December 16, 2017

12月、デリーの夕暮れワンシーン。

デリーのQutab Minar駅の夕暮れ。
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のぶた。


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フゴフゴお腹が空く時間?何食べてるのかな。


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こちらもおやつの時間。


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冬の風物詩・石焼き芋。


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「にいちゃん、にいちゃん、こっちの写真も撮ってよ」


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近くのATM。「あ、ここでお金おろせる」と思ったら、よくあるパターン。

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世界遺産のクトゥブ・ミナール。
塔の一部に錆びない金属が一部に含まれている。

okazu 

wall_art at 17:55|PermalinkComments(0)たべもの 

December 13, 2017

デリーに着いた夜

デリーに着いた夜、1食目をどうしようとタクシーで宿に向かっている間じゅう考える。
思いついたので、久しぶりに話すヒンディ語の肩慣らしをせねば、ということでタクシードライバーのおじさんに話しかける。
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O「最近デリーはどうですか?」
D「三日前に雨が降って、木々に積もっていた砂埃が地面に落ちて空気が少し澄んだよ」
O「(もうちょっと掘り下げてみたい)ご出身は?」
D「U.P州(ウッタル・プラデーシュ州)の州都ラクナウから29KM離れたところにある村だ。デリーに住んで15年になる」
O「当時と今で、何か違いがありますか?」
D「物価が上がっているね。同時に車の数も増えている。見ての通りの渋滞だ。まぁここはインドの首都だからな、各州から車がやってくる。GST(全国共通の新しい税制)も始まったな。今はまだ少し混乱しているけれどじきに落ち着くだろうさ。俺が感じているのは『インドとして一つになろう』という雰囲気でなくなってきている。(乗り合いになった後部座席に座っている女性に)おばさん、気分を悪くしたらすまんね。これまでにできた道路や経済的な発展の影には、ヒンドゥ教、イスラム教、シク教、仏教、ジャイナ教、いろいろな違いを持つ人々が一つになって、互いを認め合いながら進んできたということがある。だが、今はその風向きが変わっている。他国との協調ももちろん大事だが、国内での協調を優先しなければいけないのではないのだろうか・・・」
と、自論を30分ほど熱く展開。思うことがあるのだろう。
後部座席に座るムンバイから来たという女性も同意していた。
宿について、降り際に名前を聞く。彼はムスリムだった。

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おじさんとの会話を振り返りながら、宿近くの大衆食堂へ。
ジーラライスとパニールマサラ。170RS=約316円。 
チリパウダーも入っているとは思うけど、辛味の大部分は刻まれたグリーンチリ(青唐辛子)だった模様。
さて、明日は大きなプレゼン。

okazu 

wall_art at 18:41|PermalinkComments(0)出会い | たべもの

December 07, 2017

中川十内写真展「風に吹かれて」レポ

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西麻布の"gallery EM nishiazabu”にて開催中の中川十内写真展「風に吹かれて」へ。
galley EMでは、モノクロ写真のドゥンムリ村29の家族の肖像写真が展示。

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盛り上がる中川十内さんとWAP代表おおくにあきこ

galley EMにはこれまで100人の来場者。
昨日まで同時開催されていたgallery 403ではカラー写真の展示。
250人の来場者があったそうだ。
すごい!
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11月27日のGallery 403でのオープニングにうかがった時の写真。第一線で活躍する、元十内さんの歴代アシスタントの方々と。

十内さんは、ほがらかで飄々としているお人柄なのだけど、シャッターを押す瞬間、獲物を逃さないような気迫を感じていたことを思い出した。
gallery EMで展示されているモノクロ写真は、デジタル写真のデータをネガ化し、ゼラチンシルバー印画紙に印刷されている。モノクロ写真の魅力をズドン、と直球で受け取った、そんな美しさだった。それは被写体の力強さとの相乗効果だったのだと思う。大地と暮らしている人々だから。

「十内さんは、写真家という枠から出て、アーティストですよね」とギャラリーオーナーであり写真家でもある竹内さんと盛り上がる。普通の写真家はここまでやらないですから、と。デジタル写真のデータをネガ化することは、とても繊細で、納得するものができるまで根気の要る作業なのだそうだ。
 
