辻邦夫の「背教徒ユリアノス」を読んでたら宦官が出てきたのですが、 古代ローマに宦官っていたんですか?
なんかローマのイメージに合わない
教え請う
教え請う
26: 世界@名無史さん 2010/09/27(月) 12:58:35 0
宦官が必要な環境は、圧倒的父系制社会で、一夫一婦が制度化・イデオロギー化されていなくて、人口が密集した都市を中心とした強大な王権が組織されていて、王権が神聖なものとしてその継承が倫理的に必要不可欠とされていて、なおかつ奴隷制度を支える異民族との交戦や通商があること。
これでやっと後宮と宦官がセットで生れる。
女王・女帝が認められたり絶対神を崇めてたり地理的に孤立してて他民族との接触がなかったりすると、他の条件が満たされても宦官は生れない。ということだろう。
宦官がある社会が特殊なんだよ。
これでやっと後宮と宦官がセットで生れる。
女王・女帝が認められたり絶対神を崇めてたり地理的に孤立してて他民族との接触がなかったりすると、他の条件が満たされても宦官は生れない。ということだろう。
宦官がある社会が特殊なんだよ。
27: 世界@名無史さん 2010/09/28(火) 05:50:00 0
じゃあ一夫一婦制度の古代ローマに何で宦官がいてキリスト教国の中世欧州はいなかったの?ってなる
王政ローマは三権分立で、下手すりゃ王より元老院や平民のほうが偉い
まぁ中世欧州は単純にバチカン・カソリックが禁止したからだろうがね
それに古代では中国に中東から地中海沿岸にかけて歴史上様々な国家が採用しているよね?
どこが特殊?
そんな難しいもんでもないよ
まず宦官制度の発想や他国からの伝来の有無があって、その上で宦官制度のメリットとデメリットを考慮して、採用に値するメリットがあれば実行するって具合でしょ
採用しなかった国家は採用しない何らかの理由(無知を含む)でしなかっただけ
特殊云々よりも、地域文化道徳習慣面から積極的に採用した国もあれば消極的な国もあり、そして受け容れられない・知らない国もあったってことだけの話
仮に宦官制度が積極的な地域と時代にあって、たとえば戦なんかで有能だけど囚われの身になった戦敗国の高級官僚、戦勝国としては有能なので是非とも取り入れたいが、そのままだと謀反の可能性もある
そこで刑死か去勢して国に尽くすかを選択させるといった手もある
去勢されて一般世間に放り出されりゃ男性でも女性でもない片輪者としてまず誰からも相手にされないし、その国家をも裏切れば元の国から勘定して2度目の裏切り、他国からは裏切り常習として有能でもまず信用はされない
必然としてその国家に忠誠を尽くさざるを得なくなる
こんなのも結構多いんじゃないかな?
王政ローマは三権分立で、下手すりゃ王より元老院や平民のほうが偉い
まぁ中世欧州は単純にバチカン・カソリックが禁止したからだろうがね
それに古代では中国に中東から地中海沿岸にかけて歴史上様々な国家が採用しているよね?
どこが特殊?
そんな難しいもんでもないよ
まず宦官制度の発想や他国からの伝来の有無があって、その上で宦官制度のメリットとデメリットを考慮して、採用に値するメリットがあれば実行するって具合でしょ
採用しなかった国家は採用しない何らかの理由(無知を含む)でしなかっただけ
特殊云々よりも、地域文化道徳習慣面から積極的に採用した国もあれば消極的な国もあり、そして受け容れられない・知らない国もあったってことだけの話
仮に宦官制度が積極的な地域と時代にあって、たとえば戦なんかで有能だけど囚われの身になった戦敗国の高級官僚、戦勝国としては有能なので是非とも取り入れたいが、そのままだと謀反の可能性もある
そこで刑死か去勢して国に尽くすかを選択させるといった手もある
去勢されて一般世間に放り出されりゃ男性でも女性でもない片輪者としてまず誰からも相手にされないし、その国家をも裏切れば元の国から勘定して2度目の裏切り、他国からは裏切り常習として有能でもまず信用はされない
必然としてその国家に忠誠を尽くさざるを得なくなる
こんなのも結構多いんじゃないかな?
