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744: 世界@名無史さん 2018/08/30(木) 23:16:19.09 0
カエサルが殺されたとき殺されたのは実は影武者だった、とか見かけないね
あの状況じゃありえないか

745: 世界@名無史さん 2018/08/30(木) 23:28:00.79 0
影武者だったら本物が復帰・粛正をしない理由が無いんじゃない?
そういう設定で小説を書くなら、水面下でアウグストゥスが生きていた本物のカエサルに政権を返さないための暗闘でもするんだろうけど

746: 世界@名無史さん 2018/08/30(木) 23:52:41.02 0
当然のようにアウグストゥスがカエサルすら踏み付ける人間だと思われてるの草

763: 世界@名無史さん 2018/09/04(火) 10:44:27.26 0
軍人皇帝時代を概観できる本ってありませんか?

764: 世界@名無史さん 2018/09/04(火) 19:21:36.77 0
井上文則さんの「軍人皇帝のローマ」が良かったよ

766: 世界@名無史さん 2018/09/06(木) 16:24:52.90 0
>>764
あれそんなに良いか?
バルカン半島と中国を散々持ち上げる裏にアンチ西欧思想が仄見えてプロパガンダ一歩手前に感じたんだが

774: 世界@名無史さん 2018/09/09(日) 03:37:14.24 0
まあ「軍人皇帝のローマ」の

イリュリア人は有能!ゲルマン人は無能!
中国の官僚は有能!ローマの元老院は無能!

って分かりやすい記述は、分かりやすいだけに「そうか?」って疑問が残るな

775: 世界@名無史さん 2018/09/09(日) 04:10:24.26 0
その時代ならたしかに元老院なんて形式的に皇帝を任命する以外何もやってないに等しいし
徳川時代の天皇みたいなもんやろ

802: 世界@名無史さん 2018/09/10(月) 03:43:29.51 0
「帝政初期の元老議員級は全体として素人同然」というのは大いに同意だけど
トラヤヌスについては素人ではないと思うよ
明確にはわからんけど皇帝時代も含めれば軍務の総計はおそらく10年以上になるうえ
即位してからもしょっちゅう自分で陣頭指揮もやってたという人だから

803: 802 2018/09/10(月) 04:19:28.85 0
あと五賢帝のうちではハドリアヌスも素人ではないかと
この人も前線の経歴けっこうあるし
皇帝になってからも演習視察して部隊機動を細かくダメだしとかしてるから

帝政初期に「軍人議員」という熟練のエリートグループがあったとするR. Symeやその後のA. Birleyらの説は確かに過大だと反論されており

実際にはそんなグループはなく議員級は全体的に軍事素人であると言われてるけど、これらの反論はあくまでエリートグループ存在の否定であり、少数ながらも「熟練した軍人議員」が存在したことについては否定されてない

810: 世界@名無史さん 2018/09/10(月) 13:20:07.69 0
>>802-803
「軍務の総計10年以上」なら「素人ではない」という評価は大いに疑問
それなら前線で25年以上、アグリッパ抜きでも15年は指揮を執ってたアウグストゥスは超ベテランになるのかと

何が言いたいかというと、ここでは年数より仕事の内容が重要なんじゃないかと
25年間、いわゆる「軍政」を担っていて、外交方針や人事、戦後処理等を担っていても、それはベテランの軍人とは言えないんじゃないか?
実際に兵を動かして運用する「軍令」の経験は、やはり中級指揮官に担われていたのだと思う

トラヤヌスやハドリアヌスが長く従事していたのも、あくまで「軍政」ではないかと
まあ陣頭指揮をパフォーマンス的には行っただろうし、特にハドリアヌスは軍令にも煩く口出しそうではあるが

814: 世界@名無史さん 2018/09/10(月) 14:36:30.76 0
>>810
まずそういう見方の前提となっているであろう

・帝政初期の軍団長以上(元老議員級)は軍事素人
・実運用は百人隊長等の職業軍人によって担われていた

という説はあくまで全体傾向についてであって、少数の「軍事に熟練した議員級」の存在は認めているもので、「トラヤヌスは軍事に熟練した人」といった個々の評価と相反するものではないことには注意

トラヤヌスやハドリアヌスといった経歴・扱われ方・同時代人の評価を総合してみると、従来評価を覆してまで「素人」と判断できる材料がそもそもない
アンチ軍人議員説の研究の場でも彼らは「少数の軍事に熟練した人」に括られてる