メディアにも露出していて、
「日本カメラ」
「コマーシャルフォト」
「ミセス」
「エクラ」
「Tジャパン(https://www.tjapan.jp/ART/junai-nakagawa-2017)」
で取り上げられている。
 
反応も好評とのことで、とても嬉しい。両会場、作品たちが順調に旅立っていっているとのこと。
それは、東京での生活にないものが十内さんの写真にあって、空白だった場所にピースがはまった、ということではないだろうか。

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中川十内写真展「風に吹かれて」ドゥンムリ村29の家族の肖像
【会場】gallery EM nishiazabu 港区西麻布4-17-10
【会期】12月16日まで
【時間】12:00 - 18:00
【休廊日】日曜、月曜
【電話】03(3407)5075

*収益の一部は、ウォールアートプロジェクトの活動資金として寄附されるチャリティエキシビションでもあります。
 

okazu 


November 27, 2017

okazu通信 第55号「31回目の。」をシェアします

Wall Art Project 応援団の皆さんへ。

インド農村部の学校を舞台に芸術祭を開催してきたWall Art Projectからのお便りです。現地コーディネーター・okazuが現地で活動する中で出会う人、もの、見たこと、聞いたこと、感じたこと、それらを伝える“okazu通信。日本でのWAP報告会や、展覧会などの情報、プロジェクトの想いをお伝えするわふわふNEWS”Wall Art Projectがこの世界で巻き起こしていく活動のすべてを見守ってください。
 

okazu
通信 55号「31回目の。」
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ビハール州ドゥンムリ村の子どもたち(2011年撮影)

 先日、パスポートの更新に行ってきた。パスポートを取得したのは初めてインドに行くときで、22歳だった。長蛇の列のなか、「何回インドに行ったんだっけ」と思い入国スタンプを数えてみた。押し方が適当なので日付がかすれているスタンプも少なからずあったがArrivalARを鍵に数えた。ちょうど30回だった。一度も入国で引っかかったことはない。なかなかインドに気に入られているのかもしれない。
 最近わけあって過去のブログ記事を読み返した。探していた記事を見つけた後もページを繰る手が止まらなくてつい前後1、2ヶ月の記事を読んでいた。手前味噌だけど、割と読める。はじめの3年間ほどはインドという未知の土地で見るもの、触れるものすべてが刺激的だった。ワルリ族の村へ舞台を移したときも次々に現れる見知らぬ物事に惹きつけられていた。ヒンディ語でのコミュニケーションが深まっていくのと比例して、インドの別の顔が見えてきた。教師、ホテルの受付、ドライバー、役人、警備員、掃除のおばちゃん・おじさん、子どもたち、インドで出会った人たちと交わす言葉の一つ一つ、目にする一瞬一瞬に感性が耕されていたのだろう。そうだ、思い出した。僕は「みんなもインドに来ればいいのにな」と夕暮れに川べりで子どもたちがクリケットをしている様子を見ては思っていたのだった。その気持ちをブログの記事に託していた。
 一方、全然書いていない時期もあった。村の一員(もしくはインドの人)として土地に馴染みすぎて、いろいろな物事を「当たり前のもの」、「こういうもんだ」と捉えるだけで、感度が鈍くなっていたのだろう(驚くことがあまりにも多かったり、平静さを失わないようにする必要があったからかもしれないけれど)。もったいなかったと残念に思う。書き残しておいたものは過去からのプレゼントのようなもので、いつも必要なわけではないけれどあるとき喜びをくれると今回気づいた。それに気づいただけ、そういう段階を経たことにも意味はあったのかもしれない、ということにしておこう。
 今回インドに行ったら初心に戻って、感度全開にしてみようと思っている。ことあるごとに、あのときを思い出せ、と自分に言い聞かせてみよう。インドは31回目の僕をどう迎えてくれるだろう。


okazu
 
ブログ「インドの子どもたちの今を知る」since 2009
http://blog.livedoor.jp/wall_art/
(ページを下に進んでいくと画面左側に年月が書かれていて、そこをクリックすると昔の記事が見やすいです。2009~2012頃の四苦八苦ぶりが面白かった。結構色々インド国内を動いている旅記事も)

