2021年01月21日 08:00
日本以外全部沈没

え〜、オジサンの住む町では歩いて10分くらいのところにあった「〇UTAYA」が一昨年に閉店、残るレンタル店は「〇EO」が2店舗と昔からある「〇UTAYA」だけとなっております。オジサンがお世話になったアダルト中心のレンタル店は平成の20年代に続々と閉店、恐らくこの業態は消える運命なんだと思います。
そんな訳で宅配レンタルを利用しているオジサンですが、ダメな映画には寛容なオジサンでも、「こりゃアカン」と思う作品がタマにあります。そんな一本が今日紹介する「日本以外全部沈没」(紹介はコチラ)です。
才人、筒井康隆が星新一の思いついた題名を元に、本歌の作者である小松左京の許可を得て書いた短編小説がベースの作品ということで、SF好きには期待の高まる作品だったはずなんですが、脚本が悪いのか、監督の河崎実の個性とあっていなかったのか、まったくツマラン作品に仕上がっています。
まずもって最大の問題はテンポが悪く、観客としては話に乗り切れない、これが一番ダメな点で、エピソードや登場人物の整理ができておらず、メリハリに欠けるんであります。せっかく首相役にTV版で主演した村野武範を、さらに防衛長官役には映画版で主演した藤岡弘を、さらに田所博士に寺田農を出演させているのに、他の若手俳優はほとんど魅力ナシではどうしようもありません。
思えば日本ではパロディ映画は大当たりしたためしがなく、作り手側の自己満足に終わってしまうケースが多いことを痛感した映画でもありました。
ちなみに本歌の「日本沈没」は映画版よりも、TVの村野武範版(田所博士は小林桂樹)をお勧めします。