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1: ブレーメン 2002/11/23 13:04:00 ID:6Or9w4+B
先日、ある番組のなかで暗号解読について特集しておりました。
なんと!ドイツ軍の暗号機『エニグマ』は連合軍によってすでに1940年には解読されていたらしい!!!ドイツ軍の行動はすべて筒抜けだったという、これが事実ならば枢軸陣営の敗戦は終戦から五年も前に決した事となるが!?









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エニグマ


エニグマ (Enigma) とは、第二次世界大戦のときにナチス・ドイツが用いていたことで有名なローター式暗号機のこと。幾つかの型がある。その暗号機の暗号も広義にはエニグマと呼ばれる。

エニグマ暗号機は、1918年にドイツの発明家アルトゥール・シェルビウス(英語版)によって発明された電気機械式暗号機械で、1925年にはドイツ軍が正式採用し約3万台が軍用として使用された。
暗号方式は換字式であり、詳しくは順変多表式である。エニグマはM-209(英語版)と同様な反転暗号となり、暗号文を同じ鍵で再暗号化すると平文が得られる特徴がある。

大戦中に連合国側はエニグマ解読に成功したが、その事実は徹底して秘密にされ、ドイツ軍は終戦までエニグマを使用し続けた。



6: ブレーメン 2002/11/23 13:09:00 ID:6Or9w4+B
ドイツでさえあんなに早くから暗号が筒抜けだったとは・・・・・日本はもっと悲惨・・・・・

8: 名無し三等兵 2002/11/23 13:29:00
何を今更・・・

10: 名無し三等兵 2002/11/23 13:48:00 ID:kbmLUxAt
ポーランドって世間一般で言われるより、大いに連合国の勝利に貢献していますね。
ドイツに先制奇襲を受けるという形で、連合国に大義名分を与え。
ポーランドが成し遂げた、エニグマ暗号の解読は連合国に計り知れない利益を
与えましたし。

12: 名無し三等兵 2002/11/23 14:58:00
しかし。連合軍は日本軍の暗号解読は最後まで不可能だった。
(解読されていたのは俗説)

30: ブレーメン 2002/11/23 19:00:00 ID:6Or9w4+B
>>12
陸軍の暗号は解読できなかったみたいだが、マヌケ海軍は第一次上海事変から米英ソに筒抜けだった。此れ定説。

22: 名無し三等兵 2002/11/23 15:58:00
暗号の天才 R・W・クラーク

この本に詳しく書いてあります。
日本の「紫」もかなり解読されていたようです。
ただし、100%はできなかったそうです。
パープル暗号

パープル暗号(ぱーぷるあんごう、PURPLE)は、機械式暗号の一種。太平洋戦争の開始前から敗戦まで日本の外務省が使用していた正式名称「暗号機B型」(通称 : 九七式欧文印字機)による外交暗号に対してアメリカ軍がつけたコードネームである。

アメリカの解読方法について

国内もしくは海外公館で暗号機を盗写された説

旧軍関係者の文献では根強く主張されている。パープル暗号は理論的に解読不能であるとの意見が多い。つまり理論解読が不可能だから盗むしか有り得ないという論理である。但し、シンガポールの日本領事館にパープル暗号機が送付された際、暗号解読で船名まで知った英国解読グループは地元警察の協力で暗号機の盗写を試みたが、シンガポール総督の強い反対によって計画が流れた事はあるので盗む事自体は禁じ手では無かった。

暗号機のアウトラインは盗写、配線等は統計的に解析された説

開発者の田辺技師は「九七式の場合も設計図が盗まれたような事実はまったくなかった。・・・ 欧州あたりの大公使館で盗み撮りした現物写真で構造を知って、傍受した暗号の統計から割り出し、模造したものではないかと思える」とコメントしている。

