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1: 世界@名無史さん 2012/12/17(月) 22:45:40.91 0
ヘラクレスのように神話に登場する人物から、シンドバッドのように民族の集合意識が固まって生まれてきて伝承されたと言われる人物、はてはシャーロック・ホームズのように作者による創作であることがよく知られているにも関わらず、多くの人に知られ、半ば歴史的存在となった人物などについて語るスレです。

これらの人物が、どういった形で、どれほど広範囲の人々に支持されたか、人々にどういった影響を与えたか、生まれてくるに当たってどういう社会的背景があったのか、なぜ熱狂的に支持されたのか、モデルとなった人物などについて話せればいいかと思います。

また、歴史上実在していたか怪しい人物、坂本竜馬のように実在していたことは、はっきりはしていても、小説等で英雄に祭り上げられ、実像との乖離が著しい人物、シェイクスピアのように、誰かのペンネームに過ぎないという説がある人物なども対象とします。








20: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/18(火) 13:22:58.83 0
南方熊楠が、「さまよえるユダヤ人」の起源を賓頭盧ではないかと論じていましたね。皮肉なことに、今や日本でも前者の方が有名でしょうから後者のみ説明すると。

釈迦存生時、弟子の中に神通力で知られた賓頭盧という者がいた。
ある時、長者が見事な托鉢用の鉢を作ると、地上に立てた象牙の先にひっかけて『これを神通力でとれた行者に差し上げよう』と言ったことがあった。
賓頭盧は釈迦の力を見せるためにも獲ろうと、神通第一で知られた目健連に勧めたが、見せびらかすものではないという釈迦の教えを守った目健連は固辞。それならばと賓頭盧が獲ってみせたが、これがため釈迦に罰を受けることとなる。
そうして、釈迦が入滅した後も娑婆をさまよい続け、弥勒が仏となる日まで衆生を救済し続ける役目を背負わされたのであった。

ついでに、大岡裁きの「子供の母親の判定」はソロモン王の裁きとしても有名ですが、あれもユーラシア一帯に見られる話で、インドで成立した仏典にもあります。
その様子を示したとされるガンダーラ彫刻が最古の例らしい。

21: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/18(火) 13:28:46.83 0
人物自体が創作ではありませんが、逸話の創作として「足りない銀貨」というものがあります。

ある時、正直な商人が銀貨の入った袋を拾って役人に届けた。
やがて持ち主が名乗り出たが、欲深い人物で「元入っていた分が足りないので弁償せよ」と拾い主を責める。
そこで賢明な裁判官は「足りないのならば持ち主不明の別の袋であろう」と言い、拾い主に銀貨と袋を与え、落し主に本物の袋を探せと言う。

ヴラド串刺し公の逸話として出て来るものですが、鎌倉時代の説話集『沙石集』にも近年の宋での話としてそっくりなものが紹介されています。

23: 世界@名無史さん 2012/12/19(水) 09:28:33.13 0
数年前、インド映画の「秘剣ウルミ」ってのを見たけど、主人公が調度、坂本竜馬と西郷隆盛を合わせたようなキャラクターで、バスコ・ダ・ガマを始めとするポルトガルの悪辣な侵略から国を守る、という英雄譚だった。
(もちろん架空の人物)

国威発揚の時期には、どうしてもこういう象徴のヒーローが必要なんだろうな。

24: 世界@名無史さん 2012/12/19(水) 13:54:28.04 0
水滸伝とかロビンフッドとか、書籍にモデルとなった人物は存在するけどたいした奴でないんだよね
いつしか民間伝説になってヒーローにまつりあげられるんだよ
源義経の御伴をした弁慶だってほぼでっちあげだからね

