2012年10月18日

‘12年度 第44回 賃貸借2

【登場人物】

野田 A 土地の賃借人
仙角 B 土地の賃貸人(所有者)
石原 C 土地の新所有者

【物語】

仙角から借りた土地に、自分で建物を建てた野田。
建物について登記も済ませ、平穏に暮らしていたが…。

石原:あんたが賃借人の野田かね。

野田:はい、そうですが、何か御用でしょうか。

石原:今度、俺が仙角家から土地を買ったから、
   賃料を請求にきたんだよ。

野田:えっ、貴方が土地を購入されたんですか。

石原:ほら、もう俺様名義で登記もしたから。
   これからは俺様が賃貸人だから、とっとと賃料を
   払えってもらおうじゃないか。

野田:私が契約をしたのは仙角さんですから、
   貴方に賃貸人だと言われる筋合いはないと
   思いますが…。


【問題】
 Aは、Bの土地を借り、建物を建て自己名義の登記をした。その後、Bは、Aの承諾を得ることなく当該土地と賃貸人の地位をCに譲渡し、登記した。この場合、当該土地の譲受人Cは、賃借人Aに対し、賃貸人たる地位を主張することができる。(H10−30)

【正解】「○」

野田:だいたい賃貸人の仙角さんからは、何も聞いて
   ませんよ。
   それなのに、石原さんから土地を購入したから
   賃貸人だと主張されるとは、あんまりです。

さくら:本来、契約上の地位移転するには、
    契約の当事者と、その地位を譲り受ける者の
    三者の合意が必要です。
    でも、不動産の賃貸借契約については、不動産の
    譲渡人と譲受人との合意のみで、賃貸人の地位
    移転できると解されています(最判S46.4.23)。

野田:しかし、よりによって石原さんですよ

さくら:そうは言っても、賃貸人が誰であろうと、
    賃借人は、その土地を使えればいいわけ
    ですから。。。
    賃貸人の地位の移転について、賃借人の合意が
    不要とされたのは、賃貸人が目的物の所有者
    ありさえすれば、賃借人は、契約の目的を
    達成できるからなんです。

野田:でも、私の知らないところで賃貸人が交替して
   賃料を請求されても、本当に支払ってよいもの
   やら―。

さくら:賃貸人の地位は当事者の合意のみで移転しますが、
    新賃貸人が賃料を請求するには、所有権移転の
    登記が必要であるとされています。
    登記を確認することで、賃料の二重払いは回避
    できますね。

石原:俺様は、もう登記もしてあるから、賃料を請求
   できるってことだ。
   いやなら出て行ってくれていいんだ。
   そうしたら、この土地は俺様のやり方で管理
   するから。

―――――――――――――――――――――

官房長官:総理、総理
     居眠りしてないで起きて下さい!

総理:やれやれ、夢でよかった。。。

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