現物を見ずに理論的に解読された説*

加藤正隆、長田順行らの著書で主張され、解読した当事者の著書もこれを裏付けている。


23: Zzz 2002/11/23 17:42:00 ID:jG8SdFTG
盗まれた情報  カール・ボイド著 原書房 

イタリアもドイツの足を引っ張ったが、我が大日本帝國も・・・・                                                               うーん

24: 名無し三等兵 2002/11/23 17:47:00
↑嘘っぽいなあ、日本の暗号技術は最高水準だよ。

29: Zzz 2002/11/23 18:50:00 ID:jG8SdFTG
>24さん
ええ、私もそう思いたいんですが、商船暗号は解読
されていたみたいです。(あだ名:マルコード)
で、商船隊は・・・・。

日米開戦 勝算なし NHK取材班 角川文庫より。

大日本帝國の指導者は、万一のことを考えることだと
思います。

ドイツ第三帝國も、1941年半ば以降解読されていたみたいです。
(ドイツ海軍での話しですが)
単純で現実的な方法で、開戦前、エニグマを購入したポーランド人が
暗号解析作業に携わっていたとか・・・。それと、U110から、ロー
ター、キー、省略記号帳も!

まあ、ドイツもBディーンストでイギリス軍の無線を解読してたみたいです。

UボートⅦ型 ロバート・C・スターン 著 大日本絵画 より

27: 名無し三等兵 2002/11/23 17:51:00 ID:kbmLUxAt
アメリカが最後まで、てこづった暗号はソ連のモノだったらしい、
結局1944年になるまで解読できなかった。
対して、ソ連は米英の数学的とアプローチとは違い、スパイを使い、
暗号解読用のキーを手に入れることによって
米英の機密情報を比較的容易に入手していたらしい。

28: 名無し三等兵 2002/11/23 18:13:00
>>27
何処にでも居るからなアカは・・。

40: 名無し三等兵 2002/11/23 20:03:00 ID:N/KIYB68
つうか複数のディスクを一遍に変えられたら数か月は解読不能だろう
三ヵ月おきにディスク変えれば解読は不可能だったんじゃないか?

52: 名無し三等兵 2002/11/23 23:54:00
>>40
米英は暗号解読を行う上で、ドイツが暗号が解読されているのに気付いて
暗号機を変更されるのを最も危惧していました。
そこで彼らは暗号解読をしている事を何とかして隠そうとしました。
例えば、ドイツがある海域へUボートを出した事が分かると、そこの海域への偵察を多くして、形式的な発見の後に撃沈させ、ドイツに「”たまたま”偵察機に発見されて撃沈された」と思い込ませようとしました。
そのためドイツは暗号が解読されていることに気付かず、
その結果エニグマの改良も十分に行いませんでした。

55: 名無し三等兵 2002/11/24 00:11:00
52の続き
また、暗号機の改良といってもそんなに簡単なものではありません。
暗号というものの性質上、暗号機の交換は理想的には
1、相手に奪取されず
2、一斉に
行う必要があります。

1の理由は言わずもがななので省略。
2の理由は、もし一時期にせよ、新旧の暗号を同時に用いる事があると、旧型の暗号が解読されている場合、その解読文をヒントに新型の暗号が解読される危険性があるからです。
さて日本とドイツですが、両方とも乱数表や暗号機本体を取られてるんですよね。
ドイツなんかは大西洋上のUボートや観測船を襲撃されてます。
日本も乱数表を配布する任務を受けた潜水艦がオーストラリア(だったっけか?)海軍に浅海で沈められてます。これは後で暗号に関する資料を取られているといわれています。

44: Zzz 2002/11/23 20:23:00 ID:jG8SdFTG
>40さん
技術的なことは、調査しないと、よくわからないのですが
ここで、一番問題なのは、当時の指導者たちが”暗号が
解読されている”とゆう問題意識および、一種の危機管理
能力だと思うのですが、どうでしょう?

