羽子とわこのアイカツ日誌(仮)

ここ一ヶ月程はマイキャラストーリーの執筆を試みるも中々に筆が進まず、気が付けば一次創作に感けていた羽子です。
……申し訳ございません。
体調不良や諸々の事情も重なった末の失態なので、大目に見て頂けると幸いです(そもそもこのブログの閲覧者の有無を疑問に思いつつ)。
さて。
折角なので今後は、オリジナル(一次創作)小説もこちらに細々と投稿していこうと思っております。
所詮は自己満足の産物であり、掌編(「短編」よりも短い物語の意)ばかりかとは思いますが、お暇な時にでも目を通して頂けるととても嬉しいです。

遂に"その日"がやってきた。

あたしとスミレの、初めての、二人のステージ。

緊張がないと云えば嘘になる。

短い期間ではあったものの、けれど確かにあたし達は努力を惜しまなかった。

仲違い──否、一方的な敵対意識を向けギスギスしていた頃とはもう違う。


「それでは次で最後のユニットとなります。スターライト学園の宋木わこさん、氷上スミレさん。お願いします!」


「いくわよ、スミレ」


「うん! わこちゃん!」


ステージの裏。

薄暗い照明の下に鎮座するフィッティングルーム、その入り口へ翳す為のアイカツカードを取り出す。

あたしはホーリービリヤードコーデ。

ふんわりとしたシルエットのボレロと、かっちりしたコルセットの対比が美しい、見る者を吸い込んでしまいそうな深い緑を基調とした衣装だ。

対するスミレはジョイフルブルーコーデ。

首元の清純された蒼のリボンが特徴的であり、ダイヤチェックを上品に纏めた衣装だ。

当然、両者共に選んだコーデのブランドは────ロリゴシック。


「こういう時、何か掛け声とかあった方が良いのかもしれないわね」


憧れの藤堂ユリカ先輩が属するトライスターや、星宮先輩、霧矢先輩、紫吹先輩から成るソレイユのように。


「何か良い案はあるかしら?」


「えっと……


スミレは暫く考える素ぶりを見せた後、申し訳なさそうな顔で口を開く。


「そういえば、私達まだユニット名を考えてなかったね」


「あっ……


──すっかり失念していた。

先の事なんて分からない。

二人で同じステージに立つのはこの一夜限りだけかもしれない。

将来今はまだ顔を合わせた事もない相手と組むのかもしれない。

織姫学園長から手渡された今回のライブの募集要項には必ずしも"普段からユニット活動をしている必要はない"と記載があり、それ故にユニットの名前を決める必要もなかった。


「わこちゃんが決めて大丈夫だよ」


真っ直ぐな瞳。


「そう……ね。折角の機会だものね」


嗚呼、そうだ。

あたしはこの眼に弱い。

そして同時に強く惹かれていたのだ。


「それじゃあユニット名は────」


部屋の内線を使い、運営スタッフへその名を伝える。


「今度こそ、いくわよ!」


「うん!」


右手を高く天へと伸ばし。

いざ、輝かしいステージへ──