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1: 天之御名無主 2011/01/22(土) 18:40:21
語れ








8: 天之御名無主 2011/01/26(水) 20:38:22
・被害者が強制的に同類眷属に仲間入りさせられる。
・日中は棺おけの中で眠っていて、夜になると活動する。
・太陽の光や、にんにくの匂い、十字架などの弱点が明確に設定されている。

日本にはこれだけシステマチックに構築された妖怪像は無いよね・・・ 

10: 天之御名無主 2011/01/27(木) 19:40:34
>>8
>・被害者が強制的に同類眷属に仲間入りさせられる。

これをケガレとして考えれば、構造的には日本文化の中にも同様のシステムを見出せるな。

>・日中は棺おけの中で眠っていて、夜になると活動する。
>・太陽の光や、にんにくの匂い、十字架などの弱点が明確に設定されている。

妖怪を妖怪たらしめている現象以外の状態は、むしろ文学の領域だ。
弱点という発想自体が、既に状況の時間的変化を想定してのことだしな。

9: 天之御名無主 2011/01/27(木) 19:11:56

そう言えば、日本の伝承には吸血鬼は存在する?
中国には吸血鬼の伝承があった気がするけども…
少しググッて出直します。

11: 山野野衾 ◆m6VSXsNcBYte 2011/01/27(木) 21:49:34
>そう言えば、日本の伝承には吸血鬼は存在する?

ガマやヘビ、野衾(ムササビやコウモリ)が吸血したという伝承はあります。
また、香川県には山姥がガマに化けて吸血したという伝承もある。
文学ですが、井原西鶴が描いた「紫女」というのも、同棲していた男の血を吸い、それがために男は半死半生になったというものでしたね。

ただ、死者と関わった話は見られません。
ミサキが近いでしょう。死者が化けてなり、生者が殺されて仲間になる。
中国でも、横死者は横死者を産んで同族化するという伝承がある。

吸血鬼というのも、地域により事情は異なったでしょうが、元々死体から抜け出した鳥型の霊魂が、生気を吸い取るというものであったらしい。
それを血と直接的に現したのは、やはりお国柄でしょうね。

12: 天之御名無主 2011/01/28(金) 17:14:45
吸血鬼の定義ってどんなの想定してるのかな。血を吸う怪物ってことでいい?
ヴァンパイアの語源である不死者の側面から見れば、中国起源の牡丹灯篭もそれっぽい印象なんだけど・・・どうだろ。

牡丹灯籠

牡丹灯籠(ぼたん どうろう)、怪談牡丹灯籠は、明治の三遊亭圓朝25歳の時の作品。江戸時代末期の1861~1864年頃、浅井了意による怪奇物語集『御伽婢子』、深川の米問屋に伝わる怪談、牛込の旗本家で聞いた実話などに着想を得て創作された。

このうち『御伽婢子』は、中国明代の怪奇小説集『剪灯新話』に収録された小説『牡丹燈記』を翻案したもので、若い女の幽霊が男と逢瀬を重ねたものの、幽霊であることがばれ、幽霊封じをした男を恨んで殺すという話だった。 


13: 天之御名無主 2011/01/28(金) 20:26:18
牡丹灯篭にはロシア民話にも似たようなシチュエーションのものがあったな。
ゴーゴリがそれを題材にして怪談を書いていた。

15: 天之御名無主 2011/01/28(金) 22:52:18
「血を吸う、飲む」という行為そのものについて考えてみる。
実際にそのような宗教的な儀式、風習があったということなのだろうか。
ワインは血のことだとかいうし・・・・・・・・・

16: 天之御名無主 2011/01/29(土) 01:19:44
襲われる→血を吸われる→襲ってきた物に同化される
この関係が重要かと思う。

17: 天之御名無主 2011/01/29(土) 14:10:38
血を吸われて同化される、というのは、血筋や血統の意識とも関係してくるのだろうか。

18: 天之御名無主 2011/01/29(土) 18:44:46
おおいに関係あるかも
日本では異端異分子を排除抹殺するから怨霊の概念が通俗化した

19: 天之御名無主 2011/01/29(土) 18:55:50
ドラキュラはじめ欧州の吸血鬼は、コウモリやネズミに変身できるという…
そして吸血鬼に咬まれると吸血鬼になると。
この一面を拡大してイメージすると、自分など伝染病を思う。欧州をせっけんしたコレラやペストの記憶も影響しているだろうか?