46: Zzz 2002/11/23 22:50:00 ID:jG8SdFTG
あっ思い出した。アメリカの暗号はインディアンの
言語を使用して、分けわかんなかったと聞きますが・・・

それと、日本。薩摩出身者を暗号担当者にして、
薩摩の方言で組み立てたんですが、アメリカには
薩摩地方の移民がいて・・・・ばれた!と聞いたんですが
ほんとです????
コードトーカー

コードトーカー(Code talker)とは、アメリカ軍において、盗聴される可能性の高い無線交信に英語ではない、部族語を駆使して偵察報告や命令下達に登用されたアメリカインディアンを指す。

第一次世界大戦でもチョクトー族、コマンチ族両部族出身者がコードトーカーとして従軍しているが、第二次世界大戦において最初に用いられたのはナバホ族だった。約400名がサイパン島、グアム島、硫黄島、沖縄に従軍した。

これらの部族語に共通するのは、いずれも複雑な文法構成をしているほか、発音も特殊な音が使用されており、幼少時からその言語環境で育ったもの以外には習得・解明が極めて困難であるという点である。

知らない言語の会話は知っている言語の会話よりも暗号解読が難しい。選ばれた言語は書かれた文献がわずかしかないので、非話者にとっては研究することすら困難だった。したがって、偽の暗号文を送ろうと試みても成功する可能性は低かった。


49: 名無し三等兵 2002/11/23 23:31:00
『暗号の天才』が一番お勧めだと思います。
現代は"The Man Who Broke PURPLE - The Life of The World's Greatest Cryptologist, Colonl William F.Friedman"
「紫」を破った男...

※紫とは日本の暗号のコードネームです。

ロシアの暗号が破れなかったのはサイファーではなく、コードを用いていたからです。
コードはコード表がないと絶望的です。

56: 名無し三等兵 2002/11/24 00:15:00
「暗号の天才」は私も中学のとき読んでかなり面白かったのを
覚えている。今号の歴史群像の記事も興味深かった。

暗号を体系的に知りたいなら長田順行の本がお勧め。
タイトルは失念。おそらく絶版。最後の方に海軍のD暗号を
数学的に解く方法が解説してあります。

あとエニグマだのパープルだのゲハイムシュライバーだの
いくら強力な暗号機を作っても、ポーランドや英国は
エニアックに先駆ける画期的な電算機を開発しているので
そんな国に勝てるはずがありません。

唯一、数学的に絶対解読不可能な暗号を作る方法があります。
それは無限乱数を使って暗号化する方法です。
実戦で使用するには手間がかかりすぎますが、一度しようした
乱数コードをきちんと処分しさえすれば絶対に解読不可能です。

現に日本海軍の無限乱数暗号を終戦まで米軍は解読不可能でした。

57: 名無し三等兵 2002/11/24 14:38:00
古賀長官機が行方不明になったときに、暗号のコードブックも
米軍の手に渡ったんじゃなかったかな?
海軍乙事件

海軍乙事件(かいぐんおつじけん)とは、太平洋戦争中の1944年(昭和19年)3月31日、連合艦隊司令長官 古賀峯一海軍大将が搭乗機の墜落により殉職した事件。

1944年2月のトラック島空襲の後、連合艦隊は新たな内南洋の拠点としてパラオを利用していたが、3月に連合軍の大空襲を受けた。そのため、古賀ら司令部の要員は3月31日、ミンダナオ島のダバオへ飛行艇(二式大艇)で移動を図ったが、途中で低気圧に遭遇し、古賀が乗っていた一番機は行方不明となった。

一方、二番機はセブ島沖に不時着し、搭乗していた福留繁参謀長以下の連合艦隊司令部要員3名(他、山本祐二作戦参謀、山形掌通信長)を含む9名は泳いで上陸したがゲリラの捕虜となり、3月8日に作成されたばかりの新Z号作戦計画書、司令部用信号書、暗号書といった数々の最重要軍事機密を奪われた。