29: 世界@名無史さん 2012/12/19(水) 23:01:43.61 O
現代の日本においてですら毎年大河ドラマをその瑕疵を分かっていながら消費しつづけてる
やっぱり現代にも通じる教訓や娯楽性を歴史から引き出したいという欲望があるんだろうな
「太平記読み」の時代―近世政治思想史の構想 って本が気になってるんだが
こんな本らしい
江戸前期、民衆相手の『太平記』講釈が爆発的に流行する以前、大名や武士相手に講釈する「太平記読み」たちがいた。
その講義のタネ本は『太平記評判秘伝理尽鈔』。『太平記』の描く人物や事件を論評し、膨大な別伝を付け加えたこの本は、楠正成を理想の為政者=仁君として描き出す政道の書でもあった。
そしてそれは、戦国武将から藩の為政者へと変身を余儀なくされた大名たちに幕藩体制確立のマニュアルを伝授し、思想家たちに、こぞって楠正成を持ち上げさせるほどの決定的な影響を与え、
版行されるや、口承の伝達回路をも稼働させて、民衆の「修身斉家」のための強力な指針へと読み替えられる。
つまり『理尽鈔』は、この時代・社会の政治に関する共通認識を形作ったのである。
江戸の政治思想の基軸は、朱子学などではない。「太平記読み」の思想こそが江戸の秩序の根幹である!
―従来の思想史、近世史の通念を一新する、大胆かつ綿密な画期的論考。

30: 世界@名無史さん 2012/12/20(木) 00:48:16.65 0
ヴェローナには「ジュリエットのバルコニー」がある。
このバルコニーにロミオが登って行ったのか…
って、架空の人物なんだけど。

しかも恋愛成就を願う観光スポットになっているとかいうけど、
「ロミオとジュリエット」は二人とも死んで終わるじゃん。
それにあやかってどーするの。

31: 世界@名無史さん 2012/12/20(木) 02:08:28.57 0
外人にも、心中にあこがれる心情があるってことだろう。

32: 世界@名無史さん 2012/12/20(木) 15:52:29.16 0
日本の昔話で比較的有名な浦島太郎さん。
勿論架空の人だけど、京都や横浜を始め数箇所に墓や神社、地蔵やお寺と中々の人気。
それは別にあやかるって気持ちではなく、稀代の体験をした昔の人を神格化して、同じ漁師のよしみで漁の安全をお願いしたり色々有る訳だ。
イタリアの有名カップルも別にあやかるって意味ではなかろうね。

34: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/20(木) 22:25:57.20 0
>>32
そもそも『日本書紀』に出て来る、そこでは実在扱いの人物ですからね。
鎌倉時代初期の歴史書『愚管抄』では、「水江の浦島のことはこの時代である」と、周知の出来事として書かれているぐらい諸書に記載があります。
西暦471年というから、本来は古墳時代の装束で想像すべきでしょう。

『万葉集』にも浦島の記述がありますが、「竹取の翁」も出て来ます。
『竹取物語』は、7世紀末頃が舞台と江戸時代には考証されていますし、登場する貴族も(少なくとも原話からいたとされる三人は)実在しました。時代考証に忠実にすると、こちらは藤原京の時代の風俗になる。

共に不老不死、神仙思想関連ですが、ついでに八百比丘尼も室町時代に実在した人物です。彼女と知り合いであったとされた東方朔も実在しましたが。

33: 世界@名無史さん 2012/12/20(木) 18:13:25.02 T
巴御前もでっち上げなのかな……

34: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/20(木) 22:25:57.20 0
>>33
巴や弁慶は、いたかもしれないしいなかったかもしれないというぐらいですね。
一応弁慶は『吾妻鏡』には登場しているのですが、普通の僧侶だったのかもしれません。
そもそも『吾妻鏡』自体が軍記物も参考史料にしているので鵜呑みに出来ませんが。

36: 世界@名無史さん 2012/12/20(木) 23:10:21.81 T
>>34
坂額御前の例もあるから尚の事実際が気になるんですよね。
多分に盛った所もあると思いますが。
源平盛衰記の巴御前は坂額御前と被る所がありますが、やはり何かしら坂額御前からインスピレーションを受けて脚色を加えたのでしょうかね。

37: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/20(木) 23:26:17.73 0
今『平家物語』・『源平盛衰記』・『吾妻鏡』の記述を比較する余裕がありませんが、「殿下乗合」の黒幕が清盛でなかったという記述があるなど、『源平盛衰記』の著者は比較的文献を参照し、考証しているようなので、影響された可能性もあるかもしれません。

39: 世界@名無史さん 2012/12/21(金) 03:31:38.53 0
日本じゃ、ジャッキーチェンの酔拳とかワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナの主人公としてしか知られていないけど、黄飛鴻も坂本竜馬的な人物だろうね。

41: 世界@名無史さん 2012/12/21(金) 23:41:59.01 0
ロシアではオランダ留学時代のピョートル大帝を主人公にしたフィクションってあるのかな
世を忍ぶ仮の姿で船大工道具で悪を斬るみたいな
と思ったらドイツ人がオペラにしてた。「ロシア皇帝と船大工」