197: 天之御名無主 2017/07/06(木) 10:23:57.27
>>19
映画だが、ノスフェラトゥはまさに伝染病、ベストとドラキュラをリンクさせていた
乗組員が皆死んでいた伯爵を載せた船から、ベストが広まってミナの住む町がベストにやられる描写
吸血鬼伝承をリアルにもオカルトにも解釈できる、耽美的な映像だった

23: 天之御名無主 2011/01/31(月) 19:22:46
自殺した人が吸血鬼になる、というのは、ものすご~くキリスト教的な発想だよね。

26: 天之御名無主 2011/02/01(火) 23:17:30
吸血鬼はいろいろな要素があるが、まず第一に肉体をとって墓から帰還した「生ける屍体」のはずだが、スラヴには人間が生身のまま(つまり生きながら)吸血鬼になるケースもあるらしい
魔女や妖術師、妖怪などと区別がまったく付かない


28: 天之御名無主 2011/02/09(水) 00:34:00
そもそも純粋な吸血鬼像の起源を探る事が探求の近道なのでは?
メジャーな吸血鬼ってカーミラとドラキュラ、キョンシー?

29: 天之御名無主 2011/02/09(水) 17:48:32
てか世界各国に伝承あんのね。西欧、中央、東欧、中東、アジアでそれぞれ起源とイメージ違いそうだ。

20: 天之御名無主 2011/01/29(土) 23:56:35
吸血鬼とゾンビの違い
よくみたら接点が多い気もする

30: 天之御名無主 2011/03/14(月) 23:35:25.29
吸血鬼は人から血(精気)を吸う(奪う)イメージが強い
ゾンビは人にゾンビ菌(病原菌)を与えるイメージが強い
同じ仲間を増やすのでも正反対のような気がする

37: 天之御名無主 2011/05/06(金) 02:59:17.90
>>30
病原体を与えるってのはすごーく最近ここ10年くらいのイメージだと思うが
理屈もへったくれも無く無く増殖する昔の映画のゾンビなんかは単純に奴らに殺されると呪われるといった類のモンだと思うし吸血鬼のそれも然りだろう

ただ、吸血鬼なんかの話考えてると不思議なのは対抗勢力としてカソリックの人物やアイテムが登場するが、墓から甦った死者なんつーのは黙示録で神に祝福された神の国に入れる人々だとか書いてあるんじゃないのかとか、その為に、キリスト教徒は未だに土葬なんてやってんじゃないのかとか、その辺、その文化圏の人たちはどんな風に折り合いつけてんのか不思議に思うな

38: 天之御名無主 2011/05/07(土) 01:13:05.15
>>37
完全な「復活」は、その通り神聖なものと同じことになってしまうので、吸血鬼は肉体がなく魂だけの存在だとか、肉体に悪魔が乗り移ってるだけだとか、そういう理屈付けをして「完全ではない」と区別を試みることはあったらしい。

しかしそもそも、そういう神学的な折り合いは専門家の領分であって、実感のある当事者には区別する興味も、必要もないだろう。

39: 天之御名無主 2011/05/10(火) 14:22:52.00
物語要素は殆どワラキアの例の人が元で、それにカソリックと異なる文化圏の習俗や忌避される現象等が合わさった感じか。

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ヴラド・ツェペシュ


ワラキア公ヴラド3世(431年11月10日 - 1476年12月19日)、通称ドラキュラ公、または串刺し公は、15世紀のワラキア公国の君主。諸侯の権力が強かったワラキアにあって中央集権化を推し進め、オスマン帝国と対立した。ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』に登場する吸血鬼・ドラキュラ伯爵のモデルの一人として知られる。現在は、故国を侵略から守るために戦った英雄として再評価されている。