818: 世界@名無史さん 2018/09/10(月) 18:03:05.78 0
1、2世紀の戦時における実際の部隊戦術指揮は、基本的にPrimus pilusなど百人隊長の上級層が担い手。

軍団長がド素人でも、彼らの意見をちゃんと聞き、彼らが上申する作戦を素直に承認していれば大抵は勝てる。だから1、2世紀は軍団長クラスの大半がド素人でも、ローマ軍そのものは戦争にめっぽう強かった。
ただし「軍をどこに向かわせどう戦わせるか」の戦略級決定権は軍団長以上にあり、軍団レベルの運用においてはPrimus pilus達はあくまで上申や意見する立場でしかない。
だから素人司令官がその権限を振りかざしたり、Primus pilus達の話を上手く汲み取れなかった時はローマ軍の強さを発揮させることができず大敗する。

そして逆に戦術運用にもある程度習熟している者なら、Primus pilus達の上申を的確に汲み取ることができ、戦略級の采配を駆使してローマ軍の強さをさらに引き出せる。
プリムス・ピルス(ラテン語: prīmus pīlus, プリームス・ピールス)とは、古代ローマのローマ軍における階級で、下士官・軍団兵の最高位。ケントゥリオ(百人隊長)の筆頭であり、日本語では筆頭百人隊長、首位百人隊長などと意訳されることが多い。

各軍団内の下士官・軍団兵の中で最も階級が高い。定員の2倍の規模を持つ「第1コホルス」を指揮し、軍団長であるレガトゥス・レギオニスの相談役を受け持った。将校に対する兵士の筆頭を務める者として軍団兵から非常に敬意を表された階級である。

825: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 12:07:09.27 0
トラヤヌスやハドリアヌスが、このスレで言われてる戦略級の判断力に富むこと
またそれが元老院において希有な能力であったことは誰も否定してないが
通常Primus pilusなどが担っていた実際の部隊戦術指揮能力まであったかはよくわからんね

826: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 12:17:28.92 0
他方、軍人皇帝はそれほど高くない身分からの叩き上げで、部隊戦術指揮能力を持っている(持ってなければ皇帝になれなかったはずの)者が多い

828: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 13:55:59.14 0
ハドリアヌスについては、若い頃に戦闘中に仲間を直接助けたらもらえる勲章をとっていることから最前戦闘に加わっていた可能性があること、後年に部隊機動訓練みて細かく評価していること、様々な専門分野に好奇心旺盛な性格なこと、「武器の扱いや軍事に熟知していた」と記録あることから部隊レベルの動きについてもある程度は理解してたとみなされてること多い
ただしヒストリア・アウグスタが出典だったりするのでやんわりと

832: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 15:02:48.04 0
まとめるとこんな感じかな

帝政初期の元老院及び皇帝は殆どが軍事的に素人
例外的に軍事に明るい人物もいたが、個人レベルに留まり、軍事貴族的なグループが生まれたわけではなかった
ウェスパシアヌスなども部下に支えられての功績であり、素人の域は出ない

例外になりうる3名
ティベリウス:戦略級指揮官としては優秀
トラヤヌス:戦略級指揮官として優秀。戦術級の能力を示すエピソードも残っているが、その真偽は不明
ハドリアヌス:戦略級指揮官として優秀。戦術級の能力を示すエピソードも残っている

843: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 21:25:01.10 0
>>832
>ウェスパシアヌスなども部下に支えられての功績であり、素人の域は出ない

ヨセフスはウェスペシアヌスのことを戦士として天賦の才をもっていたとかべた褒めしてるけどな
ガムラ攻囲戦では部下と共に密集陣形を組んで最前線に参加したり素人とはとても思えない

846: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 22:29:30.35 0
>>843
ユダヤ戦記もううろ覚えだけど
ガムラ攻囲戦ってウェスパシアヌスよりむしろティトゥスの見せ場じゃなかったっけ?
あの本って信憑性どれくらいあるの?

