2008年09月18日

08年度第26回 所有権 2・第245条

【登場人物】

マサカ:農民(A)
ノースイ子:農民(B)

【物語】

むかしあるところに、マサカ君とノースイ子ちゃんという
米作りの農民がいました。
2人一緒に焼き鳥を食べたりしてとっても仲良し。
とうとう一緒に暮らすことになりました。

マサカ:じゃあお互い同じ分量のお米を持ち寄ろう。

ノースイ子:おっけー。

ところがノースイ子の持ってきたお米にはカビが生えていました。

でも、どうしてもこのお米を処分したいノースイ子は、
マサカ君のお米に自分のお米を混ぜてしまいました。
一緒に暮らし始め、2人はお米を炊いて食べました。

マサカ:(おかしいな。いつもよりご飯がまずいぞ。)


ノースイ子:(やっぱりいつもよりおいしい。
     マサカ君のお米を混ぜたからかな?
     このお米の半分は、私のものよね。ラッキー。)

【過去問】
 Aの所有する物とBの所有する物が混和して識別することができなくなった場合において、いずれの物について主従の区別をすることができないときには、AとBは、当然に相等しい割合でその物を共有するものとみなす。(H18−29改題)


【正解】「×」
【解説】
さくら:各人が所有している物が混ざりあって、
    どちらの物なのか識別することができなくなったことを
    「混和」といいます。
    物が混和した場合に、誰の所有になるかについては、
    動産の付合の場合に準じ、主たる物の所有者に
    帰属するとされています(245条、243条)。

マサカ:おいしいお米を提供した僕が
    主たる所有者とはいえないのでしょうか?

さくら:うーん。
    おいしいお米だから主たる所有者というのはむずかしいですね。
    でも、その主従の区別ができないときは、
    それぞれ、その混ざった時における「価格の割合」に応じて
    共有することになります(245条、244条)。

マサカ:ということは、同じ分量でも価格が高いお米を提供した僕の方が
    持分が多くなるということですね。

さくら:ええ。当然に相等しい割合で共有するものと
    みなされるわけではありません。

マサカ:でもこれ自分で食べるのはやめますけどね。まずいし。
     酒屋か煎餅屋にでも売っちゃおうかな。

【条文】
(動産の付合)
第243条 所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
第244条 付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
(混和)
第245条 前2条の規定は、所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する。


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