40: 天之御名無主 2011/05/11(水) 01:34:39.14
ヨーロッパの西と東で「腐らない死体」への解釈が180°違う。
西では「腐らない死体」は聖者として崇められる。
例えばフランシスコ・ザビエル。
法王庁は「本当に腐らないのか? 確認のため、手首を斬って送れ」と指示している。
(この厳密さが如何にも西洋人だね)。
 
いっぽう東ヨーロッパだと「腐らない死体」はヴァンパイアに認定されてしまう。

55: 天之御名無主 2012/07/29(日) 15:06:15.51
ドラキュラを吸血鬼と訳したのは明らかに誤訳だよね?
本当は神聖ローマ帝国のドラゴン騎士団に所属したウラド公の子=ドラゴンの子=ドラキュラ

ですよね?

56: 天之御名無主 2012/07/29(日) 17:54:11.61
「ドラキュラ」を吸血鬼とするのはストーカーの小説がもとになっているわけだし、
そういう意味では誤訳ではないだろう。

57: 天之御名無主 2012/09/08(土) 20:59:07.29
串刺し公と言われて吸血鬼がすぐに思い浮かぶ人は多くなさそう

60: 天之御名無主 2012/09/27(木) 22:06:24.38
ツェペシュ公の評価自体も最近は見直されつつあるそうだし
吸血鬼は完全に歴史と切り離されてキャラクターになるね

ほぼなってるけどさ

69: 底辺鬱酉 ◆p48dU4aD6miI 2013/02/18(月) 22:35:03.96
俺個人の見解だけど、70年代以降の映画に登場する、生きている屍体型「ゾンビ」とは、ニューエイジにおける吸血鬼の変異だと思ってる。

・頭部を破壊されると死ぬ(活動停止する)
・被害者を襲って目的を果たした後に、相手を自分たちの眷族に引き入れる
この二点が吸血鬼との共通点。
また「ゾンビ」が引き継がなかった吸血鬼の特徴として
・日光を嫌い夜間のみ活動する
・活動不能の時間には、決まった場所に帰る(定住型)
・十字架、聖水、ニンニクの匂い等、何らかのシンボル的なものに弱い
などがある。

キリスト教的価値観からの脱却を目論んだニューエイジ思想が求めた、寓意としての「ゾンビ」を吸血鬼の末裔として考えたときに、欧米人の持つ恐怖の本質が見えて来るように思える。

70: 天之御名無主 2013/05/07(火) 02:13:39.66
>>69
ですね。
そのゾンビの基本設定は、ゾンビの監督・脚本のジョージ・A・ロメロの発案。
ロメロは、ゾンビ以前に撮った、細菌兵器で人を殺人鬼化させる「クレイジー」のシチュエーションと、ブードゥー教のゾンビ伝説と、吸血鬼ドラキュラの設定を組み合わせて創作したのだろうと思う。

72: 天之御名無主 2013/06/08(土) 04:02:29.50
>>70
クレイジーズってナイトオブリビングデッドの後じゃなかった?

81: 天之御名無主 2013/12/19(木) 22:22:58.46
血を飲めばどんな妖怪でも吸血鬼に該当するの?

82: 天之御名無主 2013/12/19(木) 22:27:12.65
「吸血鬼」に決まった学問的定義があるわけじゃないから
そのあたりは個人的裁量

86: 天之御名無主 2013/12/20(金) 22:30:54.85
ファウストじゃ幽霊もヴァンパイアになってたな
メフィストのセリフに血が飲みたがってる、ヴァンピールの牙が見えるってたし

115: 天之御名無主 2014/01/22(水) 13:56:32.28
狂犬病の人って光と水を怖がるんだっけ?
狂犬病の動物に噛まれた時の応急措置として流水ですすぐってのもあるし

吸血鬼といえばコウモリ、狼だけどこれも狂犬病の媒介だよね

117: 天之御名無主 2014/01/23(木) 00:19:22.83
流水を渡れないっていうのは招待されないと家に入れないっていうのと同じで
境界の内と外を出入りするのに制限があるというか自力で境界を超えられなくなるような呪いがかかっているのでは