42: 世界@名無史さん 2012/12/21(金) 23:54:35.27 0
オランダと言えば、そういやフィクションがそのまま本当の話として信じられて観光名所になった例があった。

小学校で聞いたことある人も多いかもしれないが、堤防を守ったオランダの少年

アメリカ人女性が書いたオランダを舞台にした話、『ハンス・ブリンカー』の中で、教科書を読むシーンがあり、そこで紹介された感動的な話。
http://blogs.yahoo.co.jp/brusselhaiitokoro/6148057.html

自分も小2ぐらいで学校の先生から実話として聞いた記憶がある。

47: 世界@名無史さん 2012/12/22(土) 07:27:09.23 0
ところでさ、数年前にタイに行ったんだけど、バンコク限定かも知れないけど、あそこで一番有名な日本人は間違いなく一休さん。
本屋さんは勿論なんだけど、あらゆるところに子供の頃見た覚えの有るアニメの一休さんがいるんだよね。
あの連中が、髑髏持って歩いている一休さん見たら何気にショックだと思う。

50: 世界@名無史さん 2012/12/22(土) 09:43:35.41 O
>>47
髑髏の話はアニメになってたよ。
大衆から石をバラバラ投げ付けられながら歩んでいくという凄まじいラストだった。
あのアニメは有名なエピソードは一応全て押さえている。

53: 世界@名無史さん 2012/12/22(土) 11:52:12.11 0
>>50
問題はさ、タイでバンコクでそれを放映したかだよな、放映したのかなぁ。

56: 世界@名無史さん 2012/12/22(土) 17:52:27.42 O
>>53
あくまで憶測に過ぎないが、小乗仏教が盛んなタイでは髑髏以外の厳しいエピソード(結構多い)も放映されているかと。
むしろ実在の一休宗純の破戒僧ぶりを知った時のがショックじゃないかな。

65: 世界@名無史さん 2012/12/23(日) 13:27:08.26 0
スペインの放蕩児ドン・ファンも、伝説を元にモリエールが小説を書いたり、モーツァルトがオペラを手がけたり(ドン・ジョヴァンニ)して広く知られるようになった人物。

79: 世界@名無史さん 2012/12/24(月) 01:47:51.15 0
非実在でありながら現実の歴史に大きな影響を与えプレスター・ジョンはスレにピッタリのキャラだな
しかも太古の人物ではなく、中世にリアルタイムで存在していると信じられた点がまた良い
250px-Prester_John


プレスター・ジョン

プレスター・ジョンは、アジアあるいはアフリカに存在すると考えられていた、伝説上のキリスト教国の国王。プレスター・ジョン伝説では、ネストリウス派キリスト教の司祭が東方に王国を建国し、イスラーム教徒に勝利を収めたことが述べられている。


81: 世界@名無史さん 2012/12/24(月) 09:21:21.44 0
>>79
こういうの面白いよな、東洋だと秦の始皇帝の蓬莱みたいなものかな。
これだって誰かかが言い出す訳なんだけど、その言い出した奴も信じていたりするw

80: 世界@名無史さん 2012/12/24(月) 03:54:54.38 0
エチオピア王国誌読むと面白いよな。
大真面目に、今日はプレスター・ジョンと謁見して、彼はこう話した、みたいなことが書いてあるし。

最初読んだとき、なんだこの本はと思った。

85: 世界@名無史さん 2012/12/24(月) 23:47:47.04 0
釈迦非実在論や、最近ではムハンマド非実在論も出てきている
あと老子非実在論もあったはず。
孔子は残念ながら非実在論はないみたいだが。
日本では非実在説がある大物と言ったら聖徳太子かな(神武天皇はむしろ実在説もあるって感じだろう)。

87: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 00:30:25.31 0
>>85
釈迦はアショーカ王時代の仏舎利(遺骨)だとされるものが発掘されてはいる。
日本史では猿飛佐助も実在、非実在説ある。
意外なところでは石川五右衛門。
当時の宣教師の記録にも出てくる実在の人物。

91: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 03:24:12.74 0
>>87
>意外なところでは石川五右衛門。
>当時の宣教師の記録にも出てくる実在の人物。

そんなに非実在のイメージ強いかな。
アビラ・ヒロンの『日本王国記』で、都を中心に荒し回る盗賊の集団が油で煮殺された旨が描かれている。アビラ・ヒロン本人は、石川五右衛門という名前を残していないが、当時の京都の修道院の院長で、処刑を見物していたペドロ・モレホンが注釈を書いていて、彼がIxicavagoyemonという名前がある。

彼が忍者だったという説の根拠はよく分からないが。

聖徳太子以上の大物と言えば、浦島は既に出たけど3太郎じゃないだろうか。
金太郎は、坂田の金時のことだね。
桃太郎実在説ってあるんだろうか?