ゲリラに対して警戒心を抱かなかった福留らは拘束時に抵抗や自決、機密書類の破棄もしなかった(かばんを川に投げ込んだが、すぐに回収されたという)。


51: 名無し三等兵 2002/11/23 23:43:00
暗号の進化及びその仕組みが知りたいなら
「暗号解読」 著:サイモン・シン 訳:青木薫 新潮社 2600円
がお勧め。
中世から現代までの主流となった暗号技法の仕組みを分かりやすく説明してる。
特にエニグマ解読の所はコンピュータの誕生に大きく関係していたのが分かる。

54: 名無し三等兵 2002/11/24 00:03:00 ID:xQyoafdX
>>51
その本はお薦めですな。
文も面白い上に凄く解りやすいし。エニグマの詳しいシステムまで解るよ。

最近、話題に上がる量子暗号の仕組みもわかるよ。

53: 名無し三等兵 2002/11/24 00:00:00 ID:riuXpiDb
「暗号攻防史」もお勧め、エニグマにかなり力を割いています。
パープルのアルゴリズムなら「計算機屋かく戦えり」がお勧め。
パープルは運用が不味かったと思われ、運用次第ではアルゴリズムを
解読されてもエニグマの様にしぶとく生き残れた可能性大。

60: 名無し三等兵 2002/11/24 16:56:00 ID:WNk8gy5m
そもそも、エニグマの民政品を市販していたところに敗因があるのでは?

61: 名無し三等兵 2002/11/24 19:28:00
そもそも民間の機械だしなあ。

64: 名無し三等兵 2002/11/28 01:02:00
元々、商用暗号機だったんだけど、その有効性に目を付けた当局が販売禁止の処置を取り軍用に転用した。後に暗号強度を上げた改良型が出たが(その頃には戦争のまっ只中なので)拡大する戦線の末端まで行き渡る筈も無く、依然として使用され続けた。

66: 名無し三等兵 2002/11/28 21:15:00 ID:bkwhksG9
阿川弘之・著『軍艦長門の生涯』の下巻18~34Pあたりに「新高山登レ」にちなんだ日本海軍の暗号および九七式印字機という暗号機に関する記述が見られます。
著者自身が学徒出陣で軍令部特務班に勤務していたので、この辺の事情に突っ込んだ記述が見られる。興味のある方はどうぞ。

それによると日本海軍は九七式印字機の性能に絶大な自信を持っていたが
アメリカには全部解読されていたらしい。終戦後来日した米軍の暗号技師に
開発者の田辺一雄技師が「どうやって解読したのか」と訪ねるとその暗号技師は
「実はこれだ」と言って人さし指を鉤型に曲げて見せたそうです。
要するに「盗んだ」という事ですね。

九七式印字機は目黒の海軍技術研究所で開発が行われていたが
昭和14年の暮れ辺りに不審な事件があった。所内で飼っていた軍用犬が
夜中に吠え立てたので、守衛が軍用犬を連れて捜索に出かけると
着いた先は印字機を研究している建物だった。部屋の中は侵入されたと思しき
形跡はあるものの、窓や扉の鍵は閉まっていたので事件はそのままになってしまったが戦後その話を聞いた田辺技師は「やはりあの夜だったか」と思ったそうです。

しかしこれに関する公式記録は日米共に存在しない。
1967年にマクミラン社から出版された「The Codebreakers」という本では
S.I.S.の暗号官達の手によって、想像と推理のみで模造品が作られた
という記述になっているそうです。

70: 名無し三等兵 2002/11/29 00:00:00
>>66
天才的なフリードマンのひらめきと組織作業でパープルが解読されたと
表向きは公表されているけど、実際はパープルのプロファイルを売った
裏切者が居たか、或いは盗んだかのどちらかだな。
現代においても、外交で取交わされる暗号の解読は最重要扱いだから、
過去の事でも解読のイロハは同じだから当時の真実は永久機密扱いで
公表される事は無いね。

