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1: 世界@名無史さん 2008/06/01(日) 21:12:27 0
「アジア」「アジア的」という言葉がよく用いられるが、明確な定義がなされないまま使用されているため、人々の世界認識に歪みをもたらしているように思う。

また、「アジア的専制」「アジア的停滞」「アジア的生産様式」「アジア的野蛮」「アジア的優しさ」「アジア的価値観」といった言葉についても分析してみよう。








4: 世界@名無史さん 2008/06/01(日) 22:07:55 0
「文明的・民主的・男性的」なギリシア・西洋に対する「野蛮・専制・女性的」なアジアというマイナスイメージで言われてきた

5: 世界@名無史さん 2008/06/01(日) 22:11:30 0
「アジア的専制」とか「アジア的停滞」というのはただ単に大陸国家の特徴なだけ。
「アジア的優しさ」とか「アジア的価値観」老荘や仏教的な思想のこと。

13: 世界@名無史さん 2008/06/02(月) 21:46:36 0
ヘーゲルは歴史上の世界にあった諸社会、具体的には中国・インド・ペルシア・ヨーロッパを取り上げて、中国よりはインド、インドよりはペルシア、ペルシアよりはヨーロッパが発展した段階の社会として描いている。
このうち中国とインドは古い形態のまま今に至っている段階の社会とし、古代ペルシアがそれより一歩前に出た段階で次の西ヨーロッパに繋がるものとしている。
つまりアジアという停滞した社会のなかから古代ペルシアが生まれ、それが次にギリシア・ローマ・西ヨーロッパという時間的経過とともに発展してきた歴史を導いたとする。
別の言葉で言うと、彼はアジアをヨーロッパ以前の停滞社会と位置付けた上で、ヨーロッパはこのアジアから脱して発展した歴史を歩んで現在に至ったと考えたのである。
さらに分かりやすく言うと、19世紀の中国よりも紀元前のギリシアの方が発展した段階にあるということである。

14: 世界@名無史さん 2008/06/02(月) 23:18:02 0
まあこれがヘーゲルが電波扱いされた理由なんだよな。史学畑で。
でも口には出さずともこういう考えを内々に秘めている学者は相当多い。

一方ヘーゲルは自然科学の分野でも、太陽系の惑星の数を彼の哲学理念から決定するとか、かなり大ホームランをかっ飛ばしてくれてる。
こちらでは電波扱いすらもうされていない。主著「エンチクロペティ-」のうちで第一部の「小論理学」と第三部の「精神哲学」は岩波で文庫化されているが惑星の数を決めた第ニ部の「自然哲学」はなぜか文庫化されてない。

16: 世界@名無史さん 2008/06/02(月) 23:50:42 0
ヘーゲルいわく、
「世界史においては、国家を形成した民族しか問題とならない。国家こそが、絶対の究極目的たる自由を実現した自主独立の存在であり、人間の持つすべての価値と精神の現実性は、国家を通してしか与えられないからです」
この結果、「世界史」の考察対象は「文明」社会に限定される。
モンテスキュー以来未開・野蛮とされた地域、すなわちアメリカ、アフリカ、オーストラリアなどは「世界史」の範囲から除外される。
同様にヨーロッパでも、「国家なき民族」である「スラヴ民族その他、マジャール人、ブルガリア人、セルヴィア人、アルバニア人……この大群団は全体として考察の対象とはならない。
したがって、「世界史」の範囲として残るのはアジア(中央アジアと北アジアの遊牧民を除く)とヨーロッパ(東南ヨーロッパを除く)だけである。

22: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 08:57:56 0
19世紀のヨーロッパでは、中世はヨーロッパ特有なもので、近代へ発展するために必須な時代とされていた。
アジア・アフリカはいまだ古代社会であり、欧米のような近代社会に発展することは不可能とされていた。

23: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 14:02:48 0
そういう中華思想的な勘違いは西欧に限らずどこでもあるんだが、ヘーゲルの場合、理論のコンセプトが痛すぎる。
あまりよく考えもせず適当に自分の地理面での先入見と思想面での先入見を結びつけて対応関係をつけただけ。
レヴィストロースだっけ、彼の思考類型がナホバインディアンの酋長と同じだといったの? でもこれってドロイゼンあたりを通して、ドイツ史学のギリシア至上主義に影響を与えてるんだよな 

30: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 20:35:30 0
「東南アジア」とは戦後生まれの新しい言葉である。東南アジア史の通説では、第二次世界大戦中、マウントバッテン指揮下、東南アジア司令部の設置されたのがこの言葉が公式に使われた最初の例ということになっているが、これは英語での話であって、米語では、戦後もしばらく「中国とその周辺」が中国から東南アジアに至る地域を一括して呼ぶ言葉として使われ、Southeast Asiaは1949~50年ごろ、ワシントンで新しく使われるようになった。
それは1949年に中華人民共和国が成立し、翌1950年には朝鮮戦争が勃発して、「中国とその周辺」では都合が悪くなったからである。

31: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 20:46:25 O
インドネシアやタイ、ブルネイ、フィリピンはなんて呼んでたの?