97: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 17:50:04.07 0
>>91
桃太郎は、確か出雲征伐に行ったなんとかいう人がモデルではあるね。
犬なんとか言う家臣がいた。

103: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/25(火) 22:34:12.95 0
>>91
日本で芝居で知られていた人物が、外国人の記録に出て来ると近代に確認されたのが
意外と言えば意外でしょう。

>金太郎は、坂田の金時のことだね

金時ならぬ、「下毛野公時」がモデルではないかと考えられています。
12世紀半ばに成立した『今昔物語集』に、源頼光の郎等として平貞道、平季武、□公時がいたとされています。
編纂者は公時の姓が分からなかったようですが、時代的に見て同時代史料に登場する下毛野公時でしょう。
彼らが「四天王」扱いされるようになるのは、鎌倉時代のこと。

89: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 03:09:08.39 0
>>85
聖徳太子に比べたら格段に知名度は落ちるが、
役小角って実在確定なの?

103: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/25(火) 22:34:12.95 0
>>89
本文に手が加えられたという説もありますが、『続日本紀』に記載がありますからね。
これと比較的時代が近い『日本霊異記』に出て来るのが派生元ですよ。

110: 世界@名無史さん 2012/12/26(水) 01:19:48.15 0
>>103
『続日本紀』に記載があるということは、特に他に理由がなければ、歴史学者の立場からすれば、存在自体は信用していいといったところなんでしょうね。

118: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/29(土) 11:02:14.02 0
>>110
『続日本紀』文武天皇3年(699)5月丁丑条
 役君小角流于伊豆嶋。初小角住於葛木山、以呪術称。外従五位下韓国連広
 足師焉。後害其能、讒以妖惑。故配遠処。世相伝云、小角能役使鬼神、汲
 水採薪。若不用命、即以呪縛之。
底本は江戸初期の写本です(蓬左文庫本巻第一)。

117: 世界@名無史さん 2012/12/29(土) 01:22:31.22 0
非実在というか、日本のシェイクスピア、写楽がまだ出てない。

118: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/29(土) 11:02:14.02 0
>>117
写楽は実は〇〇だとか諸説ありますが、阿波侯に仕えた能役者、斎藤十郎兵衛ということでいいでしょう。そもそも江戸期の史料にそう書かれている上に、近年になって寺院の過去帳からも実在が確認されましたから。

「聖徳太子」は、触れるのは止めておきます。
あれは仏教界のみならず、日本史学界でも感情が絡む。

実在といいますか、偽物説で言えば意外そうなのが『古事記』。
『日本書紀』や『続日本紀』に記載がなく、その後も引用はほとんど無し。
最古の写本が南北朝期のものです。
現代では有力ではありませんし、それを言っていたら、『竹取物語』や『日本書紀』の一部の巻も中世以降の写本しかないのですが。

98: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 20:39:05.31 0
桃太郎さんて実在の人物がいたんですか
>>97さん、もそっと教えてください、吉備路に桃太郎伝説はあるんですけれど
出雲のお話しはしらなくって、おとぎ話は興味があります

101: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 21:19:57.94 0
>>98
いや、自分もよく知らないんですわ。w
桃太郎のモデルには「犬」が名前につく腹心がいたこと、出雲に征伐に行ったこと、
これがずーっと昔テレビで見たようなことのある知識のレベル。

出雲=鬼
持ちかえった宝=山陰で盛んだった製鉄技術

これはガチらしい。


ここからはおとぎ話が何を暗示しているか、なんだが。鬼門って言葉は知ってる通り北東、つまり丑寅の方角。
それに対抗する方角として考えられたのが反対方向の未申、といいたいところだが、
この方角もまた「裏鬼門」といって縁起が良くない。
そこで一個ずらした申酉の方角を、鬼門に対抗する方角と定めたそうです。
そこから猿と鳥(キジ)が桃太郎の護衛についた。実在の人物と合わせ犬、猿、キジが揃ったということ。
きび団子はおそらく出雲に行く途中に立ち寄る吉備の国でしょうな。

