わく三の「ま、こんなもんでしょ。」

日々の『こんなもん』

2007年10月

ケン正木先生の病気が見事完治した!
じじいさんが、退院祝いをやろうというので僕もホイホイ着いて行った。

浅草の『パイチ』と言う洋食屋。
お座敷で食べるビーフシチューはまた格別にうまい。
夜風を浴びながらの、熱々のシチュー....最高だった!

二次会はカラオケボックスへ。

カラオケと言えば...ケン正木!
ケン正木のカラオケマジックは絶品だ!
一人カラオケボックスは日常茶飯事。
カラオケのプロと言っても過言ではないぐらい

僕も先生とカラオケに行くのはお初。
じじいさんとも初めて。
じじいさんはカラオケに行くのは生まれてこの方初めてらしい。
...本当だろうか?

受付で落ち着きのないじじいさん。
『鍋始めました!』
と書かれたディスプレイをおもむろにいじりだす。

『何名様ですか?』と、受付のオネェさん。
「3名です!」と、僕。
『うち1名がプロです!!』と、ディスプレイをいじりながら、じじいさん。

オネェさんはとても驚いた顔をしている!
『え〜〜〜〜〜!?凄い〜〜〜〜〜!?鍋のプロなんですか〜!?』
....鍋プロ?いくらディスプレイをいじりながらだからってそんな風には考えんだろ?

「あの娘も天然だなぁ〜...いや養殖かも?」
『鍋だけに和食だな!』とじじいさん!うまいねぇ☆

部屋に入るなり先生が大熱唱!

じじいさんはまだ緊張をしているのか硬直したまま動かない。
(動かざる事、山の如し!?)
このまま一時間無駄に過ごすのか?...と、思っていたら突如山が動いた。

じじいさんがマイクを握った。
そして歌った。
「ク、ク、ク、クララが立った!」
僕は心の中で叫んでしまった!
先生の退院祝いなのに、まるでじじいさんのリハビリ状態!?

あっという間の一時間。
備え付けのインターホンが鳴る。
『お時間5分前ですが...』
僕はじじいさんを見る。
『延長で!!!』
何も言ってないのに答えが返って来た。
それにしても、カラオケ初めてなのに『延長』なんてよく知ってるよ。

時間が経つにつれ、じじいさんも乗って来た。
『この歌は、二つ下げて!』
『この曲は本人の映像が出るんだよ!』
『この店は、料理の種類が多いね!』
...この店は....と言う事は、他の店も知っている?
こりゃ初めてじゃないな〜!!!!

『もう二度と行かん!』と言う割に、最後にはカラオケの割引券を貰ってましたな〜
僕はしっかり見ましたよ〜

はい〜ワクワク!!
じじいさんは絶対またカラオケに〜行く行く!!
と言うわけで、さいなら〜

とある会場で漫談をやった。
その後、初老の男性から声をかけられた。

『これから君も一人前の芸人を目指すのなら、猫ひろしさんを見習いなさい!』
(......)
僕は面食らった。
なによりもこの年齢の方が猫ひろしを知ってるとは、凄い事だ。

『わたしはね、彼の初舞台当時から知ってるんだよ。最初は全然だめだったんだよ!』
猫ひろしの初舞台から見ているとは、この方はかなりの通だ!

『今では彼も師匠と呼ばれるようになってしまって近寄りがたいけど、昔はよくアドバイスしてあげたもんだ。』
(猫ひろし師匠!?....もしかしたら、『昇龍拳!!!』とか『ポーツマス!ポーツマス!!』なんてネタはこの方がつくったんでは....!?)

『猫ひろし師匠のネタには人間味があるよ!暖かい物を感じるねぇ〜!』
(人間味?暖かいもの?...感じる様な感じない様な...)

『最近の師匠は安心感がある。いや〜あの芸は飽きがこないねぇ〜』
(最近テレビの露出は減っている様な...)

『君も猫ひろし師匠を目指しなさい!!!』
(あの方を目標にしろと....!?)

『マネをしろと言ってるんじゃないんだよ!人を感動させる芸をしなさいと言ってるんだよ!あの鈴虫の音色はたまらないねぇ〜☆』
(....鈴虫の音色?)

