ぎりぎりインサイダ~♪な日常(新館)

読書履歴を中心に、日常のふと思ったことをそこはかとなく書きつくります。

98式イングラム(第一報)

立った。イングラムが立った。
P1000082_11A 

2013-11-23 『かぐや姫の物語』を見て。(※ネタばれ有)

・一言で言うなら「凄い」。面白い、哀しいの前にただ一言「凄い」。 

 「タケノコ」はなぜ地球に? 
 「タケノコ」は何の罪を犯し、その罰は?
 「タケノコ」は何を想っていた? 

 「タケノコ」にとっての「幸せ」は何だったのか? 

・ 捨丸という原作には無い青年の存在により、「タケノコ」にとっての幸せだったで「あろう」可能性が一つ示されている。 

・ 水彩画のような繊細な絵は、登場人物の心情にリンクしている。
激しい心の乱れが起きると、絵も大きく乱れた表現に。

・ストーリー自体は原作と同じ。
かぐや姫は月に帰るが、その直前、「この地の穢れ」という月の使者に対し、必死に地上を肯定しようとする。
人を、土を、草木、けもの、虫を。
しかし、天の羽衣を被せられ、瞳から光が消え、翁、媼のこと、皆のことも忘れ彼らを置き月に去っていく。
大地を離れ月に届こうとする寸前、わらべ唄を口ずさみ目に光が戻り、涙を流し青い地球を振り返る・・・。
「かぐや姫」は思い出してはいない。しかし唯一つ言えることは、

「かぐや姫」は地球に、あの山に、あの里に、あの家に、帰りたかったのだ。
 

【追伸】:
・エンディング、「いのちの記憶」本当に癒される。

・エンドロールの名前に、「等間隔3文字」の人間がほとんどいない。(※協力会社経由ではどこかでかかわっているかも知れないが)
つまり、まさに「日本のアニメーション」。
 恐らく、ここまで純国産品はこれが最後ではないか?

・朝倉あきさんの声も含め、非常に違和感の無い人選。
エンディングの二階堂さんもそうだが、高畑勲監督は、本当に人を見る目がある。 

 ・宮崎駿氏も言っていたそうだが、本当に「高畑勲、健在!」。

2013-07-20 「風立ちぬ」を見て

宮崎駿監督、5年ぶりの新作風立ちぬ公開初日。
東宝スカラ座で見てきた。

一言で言えば、良かった。個人的には、かなり良かった。
客層は高いように感じた。
戦中、少年と生きたであろう人生の大先輩の姿も多く見られた(※お孫さんの付き添いとかでなく)

内容を含めた感想は、以下に。(多少ネタばれあり) 



正直なところ、見る前までは「どうなんだろう」という疑問があった。
堀辰雄氏の原作は好みだし、堀越二郎氏の生き方は、曲がりなりにも理系出身の私としては共感できる面もあるし、努力に対し敬意を評しており、夢を仕事としている事に憧れもある。
この二者を基とした、オリジナル作品とは、はてさて?

しかし、杞憂であった。

技術者としての堀越二郎の夢、生き様、特に若い頃はその部分を中心に描き、共感と技術者としての憧れを刺激された。

そして、菜穂子との出会い(※堀辰雄氏の原作が入ってくる)。
「人を愛するということ」。結核が発症し、身体を蝕まれていく中でも、二郎と共に在りたいと「生きたい」とハッキリいえる女性。
病状が悪化していく中でも、二郎には「美しい自分」だけを見てほしいと、二郎が技術者としての当時のすべてを掛けた九試単戦を完成させた後、悪化していく自分を見せまいと、山のサナトリウムに一人戻っていく菜穂子。
実直で、真剣で、命をとした、本当の愛。
最後に「日本の少年」であった二郎が、創造的活動の限界といえる10年を終えたとき、夢の中で再びまみえるカプローニ。
そして、その最後の夢の中で二郎を待ち続けた菜穂子。
二郎に「生きて。」と一言を伝え、日傘を残し、風となり消えていく。
その後、二郎は何も言わない。
しかし、この「生きて。」の応として、今回の作品のコピーである、

「生きねば。」

があると想われる。
戦後、焦土となった日本、愛するものを失った自分、技術者として一通りの仕事を全うした今、それでも、「生きねば。」

それにしても、いろいろと考えたり、想うことがあり、思わずグッとくるところが多かった。
良かった。かなり良かった。
宮崎監督が個人的に描きたかったことが描かれているように感じた。


演出的な感想としては、庵野さんの二郎は、ノーコメントとして・・・。
菜穂子さん声は、ハマリ役だったと思う。
海外の文学・絵画などに触れているからか、日本的過ぎず自分というものをしっかりと持っているが、男性を影日向に支える、間違えなく「日本の女性」である、菜穂子。
そのような「彼女」が純粋に表現されていたと思う。
「いかにも」な声優の方では、あの純粋な演技は出てこなかったと思う。


こちらの作品、自分の中に多少なりとも落とし込んで「考える」、「想う」ということをしない方は、良さがわかりづらいかもしれない。
飛行機、当時の世界観といったものを知らなくても、「考える」人はわかると思う。
自分の手の届く範囲だけで物事を判断する生き方をしていて、それ以外はすぐに「わからない。」と言ってしまう人々にはわかりづらい作品かもしれない。

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