69: 名無し三等兵 2002/11/28 23:46:00
読むべき本は『暗号の天才』だよ!
ソ連の暗号、ドイツのエニグマから、紫の解読のいきさつ迄全部書いてあるよ!
アメリカで実際に暗号を解読していた人の伝記なのです。
真珠湾攻撃について事前に解読したのか迄書いてあります。
97式(紫)については、100%の解読は出来なかったと書いてあります。鍵語(キーワード)は頻繁に変更され、そのキーワードが解らないと、たとえ同じ機械が手元にあっても解読できないそうなのです。
キーワードは通信を手がかりに探すそうです。また、同じ内容の暗号文と平文があるとキーワードが判明しやすいだとか、暗号文のみでも通信頻度が多ければ、キーワードを見つけやすいだとか、なかなか面白い内容です。
自分は当時(読んだのはかなり昔)、ポケコンで97式を再現してみたりもしました。

71: 名無し三等兵 2002/11/29 10:55:00
世界最強の暗号はWW1開戦時に改正された帝政ロシア陸軍の暗号!!
味方が翻訳出来ず、それが原因で重要文章が平文で発信されたため、
サムソノフ将軍とその1個軍全滅!!

72: 名無し三等兵 2002/11/29 11:12:00 ID:7SzzsVl0
>>71
スゲェ、味方も解読できないとは究極の暗号だ(w

84: 名無し三等兵 2002/12/11 20:09:00
エニグマは大戦後も旧植民地国が使っていたと聞いたけど・・・
それなら米英ソが解読し放題ってわけか (w

85: 74 2002/12/14 20:35:00
>>84
国連本部が出来てから各国の外交暗号を傍受するのが容易になったんだよね米国は。
フランスも解読されたらしいな。

大戦中にソ連がエニグマを解読できたかどうかは知らないが
ロシア人には数学の才能があるから可能性はあるな。
さらに戦後はドイツ人解読者がソ連に移って(拉致されて?)協力したみたいだな。
Alex Dettmann(元OKH/Gd NAのソ連担当チーフ)
Kurt Friederichsohn(元KONA6の語学者&解読者)
Adolf Paschke(元独外務省解読組織Pers Zの責任者)が主なところか?

戦後ソ連はコンピュータで西側に遅れを取っていたと思うが
別に数学的ショートカットを見つければ問題なかろうさ。
ボンベが無くとも人海戦術で解読できればいいのでは
あと彼らには「コピー」のお家芸があるからな

そういえばローターを採用した最後の暗号機が米国・NATOのKL-7だな。
KL-7はECM MkII(SIGABA)の後継機として1940年代前半に開発を始めたそうな。
面白い事にECMにもKL-7にも日独が大好きなプラグボードは無いんだな。
矢張りプラグボードの暗号強度は見掛け倒しだと悟ったんだろうな。
そのKL-7もウォーカー達に骨抜きにされたけど
800px-Bombe-rebuild


チューリングとウェルチマンの bombe


ポーランドの bomba kryptologiczna よりも効率的にエニグマの暗号を解読する電気機械式の装置の仕様を生み出し、ポーランドの bomba にちなんで bombe と名付けた。数学者ゴードン・ウェルチマン(英語版)の示唆によって改良した bombe は、エニグマの暗号解読の主要な自動化ツールとなった。

ジャック・グッドは次のように述べている。

チューリングの最も重要な貢献は、私が思うに暗号解読機 bombe の設計だ。彼はあなたも使えるアイデアを持っていた。要するにやや不合理な訓練されていない耳でも聞き分けられる論理的理論で、全てを推論できる。



87: 74 2002/12/22 03:29:00
ENIGMA解読で最も貢献(致命傷)が有ったのは何だろうね?
暗号機と解読動向を時系列で追ってみた。
抜けているトピックスや誤りがあったら指摘して頂戴。