28: 世界@名無史さん 2010/09/28(火) 09:26:21 0
古代ローマには、去勢が義務付けられてる宗派があったり、なにより奴隷制度があったのも大きな要因じゃない?
キュベレーは、アナトリア半島のプリュギア(フリギア)で崇拝され、古代ギリシア、古代ローマにも信仰が広がった大地母神である。ヘレニズム時代のもっとも熱狂的なキュベレーの信奉者は、みずからを聖なる儀式で完全去勢した男性たちで、この儀式の後、彼らは女性の衣装をまとい、社会的に女性とみなされた。
36: 世界@名無史さん 2010/10/16(土) 21:29:01 0
キリスト教下のヨーロッパは玉無し歌手を量産してたような
37: 世界@名無史さん 2010/10/27(水) 20:36:49 0
>>36
イタリアだけでは?
イタリアだけでは?
40: 勅使河原 2010/11/04(木) 15:21:04 0
オリエント的な専制を導入したビザンツ以降だと思っていたけど
50: 世界@名無史さん 2011/02/02(水) 20:58:48 0
>>40
分裂する前から普通に宮刑と宦官は存在してたけど、広範に
分裂する前から普通に宮刑と宦官は存在してたけど、広範に
52: 世界@名無史さん 2011/03/26(土) 18:28:02.79 0
西ローマに宦官いたか?
53: 世界@名無史さん 2011/03/26(土) 18:29:18.58 0
西ローマにも分裂前ローマにもいたよ
54: 世界@名無史さん 2011/04/29(金) 20:46:17.81 0
分裂前ローマっていつごろから宦官がいた?
55: 世界@名無史さん 2011/05/31(火) 19:37:17.24 0
クレオパトラの頃にエジプトから持ち込まれたとか
63: 世界@名無史さん 2011/07/21(木) 03:47:26.47 0
ユリアヌスの后のテオドラってチン○切り好きだったって聞いたな。
男を捕まえてワザワザ、チン○切り死ぬまで放置刑にしたとか。
男が去勢される瞬間見に来て興奮したと読んだことある。
ローマて恐ろしいな。
男を捕まえてワザワザ、チン○切り死ぬまで放置刑にしたとか。
男が去勢される瞬間見に来て興奮したと読んだことある。
ローマて恐ろしいな。
64: 世界@名無史さん 2011/07/22(金) 01:09:26.62 0
ネロも恐ろしかったからな
基本いくさ負ければ男は宦官だろ 痛いよなw
基本いくさ負ければ男は宦官だろ 痛いよなw
65: 世界@名無史さん 2011/07/22(金) 06:29:41.65 0
カルタゴvsローマの時代はカルタゴは負ければが将は死
英雄か死かのリスクのデカい二者択一
約束事に厳格なものの、将は常に背水の陣でタガは緩まないが寝返り裏切りの危険もある
ローマは死じゃなくて、内容次第
挽回の機会を与えるか、それとも一線から遠ざけられるか
上手く機能している時はいいが、このやり方だと何れタガが緩む時が来る
宮刑ならプライドが高ければ高い者ほど生き恥として執行前に自死に傾くだろう
実質死刑宣告に近いかも?
それともまだ内政や学究方面で汚名挽回のチャンスがあると見る人もいるかも知れない
どちらにしてもカルタゴ/ローマ時代の中間の制裁処置だね
ネロの真意はどうあれ、将のタガを緩めず・死じゃないから謀反率も下げるための
よりよい手法とも取れる
英雄か死かのリスクのデカい二者択一
約束事に厳格なものの、将は常に背水の陣でタガは緩まないが寝返り裏切りの危険もある
ローマは死じゃなくて、内容次第
挽回の機会を与えるか、それとも一線から遠ざけられるか
上手く機能している時はいいが、このやり方だと何れタガが緩む時が来る
宮刑ならプライドが高ければ高い者ほど生き恥として執行前に自死に傾くだろう
実質死刑宣告に近いかも?