『うぐいすの鳴きまねをさせたら右に出る人はいないね!』
(...それは猫ひろしではなく、江戸家小猫さんの事では!?)

http://www.terminal-jp.com/number/0209/intv_01.htm

「あの〜.....今の話は、江戸家小猫さんの事ですか?」
『そうだよ!江戸家小猫師匠の事だよ!君、誰だと思って聞いてたの?』
「いや、若手の猫ひろしさんの事だと思ってました。」
『...誰それ?知らないなぁ。』
(...あんたが自分で言ってた名前だろ!)

完全な勘違いらしい。この男性は猫ひろしを一切知らなかった。
よく名前が出て来たもんだよ。

帰り際その男性から、また声をかけられた。
『猫ひろし師匠を見習いなさいよ!』
(....もういいよ!)

先日先輩と一緒にジンギスカンを食べた。

ラムは他の肉よりヘルシーだそうだ。
癖がありそうでそんなに癖がない。
うまい!

肉のタレが無くなってしまったので、メガネを掛けたバイトらしき女の子に注文した。
『タレおかわりください!』
「....はい。」
覇気のないバイトだ。
女の子は厨房に入り、僕らのテーブルに戻って来た。
「....お待たせしました。」
女の子は生ビールを二つテーブルに置いた。
『...え!?生ビール頼んでないけど...?』
「...さっきおかわりって言いましたよね!?」
『タレの事だよ!』
「...ああ、おかわりと言われたから勘違いしました。」
先輩が車の為、僕らはウーロン茶を飲んでいる。
生ビールを頼んでないのに、おかわりが生ビールとはっ!?
変わった女の子だ。

僕らは追加を頼む為に店員を呼んだ。
「...なんですか?」
また覇気のないバイト女の子が来た。
『ショルダー二人前お願いします。』
「.....」
『...あの、以上です。』
「....はい。」
何考え事をしている様な...心ここにあらずの様な...そんな感じで厨房に戻って行った。

数分後、その女の子が僕らのテーブルに戻って来た。
手には鞄を持っている。
「...あの〜今一つしかないんですけど...」
ショルダーバックを持ってきやがった。
何考えてるんだ!?
僕らもこの店の言葉で、メニューにのっている通り『ショルダー』と注文したのに!
ギャグ?コントみたいだ。
そんな事をやりそうな子に見えない。
変わった子なんだな。

そんなこんなでお腹も一杯になりお会計をしてもらう為に店員を呼んだ。
「...何か?」
またあの女の子だ!
僕はその娘に向かってチェックの合図を送った。
「...少々お待ちください。」
するとすぐに店長らしき人が来た。
「申し訳ございません、お口に合わなかったんでしょうか?」
『いや、おいしかったですよ〜☆』
「では何かお肉の中に髪の毛等や何かが入っていたんでしょうか?」
『いや特に何も....なんでですか?』

「....先程うちの店員が、お客様からマズいと苦情があったと言う事を聞きまして...」

あの店員だ!
でも『マズい』なんて一言も言った覚えがない。
僕の行動を考えてみる.....わかった。

僕はお会計を頼むとき、あの子にむかって人差し指でバッテンをした。
通常これが『お会計』の合図でしょ?
それをあの子が勘違いしたようだ...
そんな馬鹿な....

お会計を済まし帰ろうとすると出口付近にその娘が立っていた。
「....ありがとうございました。」
僕なりに楽しませてもらったので、一言声をかけた。
『君は天然だね〜☆』
するとその娘は
「....養殖です。」

....偽装表示!?
アイツは絶対天然だ!

北千住の駅前、飲み屋横町。
僕らはしょんべん横町なんて呼んでいる。

この通りは伝統ある(!?)大衆居酒屋が多い。
僕もそんな雰囲気が大好きでよくいくのだが....
いかがわしい店も少なくない。

キャバクラとかクラブとかはいいけど、風俗系のお店もある。
『お兄さん寄ってかない!』
みたいな客引きも多数!