32: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 20:50:06 0
インドネシアは「オランダ領東インド」では?
タイは独立国だからタイ。
ブルネイは英領マラヤの一部か?
フィリピンは米領フィリピン。

34: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 21:06:56 O
地域分けなんか最近の流行なだけなのかな

37: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 22:22:13 0
>>34
エリア分けと、それに伴う世界の分割統治は地政学として昔から模索されてきた。
例えば大日本帝国はハウスホーファー線の理論(地図の縦方向に4分割)に基づいて、南進を積極的に進めた。

35: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 21:33:20 0
サミュエル・ハンチントンは、ヨーロッパのことも「西欧文明圏」と「東方正教文明圏」の二つに分けている。
もちろん、東方正教文明圏は「アジア的」だといいたいんだろうけど。

38: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 22:39:44 0
アジア全域に共通するものというのは何かある?

40: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 22:51:59 0
乱暴な分け方だが共通点は黄色人種(黒人でも白人でもなく)であること、かな。
この分け方自体が自然人類学者に怒られそうだけど。

世界史板らしく文化人類学的に分けるとするならば、やはりシルクロード文化圏であることじゃないだろうか。

ヨーロッパ視点なら宗教的に「キリスト教以外である」と分けるところだけど。

41: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 22:55:43 0
>黄色人種(黒人でも白人でもなく)であること

ポリネシア人、アメリカ大陸の先住民、マダガスカル人はどうよ?

43: 世界@名無史さん 2008/06/03(火) 23:09:35 0
>キリスト教以外である

フィリピンは?

44: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 00:21:50 0
アジアに共通する要素=隷属の精神

45: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 11:08:46 0
>>44
ドイツのメイドは人権無視の奴隷だったのだが!
メイドさんは日本の生抜き選手ということでいいだろうか。

46: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 14:15:41 0
結局、アジア全域に共通する要素というのは何もないのか。

48: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 16:40:26 0
アジア全域に共通し、かつヨーロッパにはない要素というのはあるのか?

52: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 20:04:08 0
>>48
「列強から虐げられてる」こと
それこそがアジア主義の定義だった。

だからもうあんまり意味をなさない

53: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 20:07:16 0
欧州列強から虐げられている旧文明諸国=アジア

100年前の言葉だ。

55: 世界@名無史さん 2008/06/04(水) 22:40:04 0
「日本はアジアの中で特殊」という意見についてはどうよ?

61: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 00:33:33 0
まあ、日本の場合はアジアとミクロネシア半々だからな。

63: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 01:07:31 0
>>61
ポリネシアにもメラネシアにも入らない太平洋の島々を適当にまとめたのがミクロネシア、だそうだ。
ヨーロッパに属さないユーラシアを適当にまとめたのがアジアだとすると…。

日本はいったいw

64: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 06:57:46 0
アジアも中東もアフリカも、西洋人が命名。
東洋世界が、文明的統一性もった時期ってほとんどないんだよな。
一元的支配でさえ、大東亜戦争の時期だけだったし。
東洋人同士が、白人言語である英語で会話してるのがその証左。

65: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 07:39:39 O
モンゴルもいたけどベトナムや日本でつまづいてるしな
広すぎるよな

70: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 13:59:02 0
西欧では、バルカンのことも「アジア的」といったりする。

74: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 18:13:10 0
アジアって西洋人が勝手につけただけで宗教・言語・文字・文化も万別で、統一的実体はないよ。
日本、中国とフィリピン、インドネシアは全然違う世界。
仏教国じゃない国は東洋ではない。
マレーシア・ブルネイ・インドネシア・フィリピン人だって、日本より旧宗主国になじみあるだろ。
留学生送り出しも圧倒的に宗主国。