*****わふのこNEWS*****
☆冬のツォモリリ2017、今年もいな暮らしにて開催です!

いな暮らし
【とき】12月5、6、8、9、10日
【ところ】東京都稲城市押立1744-46
【ウェブサイト】http://inagurashi.com
【営業時間】火・水・金・土・日 9:00 - 17:00

【イベントページ】https://www.facebook.com/events/190365748200606/
期間中、9日には報告会「ラダック・ワルリ・場の精霊」を行います。

何かを成し遂げたいときに必要なのは?
私たちは知らず知らずのうちに場の精霊の声を聞き、
そこで何かをやりたいとスタートを切り、
場の精霊に助けられてやり遂げているように思います。
そんな場の精霊についての考察です。
私たちがプロジェクトを開催したラダックにも、
ワルリ族の村にも確かにいました。そして、
風や光を感じて過ごせる古民家カフェ「いな暮らし」にも、きっといると思うのです、場の精霊。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
12月9日(土) 場所 いな暮らし(稲城市押立1744-46) 
16:00〜 ラダックの料理教室 ティモモとラムカレー
      講師:小栗雅裕(ブルーベア主宰) 
17:30〜 アースアートプロジェクトinラダック2017
      ドキュメンタリー上映会&レポート
18:30〜20:00
      ラダック&ワルリごはんを食べながらクロストーク
      ワルリごはん担当 田枝麻美

【ファシリテーター】 おおくにあきこ・浜尾和徳
【参加費】 料理教室からの参加2000円+ワンドリンクオーダー
      報告会からの参加  1500円+ワンドリンクオーダー
【参加申込み・問合せ】 メール info@wafes.net 
【電話】 090-2328-0230(おおくに)
【イベントページ】https://www.facebook.com/events/526434987689708/
【主催】 ウォールアートプロジェクトhttp://wallartproject.net
【協力】 いな暮らし http://inagurashi.com/






 

☆中川十内写真展「風に吹かれて」開催中です!

中川十内さんの写真展「風に吹かれて-ドゥンムリ村29家族の肖像-」が開催中です。詳細は下記の通りです。ぜひお運びください。
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カラー作品を銀座の画廊で、モノクロ作品を西麻布のギャラリーで同時展示。
収益の一部はウォールアートプロジェクトの運営費として寄付されるチャリティエキシビションでもある。


 

中川十内写真展「風に吹かれて-ドゥンムリ村29家族の肖像-

カラー写真
【とき】11月27日〜12月6日
【ところ】ギャラリー403(銀座1-9-8 奥野ビル4F)
モノクロ写真
【とき】11月28日〜12月16日(日・月曜日休館)
【ところ】gallery E&M nishiazabu(西麻布4-17-10)
http://www.nakagawa-junai.com


メディア掲載:
madameFigaro.jp 
https://madamefigaro.jp/culture/news/171110-nakagawa.html


ブログ記事
http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2017-11-21.html


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ウォールアートプロジェクト 2017年度
【助成】ポーラ美術振興財団 国際交流基金 東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京(アースアートプロジェクト in ラダック2017)
【協賛】貝印株式会社 株式会社コンピューターシステムハウス Blue Bear Inc. kai manufacturing India pvt. ltd. 
【協力】KOKUYO CAMLIN (アースアートプロジェクト in ラダック2017)
【後援】日印友好交流年記念事業認定(アースアートプロジェクトinラダック2017、第2回世界森会議)
【WAP応援団2017】 2017.11.27 現在

藤岡南中学校 星フミ子 林原裕子 角川真穂子 山崎春美 ツツミエミコ 山川真実 江川雄一 関口泉 田中鴻介 橋本琉ノ介 るつこ 諸戸里帆 石永仁子 田枝麻美 北辻ファミリー 市橋晴菜 細井藍子 工藤亜矢 枝元なほみ 唐沢絵美里 笹原花音 南加絵 大崎健太郎 高津友美 益田玲 ブーヴィエやよい 柴田風也 水野絵菜 猪瀬透 楠ファミリー Mariko Tanaka 真理 Maki Ohkojima Sui&Ayako 松岡亮 おりょう みえ 上條美香 柴辰夫 内野友稀 八木由紀子 一田萌里 S&R&H 香川大介 河鍋春恵 本田啓之 