834: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 17:54:30.66 0
部隊の指揮経験無い皇帝が親征の際に陣頭指揮執るか?
全軍を統べるお神輿役なら解るけど

835: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 19:00:55.46 0
完全なパフォーマンス目的ならクラウディウス帝のように確実に勝てるよう周囲にお膳立てしてもらったのち「大勝利!」とするのが常だけども
トラヤヌスの場合はハトラのわざわざ攻めあぐねている難所で自ら陣頭指揮してしかも失敗してるからね
パフォーマンス部分もあるにせよ実際に一定頻度でそういうことしていたと見るほうが自然

836: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 20:30:20.19 0
攻めあぐねてるからこそ御神輿の出番なんだろ、とも言える

838: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 20:40:21.05 0
>>836
言えないかと
それで負けたら皇帝自身の失態であり名誉に関わるので

839: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 20:47:41.09 0
>>838
陣頭指揮して負けたら最悪戦死で終わりだろ
結局負けることを考えるなら陣頭指揮しなかったというのが合理的になるが

840: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 20:51:03.06 0
>>839
だからお飾り皇帝のパフォーマンスなら大前提として勝たなきゃ意味ないので、難しいハトラ攻めをわざわざ選ぶのは道理に合わないけど、トラヤヌスの場合はパフォーマンスだけじゃなくもともと普段から陣頭指揮やるタイプでハトラのときも普段のノリで自分でやったんじゃないのってこと

837: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 20:34:06.46 0
そもそも本人が陣頭指揮と言っても、実際に本人がそれこそ直接最前線で指揮したかは怪しいんでないの
実際は部下がやってたとしても記録に残る時は上司の皇帝に吸収されるとか
中国の皇帝ではあるあるだよねローマではその辺どうなのか

841: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 21:02:13.95 0
>>837
その辺りはそれぞれの人物像を合わせて考えるべきだね
クラウディウスとかなら「自ら陣頭指揮した」という記述は疑うべきだけど、トラヤヌスはその経歴と戦争への積極的な関わり方からみて、断定はできないけど「自ら陣頭指揮とっていてもおかしくはない」と言える部類
もちろん部下のサポートも受けていたはずだけど

842: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 21:18:22.32 0
ダキア戦記があればハッキリしそうなんだが・・・
どっかの地下から完全状態で発見されないかな

847: 世界@名無史さん 2018/09/11(火) 22:30:54.43 0
トラヤヌスはエピソードが少なくて曖昧なのと併せて皇帝になってからも戦時中はずっと最高司令官として前線にいたという、当時としてはそれまでいなかったタイプの皇帝なのでその指揮実態の考察はややこしいところがある
例外的タイプなので帝政初期の素人指導者という平均的な姿をそのまま当てはめるわけにはいかず、かといって軍人皇帝のプロトタイプ的先例とするのも極端で

848: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 01:47:22.83 0
現物の内容がわからんのでなんとも言えないけどカエサルを真似てダキア戦記を自ら著したという人だから、少なくとも共和政期の戦う指導者像を強く意識していたとは思われる

849: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 06:59:04.70 0
複数の大規模戦役に出ずっぱりで多くの目と口に晒されている以上、記念柱にあるような戦う皇帝のイメージと現場実像があまりに剥離していれば、特にパルティア遠征末期からはその手の陰口が漏れてくるだろうし、トラヤヌスに辛辣な後のディオが嬉々としてその陰口エピソード取り上げそうなものだけどなあ

860: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 19:39:53.36 0
古代ローマファンはハドリアヌスを好きになれない人が多そう
ハドリアヌスがスエトニウスを解任したせいで後に残る歴史が大幅に削られた

864: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 20:22:24.39 0
逆にハドリアヌスが好きな人はトラヤヌスに対して辛口になりがちな傾向

866: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 20:27:55.83 0
>>864
トラヤヌスのアレクサンダー信仰がどこまで本気だったかだな
無茶な東方拡大方針と後継者を死のギリギリまで定めなかった欠点が、憧れに基づくものだったなら厄介極まりない
その後始末で、ハドリアヌスは遺言を捏造したとか後ろ指指されながら拡大派議員を始末しなきゃならなかったんだよ!(全力で擁護)

867: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 20:33:40.99 0
トラヤヌス好き派だけどパルティア遠征と後継者問題の事実上の放棄はどうにも擁護できない
あとハドリアヌスが軍の再整備に大奔走したのもトラヤヌスが軍に好き放題やらせすぎてたのも一因っぽいし

868: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 20:39:13.88 0
>>867
有能なのは間違いないし家族関係も良好で人間的には好感持てるんだけど、良くも悪くも鷹揚な感じがするよな
全力で栄光目指して突っ走って足下が疎かだったというか