1918年:Arthur ScherbiusがENIGMAの特許を出願。

1923年:Chiffrienmaschinen A.G.がENIGMAのA型を展示会に出品
A型はScherbius特許を忠実に商品化した。
ローターの接点は何故か28字有って、4個のローターが不規則な回転を行い、
その周期は11*15*17*19=1,885,650字、鍵規約数は11*15*17*19*28*28*28*28
だがA型は大きくて不評だったので改良を迫られた。

B型は接点数を28→26字にする。

CおよびD型は3つのローター(fast,medium,slow)が距離計の様に駆動する様になり、周期は26*25*26=16,900字である(何故かslowが駆動する時、mediumも連れ周りした)さらにHugo Kochが発明した反転ローター"Umkerwalze"を採用。
反転ローターはENIGMA換字に次の特徴を与えた。
・A→BならばB→Aの反転性
・決して同じ文字に換字されない。
小型化に成功したD型は欧州各国で採用が広まった。

88: 74 2002/12/22 03:31:00
1926年:ドイツ海軍が軍用ENIGMAの運用を開始
 これは商用D型にウムラウトを加えた29字タイプである。

1928年:ドイツ陸軍が軍用ENIGMA G型の運用を開始。

1930年:ドイツ陸軍は改良したI型を本格運用。商用D型との主な違いは、
 (1)反転ローターは固定(駆動しない)
 (2)プラグボードの採用(商用型の被解読性にドイツも気付いた)

1931年11月:スパイであるHans-Thilo Schmidtが鍵と操作書を
 フランスに渡し始める。

1932年12月:ポーランドの解読者であるMarian Rejewskiがフランス経由で
 入手した鍵と操作書を元に3個のローター配線を復元する事に成功。
 これでドイツ陸軍のENIGMAが読めるようになった。
 なお復元には初めて群論を導入した。

1934年10月:ドイツ海軍もENIGMA I型を運用開始

1935年8月:ドイツ空軍もENIGMA I型を運用開始

89: 74 2002/12/22 03:32:00
1936-1939年:スペイン内戦ではイタリア,Franco軍がプラグボードの無い
 商用ENIGMAを使用。ドイツ外務省はイタリアのENIGMA解読に成功する。
 同じ鍵系列で100通近い電文を暗号化したので、古典的解読法が適用できた。

 この頃になるとフランスでは商用型のローター配線が判れば、文頭仮定語から
 ローターの開始位置と配置順序を見つける"La Method des Batons"を編み出す。
 正しい位置と順序ならば、仮定語と暗号文はisomorphsを成すからである。
 類似の解読法をイギリスでは"Casting the rod"、アメリカでは"strip"と呼んだ。

1938年12月:ドイツ陸軍がローター種類を3個から5個にする
 Rejewskiが追加されたローター配線も復元するが、
 作業量が増えて彼らにはお手上げとなる。
 そこでポーランドは連合国側に協力を依頼した。

1939年7月:ポーランドの解読成果が英仏に提供される。

 同年9月:ドイツはポーランドに侵攻、英仏は宣戦布告。

90: 74 2002/12/22 03:35:00
1940年1月:イギリスはドイツ空軍のENIGMAを解読(紙と鉛筆)

 同年2月:海軍ENIGMAのローター2個分をU-33から捕獲。
 脱出乗員がポケットにローターを入れて、海に投棄するのを忘れた。

 同年5月:
 ・GC&CSにBOMBE初号機が導入
 ・ドイツの偽装トロール魚船からの回収文書を利用して海軍ENIGMAを解読。
 ・空軍の汎用鍵システム(RED)の攻略に成功。終戦まで追随できた。