118: 天之御名無主 2014/01/23(木) 13:29:29.47
川海むり→悪徳・穢れ・正体不明の疫病等の恐怖系伝承から発生した吸血鬼観から、流刑による越境隔離・現地の宗教の洗礼・水流洗浄などの清める行為に対策を求めたか。

招待が要る→逸話等で吸血鬼に人らしさ・貴族的なイメージを加えたもの?
死んでるから生前の価値観や形式的な制約を変えられない。

キリスト教で神の国に入れないため、この世(あるいは生まれた土地)に死んだまま縛られてる悪鬼。

一例だけど、個人的には↑とか別々の理由で考えられた特徴が複数くっついて
「越境できない(してほしくない)呪われたもの」像が出来たんじゃないかと思う。

123: 天之御名無主 2014/01/25(土) 11:44:45.50
それだと噛まれたとかで自分の意志に反して吸血鬼になった人の場合が腑に落ちない

124: 天之御名無主 2014/01/25(土) 21:59:43.07
他人の家にも招待無しで入れない理由にはならないだろ

126: 【電通】SIPS 2014/01/27(月) 08:06:44.41
招待無しに入らないのは立派なことなのに
吸血鬼というモンスターの唯一無二の対抗策にしちまうあたり、なんだかなぁ~
礼儀正しい旅人にとっては迷惑じゃん、許可なく入ったほうが吸血鬼に間違われなく済むって不公平だよな
その辺に吸血鬼の呪いの謎があるような、ないような

143: ホロスコープにおける双子座の意味と天体解釈 2014/04/11(金) 17:35:49.04
ヨーロッパの食糧事情はマジで酷かったから
吸血という食人行為があったて不思議じゃないね

149: 天之御名無主 2015/01/05(月) 20:07:50.33
>>143
ブルガリアの吸血鬼ウーストレルも有名だよな。赤ん坊ですら吸血鬼にしてしまうから
母親は赤ん坊にまで生き血を飲ませていたのか?

151: 天之御名無主 2015/07/23(木) 15:09:29.20
吸血鬼はニンニクに弱い

岐阜と長野の間にある神坂峠に残る伝承
神気を避けるためにニンニクを装備する話が日本書紀にある

日本にも古代に大陸から吸血鬼が入ってきて
八百万信仰により神として扱われていた

152: 天之御名無主 2015/07/24(金) 17:20:55.14
吸血鬼がニンニクに弱いって、せいぜい19世紀以降の話だろ

153: 天之御名無主 2015/07/24(金) 21:34:29.19
僧がニンニク等を用いない等の話なら千年以上前からあるけど吸血鬼とニンニクの関係は何時からかねえ…

161: 天之御名無主 2016/03/14(月) 09:53:07.03
>>153
吸血鬼にニンニクが効く、ではなくて虫除けのニンニクが吸血鬼にも効いてほしい、だから単なる都市伝説に過ぎないし
時期の特定は難しいよね

165: 天之御名無主 2016/03/15(火) 08:22:16.34
死体の悪臭は悪霊が取り付いたせいだと考えたらしい
だから元々魔除けや虫除けに使われたニンニクが効果があると思ったみたい
これとは別に中世では臭いが病気の元と思ってた
だからペスト医師はマスクの嘴にお香や藁を詰めてた

174: 天之御名無主 2016/05/28(土) 13:37:22.36
吸血鬼伝承は屍蝋化した死体を見た人から発祥したって説が好きだなぁ
なんらかの原因で屍蝋化した死体が掘り返された時、腐敗の進んでいない姿の死体が眠っていたらなにか化け物に成り果ててしまったなんて考え起きそうなもんだよね

176: 天之御名無主 2016/06/03(金) 07:42:09.74
>>174
死蝋化した死体が説というか民間伝承の吸血鬼はまさに死蝋化遺体が原因だから
18世紀ではそれが度々ニュースとなって研究者たちも挙って論文を書いてる
ポールバーバーのヴァンパイアと屍体をみるとそこら辺詳しく書いてある

183: 天之御名無主 2016/08/01(月) 23:22:32.33
ソースも何もあやふやだけど
「早すぎた埋葬」が吸血鬼のイメージを産んだ、という話を読んだことがあるな