wall_art at 23:00|PermalinkComments(0)okazuって | 想い

November 22, 2017

Vivre de BIO Marche@東京ミッドタウンにツォモリリ出店です☆

ウォールアートプロジェクトの活動を支えるエンジンの一つ、「TSOMORIRI ツォモリリ」。
インドの手仕事にフォーカスを当て、一つ一つ手で工房の職人と生み出しています。
この冬は、北インド・ヒマラヤのパシュミナのマフラー・ストール・ショール・セーター・ニット帽、クッルー渓谷よりアンゴラウールの靴下、ローカルシープの手袋、キノーリ織りのストールなど、冬を暖かくしてくれるアイテムたちが勢ぞろいです。
クッルー渓谷はこんなところです。



今冬のアイテムはインスタグラムでも。(アイテムはもっとありますよ〜tsomoririで検索!)

2017年冬の巡回展はまだまだ続きます。
11月26日(日)、東京ミッドタウンで開催されるVivre de BIO Marcheに出店します。

http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/3600/

https://www.facebook.com/pg/bio.marche.organic.hills/posts/

手つむぎ手織りのパシュミナや、アンゴラウールの触り心地を確かめにいらしてくださいね〜!
ぬくぬく♪

okazu


wall_art at 19:14|PermalinkComments(0)TSOMORIRI 

November 21, 2017

中川十内写真展「風に吹かれて」誕生秘話

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今年4月、Wall Art Festival (WAF) 2010のときに撮影した家族の肖像写真の展覧会を開こうと思っていて、という話を中川十内さんからうかがった。
あれはもう7年前になるのかぁ、と当時を振り返ってみた。まず、google mapで村の位置を確認した。

WAFを開催したスジャータ村は二本の川に挟まれている。そのうちの一つ、2月の乾季には完全に干上がるファルグ川を越え、マスタードの黄色い花が咲き乱れる畑一面に一本だけ通っている未舗装の道を、土煙をあげてジープで進んで行く(余談だけど、僕はこの道でバイク運転の練習をしていた)。
農家が多いシロンジャ村、牛飼いが多く住むゴンガリア村を超え、10〜20世帯のみが住むドゥンムリ村へたどり着く。
ゴンガリア村までは電線が一本だけ通っているが、ドゥンムリ村には2012年まで電気は来ていなかった。
この村には今は廃止されたカースト制度の最下層・Scheduled Casteの人々が暮らす(制度的には廃止されているため、だった、と書くのがふさわしいと思うが、現状、社会の空気として残存している)。

村の真ん中に大きな切り株がごろりと転がっている。土壁の家は、直射日光が厳しいこの時期に、ひんやりとした空気で迎えてくれる。小作農として他人の田畑で日雇いで農作業の手伝いをする人々がほとんどだ。日常会話ではヒンディ語ではなくスジャータ村を含むこの地域独特の言葉を使うため、僕もなかなかコミュニケーションをとることができず、学校の先生に間に入ってもらう必要があった。当時の写真がどこかにないかな、と思ってこのブログの昔の記事を探していたら、見つけた。
ドゥンムリ村の様子。
2010年 http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2010-03-15.html

2011年 http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2011-02-14.html

2012年 http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2012-02-08.html
             
             http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2012-02-11.html

十内さんは、アシスタントの方とokazu塾のメンバーと布地を木と木の間に張り、バックを作り、簡易スタジオを作った。家族写真を撮るということで、ドゥンムリの皆さん、飾ってスタジオ入り。中には愛犬を抱えてくる男性も。強烈な日差しのもと、シャッターを切っていった。

村の人たちは、片道約8kmの道のりを歩いて、芸術祭に参加してくれた。
ものすごく嬉しかったのを覚えている。
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話は、2017年4月、昼時の麻布商店街に戻る。
「テレビでガンディさんの特集を見たんだよね。それで自分でももっと何かやろうと思って。 」と十内さんは、誘ってくれたチラシ寿司ランチをしながら自身の心境を教えてくれた。そして研鑽を積んでいるという新しい技法についても。十内さんは、その道で知らない人はいないほどの御大。よくインドのフェス、しかも名もない、一回目の時に来てもらえたものだと思っていたのだが、自身を更新し続け、新しい境地を開き続けることを信条にしているのかもしれない。