詳しいことは調べたうえで後日。

102: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/25(火) 22:25:09.08 0
吉備津彦でしょう。私は信用しておりませんが。
日本で知られた数多の昔話の中で、史料上に登場するのが江戸期と最も遅い。内容も信仰から離れて戯画的なところがあり、近世の産だと思います。
岡山とも特別縁が深いわけではなく、岡山=桃太郎という宣伝は、吉備津彦伝説を元祖と看做したことに拠るようです。地方ごとにおともが違ったり、征伐した先が山であったり、姫と結婚したりとバリエーションが豊富で、ここが本家とは言い難い。
今有名なのは、江戸で赤本が出て、曲亭馬琴が読んだものです。桃を老夫婦が食べて生まれたりしていますが。

>桃太郎のモデルには「犬」が名前につく腹心がいたこと
 

犬飼健ですね。岡山出身の犬養毅の先祖という話も読みましたが、記録が後 代のものですし、そもそも姓と苗字は別物ですし、どこまで信用出来るか。
吉備津彦と犬飼健の話は、古代の記録ではなく吉備津社の縁起にあるそうですが、どこまで信頼出来るのか、何時頃の成立なのかは存じません。

104: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/25(火) 22:42:10.10 0
>ここからはおとぎ話が何を暗示しているか、なんだが。鬼門って言葉は知ってる通り北東、つまり丑寅の方角。
 
吉野裕子先生の御本に出て参りますよ。
あの先生は何でも五行説で、それが正しいという証明自体がないのですが。
確かに、犬・猿・雉の三者が何故選ばれたのかはよく分かっておりません。しかし、方角説にも決め手はないのです。宗教的に特別視された五畜(犬・猿・鶏・牛・馬)から野良のいない牛馬鶏を除き、鶏を野で会える雉に置き換えたのかもしれません。これも憶測ですが。

>きび団子はおそらく出雲に行く途中に立ち寄る吉備の国でしょうな。

桃太郎とほぼ同時代に史料に登場するようになる「猿蟹合戦」にも登場することがあり(有名なのは柿ですが)、元々交換して何か(助力含む)を得るというのが肝の話だったのではないか、とは柳田國男の説。何も桃太郎の鬼退治に限って黍団子が使われたわけではなく、親しまれた食品であったようです。

106: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 23:03:11.13 0
24 : ななしのよっしん :2012/08/10(金) 04:55:27 ID: zLft9DBjzv
フィリピンに似たような話があるらしい。

ネグロス島の王国にアニナ(Anina)というお姫様がいた。
島の最高峰の Kanlaon山には7つの頭を持った巨大な龍が棲んでいる。
5年ごとに、額に傷のない乙女を龍の生贄としなければならない。
王様は娘の顔に傷をつける事ができなかったために彼女を生贄にしなければならなくなる。
姫が生贄に差し出されようとした時、Khan Laon という名のインドの王子が訪れる。
Laon は蟻と蜂と鷹に龍と戦うように命じる。
鷹はLaonを山の上に運び、蟻は龍の舌を、蜂は目を攻撃する。
Laon はもだえる龍の首をひとつひとつ剣で切り落として殺す。
Laon と姫は結婚。ネグロス島のKanlaon山は、この若者の名前にちなんで名付けられたのである。


もともとヤマタノオロチの似た例で挙げられてたけど、桃太郎とも似てないか?
犬猿雉じゃなくて、蟻蜂鷹だけど

108: 世界@名無史さん 2012/12/25(火) 23:39:53.53 0
系統的類似性じゃなくて、単に似た発想が違う地域で発生しただけな気がする。

「動物を従えて怪物を退治する英雄」なんてわりと思いつきそうだし。
むしろあまり見つからないとしたら、そっちの方がなぜか説明を要する気がしないでもない。
さすがに遺伝子や言語の系統樹とその手の物語の分布図が一致するとかいったら、系統的なものの可能性は上がるが。

あと明治教科書の桃太郎では、動物役割分担してるけど、江戸時代の桃太郎の絵入り本とか読むと、「雉が飛んで鍵を開け鬼を突っつき、犬は噛み付き…」的な動物の特性を生かした活躍をするのではなくて犬猿雉も甲冑に刀を持って人間のように戦い、門も桃太郎が怪力で破壊してたりする。
江戸絵本の桃太郎とそのフィリピンの物語はほとんど似ていない