昨日も風俗のお店の前で声をかけられた。
『さぁ、いい娘いるよ〜!しおチクビ〜!しおチクビ〜!!しおチクビ〜〜♪!!!』

(....しおチクビ?なんじゃそりゃ?)
僕は思わず足が止まった。

『パイオツ、メーナー、しおチクビ!千住名物しおチクビ!!』
パイオツ、メーナーはわかる。
千住名物しおチクビ!?
僕は生まれも育ちも北千住だが、そんな名物聞いた事がない。
....とても気になる。

気になって仕方がないので、客引きのお兄さんに聞いてみた。
「しおチクビってなんですか?」
『そりゃお兄さん、入ってから自分で確かめて下さいよ〜☆うちは、しおチクビ揃ってますから!!!』
そりゃそう言うだろうな。
結局何なのかわからず。


千住名物しおチクビってなんだ!?

もう二ヶ月半、髪を切っていない。
と言うわけで、髪を切りに行った。

とある美容室。
僕の隣には20歳前後の男が座った。
美容師『今日はどうしますか?』
男『KAT-TUNみたいな感じで!』
(KAT-TUNみたいな感じ?確か6人いたよなぁ...誰の髪型だろ?)

美容師『わかりました。』
結局美容師は、誰みたいにしたいの聞かなかった。

その男は普通の髪型。
無造作ヘアー。黒髪で、耳に少しかかる程度の長さ。
これがどんな髪型になるのか、とても気になる。

僕の目の前には雑誌には『有閑倶楽部 赤西仁&田口淳之介』と書いてあった。
開いてみて見ると、二人とも長髪。
この二人の髪型になるのは不可能。
残るは4人。

4人のうち3人は髪が長かった様な...
と言う事は、出来る髪型は1人しかいない!
なるほどね☆

僕はその男の仕上がりを見てみたくなった。
その男とは時間差があるので、僕の担当の美容師のお姉さんに『そこもう少し短く。もみあげもう少し薄く。前髪はどんな感じがいいっすかね〜。』等々、色々と注文をつけて時間稼ぎをした。
最後の方は『めんどくせーな。』と言う意識がお姉さんの顔に出ていた。

髪を洗い流し隣の男が席に戻って来た。
頭に巻いていたタオルを取る。

.....普通の髪型だ。
さっきより少し短くなっただけ...
どこがKAT-TUN なんだろ?

美容師『ワックス付けていいですか?』
男『はい!真ん中で自然に分けて下さい。』
真ん中分け?
そんなやつKAT-TUNにいたか?

仕上がっても誰だか全然わからなかった。
結局時間の無駄だった。

僕もワックスを付けてもらい、髪をセットしてもらう。
....が、どう見ても七三分け。
美容師にセットしてもらっても気に入ったためしがない!

どうせだったら僕も、KAT-TUNみたいな感じにしてもらえばよかったよ。

僕には50歳を超える女性の友達がいる。
名前は『ガースー』
レモンハイをこよなく愛する粋な奴だ!

久々に二人で飲みに行った。
『あんたにご馳走になるの久しぶりだわ〜』
僕はそんな事、一言も言っていない。
まぁ、僕が誘ったんだから別にいいけど...

『あんた優しいじゃない!もしあれだったら、サービスするわよ!』
何の?訳が分からない。

とある焼鳥屋に入った。
適当に焼き鳥を頼み、一口食べた。
うまい!期待していなかった分、余計にうまく感じる。
塩もタレもいける!いい店に入ったなぁ☆

そしてガースーも一口食べた。
『...マズいわねーこれ!タレが嫌い!』
いきなりの駄目だし。
僕は塩の焼き鳥を勧めた。
『...ん、なるほどね。こっちは、マズいわね!』
....こっちわって、両方駄目ってことじゃん。
僕とガースーは一切味覚が合わない。
『この焼き鳥だったら恵美子の方が全然おいしいわよ!』
恵美子って誰だ?焼き鳥屋か?
『恵美子ってねぇ、今主婦だけど、昔鞄屋さんで働いてたの!』
焼き鳥関係ないじゃん。
『恵美子の焼き鳥、最高なのよ!』
そんなにこだわった焼き鳥なのかな?主婦なのに凄いね。
『違うのよ!ジャスコの冷凍のやつよ!』
....話にならない。

ガースーが焼き鳥に手をつけないので、僕一人で食べていた。
そんな僕の事を見てガースーは
『ガツガツ食べて、あんた豚みたいね!がっはっはっはっは!』
...うるせー、それがご馳走になるやつの態度か!?

それから暫くガースーの愚痴を聞きながら飲んだ。

久しぶりに飲んだので、忘れていた。
ガースーの酒癖の悪さを...