先日の報告会でも、作品展示があった。
両側からポジとネガが両方楽しめるというかなりカッコイイ作品だ。
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中川十内さんの写真展「風に吹かれて-ドゥンムリ村29家族の肖像-」、詳細は下記の通りです。ぜひお運びください。
==
カラー作品を銀座の画廊で、モノクロ作品を西麻布のギャラリーで同時展示。
収益の一部はウォールアートプロジェクトの運営費として寄付されるチャリティエキシビションでもある。

中川十内写真展「風に吹かれて-ドゥンムリ村29家族の肖像-」
カラー写真
【とき】11月27日〜12月6日
【ところ】ギャラリー403(銀座1-9-8 奥野ビル4F)
     
モノクロ写真
【とき】11月28日〜12月16日(日・月曜日休館)
【ところ】gallery E&M nishiazabu(西麻布4-17-10)
http://www.nakagawa-junai.com


メディア掲載:
madameFigaro.jp 
https://madamefigaro.jp/culture/news/171110-nakagawa.html

okazu

 

November 18, 2017

「玄粒」に寄稿 未来を輝かせる種まき

福島県郡山市に本拠地を持つ書道会・玄粒会。
会報の巻頭言への寄稿を依頼された文章が掲載された。 
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巻末に、こういうコメントをいただいた。
「巻頭言に『目的は絵の描き方を教えることではなく、アートの力を伝えること』とありましたが、『絵の描き方』を『書の書き方』と置き換えてみると、大変重要な問題提起だと思います。あまりにも技術一辺倒で、はたして書の魅力や書の芸術性を伝えてきたのか、我々書に携わる者にとって、耳が痛い大いに反省しなければならないことかもしれません。
浜尾氏の活動を通して、子供達にどんな化学反応が起きるのか、大変興味深いところです。大きな目標に向かってエネルギッシュに活動している姿が文面からひしひしと伝わってきて、なぜか清々しい気持ちになりました。今後益々のご活躍を祈念しております。」

