犬の不思議
たらちゃんが死にました
先々週の木曜、6/10
たらちゃんが死にました
18年と半年、長い長い人生
私も私の子供も、たらちゃんと一緒に大きくなりました
ここ最近は、ほんとうに見る影も無く痩せていました。
お尻の厚さは、5cmもないくらいでした
ほとんど骨。そして、目も、外の膜ははがれ、黄色く溶けた状態。
それでも、やっと、生きていました。
ほとんど老衰。
お義母さんが、毎日そばにいて、介護してくれていました。
おむつを替え、からだを拭き、目薬を入れ、
夜も眠れず、おきては鳴くから、おむつを替え、
水を飲まし…の繰り返し、
犬の平均寿命は、10年。
病気やケガ、事故などで死にます。
病気やガンなどで、2〜3ヶ月でいっきに死なれても、
とても悲しいのですが、
たらちゃんのように、長い介護のあと、
ゆっくりと息が止まっていくのを見るのも、
それもまた、とても悲しいものでした。
18年と7ヶ月の、たらちゃんの人生。
私たちの家に来て、どうだったのかな?
義妹たちと、たらちゃんをもらいにいったのが、
とても懐かしいです。
たらちゃんが来た日
赤ちゃんが生まれて、高校を卒業するのと同じ年月、
私たち家族の悲しみは、言葉に表現することができません。
たらちゃんが来て、
4年後、義妹に子供が生まれ、
それから、うちの子、そして、また義妹たちにそれぞれ子供ができて、
たらちゃんは、5人のあかちゃんのお守りをしました。
みんなそれぞれの、あかちゃんの横に寝そべり、
大きくなっては、次のあかちゃんの横で、守っていきました。
こんなふうに…
それぞれの子供たちが大きくなっても、
みんなが集まったら、かならず一緒にそばにいて、
みんなとじゃれて、おひるねをして、さんぽをして、
おばあさんになっても、うちの子の横に寝そべり、
かならずみんなのいる居間にすわりました。
たらちゃんは、どんどん老衰で、
痩せていきました。
体はもう、骨がごつごつして、ねたきりになってから、硬くなり、
ほとんど死後硬直状態になっても、
お義母さんの介護により、亡くなる2日前まで、
ペースト状のえさを食べ、水はさいごまで飲みました。
毎日の介護が続いた、6/10の朝、
最後の便が出ました。
人間も犬も同じ、
赤ちゃんの時最初に出る便と同じ、
死ぬ前に出る黒い粘土のような便。
もう、今日が最後かも…
子供に言いました。
「息があるうちに、いっぱいなぜてやって…」
たらちゃんは、精一杯の息をしていました。
「たらちゃん、たらちゃん」と、何回も呼びながらなぜる子供。
もう、中学生になっています。
生まれたときからいっしょにいるたらちゃん。
(よかった、この便が、この子の学校に行く前の朝で)とそう思った。
その日は、私たちは出張。
お義母さんは病院。
うちの子は学校。
だれもいなくなったときに、逝くかもしれない。そう思いました。
犬、動物は、足が大丈夫なら、
飼い主に自分の最後は見せないもの。
遠く、知らないところで、逝ってしまうもの。
思ったとおり、お義母さんは病院から帰っていましたが、
いつものようにおむつを替え、からだをふいたあと、
おふとんを取り込んでいるあいだに、
その場から離れたあいだに、すーっと、
逝ってしまいました。
梅雨の入り始めの、とてもよく晴れた日。
何事もなかったかのように、
雨を降らすことなく、
お義母さんの仕事が夏に始まるその前に、
木曜日の私たちが休みの日に、
迷惑をかけることのないように。
ほんとうに、思えば、賢い、考えた犬だったなあと。
若いときは、言葉を覚え、
新聞といえば持ってきて、起こせといえば人を起こしに行き、
台の上に食べ物があってもとらず、
お義母さんの夏の仕事が始まると、夜も迷惑かけるから、
私たちの仕事の日なら、もっと迷惑かけるから、
いちばんいい日に、
すーっと、逝ってしまいました。
その晩、こどもが帰ってきて、
その日あったことを話しました。
朝は息をしていたたらちゃんが、
もう家にはいなくなっていたので、
子供は泣くに泣けず、どうしていいかわからないようでした。
うまれたときから一緒にいて、
じゃれて、さんぽして、いつもそばにいたから、
男の子だから涙は見せませんでしたが、
あの日の悲しげな顔は、私は忘れることがないでしょう。
たらちゃんは、うちの子供に、私たち家族に、
いろんなことを教えてくれたように思います。
「犬を飼う」ということは、
いろんな意味で、よいことだと思います。
素直な感情も、他人を思いやる心も、
うちの子には教えてくれました。
たらちゃんは、良い犬でした。
ほんとうに、うちに来てもらって、
いろんなこと教えてもらって、感謝しています。
子供ができたら、
犬は飼ったほうがいいですよ!
ぜったいに。
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この記事へのコメント
私が小学生の時にうちにきた太郎は、すでに10歳でした。
元の飼い主さんが、別の小型犬を飼う・・・といういきさつから、父が譲り受けた大きな秋田犬><
最初、怖くてなかなか近づけなかったけど、親に怒られた時には、太郎のハウスに逃げ込んだり、思春期の悩みを話すほど^^太郎は、私にとって大切な存在でした。
でも、私が、高校の修学旅行に行ってる間に、天に召されて行きました。
悲しくて悲しくてしばらく何も手につかなかったのを覚えています。
息子さんにとって、本当に大きな大切な存在だったと思います。
haruちゃん一家が少しでも元気になれるよう願っています。