それともまだ内政や学究方面で汚名挽回のチャンスがあると見る人もいるかも知れない
どちらにしてもカルタゴ/ローマ時代の中間の制裁処置だね
ネロの真意はどうあれ、将のタガを緩めず・死じゃないから謀反率も下げるための
よりよい手法とも取れる
68: 世界@名無史さん 2011/07/28(木) 01:26:36.10 0
ペトロニウスのサトゥリコンにも宦官出てくるし、帝政初期には既にいる
69: 世界@名無史さん 2011/07/28(木) 01:52:22.95 0
テオドラは性欲を満たす意味で奴隷を去勢したようだな。
やられるやつは屈辱の極限だな
やられるやつは屈辱の極限だな
111: 世界@名無史さん 2012/07/21(土) 12:55:08.61 0
エチオピアにはいたよね
聖書に出てくる
聖書に出てくる
112: 世界@名無史さん 2012/07/21(土) 14:21:20.43 0
欧州世界で一番有名なのはナルセスかな?
116: 世界@名無史さん 2012/10/22(月) 20:47:28.35 0
欧州はどっちかというとカストラートの関係から近世のほうが頭に浮かぶんだよなあ。
スポールスは有名どころと言えるかどうか。
スポールスは有名どころと言えるかどうか。
120: 世界@名無史さん 2013/03/13(水) 20:46:10.76 0
自分も>>116に同意。
欧州の産地だとイタリア。最盛期には毎年4000人がエントリー。
19世紀後半まで生産していたからね。
最後のカストラートであるモレスキ(1858年~1922年)はシスティナ礼拝堂聖歌隊員。
もちろんカストラートとしての「同僚」も何人かいた。
欧州の産地だとイタリア。最盛期には毎年4000人がエントリー。
19世紀後半まで生産していたからね。
最後のカストラートであるモレスキ(1858年~1922年)はシスティナ礼拝堂聖歌隊員。
もちろんカストラートとしての「同僚」も何人かいた。
133: 世界@名無史さん 2013/06/23(日) 22:05:23.77 0
>>116
スポールスは宦官というよりは性転換かなあ・・・。
後宮で働く宦官やカストラートがあくまでも「男性」なのに対し、スポールスは「女性」として生活していたわけだから。
そういう意味ではガルスも「女性」なんだよなあ。
スポールスは宦官というよりは性転換かなあ・・・。
後宮で働く宦官やカストラートがあくまでも「男性」なのに対し、スポールスは「女性」として生活していたわけだから。
そういう意味ではガルスも「女性」なんだよなあ。
136: 世界@名無史さん 2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN O
>>133
スポルスは宦官説もあるな
ネロやクラウディウスの周囲に宦官が多かった事や、重用されたら主君とのホモゴシップ流され易かった事などから
スポルスは宦官説もあるな
ネロやクラウディウスの周囲に宦官が多かった事や、重用されたら主君とのホモゴシップ流され易かった事などから
36: 世界@名無史さん 2010/10/16(土) 21:29:01 0
キリスト教下のヨーロッパは玉無し歌手を量産してたような
37: 世界@名無史さん 2010/10/27(水) 20:36:49 0
>>36
イタリアだけでは?
イタリアだけでは?
122: 世界@名無史さん 2013/03/20(水) 21:11:56.45 0
ベートーベンが幼少期にカストラートの勧誘を受けたという逸話があるけれど、イタリア人以外のカストラートっていたの?