『レモンハイおかわり!』
その時点で五、六杯は飲んでいる。ガースーが酔っぱらうには充分だ。

『わたしねぇ、あんたに話があったのよ〜。わたしね〜覚悟してきたの〜』
何の?
『いいのよ〜!遠慮しないで!』
だから、何の?
『我慢してるんでしょ〜!?』
確かに我慢していた。...ガースーを殴りたい。

もうこうなったらガースーは駄目だ。
僕はお会計を済まし、ガースーを置いて一人で帰る事にした。

『ちょっと待ってよ〜わたし覚悟して来たのよ〜』
ガースーが追いかけて来た。
『ちょっ、覚悟して〜覚悟を〜』
追いかけてくる。
『覚悟〜!覚悟〜!!覚悟〜!!!覚悟〜〜〜〜!!!!!』
俺は親のかたきか!?
そのままガースーを巻いて逃げ帰って来た。
酔っぱらったガースーは始末に負えない。

次の日ガースーから電話が入った。
『あんた昨日飲み過ぎよ!お酒で醜態さらすのが一番情けないわよ!気をつけなさい!』
....そりゃお前だろ!

本当にガースーはしょうがない。
でも憎めない。それがガースー。

僕は日比谷線に乗った。
ラッシュ後の午前中、車内は空いている。

とある駅でイチャイチャ、ベタベタと男の右半身と女の左半身がくっ付いているんじゃないかと言うぐらいのカップルが乗ってきた。
そして僕の前に座った。

座ってからもベタベタだ。
否が応でも目に入ってきてしまう...

そのカップルがじゃんけんを始めた。
『じゃんけんぽい。あっちむいてホイ!』
二人とも小声だが、確かに聞こえる。
あっちむいてホイが始まった。

『あっちむいてホイ!』
女が勝った。
『罰ゲームね〜☆』
女は人差し指で男の額をチョンと小突いた。
二人は顔を見合わせ、笑っている。
カップルの戯れだ。

『じゃんけんぽい...』
二回戦が始まった。
『あっちむいてホイ....俺の勝ち!』
今度は男が勝った。
『罰ゲーム!』
男は拳を握りしめ、女の子の額を殴った。
(ゴツッ!)
僕まで音が聞こえた。
『...痛〜い。....やったな〜?。』

罰ゲームの度合いが違いすぎる。
いいのか女?

『じゃんけんぽい...』
すぐに三回戦が始まった。
そして女が勝った。
『罰ゲ〜ム〜!...ペシペシ!』
女は男の頭をポンポンと軽く叩いた。
二人は顔を見合わせて笑った。

『じゃんけんぽい!』
また次の戦い。
今度は男が勝った。
『罰ゲームー!!』
男は女の頭にチョップを入れた。
(ガッ!)
鈍い音が。
『....い、痛〜い。....もう?。』
罰ゲームの威力が違いすぎる。

それでも、次のゲームが始まった。
女も辞めりゃいいのに...

『じゃんけんぽい!....おしっ!』
男が勝った。
『罰ゲーム!!!』
男は人差し指と中指を女の子の鼻に突っ込み上に上げて行った。
いわゆる鼻フックだ。
『ちょ、ちょ、ちょ...イタ、イタ、イタ、痛い、痛い.....』
男の指が鼻から離れた。
男は指を見て『なんだよ汚ねーなー』とティッシュで指を拭いた。
(自分でやったんだろ!?)
『もうこれやるの本当好きだよね〜!』
(いつもやられてるのか!?)

『もう一回。じゃんけんぽい!』
またまたまた、始まった。
そして今回も男が勝った。

『え〜、今の後出しっぽいなぁ〜ずるいよ〜私が横向くま....』
(バシッ!!)
女の子が喋っている途中で、男はビンタした!
かなり痛そう。

『ひた、はんじゃった〜(舌噛んじゃった〜)』
(かわいそうに...)
『罰ゲームやる前にやるって言ってよ〜!!!.......もう一回やろうか?。』
(まだやるのかよ?)

僕は目的の駅に着いたので電車を降りたが、こんな不公平な罰ゲームがいつまで続く事やりゃ。
しかし男も男なら女も女だ!
男と女のラブゲーム.....
一生やってろ!!!

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