114: (^.^)知仁勇 2012/12/26(水) 11:07:18.26 O
落語「桃太郎」によれば

猿=知恵、犬=仁義、雉=勇気

をそれぞれシンボライズした動物だと言っていたな。

122: 世界@名無史さん 2012/12/29(土) 22:01:21.53 0
実在する人物同士を掛け合わせた類の伝承もけっこうありそうだよね。
ウマル・ハイヤームとアサシン教団創始者ハサニ・サッバーフとセルジューク朝宰相ニザーム・アル・ムルクが、青年時代に学友同士で、将来の栄達と相互扶助を誓い合った仲だった・・・とか。

125: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/29(土) 23:15:44.91 0
>>122
平将門と藤原純友が共に天下を獲ろうと語り合ったという伝承もその類ですね。
タイミングが合わない、西国での海賊行為と南関東政権の樹立で行動が異なると、実際にやっていたとは思えませんが。
将門は元々朝廷に反抗する気はなかったようですし。

孔子と老子が談じたとか(事実かもしれませんが)、老子が釈迦を教化したというのもそうか。

124: 世界@名無史さん 2012/12/29(土) 22:37:37.62 0
梁山泊のボス宋江も、モデルとなったのは二人がミックスされているって宮崎さん言ってますな。
盗賊の宋江と将軍の宋江

126: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2012/12/29(土) 23:24:36.63 0
夏侯覇の従妹を張飛が拉致したというのは疑わしいという現代の研究家の本を読みましたが、結局購入しなかったので詳細は失念。
ハンニバルとスキピオの話、道三と信長の話なみに出来過ぎていますが、本当にあったのでしょうか(否定するのも難しいか)。

153: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 13:04:29.29 0
時代を通じて子供に一番人気がある日本人ヒーローといえば、やはり真田十勇士なんだろうか?
とにかくやたらいろんな小説やドラマや映画に使われたから、ロビンフッド並みに立場がやたらいろいろ変わるけど。
ちなみに昭和40年代生まれの俺は、彼らは甲賀忍者で、伊賀忍者は悪い奴らだと単純に信じ込んでいた。
あの頃は、そういうイメージでアニメやドラマ作るのが流行だったんだろう。

154: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 15:57:02.00 0
50年代生まれだが、ハットリくんのせいで伊賀が正義で甲賀が悪だと思ってた

桃太郎は「架空の歴史上の人物」ではないにしても、水戸黄門以下の知名度じゃね?>真田十勇士

155: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 16:07:02.83 0
甲賀は覆面もせず私服でワンオフのヒーロー

伊賀は黒ずくめでユニフォーム、集団的
というイメージがある、
そういっった面も印象に関わっていそうだ、

173: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 13:20:33.34 0
>>155
司馬遼太郎の風神の門なんかだと逆のイメージになってるな。
まあ史料が少ないから作者ごとに割と好き勝手にやれる分野なんだろうな。

156: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 16:14:15.02 0
あーっ、横山センセの伊賀の影丸でも、そのイメージ。
某大型書店で漫画売り場うろついていたら、新人君が先輩店員に、伊賀の影丸を指して、
こんな場所取るのに売れないしとか言っていて、先輩はこれは古典だから置かない訳にはいかないって。

157: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 16:20:34.52 0
伊賀って言えば徳川の治安部隊だから、徳川サイドかどうかで善悪決まりそうだな

158: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2013/01/04(金) 20:29:50.84 0
伊賀衆は伊賀越えの功績があったのに対し、甲賀衆は伏見城が石田三成に攻められた際に寝返って冷遇されたと言いますからね。
『三河後風土記』を見ると三河時代から甲賀衆が松平氏に仕えたことになっていますが、成立は17世紀の後半です。江戸城の門の警備は伊賀・甲賀・根来・二十五騎(騎乗資格のある与力が二十五人いたことに由来)の四組=百人組が司っていましたが、大奥警備は伊賀の領分でしたね(御広敷伊賀者)。

島原の乱の際、甲賀衆が地元で松平伊豆守を待ちうけ、十名が同道を許されて兵糧を盗み出すなどの手柄を立てたという割に、伊賀衆の話がなかったのは両者の差によるものか。
服部氏(当主はおそらく普通の武士)も、四代目で失脚して、配下はバラバラに配属されていますが。

