わく三の「ま、こんなもんでしょ。」

日々の『こんなもん』

2010年09月

ボクには今年自称54歳になる女性の親友がいる。

彼女の名は『ガースー』
レモンハイをこよなく愛するおばちゃんだ。

ボクはよくガースーと酒を飲みに行く。
とある駅のガード下、そこがガースーのオアシスだ。
先日ガースーと、その店に飲みに行った。
例に違わずレモンハイを飲みまくるガースー。
『今日のレモンハイは、わんぱくね!活きがいいわ!』
レモンハイに対する独自の理論は相変わらずわからない。

しばらくバカ話をしながらガースーと飲んでいると、カウンターの一番奥に一人で座っていた男性のお客さんが立ち上がり
『すいません、トイレどこ?』と店員さんに尋ねた。
声が小さかったのか、忙しく気が付かなかったのか、店員さんから何も応答はない。

それを目にしてしまったのが、ガースー。
お節介の血が騒いでしまい
ガースー『トイレはね、ほらあそこよ!その奥のあそこよ!』
お客さん『えっ、何処ですか?』
ガースー『今言ったばかりじゃないの、ちゃんと聞いてなさいよ!あそこの奥よ!』
お客さん『えっと…まっすぐ行って突き当たりですか?』
ガースー『あんたバカじゃないの?』
お客さん『え…!?』
ガースー『ほらあそこにハゲた男が座ってるでしょ!あのハゲた男の先。』
お客さん『…!?』
ガースー『あんた本当にカンガ鈍いわね。毛細血管詰まってんじゃないの。あそこにハゲがいるでしょ!あのハゲよ!てっぺんにちょぼちょぼしか髪が残ってない、ハゲた男!』
お客さん『…はぁ。』
ガースー『ほら、あそこよ!あそこ!ハゲた男!』

ガースーはその男性を指差した。
その男性はこちらを見た。

何故かボクが目があってしまった。

お客さん『…』
ガースー『あんたそれも何処だかわからないの?集中力切れてんじゃない。緊張感持ちなさいよ!』

リラックスするために居酒屋に飲みに来て、集中力なんていらないでしょ。

ガースー『ハゲた男はあのテーブル、あのカツラの男の隣のテーブルよ!』
お客さん『…』

きっちり七対三に分け目を作っている男性の肩がビクッと動いた。

店内は変な空気になり、トイレの場所を聞いたお客さんはトイレにも行かず、お会計をして帰っていった。
そしてハゲた男性ときっちり七対三に分けた人も店を出ていった。

ボクはお店に申し訳なくなり、ガースーに説教をはじめた。

ボク『何であんな事言うんだよ。』
ガースー『アタシはトイレの場所教えてあげただけよ。ただの親心よ。』
…親心?

ボク『親切で言うのはいいけどさ、人を指差してハゲとか言うのはまずいだろ!』
ガースー『事実じゃないのよ!ハゲに向かって髪の毛フサフサですね、なんて言ったらイヤミじゃないの!もっと気悪くするわよ!』ボク『そういう事じゃねーよ!人としてそういう事いうのは間違ってんだよ!』
ガースー『間違っちゃいないわよ!もし、アタシがトイレ教えてあげなかったら、あの人ここでオシッコ漏らしてたわよ!こんなところで漏らしちゃう方が、人として間違えてるじゃない。』
ボク『そんな事聞いてんじゃねーんだよ。話、誤魔化すなよ!』
ガースー『誤魔化してんのはカツラの男よ!』

ボク『…。』

その後、僕らはしばらく言い合いになってしまった。

ボク『ガースーお前いい加減にしろよ、この野郎!』
すると、その店のママが止めに入ってきた。

ママ『もうやめなさいよー!うちはいいからさ、あのお客さんもそんなに気にしてないわよ!』
ガースー『そうよね!あんなんで気にしないわよ!』
…お前が言うな。

ママ『わくちゃん、だいたいねあなた、言葉遣い悪いわよ!年上に対して、お前とか、この野郎なんて言葉はダメでしょ。』

ボクは普段、目上の方には敬語を使うがガースーだけにはこんな言葉遣いになってしまう。

ママ『私はお客さまに対してはもちろん、目上の方に対しての話し方には細心の注意を払っているわよ』
ガースー『ママは偉いわね!』

ママ『もう今日はお店終わりなんだけど、もう一杯ずつ飲んでいって。これは私のおごりよ!』
ガースー『さすがママ!わかってるわね!』

ママはサービスのつもりでレモンハイを出してくれたのだろうが、この『おごり』という言葉がガースーを増長させてしまった。

ガースーはおいしそうにレモンハイを喉に流し込んだ。
ガースー『ぷはぁー五臓六腑にイカスわね!』
レモンハイのグラスには溶けかけの氷だけが残った。
ガースー『ママー!まだ終電まで時間あるからさ、もう一杯だけご馳走してくれない?』
ママ『えっ?…ええ。じゃあ、あと一杯だけご馳走するわ!』
ガースー『ありがとう!これ飲んだら帰るわ!』