869: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 20:57:29.46 0
ハトラで危険が明らかな激戦なのにあえて陣頭に立ちあわや戦死って目にあってる辺り、酷い比較だけど自ら剣闘士たることに執着したコンモドゥスと同じ匂いがする
皇帝としての責任よりもアレクサンドロスへの憧れ優先して体張って真似してそうな

870: 世界@名無史さん 2018/09/12(水) 21:10:11.50 0
>>869
そこは「ヘラクレスたることに執着したコンモドゥス」って言ってやれよw

873: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 02:29:23.43 0
軍事面にそんなに詳しいわけじゃないが、あのキケロですら小凱旋式に相当する軍事的功績を挙げてるところをみると共和政末期時点で大分分業は進んでたんじゃないか?

874: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 02:37:08.22 0
共和制末期は戦術レベルまで仕切れる伝統の英雄的武将と、将官が素人でもお任せでやってくれる熟練の職業軍人層が並存していたグラデーション期だな

875: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 03:06:54.26 0
タキトゥスの「アグリコラ」読むかぎりだとアグリコラのように貪欲に軍事知識を学ぼうとする者は1世紀当時の元老院階層の子弟としては変り種だったらしいのが興味深い
帝政移行してからの元老院階層の軍務に対する平均的認識はやはりだいぶ変わっていったんだろうな

876: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 03:34:51.90 0
かといって職業軍人層がある環境で力のある軍事指導者がガンガン輩出されると、それこそ共和政末期や軍人皇帝期のように政治が不安定になるから一長一短。

877: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 08:41:26.01 0
1、2世紀の有力軍事リーダーは例外的に少数しか現れないのにそれでも2回内戦あったから、これが共和政末期なみに多く出現してたら大変なことになってただろうな

878: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 09:41:10.89 0
マリウス、スッラ、ポンペイウス、カエサル
共和政後期~末期の軍事指導者
内乱に関係してるけどこの人たちは一種の安心感がある
ガチの実力者だし
帝政後期にも一人か二人いて欲しかった

880: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 11:06:47.51 0
・共和制後期
職業軍人階層が出現し本格的な分業化がはじまる

・共和制末期
多くの軍事指導者と充実した職業軍人階層による分業が並存

・帝政初期
正式に常備軍化・より組織化され職業軍人階層の質がさらに向上し貴族の軍事指導者が極めて少数でも問題なくなる
必要性が薄れたことで軍事指導者の育成基盤も大幅に縮小していく
(対抗馬の出現を抑えるためという皇帝側の意図もあり?)

・軍人皇帝期
同時多発的に各地で戦闘が頻発するようになり、極めて少数の貴族の軍事指導者では全く足りなくなったため叩き上げが戦略級指揮層まで昇ってくる

ざっくりとした変化はこんな感じかね

881: 世界@名無史さん 2018/09/13(木) 14:08:14.55 0
>>880
>対抗馬の出現を抑えるためという皇帝側の意図もあり?
皇帝というか、アウグストゥスの意図だったかと

・アウグストゥスにより、戦争や内乱のある(=軍隊を置く)地域は皇帝属領(+エジプト)として皇帝が管理するようになる

・属領管理の実務は皇帝に協力的な元老院議員に加え、当初皇帝の奴隷が行っていたが、ティベリウス・スクールを経て、(確か)クラウディウス帝期にエクィテスがその任に当たるようになる

・こうして生まれた「戦争実務に強いエクィテス」の典型例がウェスパシアヌス

・ただし、こうした人々は子飼いの中級指揮官に支えられているので、概ね末端の戦術にまでは通じていない

・例外的に末端戦術に通じている上級指揮官もいたが、現代的に言えばプログラミングの上手な社長みたいなもので本当に例外的

・ただそういう存在は民衆受けが良いので、パフォーマンスや伝説として語られがちではる(もちろん本当にできた可能性もある)

・軍人皇帝期については>>880さんの仰る通り

・付け加えるなら、(確か)セウェルス帝期に兵士を現地で徴募するようになったので、兵士がローマよりも地元に忠誠を誓うようになる(=現地指揮官の強大化)

……であるはず
(自分より詳しい人はこのスレにはいっぱいいるはすなので、間違ってたら教えて)


引用元: ・【SPQR】 古代ローマを語ろう 38 【ROME】