土中で息を吹き返した被害者が必死で棺桶にバリバリ爪を立て血を流し苦悶の表情でやつれて歯をむき出して唇を噛みしめて血を流したりした挙句に息絶えたのを後から掘り返してみれば幽鬼が蘇って生者の血をすすった痕跡なんじゃね?って思っても不思議はない、とかなんとか

少年向けの怪奇本のヨタ記事だったと思うけど、妙に心に残っている

184: 天之御名無主 2016/08/02(火) 20:48:28.32
他の吸血鬼解説本でも早すぎた埋葬が原因の一つだとあるよ
けどそれだけじゃない
ペーター・プロゴヨヴィッチ事件やアルノルト・パウル事件のように本当の死体を吸血鬼だと思った事例も多い

欧州は土葬が主流で棺桶に納める
そうすると空気中にあまり触れないから、菌類や蠅の付着が極端に少なくなる
なので体の脂肪が死蝋化してほぼ原形を保つ
けど腸内などには色んな菌が生きたままであるので、内臓を分解して内部から腐敗させる
腐敗すると当然メタンガスが出るので、体を膨張させる
すると見た目は綺麗な、腐敗臭のする死体が発掘される
そしてメタンガスは内部に溜まった血を口や鼻から漏れ出させることもままある
こうして丸々太って口から鮮血を漏らした死体を見て
中世の人々はこの死体は吸血鬼で太っているのは血を存分に吸ったからだ!と思っていた

なので実は本来の吸血鬼は血を吸った例は皆無だそうだ
ここら辺はポール・バーバーの「ヴァンパイアと屍体」に詳しく書かれてる

185: 天之御名無主 2016/08/03(水) 00:32:27.79
事件としての吸血鬼はそうかもしれないけど、伝承のなかの吸血鬼とは区別すべきだよ

186: 天之御名無主 2016/08/03(水) 00:45:41.69
いやだから、死体の見間違いも伝承の吸血鬼の原因だから
それが事件として表沙汰になったのが先ほどの事件なだけ
もちろん早過ぎた埋葬も原因の一つ
ポールバーバの本読めばそこら辺詳しく書いてあるから

187: 天之御名無主 2016/08/04(木) 07:14:45.23
人狼と吸血鬼は元々同一視されていたし共通する設定もある
伝染病や狂犬病の記憶も影響しているだろうし
キリスト教カトリックによってキャラ付けされた部分も大きいね
20世紀以降は腐女子的な同性愛や両性愛のイメージも強くなってるし
「ヴァンパイア病」という風土病だ、なんて設定の漫画もあった

なんかその時代その時代の宗教やテクノロジーや恐怖の対象がどんどん付加されて
今のヴァンパイア像になっているよね

今だったら遺伝子操作による肉体や知能の強化
ナノマシーンや万能細胞による肉体の修復、なんて設定を加えた人工ヴァンパイアなんてのが生まれてるのかな

200: 天之御名無主 2017/10/09(月) 03:46:42.72
キョンシーの起源は湘西の道士が客死した屍を運ぶために使ったという死体を動かす呪術だと言われている
昔から旅先で死んだ人間は悪霊になりやすいと言われていて死体を故郷まで送り届け身内に葬儀を行わせることで悪霊化を防げると思われていたらしい

つまり、キョンシーの起源自体は本来ヨーロッパの吸血鬼とは関係がないが、以降キョンシーの伝説が広まるにつれて、条件によって自然発生するという話や生きた人間から血を吸うか生気を吸うなど吸血鬼っぽい話が追加された

そこで、もともとゾンビのようなものだったキョンシーの伝説が西洋の吸血鬼伝説の影響を受けたんじゃないかという仮説を立ててみる

キョンシー伝説の主舞台は湖北・湖南、広東・広西などの華南地方と巴蜀地方、つまり、中国の南部地域だが既知の通り、中国の南海岸は早い時期からヨーロッパ人が来航した地域なのよね

