2009年10月31日

「クワイエットルームへようこそ」

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松尾スズキ監督



内田有紀
宮藤官九郎
蒼井優
大竹しのぶ
りょう
妻夫木聡
平田満
徳井優
平岩紙
塚本晋也
俵万智
しりあがり寿
庵乃秀明




2007年日本作品




バツイチのフリーライターの女は目覚めると真っ白な病室で拘束衣を着せられていた。誤って睡眠薬を過剰摂取しただけなのに精神病院の閉鎖病棟に入れられた女は、入院中のおかしな患者に囲まれて自分の半生を思い返す。



06年第134回芥川賞候補作になった松尾スズキの同名小説を自ら監督。松尾スズキ長編映画二作目。




一作目の「恋の門」は公開の2004年当時、松田龍平に嵌まりまくってたので鑑賞済み。結構ツボだった。




前作も奇抜な設定の割には結構まとまった恋愛もの、そんなイメージだったが、今回は更に良くできた話だった。



序盤がとにかくダルくて参ったのは確か。一向に話が進まない、確信をつかない展開で一体何を見させられているんだって思いもしたが、中盤に差し掛かったあたりで考えられたダルさだったのだと気付く。



ちょっと変わった構成の作品なので勘違いするのだが主人公の性格描写に焦点がちゃんと当たっているので観ていられる。



いつまで主人公の自己紹介してんだよって思ったけど、蓋を開けてみれば、主人公が自己を見つめ直すというのがメインテーマだった。



その為、内田有紀に全てを託した作品と言える。松尾スズキのキャリアを物語る素晴らしい演出力だった。内田有紀に対するイメージの数倍良く見えたもん。普通に女優に見えた。




くどいとは思ったけど。脇役は個性的な設定ばかりで愉快にしようとしているが、描ききれてるとは思えず。引き立て役どころか逆に主人公を地味に地味にしてしまっている。




見終わってみて、あのキャラ最高だった!って思えるのが一人も浮かばず。配役は上手かったのに。クドカンて・・。薬中にしか見えない見た目と胡散臭さがピッタリだった。




一人は常識人がいて、観客と同じ反応で物語に参加している登場人物がいたら良かったのにな。




後半はふざけた前半とのギャップで真面目な部分がかなり引き立ち良い話を本気で作ろうとしているのが伝わり良かった。後半の脚本は見事。



明るく希望に満ちた後味が良いね。



それだけに前半の長さが目立つ結果になってしまっている。終わり良ければ全て良しって考えなら良作なんだけど、全編通して考えると弱い。



こういうキャラもの作品で登場人物に物語を動かす力がないのは痛いね。



観客を置き去りにしてしまっている前半部分。後半で追い付くのを待っているのは好感が持てたけど。




思ったより良かったのだが、心に響いたとは決して言えない。



細かい点だけど、ラストに病院から出てきて呆然とする内田有紀をグルッとカメラが回って写すシーンで醒めてしまった。あの間は要らなかった。



作り手の趣向が見えすぎても駄目だと言うことがよく分かる。



舞台だったら勢いで見せれるんだろうけど、映画のゆったりとした空間ではもう少し情報量を落として、見せるより感じさせてくれた方が伝わってくると思う。



要らん演出のしすぎだった。楽しめたけど、あざとさが感じられて今一歩入り込めなかった。


wakuseisyonen at 12:12コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!

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