ガースーはレモンハイを吸い込むように飲み干した。

ガースー『この店のレモンハイはレモンハイを超えてるわね!もうレモンハイと言うより、あれね!…あれよ!ほら…ね。うん…ハイリキよりいいわ!』
…何が言いたいのかさっぱりわからない。

ガースーは空っぽになったグラスをママに差出し
『ママー!終電まであと少しだけ時間あるから、あと一杯だけご馳走してくれない?』
ママ『…』
ガースー『あと一杯だけ。ね!これで帰るから!ねっ!』
ママ『…じゃあ、これで最後ね。お願いしますよ。』

ガースー『わかってるわよ!別にワタシも飲みたいから言ってんじゃないのよ!終電まで時間あるから仕方ないのよ!』
…終電まで10分もない。

ガースーはレモンハイをあっと言う間に飲んでしまった。
そして空になったグラスをじっと見つめて、グラスの中の氷を一つ口に含みバリバリと噛み砕いた。

ボク『ガースー、もう終電の時間だよ!』

ガースーは席を立ち上がった。
ガースー『ママ、ワタシ決めたわ!今日タクシーで帰る!』
ママ『えっ!?』

ガースー『だからさ!もう一杯ご馳走になるわ!ね!一杯も二杯も一緒よね!あとお新香と塩辛とホタルイカとか、ちょっとした物もお願いね。アタシ、タクシーで帰るからさ、タクシー代は自分で払うんだけどさ、焼き鳥の二、三本お土産で焼いてくれない?あっ、それはもちろんご馳走になるからさ!ヨロシク〜〜〜〜!』




ママ『…オマエいい加減にしろよ!』

やっぱりこうなった。

本当にガースーはしょうがない。
でも憎めない、それがガースー。

d910b839.jpg
da49b92c.jpg
dfa69dfb.jpg
草津をブラブラ散歩中、『環境体験アミューズメント』なるものを見つけた。

なんかタンクやら石灰やらかなりの仰々しさ。

見学していたら突然トイレに行きたくなってしまった。

トイレを発見『バイオトイレ』と書いてある。
水を使わないでバイオの力で排泄物を分解しいずれは土にもどる、と言うものだそうだ。

なるほどこれもエコだな。
ボクはトイレに入った。


昼なのに暗いトイレ内。
ゴボゴボ、ヒュー、グウィングウィン、フーフィー、グウァー…
変な音が常に聞こえている。
気持ち悪い。

ふと子供の頃に聞いた、『緑の手』というのを思いだした。
緑の手にトイレの中に引きずり込まれて殺される。
急に怖くなりトイレから飛び出してしまった。

本当に怖くて怖くて仕方なくなってしまった。
これは水洗便所の比じゃないね。
どれくらい怖いかというと…
バイオっかねー。
ま、こんなもんです。

8c87ebda.jpg
dd053c47.jpg
今日はホテル櫻井の親会社、浅間酒造の観光センターで昼ステージを行ってきた。

前回来たときに食堂のおば…お姉さんと仲良くなり、いつもボクだけ大盛りにしてくれた。
今日も挨拶に行くとさっそく大盛りに!

お姉さん『あら、久しぶり〜!』
ボク『どうも、お久しぶりです!』
お姉さん『あんたのブログ見たわよ〜』
ボク『あっ!そうですか!?ありがとうございます。』
お姉さん『それでちょっと言いたかったんだけどさ、あたしもっと写真より美人名はずなんだけどさ、あんたのカメラ、ちょっとダメなんじゃない。』
ボク『…そんな事はないと思いますが。』
お姉さん『じゃあ、気を使って顔のシミを消すとかしなさいよ!』
ボク『…』