マカオにポルトガル人が入ってきたのも明代のことで、既に広東にまで広まっていたキョンシー伝説が西洋から伝来した吸血鬼伝説と融合した可能性がある

その証拠の一つとして、清代には長い年月を経たキョンシーが?(才孔、コウ)という妖獣に変身するという伝承があるけど、そのコウというのはまるで犬のような見た目をした獣で、動く死体であるキョンシーがイヌ科の獣に化けるという話はヨーロッパの人狼が死んで吸血鬼になるという伝承を連想させる、この場合方向は逆だけどね

202: 天之御名無主 2017/10/15(日) 00:03:05.54
いつ入って来たのか年代の考察が曖昧すぎて「説」になってない

204: 天之御名無主 2017/10/25(水) 06:00:48.98
マカオにポルトガル人が入ってきたのは1557年の嘉靖年間

その後、朝廷が変わったりカトリック迫害が起こったりするけど、明・清の皇帝は宣教師の学問と知識を利用するためにヨーロッパ人を完全に追い出すことはなかった

要するに16世紀から国際情勢が急変する19世紀に至るまで宣教師や一部商人が澳門を通して往来するゆ~るい対欧交易が行われていたというわけ

動く死体であるキョンシーが幼獣「コウ」に化けるという話や「飛ぶキョンシー」に関する話が出てきたのは清中期ぐらい(18世紀)で、数世紀交流が続いてるわけだから舶来の伝承が入り混じってもおかしくないって話

ここで大事なのは入ってきた年度が重要なのではなくキョンシーがコウに化けるという伝承が、西洋の吸血鬼伝説と酷似してて、中国では結構珍しい類型の話ってこと

吸血鬼はもともと人狼と同一の存在だったのが別の伝承に分化したもので更にそのモチーフとなった物の一つは狂犬病と思われ、伝承によると吸血鬼と人狼は狂犬病患者に酷似した症状?を表す

キョンシーは、呪術で死体を自ら歩かせる運送法に関する伝承と生きた人間の精気を吸う死体、本来別々だったこの二つの要素が混じり合ったのが原型だと思われる

あと「コウ」は本来キョンシーとは関係のない幻想種で、荒々しいと言われるが神仏の乗り物なので神獣と言ってもいいだろう

例の説話(続子不語)では、キョンシーが人を追ってて、人が川を渡って逃げようとしたら
キョンシーは「川を渡れない」ため、水に入らずにイライラしてたら「コウ」に変身して空へ飛んで行ったという話で
この時点でキョンシーには「流水を渡れない」という吸血鬼っぽい弱点までついてる

血肉を食い散らかす死体ってのは案外珍しい、グールの場合、元の伝承では「アンデッド」ではないし他に吸血を行う幻想種も大抵はそういう「生き物」ってことになっている

要するに「中国のアンデッドにはなかなか見られない特徴が多い」と「西洋の伝承と似てる部分が多い」「伝説が流行った時期、西洋人と往来があった」 この三つの点から

今のキョンシーとは、中国の「動く死体伝説」と「西洋の吸血鬼&人狼伝説」が入り混じって生まれた一種のハイブリッドなのではないかって話

206: 天之御名無主 2017/10/25(水) 15:53:11.95
>>204
フランスやイギリスにヴァンパイア伝承が伝わったのが1730年前後、一般化するのは18世紀後半
ポルトガルに伝わったのもそのころ
しかも自分たちの伝承ではなく、東欧の謎の風習として

207: 天之御名無主 2017/10/25(水) 20:36:20.34
そんな誰でも思いつきそうな説、本当だったら今頃吸血鬼の解説本とかで解説されてるよ

第一違う国で伝承とか民話が似るなんてことは普通にある
だから「アールネ・トンプソンのタイプインデックス」略して「AT分類」なんていうものが出来た
そして世界各国の民話はAT番号が振られていて、学者はそれを元に研究してる

『ノルウェー民話集』収録「海の底の臼」の話と、
柳田國男が編纂した「海の水はなぜ鹹い」は同じ「AT565」がふられてる

西欧の吸血鬼伝承は当然番号が振られているはずだから、
浅はかな自論を述べる前にまずはキョンシーの伝承が同じ番号が振られているのかを探し出さないとね
https://ja.wikipedia.org/wiki/アールネ・トンプソンのタイプ・インデックス

引用元: ・吸血鬼を語る




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