75: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 18:16:44 0
アジアの共通点なんて何もない。
単に地理が接近してるだけ。
フィリピンのどこが東洋的なんだよ。
中国・韓国だって反日で、日本の国力そぐのが生きがいだろ。
タイの高級ホテルだって白人優先・優遇だし、インドネシア・マレーシアだって英国芸能人のほうが日本芸能よりずっと人気ある。
俺はアジア人にまったく親近感沸かない。


83: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 22:07:49 0
私はアジアにはアジアに根ざした、「アジア的価値観」があってもよいと考えている。
アジアには多様な文化、政治、宗教、経済が混在している。
それがため、他の文化、宗教に対し寛容である。このような寛容性、許容性、中庸、自助努力、自然との共生といったものが「アジア的価値観」を形作っているのではないだろうか。

85: 世界@名無史さん 2008/06/05(木) 22:58:25 0
ヨーロッパ人の間には伝統的にアジア=豪奢、豊かというイメージもあるな。
古代ギリシア人はペルシアに、中世ヨーロッパ人はビザンツに対してそういうイメージを持っていた。

87: 世界@名無史さん 2008/06/06(金) 07:50:46 0
ディオクレティアヌス帝は、ペルシア風の拝跪礼を導入し、自らを神の如く崇めることを求めた。
ローマ帝国のアジア化・オリエント化だな。

91: 世界@名無史さん 2008/06/06(金) 13:26:04 0
ヨーロッパ=活動的、アジア=観想的
というのはどうよ?

98: 世界@名無史さん 2008/06/06(金) 23:28:00 0
どうでもいいけど、アジアという言葉はしばしば極東にだけ限定されて使われるのが気に入らない
本来のアジアは西アジア、もっと言えばトルコ半島のあたりなのに

103: 世界@名無史さん 2008/06/11(水) 19:07:13 0
>>98
それは日本の戦争の影響がでかい
戦時中の「東亜」がほぼその「アジア」と重なる

104: 世界@名無史さん 2008/06/11(水) 20:05:01 O
大東亜戦争の日本の占領地帯がそのままアジアって呼ばれてるね

105: 世界@名無史さん 2008/06/11(水) 22:43:04 0
アジアは幻想だとか言ってると足元、掬われるぜ。
労働力と市場の確保のためのスローガンとして十分、機能してる。
これからもそうだろう。10年前にこんなに中国人が日本にいたか?
良いとか悪いとか別にしてそれが実体だ。
その中で国家の境界をきちんと維持することが逆に重要だと思うね。
日本人は中国人にはなりたくないし、中国人だって日本人なんかにゃなりたくないだろう。
交流を盛んにすることと、国家の境界を守ることは、同時にしなくちゃいけないのであって、アジアは一つとか言って溶け合うことは愚の骨頂だと思うね。

114: 世界@名無史さん 2008/07/24(木) 19:28:54 0
「西洋」や「ヨーロッパ」はどう定義すればいいんだろう。

117: 世界@名無史さん 2008/07/26(土) 14:37:45 0
ロシアはヨーロッパに入るのか?

118: 世界@名無史さん 2008/07/27(日) 23:29:13 0
>>117
ロシア人「入る」

ヨーロッパ人「入らない」

119: 世界@名無史さん 2008/07/28(月) 10:35:49 0
>>118
トルコ人も、自国はヨーロッパだと主張している。

120: 世界@名無史さん 2008/07/31(木) 06:57:44 0
ヨーロッパは、北から、
ノルマン・北海、ゲルマン・スラブ、ローマン・地中海、に3分できると思う。
アジアは、玄奘三蔵いうところの4分、
北方、遊牧草原、馬の国。西方、イスラム、羊の国。南方、熱帯、象の国。東方、支那。
日本は日本。

アジアという言葉はうそ臭いから、あまり使いたくない。

124: 世界@名無史さん 2008/08/02(土) 13:01:34 0
ボスニア紛争が起きたとき、西欧のメディアがしきりに「アジア的」という言葉を使っていた。
とりあえず、ネガティブなことに対してはなんでも「アジア的」という形容詞を使う。

125: 世界@名無史さん 2008/08/02(土) 15:04:28 0
あんな民族の坩堝みたいなところに「民族自決」という西欧のイデオロギーを持ち込んだのがボスニア紛争の遠因だという自覚はまったくないんだろうな。

126: 世界@名無史さん 2008/08/02(土) 17:14:23 0
バルカンやロシアやアジア・アフリカ諸国をバルカンを「遅れた地域」とみて、そのような地域だから野蛮で非人間的なことが起きているという風に受けとめるのは、欧米の論者の通例。