お姉さん『あの写真はあたしの汚点よ!』
…うまいね。

ボク『じゃあ、あの写真自体を消しちゃいましょうか?』
お姉さん『…ん〜〜、それはそれで嫌。』
じゃあどうすりゃいいんじゃい。
ま、こんなもんです。

130a2594.jpg
8c80379e.jpg
ほんの10分前まで太陽が見えていたのに、あっと言う間に霧が出てきた。

前が全然見えない。

今日は宿舎からホテルまでちゃんと辿り着けるんだろうか?
と若干不安になったが、電柱のニオイを嗅いでなんとか辿り着けました。
ま、こんなもんです。

29dc61a0.jpgボクは『そのまんま美川』さんのステージで草津に来ている。
ショーも毎日沢山のお客さまでで大盛況。
いい経験をさせて頂いている。

そのまんま美川さんのブログ
http://m.ameba.jp/m/blogTop.do?unm=mammachan

毎日お酒も飲んじまってますが、体の為にはよくないね。
というわけで昨日美川さんにお誘い頂きまして、スポーツジムに行ってきました。

写真はジムのトレーナークニオさん。
ボクがこのジムに来たのが初めてと知ると、あれやこれやと器具を説明。
これを使えあれを使えと勧めてくる。

クニオさん『どうですか?筋肉の具合は!?』
ボク『(…筋肉の具合?)…ん〜、まだわかりません。』
クニオさん『じゃあ、負荷をあげてみましょ〜!』
ボク『えっ?』

かなりというより、最高にキツい。
どうやら、曖昧な表現をするとどんどん負荷を上げられるらしい。
これは早い段階で『キツい』というのを示さないと…

クニオさん『どうですか?筋肉の感じは!?』
ボク『いやー、かなりつらいですね!』
クニオさん『そうですか!じゃあ負荷を上げましょう』

…どっちでも一緒じゃん。
クニオさん『これ元読売ジャイアンツの工藤投手と同じ負荷かけてますからね!』
…なんて事してくれたんだい!?

お察しのとおり筋肉『痛』通り越して、筋肉『スリー、フォー、ファイブ、シックス、セブン、エイト…』もはや筋肉アップアップですわ。
ま、こんなもんです。




eed31c49.jpg
a074b758.jpg
また草津での生活が始まった。

ボクが今出演しているのはホテル櫻井のステージ。

目の前にあるコンビニから写真をパチリ。

なぜか信号機は黄色信号。
ボクの生活と一緒だな。
ま、こんなもんです。

今東京にいます。

実は仕事をクビになってしまい、帰ってきました。








な〜んてな!
というのは嘘で、昨日、一昨日と東京で以前から入っていた仕事があり戻ってきました。

移動時間だけでも片道四時間ぐらいかかり、なんか常に体が重いです。

草津に戻ったら温泉に入ってゆっくりしよう

…あ、仕事で行くんだった
そう思ったら更に体と気も重くなりました
ま、こんなもんです。

昨日草津での公演の初日を無事に迎えた。

三ヵ月ぶりに来た草津は久しぶりという感覚でもなかったが、ホテルの人たちは暖かく迎えてくれた。
『お久しぶりですね、温泉わく三さん!』

…これからこれから。

夜はバーで初日の打ち上げ。
軽く一杯のつもりが…
夜中の二時過ぎまで飲んでしまった。

あと14日間…幸先のいいスタートだわ。
ま、こんなもんです。

昨日から…いや一昨日からボクの運気が急激に落ちている気がしてならない。

昨日、携帯電話が壊れた。
電源がついたり消えたり訳が分からない状態だ。
受け付けでは二時間待たされ。
代替え機使いにくいし。

挙げ句の果てにお金を落としてしまった。

今日は朝一で家を出るも、どしゃぶりで服から下着までビショビショ。
駅に着いたら、ピタッと雨が上がる始末。

今日から15日間また草津で仕事なのだが…うーん。

とにかく頑張って参ります!
ま、こんなもんです。

9月13日、浅草の公会堂でチャリティーコンサートが行なわれた。
thanks_asakusa

吉幾三浅草ありがとうの唄チャリティーコンサート

ポスターには出演の「新山ひでや やすこ」さん「春風こうた ふくた」さんの写真があるが、実はボクも急きょ出させていただけることになった。

吉幾三師匠のステージには役者として何度も出演させていただいているが、漫談として出させていただくのは初めて。

いい緊張感の中、ステージに出た。
結果は自分なりになかなかの反応だったと思う。
雰囲気は壊さずに「こうた ふくた」さんにつなげられた。

吉幾三師匠のステージはもちろん最高。
今では絶対に歌わない、デビュー曲まで熱唱していた。
この日のお客様はお腹いっぱい、大満足で帰って行ったに違いない。

チャリティーコンサートは大成功に終わった。

その夜、打ち上げはかなり盛り上がった。
吉幾三師匠から、ニ次会まで付き合えと言われ浅草の某スナックに連れて行かれた。
隣の席には中年のおじさんが気持ちよさそうに、一人で酔っぱらっている。

ステージで歌い足りなかったのか、カラオケでも熱唱。
コンサートではあまり歌わない「男ってやつは...」41jye3wN52L__SL500_AA300_


ボクが大好きな歌なのだが、この歌を聞いているうちに自然と涙がこぼれてきた。
漫談としての立つ浅草公会堂、吉幾三チャリティーコンサートのステージ。
いろんなものが込み上げてきてしまった。

ボロボロと涙を流すボクを見て、吉幾三師匠も泣いた。
抱き合って涙を流す男二人。

パッと横を見ると、何故か隣のおっさんも泣いていた。
そのままニ次会は終了した。

ま、こんなもんです。

このページのトップヘ