書に魅力を感じ、励む大勢を牽引する方と響き合ったところがあって、とても嬉しい。

 原文を下記に転載します。
===

未来を輝かせる種まき

 年の半分はインドで暮らしているんです、と言うと大抵の人々が「大変そうですね」とか「ひゃー」という反応になる。事実、大変ひゃーなこと抜きには語れないインドなのだけれど、僕にとってはそんなに遠い国の異なる人々ではなく、広い世界の中でむしろ親しみを覚える。初めてインドに行った20082月から10年が経とうとしている。NPO法人ウォールアートプロジェクトの現地コーディネーターとしてインドの農村部と日本の学校を舞台にした国際的芸術祭(Wall Art FestivalEarth Art Project)12回開催し、先住民ワルリ族と伝統的な家を建てることから始めた持続可能なコミュニティデザイン(ノコプロジェクト)をしてきた。先日、NHK WORLDラジオのヒンディ語チャンネルに出演した時、「ヒンディ語はどこで勉強したんですか」と聞かれた。僕にとってはこれまでに会話したありとあらゆるインドの人々が先生だ。彼らの会話に耳をそばだて、わからない単語が出てきたらメモをし、聞く。アカデミックな学習ではなくそういうアウトロー的な学び方をしたので、僕のヒンディ語には始めに数年間いた北部ビハール州のなまりがある。
 18歳まで郡山で育ち、4年間の大学生活を東京で送り、22歳になった僕は学校の教師になる前に「日本を外から見てみたい」と思っていた。それまで海外に行ったことはなく、世界一周の本や写真を見ては憧れていた。大学の友人が、仲間とバイト代を貯めてインドの農村部に学校の校舎を寄付した、という話を聞いた。当時付き合っていた彼女にフラれたことにもグイッと背中を押され(?)、インドに行ってみよう、と思った。
 はじめから今まであまり変わらない感覚は、インドが「どこか懐かしい」ということ。僕の実家は富久山町の八山田にあり、見渡す限りの田んぼが子ども時代の原風景だ。学校へ歩いて通う登下校の道で遊びながら自然や友達と仲良くなっていた。僕たちが活動している地域のインドの子どもたちも裸足で友達と道草をしながら帰ってくる。家でも学校でもない登下校の道は、日本でもインドでも、何よりも楽しい時間だ。
 インドの子と日本の子の共通点は、まだまだある。例えば、アートを目の前にした時。僕たちが開催する芸術祭では、日印のアーティストたちが2〜3週間、学校で滞在制作を行う。主な作品は壁画で、教室の壁4面、天井に展開していく。子どもたちは制作過程の一部始終を目撃する。目的は絵の描き方を教えることではなく、アートの力を伝えることだ。一番心を砕くのは、子どもたちに何を見せるか。遠慮がなくごまかしも効かない子どもたちはアートに対する一番厳しい目を持ったオーディエンスだ。ピン、とくるものがなければそっぽを向いてしまうし、逆に、これは面白いぞ、となればトコトン入り込んでくる。僕たちの役割はそういうポジティブな空気が生まれる場を全身全霊をかけて用意することで、その先はアーティスト、ボランティア、子どもたちの間で起きる化学反応に任せる。はじめから、これを学んでほしい、身につけてほしい、ということを定めずに進むのは勇気がいることでもある。「子どもたちにとって、何が利益なのか?」と保護者や教師、役人に尋ねられる。はじめてのプロジェクトに対し、大人たちの頭にはハテナマークだらけだ(それでも面白そうだからとついてきてくれるのがインド人の良いところ)。壁画が完成し、芸術祭がはじまる頃になると、子どもたちの表情は変わっている。毎日、全身でアートの力を感じ取った子どもたちには、何かを描きたい、歌を歌いたい、体を動かしたい、これを伝えたいという表現への欲求が喚起される。それが溢れた子どもたちは、自分で何かをやりだす。例えば、学校の先生たちへの謝恩会で自分たちが作った衣装でファッションショーをしたり。コトリ、と何かが変化し、先に進みだした瞬間は目に見えにくいし、小さな出来事であることが多い。そして数値化もできない。でも、その積み重ねが、誰かが敷いたレールを歩むだけではない、自分たちで未来を選び取る力になっていくのだろうと思う。
 ウォールアートプロジェクトが目指すのは日本とインドの子どもたちが手と手を取り合い、未来を輝かせていくことだ。201611月に猪苗代町でもインドの画家を招きウォールアートフェスティバルを開催した。これからプロジェクトをインド各地で推進していくためのエンジンとして、インド現地法人ART PLUS BLUE Foundationという非営利企業を設立し、動きだした。アートを媒介に子どもたちが学び合い、表現し、伝え合う。それができる学校を日本とインドでつくっていくのが、これからの10年の目標だ。

ウォールアートプロジェクト現地コーディネーター
浜尾和徳



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November 16, 2017

土とアートを耕す その2

"土とアートを耕す その2"。
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11月16日、Earth Art Project in ラダック 2017と第2回世界森会議の報告会を開催。
会場は、協賛企業・貝印本社内のKaiHouseをお借りして。
2010年から数えて、WAPを通じインドへ渡った人々は400人を超え、芸術祭に足を運んでくれた人の数は、3万7千人を超えることがわかった。みんなインドから何かを持ち帰っている。日本に帰ってきた新しいことを始めた人も、一人や二人ではない。
そのことをインドに行った人同士だけでなくて、まだ行ったことのない人々と同じ水平線に立って共有する会があってもいいんじゃないだろうか、と今回のクロストークに踏み切った。

「偶然を味方につけてみる」「トキメキ★時限爆弾」をテーマに掲げたのは、自分たちの足跡を見つめ直して分析したとき、ドライブフォース(原動力)になってきたのは、人との出会いと、場との出会いで「ここでこういうことをやってみたい!」っていう気持ち(トキメキ)が抑えきれなくなったこと。
利害関係抜きで、トキメキだけで進んできたようなものだから。それを集まる人たちと共有したかった。

