2013年05月18日

‘13年度 第24回 債務不履行2(419条)

【登場人物】

吉元興業
富士田 芸人


【物語】

 お笑いチャンピオンで準優勝したピン芸人の冨士田。
 これで人並みの生活に近づけるかと思いきや、
そうは問屋が卸さないようで。。。

冨士田:社長、この通り、頼みますわぁ。

吉元:お前なぁ。また競馬で摩ったんか。

冨士田:へへへ。
    男、冨士田、万馬券狙いの大勝負やったんですが
    鼻差で負けてもうて。
    どうでっしゃろ。これからガンガン稼ぎまっから、
    100万ほど、お願いできませんやろか。

吉元:お前、これまでの借金も返済もあるやろ。
   会社としても、これ以上給料からの天引きを
   増やせんがな。

冨士田:天引きが無理やったら、手渡しで返しますがな。
    社長、よろしゅうお頼み申し上げます。

渋る社長を拝み倒した冨士田は、月1分の利息を
毎月末に支払う約束で100万円を吉元興業から借りた。
そして、その3ヵ月後―。

トゥルルルル…。

冨士田:社長、富士田です。
    台風で電車が全面ストップとなりまして。
    今日が返済日なんですけど、会社まで行き着き
    そうにもありませんわ。
    すんませんが、返済は来月ということで、
    お願いしますわ。

吉元:お前、返済が遅れた分、遅延損害金をもらう
   ことになるで。

冨士田:そんなアホな!?
    返済が遅れるのは、電車のせい。
    わしのせいと違いまっせっ

【問題】
 平成24年2月1日、甲は乙に対して、月1分の利息を毎月末に支払う約束で100万円を貸し付ける契約を締結し、同日これを交付した。乙が交通不通のために期日に履行できなかったとしても履行遅滞の責を免れない。(司S52−52改)


【正解】「○」

冨士田:履行遅滞の責を免れないって…。
    遅延損害金を払わなアカンてことでっか。

さくら:はい。そのとおりです。

冨士田:返済が遅れたのは、ワシのせいやないで。

さくら:借金の返済は、金銭債務ですが、金銭債務
    不履行については、債務者は、不可抗力によるものだ
    ということで債務不履行責任を免れることができません
    (419条3項)。

冨士田:なんでやねん。

さくら:お金の支払いは、お金さえあれば、できるはずだと
    考えられたからです。
    ですから、金銭債務について不履行があれば
    債務者は帰責事由がなくても損害賠償
    支払わなくてはなりません。

吉元興業:わかったな、冨士田。
     返済が遅れたんだから、遅延損害金を払ってや。

冨士田:社長、遅延損害金の支払い分、この馬券で勘弁
    してもらえんやろか。
    一発、当たるかもしれませんぜ。

吉元興業:お前の芸で一発当ててくれや



【条文】
(金銭債務の特則)
第419条 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2 前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。
3 第1項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。

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