 同年8月:海軍ENIGMAの3番目のローターを捕獲成功。

 同年9月:Battle of Britainでのドイツ空軍敗退決定

 同年12月:親衛隊の汎用鍵システム(ORANG I)の攻略に成功。

91: 74 2002/12/22 03:36:00
1941年1月:アフリカ戦線での空軍鍵システム攻略に成功。

 同年3月:ドイツ哨戒船Krebから捕獲した文書により
 3~5月分の海軍Home Water鍵を入手、この鍵はUボートも使用していた。

 同年6月:
 ・U-110と気象観測船Munchenから1ヶ月分の鍵を捕獲。
 ・東部戦線の陸軍鍵システム(VULTURE I)の攻略に成功。

 同年7月:気象観測船Lauenburgから1ヶ月分の鍵を捕獲。

 同年8月:海軍Home Water鍵(Uボート含む)を捕獲暗号鍵無しでも
 36時間以内に解読可能となる。これは6,7月の捕獲鍵がヒントになる。

 同年10月:Uボート専用鍵システム(TRITON)が12~120時間で解読可能。

 同年12月:Abwehr鍵システムの攻略に成功。1944年まで追随した。

92: 74 2002/12/22 03:37:00
1942年1月:空軍の鍵システム攻略に成功。
 Fliegerkorps IX(WASP)とFliegerkorps X(GADFLY)の2系統
 なおFliegerkorps IV(HORNET)は1943年12月から。

 同年1月:新しい海軍気象通報用鍵システムが採用されるが、
 cribから攻略可能となる。

 同年2月:Uボート(TRITON)が4個ローター機を採用(SHARK)。
 これにてGC&CSでの対Uボート解読はご破算に

 同年4月:アフリカ戦線で空地連絡用鍵(SCORPION)の攻略に成功。
 解読は1943年9月まで追随

 同年10月:U-559から新しい海軍気象通報用鍵を捕獲。

 同年11月:連合軍アフリカ侵攻。

 同年12月:Uボート(SHARK)の攻略成功。気象通報用鍵がcribとなる。
 但し解読には8日掛かった(月末には12時間に短縮)

93: 74 2002/12/22 03:39:00
1943年1月:SHARK解読に遅れ。幾つかは戦術的価値の有るうちに解読。

 同年3月:90個のSHARK鍵を112日間で解読。

 同年8月:SHARK解読が加速する。

1944年6月:D-day

 同年11月:各Uボートで個別鍵を採用するが
 もはや連合軍の船舶量、対潜能力に打ち勝てない。

1945年5月:ドイツ降伏

94: 74 2002/12/22 03:40:00
感想:ローターや暗号書を捕獲してしまえば、ある意味で腕力勝負だよね。
でもローターが捕獲できるまではMarian Rejewskiらの数学的功績が必要だよね。
でも彼らはHans-Thilo Schmidtのスパイでアシストされたよね。
もっともSchmidtは全期間・全種類の鍵をもたらした訳で無いし・・・

学問的には数学的ショートカットを見つけた解読者達を評価したいな。
戦略的には「連合国間での協力」に尽きるかな?

187: 名無し三等兵 2003/01/14 20:48:00
実は、大戦前にエニグマが外国で販売されていた、とか。

188: 名無し三等兵 2003/01/14 21:25:00
>>187
当初、民間用エニグマがあったから、その可能性は低くないのでは。

気になるのは、フォート・ミードに展示してある「三式換字器」。メカ的には
エニグマみたいで、ただしアルファベットじゃなくてカナ文字を取り扱うメカ。
誰が作ったんだか…

95: 74 2002/12/26 20:59:00
ポーランドの解読者はどうやってローター配線を復元できたのか?
まあスレの保全を兼ねて、ゆっくりと考えてみます。
例によってヘタレるかも知れませんが(苦笑
あと数学音痴の戯言だから、眉に唾を忘れずに・・・




以下74氏による考察が続きます。興味のある方は、元スレをお読みください。


引用http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1038024278/l50


暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで
サイモン シン
新潮社
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