少なくとも後世に名前を残しているのは皆イタリア人だけど。
少なくとも後世に名前を残しているのは皆イタリア人だけど。
124: 世界@名無史さん 2013/03/21(木) 00:38:39.99 0
>>123
ハイドンだよ。
ミスなのか故意なのかわからないけど、wikipediaのカストラートの項目あたりから、おかしな話が広がってる。
ハイドンだよ。
ミスなのか故意なのかわからないけど、wikipediaのカストラートの項目あたりから、おかしな話が広がってる。
126: 世界@名無史さん 2013/03/24(日) 01:43:47.31 O
スコプツィは宦「官」ではないが、結構最近までいたらしいな。
そのほか宗教上のものだとキュベレー崇拝とか。
そのほか宗教上のものだとキュベレー崇拝とか。
スコプツィは18世紀のロシアで生まれたキリスト教の教派。
この世の諸悪の根源は肉欲であるとし、これを根絶する目的として信者には去勢を行う。また、これにとどまらず最終的には世界の全ての人間を去勢するという目標を掲げた教義を持つ。こうした教義の根拠として、次のマタイによる福音書第19章12節の記述などをあげている。
「というのは、母の胎内から独身者に生れついているものがあり、また他から独身者にされたものもあり、また天国のために、みずから進んで独身者となったものもある。この言葉を受けられる者は、受けいれるがよい」。
この世の諸悪の根源は肉欲であるとし、これを根絶する目的として信者には去勢を行う。また、これにとどまらず最終的には世界の全ての人間を去勢するという目標を掲げた教義を持つ。こうした教義の根拠として、次のマタイによる福音書第19章12節の記述などをあげている。
「というのは、母の胎内から独身者に生れついているものがあり、また他から独身者にされたものもあり、また天国のために、みずから進んで独身者となったものもある。この言葉を受けられる者は、受けいれるがよい」。
128: 世界@名無史さん 2013/03/30(土) 10:34:22.89 0
>>126
ガルスな
神話で去勢したアッティスにあやかる儀式で、他の宦官と違い殉教上等なので医療が最小限で死亡率高かった
神話齧ってたからΖΖガンダムの「キュベレイ」と「ガルスJ」でワロタ
ガルスな
神話で去勢したアッティスにあやかる儀式で、他の宦官と違い殉教上等なので医療が最小限で死亡率高かった
神話齧ってたからΖΖガンダムの「キュベレイ」と「ガルスJ」でワロタ
ガッライは、古代ローマ時代に、フリギアの女神キュベレーへの信仰に帰依して、自らを去勢した神官たち。ガッライは、自らの意思で去勢したが、とりわけ陶酔的な祝祭が行われる3月24日の「血の日 (Dies Sanguinis)」にこれを執り行っていた。
129: 世界@名無史さん 2013/04/06(土) 20:44:11.56 0
>>128
死亡率高かったとは知らなかった
死亡率高かったとは知らなかった
134: 世界@名無史さん 2013/07/07(日) NY:AN:NY.AN 0
当時の医学で性転換までできただろうか?
135: 世界@名無史さん 2013/07/08(月) NY:AN:NY.AN 0
古代から造鼻術だの頭蓋の穴あけなどもあるそうだからな
必要や欲求に迫られると無茶を実行するみたい
随分危険で負担は大きかったようだけどな
必要や欲求に迫られると無茶を実行するみたい
随分危険で負担は大きかったようだけどな
166: 世界@名無史さん 2014/12/29(月) 18:37:14.00 O
宦官の話を読むと、清の時代には手術の失敗は殆ど無かったらしい。
一方で医学史の勉強をすると、リスターが石炭酸を活用するまで創傷管理は惨憺たるものだったとも。
どういう創傷管理していたんだろう。
一方で医学史の勉強をすると、リスターが石炭酸を活用するまで創傷管理は惨憺たるものだったとも。
どういう創傷管理していたんだろう。
139: 世界@名無史さん 2013/09/08(日) 04:00:14.32 O
古代ローマの宦官から20世紀に現役引退したモレスキまで、イタリアの歴史は去勢の歴史でもある、というのは言い過ぎか。
152: 世界@名無史さん 2014/03/22(土) 11:00:56.15 0
エジプトは宦官たくさんいたしね
手術の技術ぐらいはすぐに伝わったんじゃないかな
手術の技術ぐらいはすぐに伝わったんじゃないかな
163: 世界@名無史さん 2014/09/18(木) 09:11:03.41 O
女みんな独り占めの発想が無いと成り立たない制度だから共和制の頃には無くて帝政になって輸入されたのかな
164: 世界@名無史さん 2014/11/08(土) 12:57:42.18 0
>>163
クレオパトラが宦官の従者を連れてローマに来てから広まったらしいからそのあたりと一致するかも
クレオパトラが宦官の従者を連れてローマに来てから広まったらしいからそのあたりと一致するかも
165: 世界@名無史さん 2014/12/29(月) 14:09:20.08 0
>>164
そのころはローマ人はまだ宦官を知らなかったらしい
そのころはローマ人はまだ宦官を知らなかったらしい
186: 世界@名無史さん 2016/06/30(木) 19:26:54.01 0
もともとの風習としてはなかったが、オリエントの支配者にもなった以上はある程度取り入れることになったということだろう
引用元: ・古代ローマに宦官がいたの?