2012年04月19日

‘12年度 第21回 共有(256条)

【登場人物】

昌恩 金田家の三男 A
昌男 長男 B
昌哲 次男 C
小浜    D

【物語】

金田家の三兄弟、昌恩、昌男、昌哲
甲土地を父から相続して3分の1ずつ共有していたが…。

昌哲:俺たち、後継者に指名されなかったし、
   この土地にいつまでも縛られていても
   しょうがないんだよね。

昌男:俺もさ、外国の方が性にあってるんだよ。
   やっぱディズニーランドにも行きたいし。

昌哲:だいたい昌恩は、ミサイル飛ばしたり、
   物騒なんだよ。
   一緒にされたら、たまったもんじゃないぜ。

昌男:ここの土地は共有だろ。
   共有ってことは、持分を処分できるってことだ。
   もう、俺たちの持分は処分しちまおうぜ。

昌哲:そうだね。確かこっち方面に進出したいって
   いう人もいたよね。

―――――――――――――――――――

小浜:ハロー、昌恩。
   今度、ここの土地は僕と君の共有になったから
   仲良くやろうぜ、ベイビー

昌恩:ゲッ、どういうこと?

小浜:君の兄貴たちから持分を譲り受けたんだよね。
   移転登記はまだだけど、夜・路・死・苦〜

昌恩:(こんなヤツと共有なんて、たまったもんじゃないぜ。
   でも、コイツに土地の分割請求なんて恐くて
   言えないし。
   兄貴達に分割請求して済ませられないかなぁ。。。)


【過去問】
 A・B・Cの3人が、甲土地について、3分の1ずつ持分権をもって共有している。
 甲土地についてBおよびCの共有持分権がDに譲渡された場合には、その旨の移転登記がないときでも、Aは、BおよびCに対しては甲土地の分割を請求することはできない。(H22−29改)


正解「×」

【解説】

昌恩:「×」ということは、兄貴達に土地の分割を請求
   できるってことですね。

小浜:OH、NO!
   私の知らないところで勝手にそんなことを
   やられても困ります。

さくら:小浜さんは、共有持分を譲り受けていますが、
    小浜さんにとって譲受人以外の他の共有者である
    昌恩さんは、177条にいう「第三者」にあたります。
    したがって、小浜さんは、移転登記がなければ、
    持分を譲り受けたことを昌男さんに対抗
    できないんですよ。

昌恩:ということは、コイツを共有者だと認めなくて
   いいってことですね。

さくら:共有物の譲受人である小浜さんは、持分を
    譲り受けたことを昌恩さんに対抗できないので、
    昌恩さんは、共有物の分割請求の関係では、
    譲渡人であるお兄様方に共有持分があるという
    ことにして、お兄様方に対して共有物の分割
    請求できます(最判S46.6.18)。
    共有物分割請求は、共有者全員について画一的に
    共有物を分割すべき権利関係を作り出すもの
    だからです。

昌恩:やれやれ、助かったよ。
   ここだけの話、ジャイアンみたいなヤツを
   まともに相手してたら、堪ったもんじゃないからね。
   さ〜て、次の作戦を考えるとするか。


【条文】
(共有物の分割請求)
第256条  各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、5年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。
2  前項ただし書の契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から5年を超えることができない。

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