128: 世界@名無史さん 2008/08/02(土) 17:36:45 0
ロバート・D・カプラン『バルカンの亡霊たち』NTT出版に、

「カトリック教会はヨーロッパで生まれ、東方正教会はアジアで生まれたため、両者の違いはカトリシズムとプロテスタンティズムとの違いや、キリスト教とユダヤ教の違いよりもっと大きいのである」

「ナチズムもバルカンに端を発しているといってよい」

「クロアチアの悲劇は近代的ナショナリズムがファシズムの登場と時を同じくして登場してきたということである。その結果、彼らはナチズムと深く関わり合うことになってしまったのである。」

「(セルビアとバルカンの)トルコの支配は1912年の第一次バルカン戦争まで続くことになる」

「1989年、別のより歴史に根ざした分割が始まろうとしていた。民主主義の西欧と共産主義の東欧が対決していた時代に代わってヨーロッパとバルカンが対決する時代が始まろうとしていた」

という記述がある。

138: 世界@名無史さん 2008/08/04(月) 12:57:10 0
「アジア」だろうが「ヨーロッパ」だろうが具体的個別性を無視した「なんとなく」の観念なんだから明確に定義しようなんて初めから無理。
具体的個々こそが本質なのであって、それを括る言葉というのは多くが単なる観念に過ぎない。

139: 世界@名無史さん 2008/08/04(月) 14:49:13 0
地域を指す語としての「ヨーロッパ」という言葉はギリシア時代からあったが、はじめは単にペロポネソス半島とエーゲ海諸島を指していた。
だが、「ヨーロッパ」を一つの文化あるいは文明を指す言葉として使うようになったのは、ごく最近の18世紀以降のことである。
当時、ヨーロッパといえば、もっとも啓蒙された文明度の高い人たち、歴史的進歩の頂点を意味していた。(1815年のウィーン会議で、その東端をウラル山脈とすることが正式に決められた)
18世紀以前は、ヨーロッパの人々は自分たちの世界を「キリスト教国」と呼んでいた。
この言葉はカロリング朝時代に生まれたもので、ローマ帝国の延長線上により高度なキリスト教国として再生した国という意味合いを持っていた。
この新しい言葉は、コンスタンティヌス大帝時代にキリスト教が支配的な宗教になったあとで、宗教的な意味でなく政治的な意味での「帝国」を指していた「ロマニタス」という言葉の代わりに使われるようになった。
こうした価値観の変化を強調するため、カロリング王朝時代の人たちは、それまでユダヤ人の風習にならって世界史のはじまりを年号で表示していたのを改め、キリストの生誕の年からAD(西暦起源)を使って表示するようになった。

140: 世界@名無史さん 2008/08/04(月) 15:07:25 0
東ローマ帝国もまたキリスト教徒だったが、東方正教会は国家に従属したままだったから、これらのビザンティウムの住民たちは、自分たちの世界を「ロマニタス」と呼び続けた。新しい救世主の時代に生きるしるしとして、暦を変えることもしなかった。そういう革命的表看板は、当時のビザンチン・ギリシア人たちが「バルバロイの西ローマ帝国」と呼ぶものだけに当てはまる特徴だった。
「ロマニタス」帝国という旧世界がこのように二つに分かれたことが、ひとつの文明様式としての「西」を、「東」あるいは「アジア」と、または「東洋」と区別する発想のはじまりである。

150: 世界@名無史さん 2009/04/16(木) 23:02:34 0
まあ、もともと、アジアというのはボスポラス海峡を渡った東側のちょこっとだけだっし、アフリカも今のチュニジアのある北に突き出た岬の先っちょだけのことだったし、アラビアというのも今のイエメンのホダイアの岬だけだったし。

161: 世界@名無史さん 2009/07/25(土) 02:12:54 0
「アジア」とは西欧人にとってのみ意味のある概念だ。
西欧人以外にとってはそんなものは意味を成さない。
そんな極めてアンバランスで無意味な概念をわざわざ定義などする必要は無い。

162: 世界@名無史さん 2009/07/25(土) 05:58:45 0
>>161
現代の日本人の価値観って、西欧的価値観に相当な影響を受けているし、日本国の制度も同様。
だから、アジアが西欧人によって作られたアンバランスな概念だとしても、西欧人に大きな影響を受けている
日本人にとっては無意味な概念とはいえないと思うよ。

引用元: ・■「アジア」「アジア的」という言葉を定義しよう■