会場ではアースアートの時に子どもたちと描いた旗を展示。
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おいしいものマルシェ、この日のメニューは
インド仕込みのサモサ(ブルーベア・小栗雅裕さんとアシスタントの皆さん)
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noconocoカフェの岩井紀子さんの手作りお菓子。
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Earth Art Project にて渾身のパフォーマンスを見せた南加絵さんのダンスで報告会が幕開け。
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Earth Art Project in Ladakh 2017のドキュメンタリー映像の上映(制作yahiko works)、第2回世界森会議を模したミニ森会議。

森会議で雨水貯水タンク制作を主導してくれた、橋本淳司さんになりきりレポート。
レポートの原文はこちらです。今回の森会議をわかりやすくまとめてくださっています。
ぜひ読んでみてください。
http://blog.livedoor.jp/wall_art/GFM2_report_junji_hashimoto.pdf

森会議で、ワルリ族の人々やムンバイから来た人たちに漆のことを伝えてくれた蒔絵師の八木由紀子さんが郡山から駆けつけてくれた。
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「そもそも漆って、どういう素材なのか。漆の木が傷ついた時にかさぶたを作るために出す血液のようなもの」
「どのくらいの時間や行程をかけて作られるものなのか。25行程をかけて、木を乾かしながら、約1年をかけて」
「漆は、人の水分量と近い。だから、口を器につけた時とても心地がいい。お椀を使っている人が多いかもしれないけれど、特にいいのは、杯でお酒を飲むとき。ぜひためしてみて」
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漆器、ひとつが出来るまで、25の工程。各工程の様子を展示をしてくれた。
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そしてクロストークへ。前を向いていた椅子の向きをらせん状に戻すところから。

偶然性を味方につけてみる。
八木さんと会ったのは、WAF in 猪苗代〜プロローグ〜のとき。はじめにワークショップに来てくれて、その後、エキシビション本番の夕暮れ時、もう一度、声をかけた。そこから、今日、こうして話すことに繋がってきた。
そこかた、参加者に起きてきた”偶然性”についての話に。

「まずは体を動かして一歩踏み出してみることが大切だと思う」

「生活していると常々偶然の出会いがある。道ですれ違う人も、道端に咲いている花との出会いも含めて。その出会いが自分にとってよいものを人は選びがちだけれど、'よい'か'悪いか'で判断するのでなくて、すべてフラットに見つめることで気づくことがあると思う」

「偶然を味方につける、ということだけど、自分にとっては、日常生活では偶然が溢れていて、その中からいろいろな選択をして、それが自分の道になってきた。だからこれでしかありえなかった。必然なのだと思う」

「漆って接着剤。だからとにかく津々浦々いろいろな人と出会える。扱うのが難しい素材だから、わざわざそれを扱うのは面白い人たちが多い(笑)そうして結びついた人とは、やはり必然で出会っているのだと思う」

「声に出すこと、言葉にすること、話しかけることで、”あ、あの人こういうことやってるんだ。面白そう”って繋がっていく。」

「何回かWAPプロジェクトに参加しているので、新しい別の場所に行こうかな、って思ったりもするんだけど、なぜか来てしまう。ここに来るとまた何かを作ろうっていう気持ちになれる」

「WAPは、温かくて、お家に帰ると時々いる兄弟に会えるような場所。」

「年齢も職業も違う人が混じり合ったこのプロジェクトで、出会いは偶然のようで必然。無意識のようで魂が意識的に動いて出会っているんだなと。〜魂がつながっていたらいつでもタイミングが良いときに会える!とつくづく思う。」

本当は全員と話をしたいし、すればするほど、深まっていくのだと思う。
出てくる話がリンクしていく絶妙な化学反応をいつまでも楽しんでいたいのだけれど、
現実には時間の縛りがあるわけで。
なので、トークは「つづく」。
次回の報告会は、12月9日。古民家カフェ「いな暮らし」にて。
テーマは、「ラダック・ワルリ・場の精霊」。
https://www.facebook.com/events/526434987689708/


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Earth Art Project in Ladakh ドキュメンタリーBOOKもお披露目。

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歴代の本も展示。今回の本が11冊目となりました。
各種、オンラインショップで発売中です!http://www.blue-bear.co.jp/shop/index2_3_2.html

報告会の様子がウェブメディアに掲載されました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000025105.html

