか、店の前にあるカーネルサンダースおじさんが変です。よく見ると、眼鏡がありません。そして、目が異様にパッチリしています。怖っ! ケンタッキーは一瞬でわかぞ〜の視界から消えました。もしかしたら幻なのかもしれませんが、わかぞ〜は確かに、眼鏡をかけていないカーネルサンダースおじさんを見たのです! 
 カーネルサンダースショックでぼんやりするわかぞ〜は函館駅のKIOSKで駅弁を買って札幌行きの特急「スーパー北斗9号」に乗り換えるのです……。


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