161: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2013/01/04(金) 21:51:41.08 0
少なくとも、江戸末期「隠密」と言えば伊賀者ではなく御小人目付のことでは。
お庭番を務めたのは御広敷伊賀者でしたが、これは伊賀者の血統ではなく、身分を元々居た伊賀者相当にしたもので、先祖は吉宗が紀州から連れて来た者たち。薬込役が多かったそうですが、ここでいう薬は火薬で、要は鉄砲を扱う役。
上述した百人組と同じで、鉄砲(元々は軽輩の武器)の扱いに長けた身分の低い人間に役目を仰せ付けたということでしょう。

162: 世界@名無史さん 2013/01/04(金) 22:05:13.72 0
>>161
紀州からきたとは、地理的に根来衆の流れをくむ者たちでしょうか?
江戸には百人組のなかに根来組が別途いたことは承知していますが・・・。

163: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2013/01/04(金) 22:25:30.51 0
御庭番=根来衆というのは以前読んだ憶えがありますし、確か大河ドラマ『吉宗』でもそんな解説がなされていたと思うのですが、手元の本で分かりませんでした。
言い訳じみておりますが、元々中世史専攻ですので、近世史はさっぱりで。図録と随筆類を除くと碌な本がありません。申し訳ない。

169: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 11:17:57.87 0
霧隠才蔵はメジャーな創作キャラだけど、作品によって異人の血を引く(日本人視点で)異形だったり、超能力者だったり、女(お霧)にされたり汎用性高いなw

170: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 11:22:40.54 0
霧のイメージから、謎めいている雰囲気が与えられたり、霧≒水ってことで、細かったり、女っぽかったり、するイメージになるんじゃないだろうか?

171: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 12:08:52.98 0
ルパン三世だって「年齢・性別・国籍・素顔、その他全て不明」が本来の設定

175: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 13:49:10.05 0
>>171
とは言え、一応アルセーヌ・ルパンの孫なんだから、フランス系の人間なんだろうよ。

ところで、アルセーヌ・ルパンシリーズって、やたら日本では流行ったけど、本国フランス以外の国では、どの程度の人気なんだろうか?日本では、時にシャーロック・ホームズ以上に人気があったりするが、世界的にはずっとマイナーな気がする。

177: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 16:30:06.79 0
ルパンが日本で(特に子供に)人気があったのは、南洋一郎の翻訳のせいのような感じがする。

ただ、大人になって原作に忠実な翻訳を何種類か読むと、あれってかなり改作されているんだよね。
原作を一部取り込んだだけの、ほとんど創作なのも混じっていたし。

179: 世界@名無史さん 2013/01/05(土) 21:32:40.09 O
>>175-177
自分が学生時代、アメリカ人の先生がアルセーヌ・ルパン大好きで、飲み会ではよくルパンの話をした。
とはいえ「日本以外では大して有名じゃない」というのをこっちが知らなかったので、アメリカではどのくらい有名なのかは聞き漏らした。

180: 世界@名無史さん 2013/01/06(日) 01:04:44.17 0
アルセーヌ・ルパン人気の一因は、義賊というのがあるかと思う。
イギリスにも、ロビンフッドという義賊はいるから人気が出ても良さそうだが、フランス人はヒーローになりえないんだろうな。

アメリカ人も、フランス文化にコンプレックスは多々持っていても、フランス人をヒーローにするのは受け入れにくいだろうし。

185: 世界@名無史さん 2013/01/06(日) 09:41:01.42 0
ウンベルト・エーコの「フーコーの振り子」で「ルパンマニアの巡礼が絶えない奇岩城のモデルになった場所」ってのが出てきた気がする。

186: 世界@名無史さん 2013/01/06(日) 11:55:57.20 0
そういったフィクション巡礼で観光、地元起しで宣伝しているのが多いがその場所自体は主人公たちにとっては異邦人で直接関係が無いことが多い
坊ちゃん、伊豆の踊り子も、メインキャラは来訪者。

188: 世界@名無史さん 2013/01/06(日) 17:21:00.92 0
パトラッシュの銅像を見て「これじゃない」と言い出す日本人多数

189: 世界@名無史さん 2013/01/06(日) 17:58:50.77 0
創作ものが先入観になるとオリジナルを認めないってのはよくあることだなw

引用元: ・【シンドバッド】架空の人物の世界史【ガリバー】


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