いな暮らしでの報告会について、詳しくはまた今度の記事で。

okazu

November 05, 2017

マトーボーイズと自転車

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マトーボーイズ。お昼休みに僕がバドミントンをしている隙に自撮り(笑)

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マトー村は、標高3800mにある。
背景には、標高6000mほどのマトー山がそびえ、村に雪解け水が流れてくる。

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この雪解け水を使った農業が盛んなのがこの村の特徴。おいしいグリーンピースができる。
生でそのまま食べても、甘みが◎。子どもたちはおやつ代わりにポケットに常備してる。
この風景は、自転車でゲストハウスまで帰ろうとしていた僕を途中まで「送っていくよ」と言って、トコトコ歩いてくれた二人のChospelが教えてくれた帰り道。
メリノシープのブリーディングをしている施設を通って、メインの通りに出るのだが。

O「自転車でもいけるかな?」

C「凸凹道だけどへーき、へーき。僕らそこを通って、スタクナから橋を渡ってランビールプルを経由して、ティクセを通り、シェイを回って、チョグラムサルにでて、川を渡って、マトーまで帰ってくるコースをよく走るもん」

O(これは子どもながらの行動力と勢いがあるからこそできるコース・・・!間に受けたらやばいかもしれん!)「もしかして、歩いて行ったほうがいいのかな?」

C「いやいや、それじゃつくのが真夜中になっちゃうよ。くだりだから、ブレーキかけながら、ガガガッと行っちゃえば大丈夫!」

O「そ、そっか、よし、行ってみようかな!(もう行くっきゃない汗)」

買ったばかりの自転車のフレームが早くもゆがんでしまうんじゃないかと心配だったくらい延々と凸凹道。
なんとか、大きい道に出た安堵感たるや、思わず日本に電話してしまったほど(笑)
それにしてもラダックを自転車でゆくのはとても心地よくて、空気を思いっきり吸い込める。
この子たちが自転車でどこまでも行ってしまう気持ちがよく分かる。

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マトー村へ続くなだらかな上り坂。6km。マトーボーイズの脚力、おそるべし。

okazu


wall_art at 17:34|PermalinkComments(0)子どもの姿 | 出会い

September 27, 2017

初心に戻り、再出発。

Earth Art Project in Ladakh 2017、こども世界森かいぎ、第2回世界森会議の3つのプロジェクトを立て続けに開催し、9月24日(日)にインドから帰ってきた。夏を丸ごとスキップして、3ヶ月ぶりの日本の空気に体を馴染ませながら(サンマとナスがおいしい)、各プロジェクトの事務的なまとめをして、あっという間に1週間が経とうとしている。

そういえば、と、ブログを始めて8年が丸っと経ったことに気づいた。それはすなわち、ウォールアートプロジェクトの旗揚げから同じ時間が経過したということになる。
このブログを立ち上げて、世界に向かって「こういうことを始めるのでよろしく!」と宣言することが 旗揚げだった。バックには誰もいない、akko&okazuで「どうなるかわからないけどなんとかなるでしょう!」と言って歩き出し、気付いたら走り出していて、今日という日になっている。いったい誰がウォールアートプロジェクトがここまで続くと予想していただろう。そう思っていたのは誰もいないかもしれないが、ずっと側で応援してくれる方々の温かみが僕たちをここまで運んでくれた。

ありがとうございます!!
 
ここで初心を思い出そうと思う。2回目の記事で、「純粋な少年」という記事を書いている。
http://blog.livedoor.jp/wall_art/archives/2009-07-29.html
これは、ウォールアートプロジェクトを始める前。
大学卒業したてで、もう体当たりするしかなすすべがなかった頃に、ビハール州の孤児院で必死で英語を辞書で調べながら、7ヶ月間子どもたちと関わった頃の体験がもとになっている。僕のインドの原点で、その時出会った人々が僕にとっての先生だ。13歳の少年が志していたことを聞いて、彼の生活を毎日つぶさに見て、教育を受けることができた自分にできることは何だろうと、考え始めた。

それからは9年が経っている。自分たちはどこまでたどり着いたのか。ここからどこに向かおうとしているか。この辺で原点に戻ってみたいと、久しぶりに昔の記事を読み返して思っている。

okazu


wall_art at 14:28|PermalinkComments(0)